「STEREO-B」が帰ってきた・・・かも!?

2016-08-25      
 今では既に懐かしき()サイクル24の最盛期には、ここのブログ主たるどよよん無線技士が「呪術的コンテスト当日CONDX予想」を恥ずかしげも無く晒していました。やれ地磁気嵐だのMUFだの・・・知ったかぶり大爆発で放言してきましたが、中でも頼りにしていたのが太陽観測衛星「STEREO」。この衛星から送られてくる映像を基に、自転する太陽の裏側から現れる黒点が、コンテスト当日にどの辺り到達するのかを推測してCONDXを占いつつ、後は地球の正面でフレアを起こさぬよう「八百万神」に祈る・・・これが、コンテストを迎えるまでの数週に及ぶ楽しみでもありました。

 ところが2014年の秋、地球の方に回り込んでくる側の映像を届けてくれていた「STEREO Behind」が不具合を起こし、通信が途絶してしまいました。その後は運用スタッフの努力も虚しくSTEREO-Bからの通信は復旧せず、データ欠損のある画像データがWebにUpされるようになりました。



 STEREO-Aこと「STEREO Ahead」がほぼ全球の情報を送ってきてくれるものの、丁度欠損してしまう所(黒いスリットの部分)はよく判りません。そして、この画像を見る度に「流石に直すことはできないだろう」と、阿呆の如く遠い宇宙空間に思いを馳せていました。相棒を失ったSTEREO-Aが、きっと酷暑に晒されながらも孤軍奮闘している・・・感情移入に過ぎる初老のおっさんには、この画像が何やら悲しいもの、痛々しいものに見えてしまい、当時トピックとして記事にする気になりませんでした。

 今日の仕事の帰りしな、スマホで科学関連のニュースを見ていたら、出し抜けに『太陽観測衛星「STEREO-B」、約2年ぶりに通信復活』という記事を見つけました。本家「STEREO」のWebサイトも確認すると、慎重な復旧活動をしているよう・・・数年前の「ハヤブサ帰還」と重なり、電車の中で一人、胸が熱くなりました。

 欠損のないデータが見られるようになったら、今度は「嬉しいお知らせ」として記事にしたいと思います。

ハムフェア2016に一応・・・

2016-08-21      
 どういう訳か3つもプチ台風が発生し天気が全く安定しない中、2年振りのハムフェアに向かいました。我が家から1時間余りの距離ですから、「早昼食ったら出かけようか」と思いつつ準備していると雨の強襲・・・結局、家を出たのは13時半頃となりました。夕刻の2時間程しか見られないと覚悟して、いざ東京ビッグサイトへ。



 国際展示場駅を出ると上天気。夏の日差しが強烈、アーケードの陰に守られながら進みます。ビッグサイトには仕事でもよく来ますが駅からの500m程歩くのがもどかしく、特に夏冬は暑さ寒さが堪えます。出掛けに買ったお茶を飲み切ってしまい、「着いたらまずは飲料入手だな・・・」などと思いつつ、既に帰路であろう「アンテナおじさん達」とすれ違いながら向かいました。



 JARL会員特権のお値段でいざ入場です。実は、このスナップは帰りに撮ったもの・・・入場時は撮り忘れてしまいました

 会場レイアウトなどは一昨年来たときと概ね変わっておらず、まずはメーカーブースには脇目も振らずビジネスブースを一巡・・・ところが、めぼしいものが見当たらない感じ 気を取り直して、このブログのコメンテーターとしてお馴染みの()ぶんきゅうさんことJL1VNQ局とアイボールへ。
 お元気そうなぶんきゅうさんに、直近の力作である40m/30mのCWトランシーバを見せて頂きながら、暫しマニアックな自作談義となりました(この力作については、ご本人のブログを是非ご覧下さい)。そして、「早く本題のTRX製作を」と叱咤激励されたり、「肝臓を大事に」と叱咤激励()されたりして一旦お別れ。

 クラブ局ブースを少し丁寧に見て回りました。お目当てはジャン測。スペアナモドキたる「コミュニケーションアナライザ」は30K、40K辺りの値が付いていましたが、モドキじゃないものはチョイ高め。ただ、動いているところを確認できたりするんで、ヤフオク等でギャンブル的に購入するよりは安全かも知れません。
 その他、毎度の如く様々なジャンク品が沢山ありました。具に見たらやはり半日、1日掛かりそうですが、この時点で16時前・・・そこで、先ほどちょっとガッカリしたビジネスブースへ。

 毎年出展され馴染みのあるブースでは、ある意味置いてある品物も「お馴染み」で食指が動きません。まぁ、特に欲しいものがあるかというとそうでも無かったり 中古の周辺装置も一通り見ましたが、やはり何も買う気が起きず終い・・・そこそこの枚数忍ばせていった万券の出番は無し。おまけにちょいと気になる技術書があったんでCQ出版のブースに行ったら、その本は持ってきていないということで内容チェックできず・・・結局、ここでも何も買わずに退散。

 新製品満載(ってこともないか・・・)のメーカーブースはどうしたかって へっへっへ・・・済みません、全く興味が湧かず ICOMの静態展示品のみ一瞥した程度で、その他、全く見ておりません。今持っているリグ達で十分でごさいます。

 16時を回ってぶんきゅうさんに挨拶をし、毎度チェックする自作品コーナーをじっくり見てから「もう一巡するか・・・」とも思いましたが、結局そのままゲートを潜って帰路につきました。



 今年はハムフェア開催40周年。晴海で開催されていた大昔は「スタッフサイド」で出入りしていたりもしましたが、浮き沈みはあるにせよ、無線歴は結構なもんだなぁ・・・と、この缶バッチを見ていて思いました。入場証の上のBNCコネクタ・・・何も買わないで帰ってくるのが癪だったのと、今いま必要となりそうなだったんで2つ購入。まぁ、特に安かったわけではないんですがね

 以上、何とも切ないハムフェア参戦記となってしまいました

トランジスタのIMDのIc依存性

2016-08-12      
 今日の午前中は爆睡・・・昨日の親戚一同の寄り合いでくたびれたのか、朝のゴミ捨てを終えたら二度寝してしまいました。この間まで宇宙人語をしゃべっていた孫娘が日本語と思しき言葉を話すようになり、元気に動き回るのをちょっと飲み過ぎの身体で追っかけていたら結構疲れたようで、都合12時間くらい寝てしまいました

 午後になって漸く動き出し、2トーンジェネレータのバッファアンプとして採用するであろう2SC2407の最適動作ポイント・・・というほど大袈裟ではありませんが、コレクタ電流に依存しがちなIMDについて、ちょっと調べてみることにしました。



 直前記事に掲載した回路そのままですが、コレクタ電流を調整するために、ベースのバイアスを決めるRA,RB、さらにエミッタ抵抗REを少し調整し、20,30,40mAのIMD特性を調べてみました。その他の機器構成(各部のアッテネーション等)は同じです。



 初めてのIMD測定では、測定対象が広帯域アンプだったため9次までの角が見えていましたが、漸くよく見るデータが採れています。お待ちかねの測定結果は表に纏めました。折角ですから、2SC3355も同様に測定・・・自分的には「かなりイイ感じ」の結果が出たと思いますよ



 まず、2SC2407,3355共にコレクタ電流Icが大きくなるほどIP3は上昇しています。しかし、この2つのデバイスの差・・・20mAではドッコイドッコイだったIP3が電流増加によって特徴的な傾向を示しています。簡単に丸めると、2SC2407は電流増加に追随する形でIP3が大きくなりますが、2SC3355の方は30mAから電流を大きくしてもIP3がリニアには増加しません。
 一方のPG(利得)については、30mAが何れのデバイスでも頭打ちとなり、その後のコレクタ電流増加には追随しません。これには負荷の関係なども考慮すべきですが、この2つのデバイスにこれ以上の利得を追求すべきでもないでしょう。

 これらの結果から、IMDのコレクタ電流への依存性は、各種の技術書に謳われている通り「大きい(多い)ほど有利」と言えますが、個々のデバイスが持つ特性として「最適値」は存在し、無碍に「多けりゃいい」ということではない・・・当たり前ですが、この辺りを考慮して組み立てていくことが、高周波回路の肝であることが解りました。
 特に、今回製作するつもりのジェネレータ用の2SC2407使用バッファアンプとしては、コレクタ電流の設定を30mAにしようか40mAにしようか迷うところですが、40mAでは発熱量が結構ヤバ目で、暫く動かしているとかなり熱くになります。ケースに収める前提とした安全サイドでは、Pc=600mWクラスのトランジスタとしては、やはり30mA(@12V)が限度でしょうか。また、今後重用しそうな2SC3355は「コレクタ電流として30mAを上限とした設計」が好ましいようで、この辺りをキチンと踏まえておくのが良さそうです。

 さぁ、そろそろケーシング・・・一気に気が重いです

小信号トランジスタのIMD測定(仮)

2016-08-10      
 昨日に比して-4℃・・・千葉県北西部の今日は、33℃弱の最高気温で勘弁して貰うことができました。ただ、昼過ぎにちょっと出かけた時間帯が一番暑かったようで、さっき(19時頃)田舎から帰ってきた母を迎えにバス停まで行ったときには、そこそこ過ごせる程度になっていました。

 さて、今日も今日とてIMD測定絡みに執着して過ごしました。初めて見る世界ですから、時間さえあれば偶数本の「角」を観察・・・まぁ、流石にそろそろ飽きてきましたが、やがて「実用品」として完成するであろう(って、自分で頑張って組み立てないといつまでもバラックな)2トーンジェネレータのバッファ部に採用するトランジスタ探しを行うべく、今日は手持ちの小電力トランジスタのIMDを測定してみました。

 まずは測定機器の構成・・・簡単なブロック図を作成しました。



 現状の構成では、APB-3への入力が-15dBmを超えないことが条件になることから、測定対象となるトランジスタの利得を凡そ知っておいてから、途中に挿入するアッテネータの配分を決めました。目的はツートーンジェネレータのバッファに使える素子探しですから、細かな値の正確性ではなく「どれが最適なのか」を探す測定です。きっと、ゆくゆくはもう少し整理された形で再測定しようという意図で、記事の題名に『(仮)』を付けました。



 測定用のバッファアンプ回路は、オーソドックスなものになりました。実験の前提として、コレクタ電流は出力数十mWを仮定して20mA程度流れる感じにしています。タンク回路は7MHzに同調することを条件に手持ちのコンデンサの容量で簡単に組め、かつQLが10以上となるような値としました。T37-6に15回巻きでは若干インダクタンス不足ですが、まぁ調整の範囲でしょう。



 回路図通りにブレッドボードに組みました。入力はキチンとBNCコネクタ受けできましたが、これ1つしか持っていません(毎度「秋月に言ったら買わなきゃ・・・」と思っては、忘れて帰ってくる代物の一つ)。仕方なしにボードの上方に突き刺した貧弱なリード(抵抗かコンデンサの足)で取り出すことに まぁ、ヘッポコ実験ですからヨシとしましょう

 チョイスしたトランジスタはいわゆる「TO-92」タイプで部品箱に仕分けされたものから・・・と思いつつ、自作QRP機の終段によく登場する1Wクラスのものも、お巫山戯で測定してみました。また、低周波用と目されるものも織り交ぜ、その差異をみてみることまで欲張ってみました。早速、結果をお披露目。



 3次IMDをIP3、その時の利得をPGとして纏めています。IP3は軒並み20dBm後半・・・27dBm辺りに集中しています。そして、1等賞に輝いたのが定番中の定番・・・2SC1815(ランクはGR)という結果には驚きました。このトランジスタは、自作向けの最高傑作であることは多数の製作事例が証明していますが、「HF帯で数十mW出したい」という場面ではもっと重用されるべきものかも知れませんね。
 高周波製作でポピュラーな2SC1906もほぼ同様なIMD特性ですが、違うのが出力電力・・・と目線をずらしていくと、fTの高いトランジスタがPGの部分で優位になります。そして、IMDも軒並み27dBm以上を叩き出していることから、2SC2407より老番のトランジスタが台頭します。そして、2SC3355が利得でトップ&IP3でもまずまず・・・ということで、このトランジスタの実力がトップかな

 ちょっと視点を変えて・・・20mAくらいのIcでは100mWくらいの出力が期待できることになりますが、ここまで出力しようとするとそのトランジスタ自体の最大損失(Pc)を考慮しなければなりません。表中の2SC945はPcが250mWしかありませんから、既にこの実験でもヤバ目。2SC1906も流石に100mW連続では可哀想でしょうね。
 逆にPcが500,600mWのものはへっちゃらでしょうから、QRPpの終段やQRPのヤンガーステージには、やはり2SC2407より老番のものをチョイスするのが無難なようです。

 低周波用と目されるトランジスタとして、2SC945,1959,2120をチョイスしました。fTの低さでPGが振るわないことは一目瞭然ですが、HFの低い方で30dBくらいのゲインを無理なく稼ぎたい・・・となれば、fTが300MHz程度のものでも上手くチョイスすれば使えます。流通在庫として大量に残っている低周波用のものを上手く使うことも、今後の部品チョイスの妙味としては「有」でしょう。

 表の下方に1W出力クラスのトランジスタの測定結果を記しています。スペックとして圧倒的にIcが足りない状態での動作ですから、まともに動いているとは言い難いのは勿論ですが、PGについては30dB弱取れています。そこでエミッタ抵抗を33ΩとしてIcを30mA程度に上げたところ、IPがそれぞれ2~3dB上昇することが判りました(PGはあまり変わらず)。ただ、これでも圧倒的に電流不足ですから、やはりこれらのデバイスは「リニアアンプ然とした回路」でキチンと測定してやる必要があると痛感しました。

 表の最右列にあるのは、そのトランジスタにとって「最適」と思われるIcの値です。これらはデータシートからの類推ですからあくまで参考ですが、Pcとの兼ね合いを考慮しながら探るIc最適値の目安として追記しました。

 今回の測定の結果、35dB超のゲインとできるだけ低歪みであることが条件になることから、ツートーンジェネレータのバッファアンプは2SC2407か2SC3355にすることにしました。数的には2SC3355を90本余り持っていますからこちらで・・・と思うものの、今回の測定結果でほぼ同様なスペックと言えそうなことから、ジェネレータには残り少ない2SC2407を使って「死蔵回避」したいと思っています。

初めてのIMD測定

2016-08-08      
 今日はサッカー日本代表試合---オリンピック1次リーグを午前中はTV観戦していました。結局、HK(Colombia)とはドロー。良い試合をしていたように思いますが、一瞬の気の緩みや迷いを強豪国は許してくれません。それでも首の皮一枚で決勝トーナメント進出の可能性はありますから、何としても次のSM(スウェーデン)戦では勝利を掴んで欲しいと思います。

 午後からは、作り始めた2トーンジェネレータのバッファアンプの試行錯誤実験敢行・・・と、小さなブレッドボードを取り出して準備を始めたところで、「そう言えば参考になりそうなアンプ、持っとるやん」と思い出し、「クラニシ君@SG」・・・クラニシのアンアナに接続して簡易なSGに仕立てるためにこしらえたバッファアンプを測定対象として、こいつのIMDを測ってみることにしました。



 クラニシ君@SGは、かなり長い間我がヘッポコ研究室の「重要な高周波信号源」として君臨してきたわけですが、中華SGにその座を脅かされ、ついには今年の梅雨入り前に弟子入りした「本物のSG」(HP-8648B)にその座を奪われた感が否めません。それでも、HFから60MHzくらいまでの「広帯域13dBアンプ」としては素性の知れた可愛い奴 今後も出番はありそうですが、今日は「被験者」として頑張って貰うことになりました。

 このアンプの詳細はデビュー時の記事に譲りますが、2SC3776×1石のシンプルな広帯域NFBアンプです。12Vで14mAくらいの消費電流、負荷インピーダンスはFB801-43にトリファイラ巻きですから450Ω相当・・・となると、クリッピングが生じない出力は+14~15dBm程度、IP3(3次IMD)は+24~30dBm程度に収まるはずです。 逆に入力は、このアンプのゲインである13dB分マイナスになりますから、+1~2dBm程度が限界で、それ以上は多分「歪み増量」ということになるでしょう。

 こんな風に予測を立て、いざ測定に突入 さぁ、初めてのIMD測定は如何に



 それらしいスペクトルは取れました。例によってAPB-3の入力歪みが生じないよう、基本波(7.010MHzと7.030MHz)が-15dBm以下になるようアンプの出力とAPB-3の入力の間にはアッテネータを入れていますから、この分は考慮しなければなりません。

 IMDの計算方法については先人のサイトを参考にして頂くとして、基本波の電力をP0、3次高調波の電力をP3とすると(共にdBmでよい)、IP3に特化した公式は・・・

 式1 IP3(dBm) = P0 + ((P0-P3)  /  2)

となります。これに上記のアッテネーション値を勘案しながら計算します。アッテネーション値をATとすると・・・

 式2 IP3 = (P0 - AT) + (((P0 - AT)-(P3 - AT))  /  2)

 ※ATはマイナス・・・例えば、アッテネーション値が3dBの場合は「-3」

それでも簡単な公式ですね・・・助かりました 式2に実測値、測定時のアッテネーション値「23dB」を代入して式2を解くと・・・

 IP3 = (-16.49 - (-23)) + (((-16.49 - (-23))-(-49.29 - (-23)))  /  2) = +22.91(dBm)

 実は、このアンプに対する入力として、バラック状態のジェネレータ出力は少々大き過ぎ(+3dBmくらい)であり、発振部の結合(出力コンデンサのトリマ)を調整して何とか-1dBmくらいまで押さえ込んでいますから測定誤差は必至の状況。上記計算結果は予測下限の+24dBmを下回っていますが、バラック&個々の測定精度の「誤差」として考え得る値でしょう。

 事程左様に、IMD(IP3)の測定は上手くいきそうな予感・・・夏休み3日目もどうやら順調なようですね

夏休みの工作・・・ツートーンジェネレータ製作中

2016-08-07      
 昨日から夏期休暇に突入しました。関東地方の猛暑到来と共に休暇に入った感じで、11日に親戚一同での食事会を開く計画があるだけ・・・恒例の旅行は猛暑を嫌い、季節が良くなってからのお楽しみにしました。

 夏休みを迎えて早速「小物」の製作に取り掛かりました。直前まで水晶発振に拘ってプチ実験を重ねてきて、実は未だもう少し追い込み実験をしたかったんですが、まぁ何となく傾向は解ったことにして棚上げ(えっ)・・・以前から作りたかったツートーンジェネレータに着手 回路的には簡単なんで組み立ては順調。最終形までにはもう一捻りする予定ですが、ひとまず組み上げてバラック実験を開始。



 スナップの左側が発振部です。7.010MHzと7.030MHzの水晶をJ310でそれぞれ発振させています。本当はそれぞれの周波数発振部として基板を独立させた方がリークが少なくていいんですが敢えて強行。すると、やはりかなりのリークがありちょっと焦りました。これはグランド面を広く取るべく回路全体をグランドで一周囲むようにしたためで、グランドの一端を切り取ってループを切ったらリークが激減しました。
 右側は2段LPFと6dBコンバイナ。コンバイナはトロ活の受け売りですが、2信号を上手く混合してくれます。この基板もグランドをループにするとNG、やはり一端を切って漸くまともに動作しました。

 仮調整を済ませたこのジェネレータの実力をまずはご披露しましょうかね。



 9次IMDまで見える筈のスパンで観測しています。RBWが1KHzになっているためノイズフロアが-110dBmくらいですが、IMDらしきものは見当たらず、まずまずの感触を得ました ちなみにツートーン発振部の個々の出力を最大に調整すると、このジェネレータ内で生じる3次IMDが観測できるようになります。



 発振出力の最大ポイントは、発振方式と回路構成によりますが波形の綺麗さ・・・高調波の量が最小とは限らず、こうした作りものでは調整が重要になるという典型例と言えますね。まぁそれでも、基本発振と3次IMDの差は-75dB程度ありますから、そう目くじらを立てなくても良さそうなレベルではあります。

 さて、ここで以前から確かめておきたかった実験をしました。それは「APB-3で生じる歪みが、本当に-15dBm以上の入力レベルで顕在化するか」というものです。
 このジェネレータの出力は-3dBm程度(ミニ・パワーメータで確認)で、上記の測定は-10dBから-15dBのアッテネーションを咬まして、入力レベルが-15dBmを超えないようにしています。そこで、このアッテネータを外して(つまり、直接-3dBmを入力して)測定した結果が以下の画像です。



 ご覧の通り大きく歪んでいるのが判ります。ここから-1dBずつ落としていくと、丁度-10dBになったところで歪みが見えなくなります。即ち、-13dBm以下になれば大丈夫・・・-15dBmの見立てはほぼ正解といっていいでしょう。今後もこのレベルを超えないような測定を心がけようと思います。

 このツートーンジェネレータは、発振部とLPFの間にバッファを入れてもう少し高出力(+10dBmくらい)を狙いたいと思っていますが、どんなバッファで受けるか・・・トロ活にはベース接地の例が記述されていますが、そこまでゴージャスな(複雑な)回路が必要なのか検討中です。始まったばかりの夏休み、ヘッポコ製作の滑り出しは順調なようです

ハートレー型水晶発振と戯れた話

2016-08-05      
 FETを使った水晶発振回路は部品数が少なく済む魅力があり、このブログのヘッポコ実験によく登場します。特にハートレー型をチョイスしていますが、これは水晶の片端をグランド接続でき、必要に応じて可変範囲を広く取る細工が簡単にできるためです。特にコルピッツ型に恨みがあるわけではありません

 さて、水晶発振に関してはこれまであまり苦労した記憶がありませんでしたが、今回その手慣れた筈の水晶発振回路で結構な苦労をしました。結論から言うと、勝手な思い込みやら勉強不足やらが露呈したのに加え、ワニ口クリップに翻弄された・・・という顛末。まぁ、この辺りの話が暇潰しには打って付けかと思われますので、またしても「自分の老後の読み物」として綴っておきましょう。

今回の回路は以下のようなものです。基本に忠実・・・というより、「実現性」と「手持ち部品の数」を考慮した構成です。



 ね、何の捻りもありませんよね これをユニバーサル基板に組んで「次の作り物の第一歩」として着手したわけですが、これがウンともスンとも発振せず・・・結局、ヘッポコ実験が始まってしまいました
 この時、発振の確認に自作のミニ・パワーメータを使っていたんですが、試しにこれを外してオシロスコープ(のみ)を接続すると見事に発振しています。つまり、ミニ・パワーメータのインピーダンスである「50Ω終端」では上手く発振できないことが判ったと同時に、水晶やFETなどは「確実に生きている」ということも判りました。

 詰まるところ被疑になったのは、出力側のタンク回路(←今のところ、この呼称で)。ここは、トロ活譲りの「共振器+Lマッチ」の組み合わせで設計してあり、そこそこ自信のある定数のつもり(L1とTCa,b)。そこで、小粒なコンデンサの容量誤読と踏んでコンデンサの容量確認・・・問題なし。こうなると、残るはトロイダルコアに巻いたコイル。
 計算値を信じて巻いたコイルのインダクタンスを測ってみると、設計値より多めの値になっていました。T37-6に14回巻・・・確かに少し巻き数が少ないことから、このインダクタンス値が多めになってしまうことは自明。1巻き解くとインダクタンス値がちょい小さくなり過ぎるものの、ひとまず解いて付け直して改めて発振確認すると、50Ω終端・・・ミニ・パワーメータでも発振が確認できるようになりました。

 博学至極・経験数多の方々には滑稽たる出来事でしょうが、拙者は(誰)ここで漸く「発振回路の出力部は単なるタンク回路ではなく、この部分を含めた全体が発振条件を決める」という理屈・・・この発振回路の原理に行き着いたんですね。ハートレーやコルピッツの発振原理は「読み物的な知識」として頭では判っているつもりでも、実際目の当たりにしないと結局は理解していないという、まぁ毎度お馴染みの「どよよん無線偽士」が現れた・・・といったところでしょう
 改めてハートレー発振についてにわか勉強すると、出力側の共振部分は「誘導性」にしないと上手くない⇒誘導性ということは、同調周波数より「高め」にポイントを置くようにしなくてはならない・・・ざっとこんな風に理解を進め、なぜ発振しなかったのか(なぜコイルを解いてインダクタンス値を下げたら発振したのか)納得することができました。

 この間、発振が停止したり弱かったりという現象が時々発生。実験途上で起こるため、直前の作業にエラーがあるのでは・・・と、何度も後戻りして確認することが多かったんですが、これはワニ口クリップ付きのBNCケーブルの接触不良が原因。それも、ワニ口クリップの絶縁用ビニールゴムの中(ワニ口を大きく覆っている色付きビニール部分の中)で起きた出来事。この原因にはなかなか辿り着くことができず、結構な時間を浪費してしまいました。

 ところで、先に記したように、今まであまり苦労したことがないように思っていた水晶発振・・・この「比較的苦労知らず」にも理由があることに気づきました。
 これまでの水晶発振回路は、殆ど7K/10Kボビンを使ったコイルで製作していました。これら調整用のフェライトコア付きボビンに巻いたコイルのインダクタンスの変化範囲がかなり広いことは(実測された方には)既知のことでしょうが、この可変範囲の広さで「誘導性」の状態を簡単に作り出すことができていた(調整し切れていた)ということのようです。

 こうして長いダンジョン(2週間程)を抜けたんですから、この作りものの完成に向かえばいいんですが、「誘導性」としてどの程度の所に目星を付けたらいいのか調べたくなってきました。これが次の課題なのか、いやいやブッ千切って完成に導くのか・・・ひとまず棚上げして、今日は寝ることにしましょうかね
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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