CW用クリスタルフィルタの設計・製作(その1)

2017-06-19      
 4月から先週まで「早出出勤」を余儀なくされいましたが漸くカタが付き、ちょっとだけ楽になりました。今日は自分へのご褒美休日としましたが、実は一昨日(土曜)の晩辺りから我がメインPCの具合がおかしくなり、データディスクの換装を余儀なくされてしまいました。何となく損した気分ですが、ここ当面の自作の目標であるクリスタルフィルタの設計・製作にも時間を割くことができたんで、その乗っけの部分から書いていこうと思います。

 フィルタ設計については、DJ6EV局作成の"Dishal Program”(以下、”Dishal"と短くしますね)の手を借りることにしました。このソフトを使ったフィルタ設計は、JA9TTT局、JA2NKD局、JH8SST/7局、他・・・のブログでも紹介されており、そちらをお読み頂いた方が我がヘッポコ記事より有用な情報が得られることは間違いありませんが、自分と同様にクリスタルフィルタの自作を画策している「まだまだ修行が足りぬ、未熟者でもクリスタルフィルタが作れるのんかいな」というホンの若干名の方には、逆に稚拙な読みものの方が有用かも知れませんので、その若干の方々のために自分の作業進捗に併せてヘッポコ実験の様子を何回かに分けて認めたい(みとめたいって読まないでね)と思います。

 以下、単元毎に進めていくことにしたいと思います。

1."Dishal”の準備

 "Dishal”を使ったフィルタ製作ですから、まずはこのプログラムを入手する必要があります。基本となるバージョンは、ARRLの”QEX誌”に添付されているプログラムのアーカイブサイトにあります。この”2009年”のフォルダにある”11x09_Steder-Hardcastle.zip”が圧縮ファイルです。これは”Ver 2.0.3.1であり、新しいWindowsへの対応などが必要な場合は、現時点での最新バージョン(と思われる)”Ver 2.0.5.1”を入手する必要がありますのでお気を付けあそばせ

 この設計に先立っては、ダウンロードした圧縮ファイルに同梱されている説明書を読みました。平易な英語で書かれた説明書だったため、拙い英語力でもある程度概要は捕まえられましたが、実際の設計事例(説明書の付録部分)については何度も読み返すことになりました。そこで、この英語の説明書を思い切って全て和訳してしまいました。著作権等もありますのでこれは公開はしませんが、自分としての理解はかなり深まりました。

 ちょっと脱線しますが、当初は「本格的なクリスタルフィルタはやっぱ8素子でしょ」と勝手に思い込んで設計を進めたところ、シミュレーションの時点で微調整が仕切れず帯域内のリプルが酷く、これを抑え付けるに至りませんでした。そこで6素子にしたところ、漸くまともな調整が利くようになり、シミュレーションではそこそこの特性まで追い込むことができるようになったんで、6素子(6ポール)を前提に記していきます。

2.水晶選び

 今回は、CW用の狭帯域フィルタにチャレンジします。帯域幅(BW)として250Hz(@-3dB)くらいのものができれば合格とします。勿論、「妙な具合に末広がり」では実用に耐えませんが、今後同様なフィルタを作る際の参考として「そこいらの水晶でどの程度のものができるのか」というポイントを確かめることに主眼を置きたいと思います。

 まずは水晶の諸元を測り、その中から「イイ感じ」のものをチョイスします。水晶の諸元の測り方は直前記事に記しましたので省略・・・今回は、諸元測定済みである18個の4.096MHzの水晶から6つを選びました。



 CW用のフィルタを作るわけですから、感覚的に「SSBのフィルタより個々の水晶の共振周波数が揃っている方が無難」という観点で選んだわけですが、これが果たして以降の設計・・・"Dishal”で上手く扱えるのかが最初のチェックポイントになります。

 さぁ、"Dishal”の出番・・・の前に、上の表から解る幾つかのことを記しておきましょう。

 まず、6つの水晶のfs偏差については19Hzです。和訳した説明書()には、「ラダー型のフィルタ作成に使う水晶のfsは、BWの±2%以内、帯域内のリプルをある程度許容できる場合でも±5%以内の偏差に留めるべき」と書いてありますが、「fsの揃い具合が良い程有利」というのは解りますね。今回のチョイスでは”19Hz/250Hz≒7.6%”であり、±5%の範疇には入っていますから、そこそこの特性のものができる可能性があります。
 まぁ、そもそも"Dishal”は、こうした水晶のfsのばらつきを調整するための計算機能を具備しており、もう少し広範囲にばらついていても何とかして進ぜよう・・・というところがミソのソフトですから、そういう意味では安心して設計を任せることができそうです。

 LmとCmの値は小数点以下の桁数がかなり多くなっていますが、これは設計後のシミュレーションをより正しく行うため・・・と、説明書にも明記してあります。実際、今回使用している水晶で、Lmの小数点第3位が1変化すると20Hz程度、Cmの小数点第6位では何と150Hz程度違ってきます。実際はさらに1桁下で四捨五入するため、この半分くらいの誤差含みということになりますが、シミュレーションにはこの程度の精度で良いようです。

 Quについては、実際のフィルタの設計には使いません。これはあくまで水晶の品質の良さ・・・文字通り”Quality”について今後の参考に採ったものであり、ネットアナ等が無いと簡単に求められない値です(自分は、前回記事の通り「APB-3+治具」で測定)。
 ちなみに、我が部品箱にある他の周波数の水晶について幾つかQuを測定してみましたが、何れも数万から20万程度・・・結構ばらついています。今回はQuの平均が14万台ですから、まぁ中の上くらいかと思いますがどうなんでしょう この辺りが今回の実験における重要な確認ポイントでもあります。

 「#」の秘密については後々出てくるんで暫し待たれよ・・・ということにして、オレンジ色でマークした水晶を使って設計してみましょう。

3."Dishal”への基準データ入力

 4094.655KHzの水晶(#2)のデータを使って、"Dishal”に計算して貰いましょう。



 まず、赤で囲んだ部分は水晶の諸元・・・直列共振周波数(fs)とLm値、それとフィルタに使う水晶の数(ポール数)を入力しています。青い囲みの入力部分で3dB帯域(200Hz)とリプル値の少ないチェビシェフ型(0.1dB)として、ある程度キレの良いフィルタを目指しています。帯域幅は、出来上がったフィルタが確実に250Hzの帯域以内に収まるよう少し狭く(200Hzに)しています。また、緑で囲んだ水晶の端子間の容量(Cp)には、使用する水晶全部の平均値を入力しています。

 これで、水晶の諸元が入力できました。この時点でのポイントは”fs”であり、これから設計するフィルタの基準周波数になります。

 このような狭帯域フィルタで単純に「キレ」を欲張ると、音響的にリンギングやエコーを伴うものになる(例の、雑音さえも変調されて「コー」というような音になる)ようで、CWのフィルタにチェビシェフ型の選択はあまり良くないようです。JA9TTT/加藤OMの解説では”ガウシャン型"(統計などで良く目にする正規分布の形)にした方がよいそうです。ところが、"Dishal”で設計して完成形に近付ける過程で、お誂え向きにもフィルタのエッジ部分が丸く削られる方向になるそうで、ひとまずこの時点では放っておいてあります。
 なお、形だけがガウシャンになればそれで良いのかはよく判りません。これもでき上がった時のお楽しみ・・・といった感じで

 この入力時点で#2の水晶と同じものが6つ揃っていれば、特性図の左に計算された値を使ってフィルタが作れるんです。ただ、上の表に示したように、実際の水晶の諸元はそれこそマチマチであり、闇雲に連結しても何やら不可解なものができるということなんですね。

4.水晶#2とコンデンサの追加

 さて、6ポールのフィルタの回路図は”Dishal”の説明書の付録にありますが、ちょっと補足してみたいと思います。



 この回路図には、水晶と直列に接続するCsxとグランドへのバイパスのように見えるCkxxが登場します。前者の直列コンデンサは、対となる水晶の直列共振周波数・・・即ちfsを調整する同調コンデンサ(Tuning Capacitor)です。後者は、個々の水晶同士の結合度合いを調整する結合コンデンサ(Coupling Capacitor)です。特に直列接続するコンデンサの方が「結合に関与するっぽい」という風に見えますが誤解せぬように。

 この回路図から、”Dishal”の計算結果として表示されたCk12,Ck23,Ck34、Cs1,Cs3の値をどこに設定すれば良いのか判ります。実は既にこの時点で、Ckxxについては一応計算が完了しています。

 そして、基準周波数となる水晶は以降の設計の都合上、図中の「#2」(オレンジで囲んだ水晶の位置)に置く必要があります。この回路図では左端を#1と見立て、右に向かって番号を振っているイメージ・・・左端の隣が#2に当たるわけですが、この水晶には同調コンデンサは付いていませんね。つまり、#2の直列共振周波数がフィルタの基準周波数になり、その他の水晶はこの基準周波数とBWを用いて個々に調整することになるわけです。

 もう一つ、同調コンデンサの無い水晶が右から2番目にあります(#5)。ラダー型のフィルタは、このように「対称形」なるのが普通であり、この回路図でもそのように描かれているわけですが、この右から2番目にある水晶のfsが#2の周波数と「できるだけ近い」ということが、対称形を構成するためには要求されます。そこで、もし#5に置く水晶のfsが#2のfsに対して偏差が大きい場合、図中の赤い矢印で示した部分に直列に同調コンデンサを置いてfsを調整する必要が生じます。
 これに準じて、Cs1,Cs3についても原則的に#2の水晶のfsとの偏差と実現すべきBWを勘案して計算し直す必要があります。"Dishal”では、そのヒントとなる情報まで既に計算済み・・・というわけで、正しくフィルタ設計に有用なツールと言えます。

5.ここまでの設計結果

 ひとまず、#2に置く水晶を決めた段階で弾き出された結果・・・上の”Dishal"のグラフィックに示した結果を回路図にプロットしてみましょう。



 上にも書いた通り、もし#2と同じ諸元を持つ6つの水晶が準備できれば設計はこれでお終いなんですが、「そうは問屋は卸さない」ということなんですね・・・さらなる詳細は続編にしましょうか

差替 2017.6.21>
 ・選択した水晶の表が、自分の実験途上の古い方になっていましたので差し替えました。また、平均値の欄を整理。
 ・”Dishal”に入力したLm値が少し違っていたためこれを修正・・・入力ミスでした。これに伴い、最後の計算結果も修正。

水晶パラメータ測定の様子

2017-06-11      
 昨日・今日の休日は、ほぼ天気予報通りとなりました。特に昨日の土曜日は30℃近くまで気温が上がり、かつ湿った南風という梅雨の合間独特の天気・・・夕刻シャワーを浴びてから買い物に出掛けたため汗ビッショリとはならなかったものの、やがては来るであろう本格的な梅雨を想像し、少々ゲンナリしてしまいました が、5月末に掃除しておいたエアコンは絶好調、今年も世話になることでしょう。

 この週末の空いた時間は、先日作成した水晶測定アダプタで水晶のパラメータを測定してみました。まずは測定対象である水晶のスナップから。



 この水晶は、ラダー型のフィルタを作ろうと思いヤフオクで落札したもので「4096KHz」のもの。取引メールを見たら「2009年」に入手したようです。SII製(セイコーインスツル社製)のようで、半端な数(19個)の売り切りだったこともありかなり廉価に入手できました。

 当時はSSBの自作機を画策していたこともあり、「中心周波数を合わせて適当なコンデンサで帯域成形」といった簡易な設計で組み上げられるもの(どうやら、Cohn型というらしいです・・・)を指向していましたが、興味の対象がほぼ完全にCWへ移ってかなり狭帯域なものが必要となり、自作するハードルが一段上がってしまったためそのままお蔵入り
 その後、WやEUの自作派が重用する設計方法や設計ツールについて、JAの自作派OM諸氏のWeb記事(一部、無線雑誌の記事)として紹介されるようになりました。そして、JA9TTT/加藤OMのWeb記事を始めとしてかなり丁寧にまとめて発表される記事が散見されるようになり、かつこの間に実に優秀な実用測定器「APB-3」を入手したことも後押しとなり、遅ればせながら自分もチャレンジしてみようと思った次第。

 そんなわけで、約8年の眠りから覚めた水晶達は、いきなり選別し易いようにマジックで番号を振られることになった・・・というのが、上のスナップでした

 番号が振られた水晶は、一先ず自作LCメータで全ての水晶の端子間容量「Cp」を測定して表作りを開始。続いて、水晶の発振周波数等を測定して・・・いえいえ、その前に、水晶測定アダプタに具備した直列コンデンサの容量を測っておきましょう。何処を測るかって では、回路図を再掲。



 直列コンデンサはSW1をオンにした状態でA-B間の容量を測ります。このコンデンサは取り外したりしませんから、一度キチンと測っておけばOK。



 何度か測定して27.04pFで安定しましたので、これを容量値としました。このコンデンサの表示容量は24pFですが、コンデンサ自体の誤差とストレー容量含みでこの値になるんでしょう。

 これでアダプタの準備が整いました。早速、水晶のパラメータを測定しましょう。まずは直列共振周波数「fs」を測定します。4096KHzより少し下の周波数で発振する筈ですから、その辺りに狙いを付け、APB-3のネットアナモードで探します。



 測定風景です。足が長いまま、ピンソケットに挿して測定していますが、何れソケットがヘタるのは必至・・・というわけで、この部分は2段重ねにしています。

 APB-3で採れた直列共振の様子を以下に。



 ネットアナモードでの測定ですから事前に測定帯域の正規化をしておくのは勿論ですが、上手く帯域を選んでやると、正規化の作業は少ない回数で済みます。例えば、上のグラフで4.094671MHz±100Hz以内に直列共振周波数がある水晶を測定する場合、正規化は必要ないことになります。正規化する場合は、水晶を外した状態でSW3のみをオンにして帯域内を1度掃引してやり、それを正規化データにすればOKです。

 直列共振周波数の測定が終わったら、水晶と直列コンデンサを接続・・・即ちSW1をオンにして直列コンデンサを接続した状態で、水晶の共振周波数のズレを測定します。測定の方法は、上記直列共振周波数の測定と同じです。

 これが終わったら最後の測定・・・水晶の損失を求めます。これには一手間必要です。
 まず、直列共振周波数を求めた時と同じように測定を行い、直列共振周波数のピーク値を記憶しておきます。上のグラフではこの値が「-4.56dB」になっていますね。これが終わったらSW2をオンにし、このピーク値と同じ値になるように、アダプタに具備したボリュームを調整します。
 APB-3では測定データのトレース数を簡単に変更できますから、直列共振周波数の測定終了後にトレース数を「2」にして、ボリューム調整が何度でも行えるようにしておくと良いでしょう。多少コツが要りますが、慣れると以下のようにデータが採れます。



 この状態になったらボリュームの値を読めば、それが損失を示す「Rm」ということになります。この時、アダプタのスイッチ状態はSW2がオンであるだけであり、ボリューム両端の端子B,Cにテスターを当てるとSW1(これはオフ)を介して導通してしまい抵抗値が測れないため、SW1もオンにしてからテスターを当てます。

 こうして得られたデータから計算した水晶のパラメータを表にまとめたものを以下に。



 まぁざっと、こんな具合にパラメータの測定が完了しました。19個あったはずの水晶が1つ足りないのは、別の実験で使って元に戻さなかったため、何処かへ旅に出た模様・・・。
 Cp、fs、fΔ、Rmが求められれば、後はExcelに仕込んだ計算式が自動的に計算してくれます。「組合せ」の部分は、8ポールのフィルタを組む場合に比較的fsが近いものを選ぶとこんな感じになるということを示しおり、3つのパターンができそうです。

 これらのデータは勿論「精度良く」という部分が後々モノを言いそうですが、自作の治具+APB-3という条件でどんなフィルタができるか・・・この辺りが最も興味が湧くところでしょう。また、使用するツールの理解には「英語必須」であり、漸く大筋は掴んだといった状態です。この辺りが紹介できれば、このヘッポコ・ブログも報われるというものでしょう。上手くいかなければ原因を探り、一段ずつステップアップできれば・・・ここ暫くは、このフィルタのネタが続きますよ

水晶測定アダプタの試作

2017-06-09      
 SSB/CWの自作機の受信IF周りを検討していくと、選択度を決定するフィルタを吟味する場面が出てきます。最近のメーカー機のIF回路周辺はデジタル化され、フィルタ自体もDSP処理による場合が多くなってきましたが、チープな自作機ではまだまだアナログ回路設計が主流・・・やはり、クリスタルフィルタを上手く仕立てることができれば言うことありませんよね

 クリスタルフィルタは恥ずかしながら自作したことはありませんが、今に及んで自分も過去の技術書や雑誌の製作記事を参考に「丁稚上げること」はできそう。特に、水晶発振子(以下、単に水晶)自体はかなりの廉価で入手できることから、これを使って作ることができれば一番だと思います。
 しかし、でき上がった後の性能・・・キレ味や音質に関わる部分で満足いくか否かは、作ってみなけりゃ判りません。自分で組んでみて喜んだり悲しんだりするのが、クリスタルフィルタ自作の醍醐味なんじゃよ・・・と逃げ口上するのも一興でしょうが、もう少し確実に自作する方法があれば、それに越したことはありませんよね。

 前回記事に枕が無かったためかまたしても能書きが若干増量となりました が、要は「そこらにある水晶でそこそこ使えそうなフィルタを作ってみよう」というのが、ここ暫くの記事ネタになります。

 クリスタルフィルタの自作は、個々の水晶を「LCR共振器」と見立ててこれを複数個接続して期待する帯域幅と減衰斜度(或いはシェープファクタ)を得るようにするものです。水晶の共振(発振も同じように考えられます。フィルタのネタなんで、以下は単に共振)の様子は等価回路で理解が深まります。



 この等価回路のポイントは、「LCR直列共振回路」を構成している上辺の部分です。水晶の共振周波数の殆どはLmとCmで決まります。Rmは共振に当たって生じる”損失”の部分です。クリスタルフィルタを作る場合は損失が小さければ小さい程Quが高いということになり、シャープなフィルタが作れます。
 Cpは小容量が測定できる容量計で簡単に測定できますから、上辺を構成するデバイスの個々の値が簡単に判れば話は早いんですが・・・。すると、これらの値を解き明かす方法は先駆のOM諸氏のWeb記事に幾つも見つけることができ、「ちょっとした治具」を用意した上でAPB-3を使って調べてやれば、あとは計算で求められることが判りました。

 その治具に要求される機能は、以下のようになります。

 ① 水晶の共振周波数は、SG等で外から信号を与えてその共振
   周波数を測定する。共振周波数の測定を含めたデータ採集時の
   インピーダンスは低い方がよく、標準的な測定方法では12.5Ωで
   測定する(らしい)。

 ② Cmは、対象の水晶と直列に値が判っているコンデンサを接続し、
   共振周波数の偏差を知ることにより求められる。
   これは、ポピュラーな小容量測定の仕掛けと同様の原理である
   (と思う)。Cmが求まれば、発振周波数からLmの値も計算できる。

 ③ 水晶の共振周波数の信号を与えた場合、その水晶固有の”損失"が
   生じる。これがRmである。この測定は、水晶を通した信号の出力値を
   読み取っておき、水晶の代わりに低抵抗のボリュームを通して測定
   した出力値が同じになるように調整、その時の抵抗値がRmとなる
   (という測定方法)。

 文章で書いても、あまりピンときませんね・・・ では、回路図を見てみましょうか。



 入出力に-3dBのアッテネータを介した上で変換比4:1のトランスを置いてやることで、水晶の入出力インピーダンスを12.5Ωになるようにしました。さらに小さなスイッチを組み合わせ、測定対象に合わせて回路構成を切り替えられるようにしました。解説は要らないかと思いますが、各スイッチの役割をまとめておきます。

 SW-1 水晶と直列に接続するコンデンサのオン/オフ
 SW-2 水晶の損失(Rm)を測定する際のボリュームのオン/オフ
 SW-3 APB-3を接続してキャリブレする際のショート/オープン

 試作した水晶測定アダプタはこんな感じ。



 秋月D基板に組みました。基板の裏はまたしても「カッターでパターン作り」とし、必要なスイッチも秋月の小型トグルスイッチで組みました。水晶と直列に接続するコンデンサはジャンクのセラコンで、「24pF」というあまりお目にかかれない容量のもの。20~30pF程度のものなら何でもいいと思います。
 実験用の「台」は、秋月C/D基板が収まるように穴開けして金属スペーサを取り付けたもの。この程度の造作でも安定な測定には不可欠かと思いますが、この台自体は、まだまだ工夫の余地がありそうですね

 こんなチープなアダプタでもそこそこの「諸元採り」はできそうで、クリスタルフィルタ製作に向けたデータ測定はこれで一先ずやってみようかと。続報はこの週末にまとめたいと思いますが、何やら家族イベントがあるような ま、こんなマニアックな記事の続編を待つ輩はあまりいらっしゃらないでしょうからマイペースで・・・って、いつもマイペースでしたね

修正 2017.06.13>
 奇特な読者の方から「回路図、違ってるぞぃ」というご指摘を頂いたんで確認したところ、トランスの接続が逆・・・測定対象の水晶の方がインピーダンスが高いということになってました。謹んで、差し替えさせて頂きました。ありがとうございました。
 ちなみに、回路自体は間違っていなかったことが確認できたんで、次の記事のデータは合っていたようです。フゥ・・・ヤレヤレ。

SSB復調アダプタの完成と諸元の確認

2017-06-01      
 いつもはつらつらと能書きを書いてから始めるヘッポコ記事ですが、今回は趣向を変えて、漸く完成したSSB復調アダプタのまとめをいきなり始めたいと思います。



 外観は全く面白くありません。電源スイッチを省略して何とか前面パネルに必要なものを詰め込むつもりが、うっかり出力端子(3Pのミニジャック)を失念してしまい、慌てて背面に取り付けたという茶番・・・実験機材ですからこれでも十分と言えますが、まぁ大失敗ですね

 このアダプタはIFアンプに後置するものとして作りましたから、入出力の諸元が判っていないと使えません。キャリア注入量は復調IC (LM1496H)のカタログスペックである「300mVrms」を守ることにして、IF信号と低周波出力の関係・・・周波数特性とゲインについてデータ採りをしました。

 局発は、VR製DDSクラニシ君@SG用のアンプとアッテネータを接続して凡そ300mVrmsになるように調整して準備、後はジャン測SGからIF出力電力として今のところ前提にしている-13dBm・・・50mVrmsの出力設定で、局発周波数から10Hz離れた所を始点に手動でスイープし、10000Hz離調までの出力の様子をオシロで読み取りグラフにしました。なお、この時のボリューム設定は「最大」にしていますので、オペアンプで10dB程度は稼いでいることが前提になります。



 多く語る必要はないと思います。このグラフでは、周波数特性を電圧利得で表現した格好にしていますが、いわゆる可聴周波数域では、ほぼフラットな特性になっていることが判ります。また、このアダプタを作ろうと思い始めた際にシミュレートした周波数特性ともよく一致しており、直前記事に記した「文化放送を聞いてみた感触」からも、復調アダプタとして上手くこしらえられたと思います

 今日の所は2MHzと7MHzでデータを採ってみましたが、これも復調ICのデータシートにあるように低い周波数ほどゲインが大きくなっています。ボリューム最大の状態でヘッドホンで聴くとちょっと耐えがたい大きな音がし、普通の音量で聴くにはかなりボリュームを絞らなければなりませんが、この辺りもちょっと余裕を持たせた設計(このアダプタ全体で20dB程度のゲインを見込んだこと)で上手くいったようです。

 IFアンプの実験をする前にはもう一つのヤマ・・・CW用のクリスタルフィルタの製作が待っています。実はこの部分にも作りものが絡むんで、目指す「デジタル制御のIFアンプ完成」までの道のりは未だ相当に長そうだということですね。モノ好きの御仁は、気長にお付き合い下され・・・ナムアミダブツ、ナムアミダブツ

SSB復調アダプタの味見終了

2017-05-27      
 既にWW WPX CWが始まっており、開始から5局程15mでQSOしました。午後からはエアコンの掃除などして、ちょっと本腰を入れようと思っているのは夜間の40/20mと決め、ちょっと手が空いたんで製作中のSSB復調アダプタの中間報告を記しておきましょう。

 まずは回路図です。



 図中左側のLM1496H周辺の”*”はデータシートのサンプルと違う値のもの・・・手持ちのE12系で近い値で代用したものですが、まぁ、許容範囲だろうという程度。また、ゲインの調整ができるよう半固定抵抗を置いています。
 右側はオペアンプで大凡10dBのゲインを稼ぎます。±電源は2つの抵抗(1KΩ)で分圧した中点をグランドとし、2つのオペアンプの+端子に与えた簡易なものです。左右何れも調整箇所はありませんから、この辺りは配線ミスがなければ動くはず。



 こんな具合に必要なものを接続しました。キャリア入力には300mVの局発を与えればいいんですが、肝心の信号ソースを何にしたかというと、中波放送・・・我が家で最も強く入感する文化放送をターゲットにすべく1134KHzの信号をキャリア入力に入れ、ステルス君をロングワイヤーに見立ててワニ口クリップで同軸の芯線のみを接続。そして通電・・・いやぁ、思った通り()ウンともスンともいいません。基板をひっくり返して確認すると、接続ミスが3カ所もありました。簡単な回路なんでナメて掛かったのが不味かった・・・。直ぐに処置して再度接続すると、見事に文化放送が聞こえてきました 音量も十分で音質もそこそこ良く、復調回路としてキチンと動いていることが確認できました。

 暫く聞いていると、3秒程の長い周期のQSBがあることに気付きました。これは、局発として与えているSGの周波数と放送周波数のズレが原因であり、SGと文化放送との周波数差が数百ミリHzズレているということ。中波放送の周波数精度は定かではありませんが、トンでもなくズレていることもないでしょうから、我がジャン測SGの周波数確度もそこそこのレベルと言えそうですね。

 後はケースインしてから入出力の特性(ゲインと周波数特性)を測定して完成・・・コンテストと併走して組み立てちゃいたいと思っていますが、上手くいくかどうかは「春風任せ」ということにしておきましょうかね

発振源は後付けの電圧計だった・・・

2017-05-20      
 今週末の予定を上手く遣り繰りしたら今日一日は夕飯当番以外ノンビリできることになったんで、「絶賛発振中」の電源の原因調査・・・実は昨日帰宅してから片付けちゃいました ちょいと記事にしておきましょう。

 格安入手した実験用電源「DK-911」はサンハヤトの「教材」という位置づけのものです(完成品はDK-910)。回路が非常にシンプルでコンパクト、また3.3V、5V、9V、12Vといった「よく使う電圧」にワンタッチでセットできるところが横着者の自分には打って付け。勿論、この程度なら自作も簡単ですが、「既製のケースで手作り」ではなかなか真似のできない大きさと「オーク価格」に惹かれて手に入れました。入手後は各ヘッポコ実験で活躍。切り替え電圧の読み取りが「ロータリーつまみの先の表示」であり、老眼以前に早とちりの多い自分にとっての「馬鹿避け」として、秋月の小型デジタル電圧計を前面パネルに両面テープで貼り付けました。
 一時、APB-3の測定時にノイズに悩まされましたが電源接続ケーブル対策を施したら大人しくなり、数日前に「低周波で発振していそう」と気付くまで実に快適に使用してきました。

 さて、実際に発振している様を「APB-3+オシロのプローブ」でキャプチャできてしまったことから、昨晩はひとまずこの電源の定電圧レギュレータ「LM-317」の異常発振を疑い、パスコンをあれこれ付け直してみました。しかし、全く改善しません 少し頭を冷やし、「まさかなぁ・・・」と思いつつも後付けのデジタル電圧計を取っ払ったら・・・



 発振の「はの字」も無くなりました。原因は明らかに電圧計だったというオチ



 今日は取り外した電圧計をターゲットに、800Hzの発振が電圧測定端子にリークしないよう、あちこちにパスコンを取り付けてはチェックしましたが、大きな改善が見られなかったため諦めました。電圧計から発せられる800Hzの信号とその高調波達の様子を採っておきました。



 70KHz付近りまで、規則正しく並んでいるのが判ります。低周波領域ではちょっと邪魔になりそうですね。ただ、この「800Hz発振」はこの個体の問題なのかも知れませんから、これ以上の言及は止めておきます。少なくとも、100KHz以上では影響は無さそうですしね。



 ちょっと寂しくなっちゃった電源・・・いやいや、性能が優先してこそなのが「源」たる装置の在り方ですね・・・ナンチャッテ

実験用電源が発振してやがる!

2017-05-18      
 今日は定時過ぎに退社して帰宅。夏至にかなり近い時期ですから、会社を出た時点ではまだ日没前で、天気が悪かった(所々で強い夕立があった)雲間に大きな夕日を拝みながらの帰路でした。

 今週は定時上がりの日と残業の日がマチマチ。週初めも早く帰れたため、実験中である「SSB復調アダプタ」の低周波部の動作を確認しました。まぁ、難しい回路ではないため確認自体はあっという間に終わったんですが、ヘッドホンを接続して入力をショートすると、何やら「普段聴いているCWトーンが鳴りっぱなし」のような発信音が極々小さな音で聞こえてきます。耳鳴りかしら・・・と思って電源を落とすと聞こえなくなることから、「実験中の回路が怪しい・・・」ということであれこれ当たってみても原因が分からず、「ひょっとして電源かなぁ・・・」と違う電源に変えると、何と発信音が消えてしまうという事実 詰まるところ、一昨年の正月過ぎに某オークションにて「ドクター野口×2枚」で手に入れた実験用電源が原因であることが判明。ただ、この日はその裏付けには至らず、今週末にでも確認しようと思って棚上げしたんですが、今日の「早め帰宅」で確認することにしました。

 普段使う程度の直流電圧(大凡15V以下)では、我が主力測定器にして"最高値”のAPB-3にオシロのプローブを接続することでノイズの状況の測定なんて”お茶の子さいさい”なんですが、一度修理に至ったこの装置には何となく「直流を重畳する」というのが嫌でやったことがなかったんです。しかし、今回の発信源の確認手段としては「これしかない」と奮起し、今日はこれを敢行した次第。



 APB-3の入力インピーダンスを1MΩに切り替え、オシロのプローブを接続。無論、プローブの倍率は「x10」に設定してあることを確認してデータを採ってみました。



 見事にキャプチャー成功・・・というか、本当に発振しているようです が、発振周波数が800Hz程であること・・・自分のCW運用の周波数である800Hzと符号したんでこれにはちょっと感心。かなりポンコツ耳になったなぁと思っていましたが、まだまだイケる・・・のかな

 証拠は取れましたから、お出かけ予定がある今週末の空き時間を上手く使って”撃退”しようと思います。

SSB復調アダプタ組み立て中・・・

2017-05-15      
 先週は飲み会が多かったことからちょっとグロッキーだったため、一昨日の土曜日は「半日半寝」で時間を浪費してしまったものの、日曜日は何とかあれこれ片付けつつ、古いIC利用の「SSB復調アダプタ」を秋月C基板に組み付けました・・・と言いたいところなんですが、またしても片手の が邪魔して捗らず()、終盤の作業である基板の大きさに似つかわしくないケミコンの取り付け直前で挫折してしまいました

 今日は定時帰りで時間が取れたことから、ひとまず基板を完成まで持っていきました。



 漸く秋月C基板に、例の”タコ星人”こと主役のLM1496Hが右側、今日取り付けたちょいと奮発したケミコンが左側に収まりました。ケースはタカチのYM-100・・・これ、何のために購入したのか覚えていませんが、手狭な実験机にはお誂え向きの大きさです。あとはパワーランプと音量調整用のボリュームです。これにコネクタ類が揃えば、ケース加工して納めて終了なんですが、平日の作業進捗としてはそんなに進まないでしょうなぁ

 逆に、ケースイン以前のバラック状態で基板に組んだ回路の諸特性を確認しちゃった方が良さそうですから、明日以降の帰宅後はこの辺りに手を染めたいと思うものの、果たして早く帰れるんでしょうか

 そうそう、我が定番の秋月C基板、紙エポとガラエポとで「ABCDマーク」の位置が違っています。ご愛用の皆さん、お気を付け下さいね(って、既にご存じでしょうね・・・)。

古いICで復調回路作りを画策

2017-05-07      
 この連休はALL JA参戦に始まり、途中出勤日があったことに加えて「我が愛しの宇宙人」・・・否、漸く「ほぼ地球人」に成長した孫娘の所へ遊びに行ったり、伯父の所に「我が血族の歴史」を聞きに行ったりしていたため、工作関係は殆ど手付かずで最終日を迎えました。

 ジャン測カウンタの修理と並行して進めていた「水晶発振テスタ」は、ブレッドボードでも良好に動作したためそのまま万能基板にでも組んでしまえば良かったんですが、IFアンプの本格的な実験に必要となるもう一つ組んでおきたい回路部分の検討に手を染めてしまいました それは、SSB/CWの復調部。低周波アンプも一緒に組み込んでキチンとケースに入れておけば、後々の「受信系の評価」にも使えるものになるだろう・・・ということで、どんなデバイスを使おうか検討を始めました。

 本当は、今後よく使いそうなNJM2594を味見がてら使ってみようかと思ったんですが、少し前に部品箱を整理していたら出てきたかなり古いDBM用の超有名(だった)ICを採用することにしました。



 LM1496H・・・これは、自分が高校時代に50MHz⇒21MHzのダウンバータを作成する際にローカルから分けて貰ったものです。1つしか持っていないことからなかなか実用品に採用することができず、部品箱でいじけていた次第。丸いCanタイプですが、足を上手く曲げてやれば万能基板にも収まります。これを復調部のメインデバイスとし、後段にオペアンプでちょっとした低周波アンプを組んでしまえば、そこそこ質の良い復調アダプタになるでしょう。

 このICに着目して、データシートから回路図を抜き取りました。



 実はLM1496Hのデータシートには、12V単電源で動作するSSBのプロダクト検波回路は載っていません。そこで、NJM1496Dのものを参考に抜き取ってきました。ポピュラーな14ピンのものとCanタイプの10ピンのものとではピンアサインが違うため、この部分を修正しています。

 キャリア入力のインピーダンスは青色で囲んだ抵抗で決めますが、原本に抵抗値が書かれていなかったことからひとまず51Ωとしました。同様に、SSB入力はオレンジで囲んだ抵抗が入力インピーダンス・・・1KΩが入力インピーダンスとなります。
 2,3番ピンの間に挿入される抵抗により、変換ゲインがある程度調整できます。回路図の値としている100Ωではゲインは高く、1KΩ辺りとしてゲインを抑えている回路もありますから、この辺りは組んだ際の調整要素でしょう。
 赤で囲んだ抵抗とコンデンサはいわゆるE12系列には無く、自分としては新たに購入する必要がありますが、別にE12系列の近似値で納めてしまっていいようにも思います。

 着目すべきさらなるポイントは、AF出力にRCでLPFが組まれている点です。実際の受信機にする際には、この辺りが「聞き易さ」に寄与する部分ですが、IF信号を復調したオーディオ出力をピュアに評価するには邪魔になるかも知れない・・・ということで、AF出力のインピーダンスを10KΩとしてこの部分をシミュレーションしてみました。



 SSB(3KHz)或いはAM(6KHz)は遜色ない程度に透過させ、それより高い不要なオーディオ信号・・・即ちノイズを軽減する様な形になっています。まぁ、それ程目くじらを立てなくても良さそうですね

 後段のAFアンプを含めた回路図は既に作成済みですが、こいつはきっと完成まで持って行きますから「次回」のお楽しみ・・・ってことで、GW休みの工作関連作業はこれにて。

修正 17/05/09>
 LPFのシミュレーションの際、抵抗値を間違えました。グラフを差し替え・・・かなり広域まで減衰なしのようです。

ALL JA 2017 参戦記

2017-05-01      
 夜間の40mがQRP参戦にはかなりキツいことが解った昨年の参戦から早一年・・・代わり映えのしない設備で「出場する意味あるのんか」という自問自答を乗り越えて、何とか「足跡以上」の結果が残せた今年のALL JAの様子も、例によって「老後の楽しみ録」として記しておきましょう。

 コンテスト当日はゴミ出し時間の8時半直前に起きたもののそこからマッタリしてしまい、アンテナのチェックは午後になってからになりましたが、家人の協力よろしくベランダを占領することができたため、ホンの30分程でアンテナ周りの準備完了。その後ログソフトのバージョンアップを済ませ、放っておきっぱなしのパドルで打鍵感覚を確かめたら長点が送出されず・・・。あれこれ確認したら、接点部分の接触不良であることが判りさっさとクリーニングして一息つくと、1時間半程昼寝をカマしてしまいました

 夕飯を済ませてから釣竿君をセッティングして・・・と思ったら何やら雲行きが怪しくなり、雨が降ってきました。レーダーを見ると、丁度自宅に雲の端が掛かる程度に見えたため、そのままセッティングして部屋に戻ると何と稲光と雷鳴が 仕方なしに上げたばかりの釣竿君を一旦引っ込めて、これまたベランダ内にロッドダイポールをセッティング済みの6mをワッチしながら様子見していると、20時を回った辺りで雨は止み、雲の切れ目から星が覗き始めました。再び釣竿君をセットアップ。そして、6mを30分程⇒40m味見⇒80mドップリという作戦を頭の中で確認し、落ち着いて開始時間を迎えました。

 スタートの6mはいつも「1局目」に手こずりますが、今年も結局21:06になってしまいました。それでもその後は30分のS&Pで14局となり、ここ数年では最もハイペース。そして、早めに40mを覗き見。昨年に比して明らかに「まだ開けてる」という日変化に救われ、1,2,3,4,7,8,9エリアとQSO成立するもののペースは上がりません。22時半に近づくとあちこち出感気味になっていくのが判り、40mに見切りを付けて80mにQSYしました。

 このところのコンテストでは80mの調子が良い半面、どこかの家のTVから発せられるバズ・ノイズが酷く、これが夜半過ぎくらいまでのオペレートを邪魔します。今年もこの状況はあまり変わらないものの、どういう訳か3.520MHzから上の方は比較的ノイズが少なく、S&Pがそこそこ捗り、最初の1Hは28QSOとかなりの高レート。その後も比較的ハイペースで続けることができ、何と休憩無しで04時までの長丁場となりました。これ、実は「昼寝」の効果・・・眠気で集中が切れたのが04時だったという塩梅です。その後、一旦休憩して80mに復帰したもののかなりDupeが増えてきたため04時半に納竿し、6mの「未だ起きてる局」を5局程捕まえて05時に仮眠としました。

 翌朝は09時起床。本当は、もう少し早く起きて・・・とも思いましたが、最近元気のない40mより弱いEsが期待できるハイバンド狙いで起床時間を決めた次第。アンテナを繋ぎっぱなしの6mから運用再開しましたが、そんなに沢山の局は居らず、10m⇒15mの順でオンエアすることとして10mを一巡。「もう一周」と思いバンド下端に戻ると47県を発見 打上角の高さなら任しとけ とサクッとゲットし、その他のEs入感を探ったものの見つからないため15mへ。

 15mは6エリアが数局入感しており、これらを優先してマルチ増量を目指しました。極めつけは「お巫山戯CQ」に47県から呼び出され、またしても「5WはQRPに非ず」を実感。そして、11時半を過ぎるとEsが弱まってきたため40mへ。

 40mは昼ガレなのか各局かなり弱くて応答が悪く、一旦昼食で引っ込んだら一気にやる気がどこかに行ってしまいました。この辺りは、昨年からの悪い癖。とは言え、局数が増えないことにはやる気は出ません。そこで、「昨晩好調だった80mで自分的新記録樹立」に目標を絞り、何とか夕刻・・・80mが開け始めて釣竿君が出竿できるまでの時間帯である17時からの2Hにオンエアできるよう、ステルス君をロングワイヤーに見立てたオンエア(この方法は2012年の参戦である程度行けることを確認)ができるようにセットアップ。そして不敵にも()昼寝をして80mオープンを待ちました。

 17時前には起き出して80mのワッチ開始・・・流石に17時まではノイズしか聞こえませんでしたが、俄に「CQ TEST]が聞こえ始めました。そして、空振りCQが多かったからなのか、東北エリアのマルチで空欄だった04県局に拾われ1マルチ増お相手のパワーは「H」ということですから、パワーだけでも20dBの差を乗り越えてのQSOは圧巻でした。こうして、7QSOを増量することができました。

 19時からは釣竿君が再登場。無論、かなりの局数を「消化した後」ですから残り2Hでの増量にはあまり期待していなかったんですが、何と20QSO超の上乗せをすることができ、局数・マルチ共、このコンテストの「自己新」をマークして閉幕となりました。

 結果的に気合いの入った80mですが、マルチは以下のようになりました。



 過去を振り返ると、やはり北海道の各支庁と九州は穴あきになります。この辺りはアンテナの打上角による「1ホップの到達距離」より、その県の局数云々に依存するものと思いますが、あと数マルチは増量しそうに思っています。そういう意味で、80mのマルチ目標は当面「40」ということになりそうです。

 さて、最後に恒例のスナップ。



 これは、釣竿の「竿抜け」を防ぐキャップです。プラスチック製のため経年変化でくたばったようで、底が抜けてしまいました。まぁ、ラフな使い方の中で良く持ったと言えるのかも知れず、「共に戦ってきた同志の記録」としました。

 結局、80m主体のコンテスト参戦・・・来年までに大きな改善は望めないかも知れませんが、上手く予定を調整してまた参戦したいと思います
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どよよん無線技士

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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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