ブログを頼りに2016年の振り返り

2016-12-31      
 年の瀬を迎えて何と本日付の記事は3つ目になりますが、今年中に振り返っておきたいと思います。特にトピックを思いつかないもんで、「今年書いた記事」を頼りに纏めてみましょうかね。

 赤いミニテスターの入手で幕が開けた2016年、年始からは卓上の周波数カウンタ作りに手を染めていました。PICのカウント入力に翻弄され当初の予定からかなり違った形で組み上げたものの、未だケースに入れておらず「未完」のままで陸に打ち上げられた魚の如く転がっています。この製作だけで何と3月まで掛かっているようで(興味のある方は周波数カウンタのカテゴリから手繰って下さい)、この間、長いこと「咳」につきまとわれて閉口していたようです

 4月は「JIDX CW」と「ALL JA」・・・まさにコンテストシーズンです。アンテナのメンテが行き届かず、その都度ウィークポイントを見つけるのも春の恒例行事になりつつあります。特に今年は「コイル刷新の年」だったようで、結果的に釣竿君のローディングコイル80m用のコイルを刷新しました。ALL JAに関しては、SSNとの関係性を見出すことができたことから夜間の作戦を練り直すきっかけになったものの、やはり低層階ベランダのQRP運用としては限界を感じずにはいられませんでした。
 5月の終わりには、中古のSGを入手しました。その後の調べで()まずまず使えることが判り、これを頼りに電力測定系の自作測定器を校正、そこそこ安心して使えるようになりました。特に我が実験で扱う測定器の中で最も高価であるAPB-3についても深掘りすることができ、万券3枚ほどの出費は無駄にはなりませんでした。

 そうこうしているうちに夏休みを迎えました。この辺りから、そもそもAPB-3を入手する前から「自分で測定してみたい」と思っていたIMD測定を簡単に行うべく、ツートーンジェネレータの製作を画策。ところが、今年の後半は仕事がメチャクチャ忙しく土日にも「宿題」を持って帰るような有様で、この製作がなかなか進みませんでした。さらに、途中で痺れを切らしてナンチャッテなIMD測定をしたり、PCのディスプレイが突如ぶっ壊れたり、ブログのリンクがぶっ壊れたりして折々頓挫したこの製作・・・最終的には「2ジェネ」と命名して完成させたこいつを使って、冬休み突入と共に「まくりざし」(ボート用語:因みに、自分はボートはやりません)の如くヘッポコ実験を行っては記事に纏めました。いやはや、濃ゆい冬休みだな

 まぁ、こんな感じで2016年は閉幕するようです。後は年越し蕎麦を喰らえば、今年の全行事がすべからく完了と相成ります。こんな駄文に付き合ってくれた皆様に、来年も、或いは来年こそは幸あらんことをお祈りしながら、残り1時間半をマッタリ過ごしたいと思います

ゲート接地アンプの特性(2SK125編)

2016-12-31      
 往年の大ヒットデバイス「2SK125」は、自分も多用したデバイスの1つ。パラ接続のGGアンプが定番であり、ゲインも10dBそこそこで扱い易く、広帯域のバッファから単一バンドのプリアンプまで活躍して貰いました。初めて製作した15mのモノバンドSSBトランシーバでも、受信トップとDBMのバッファとして使いました。此度の「冬休みの宿題」では、このデバイスのコピー元となったJ310を使ってGGアンプの性能を纏めましたが、使っていた実験基板に単に載せ替えればそのままデータ採りができるため、今朝からヘッポコ実験に取り掛かりました。

 例によって回路図から。



 J310の実験基板への換装のみのつもりが、実験手順の都合でソースに接続されているRFCはマイクロインダクタにしています。RFCの差異については、既にその「挙動」が判っていますからこのまま実験へ。

 ◆ 周波数特性

 まぁ、そんなに驚くべき結果ではありません。



 J310の結果とほぼ同様ですね。10MHz辺りに少し利得が高い帯域がありますが、まぁ「どんぐりの背比べ」ってな感じ。ただ、この辺りが「J310との親和性」と語られてきた1つの要因でしょう。

 ◆ 入出力インピーダンス

 入出力インピーダンスはどんな塩梅か・・・まずは入力から。



 HF帯としては、35Ωから50Ω弱の値に収まっています。SWR換算で1.5以下になりますから、J310と同様に50Ωに対する整合性は申し分ありませんね。一方の出力インピーダンスは・・・



 トロ活にある通り、シングルの場合の700Ωの丁度半分がピーク値になっています。なるほど、入出力何れも想定通りというか、面白くないというか・・・

 ◆ IMD特性

 これもJ310の実験同様のまとめになります。



 J310の様子とはかなり違います。Gainのピークは50mAから上にありそうですが、IIPの良さげなドレイン電流は30mA付近の模様。まぁ、Gainとの折衷ポイントとして40,45mAに設定するのは「有り」でしょう。

 この結果をJ310のものと比較すると、IIPが概ね2.5dBほど低くなっています。そこで、1dBコンプレッションについても測定することにしました。



 J310のものと比較すると0.5dBほど低いようです。OIPがこの1dBコンプレッションポイントの10dB上としGainを10.6dBとすると、22dBm台がIIP値と計算されますから、一つ上のグラフの「24.5dBm」も納得できる値かと思われます。そして、J310の実測値の方が若干ではありますが優位と言えそうですがほんの数dBの差ですから、これも「どんぐりの背比べ」でしょう。

 ◆ まとめ

 「何となく高IP」という過去の記憶や諸OMのデータや発言はこれで十分理解できましたし、今後も使っていきたい回路ではありますが、ディスコンになって久しいが故にかなり高値で取引されている2SK125に拘る必要はなさそうで、今後はJ310 or E310(チップタイプ)で十分だということが判りました。ただ、自分の部品箱にはまだ20本程の2SK125が眠っていますから、死蔵せぬよう使っていきたいと思っています。

 おぉ、2016年もあと3時間弱・・・今年のヘッポコ実験はこれにて終了ですね

ゲート接地アンプの特性(パラレル編)

2016-12-31      
 直前記事に引き続いては、ゲート接地アンプの「パラ接続」についてのまとめです。多分、自作するための要素としては、「シングル」に比べてこちらの方が有益になると思いますよ

 まずは回路図です。



 シングルと大差はありません。出力トランスはトリファイラ巻きで、出力インピーダンスを450Ωと想定したものとなっています。さぁ、どんなデータが採れるかな

 ◆ 周波数特性

 ドレイン電流を40mAとして周波数特性を採ってみました。



 HF帯でみると、利得は9,10dB程度取れているのが判ります。シングルの時と同様にRFCの換装、出力トランスの巻数も4回巻きと5回巻きで試してみましたが、これも大差なし・・・もう少し広帯域になるんじゃないかと期待していましたが、ひとまずはこのデータで納得。

 ◆ 入出力インピーダンス

 入力インピーダンスは以下のような感じ。



 HF帯の下から上に向かって、40Ωから60Ω程度まで上昇しています。シングルの半分ぐらいのインピーダンスになるのかと思いましたが、ちょっと予想外れ。

 一方の出力インピーダンスはというと・・・。



 これは、シングルの半分くらいのインピーダンスになっているようで、当たり前なんですが「なるほど~」と感心してしまいました

 ◆ IMD特性

 これもシングルの時と同様、ドレイン電流との関係でまとめました。



 GainとIIPのピークは一致していませんが、まぁ45mAくらいのとことがベストポイントでしょうか。IIPはAPB-3で例の「角」を観測して計算で求めています。

 IIPの値は「OIPからGainを引いた値」として計算しましたが、何となく過去に聞いた値より高い気がしたため「1dBコンプレッションポイントから凡そ10dB上にOIPがある」というアプローチで考えてみようと思い立ち、1dBコンプレッションポイントを実測してみました。



 これは、SGからの信号出力値を頼りに、入出力の電力差(Gain)がリニアの関係にある部分の「10.2dB」から外れて、1dB少なくなった「9.2dB」のところを見つけたものです。この10dB上にOIPがあると仮定すると「+34dBm辺り」がOIP、そこからGain(10.2dB)を引いたところがIIP・・・「+24dBmにIIPがありそう」という風に考えられ、上記の計算で求めた27dBmとかけ離れてはいませんので、「どよよん無線技術研究所」としては(はぁ)これで納得することにします

 ただ問題も・・・。直前記事に記したIIPは実はどうやら間違っていそうです。この点については何れ確認したいとは思うものの、あの回路はあまりに利得不足で使わないと思われるんで「今更感」もあったりして

 ◆ まとめ

 受信のトップやミキサーの受け、その他「ちょいとバッファ」に多用されるこのパラレルタイプのゲート接地アンプは、確かに高IPのアンプであることが解りました。入力インピーダンスについては、ある意味「整合回路不要」と言えるほど50Ωとの親和性が高いことが確認できましたが、出力側は少し工夫が要りそうですね。

 さぁ、冬休みの宿題は未だ続くんですが、既に0時を回って大晦日に突入。今回のお休みは短いためどこまで進められるのか・・・乞う、ご期待(って、誰が期待するんぢゃ

ゲート接地アンプの特性(シングル編)

2016-12-29      
 今日は冷え込みが厳しくなりました。やはり宵の明星が煌びやかな冬の翌日は冷え込むことが多く、北風優勢な気圧配置では仕方が無いところでしょう。とは言え、買い物以外は部屋に閉じこもっていた一日ですから、実はあまり寒さは感じませんでした 明日は年末・年始向けの買い出し予定・・・ちょっと厚着して出かけようと思います。

 昨夕から今日の午前中にかけて、ゲート接地アンプの諸元を取り纏めました。まずは回路図。



 シンプルなゲート接地アンプです。回路動作的なものも難しくありませんので、詳細はもっと格式の高いWeb記事等で確認して下さい。特徴的な要素も殆どありませんが、ドレインに入れている抵抗はパラ止めです。また、チョイスしたJ310自身のIdssはおよそ42mAです。



 実験基板は安物万能基板に組んでいます。ランド面に銅箔テープを貼り、入出力はSMAコネクタとして、HF帯メインの測定としては不安要素を排除したつもりです。

 ◆ 周波数特性

 まずは、ドレイン電流を30mAとして周波数特性を取りました。



 よく見ると青と赤の2本の線が描画されていますが、これはRFCの種類によって差が出ないかを確認しました。

 青:FB801-43 11T(実測で約200μH) @50円
 赤:マイクロインダクタ 47μH       @10円

 実はこの2種で低域(1MHz以下)の様子が全然違うのではないか・・・と予想していたんですが、実測すると、マイクロインダクタの方が1MHz辺りから、FB801-43の方が500KHz辺りから(低い周波数に向かって)利得が減衰するといった微妙なものでした。少なくとも160mバンドくらいまでは何れのRFCでも使えるようで、こうなると「単価的」にマイクロインダクタに軍配。
 さらに出力トランスですが、バイファイラの巻き数を4回と5回で試したところ、これも殆ど変わらなかったため測定データの貼り付けは省略・・・というわけで、以下の実験では「FB801-43のRFC」と「5回巻きの出力トランス」にしています。

 追記しておきますが、40MHz以上の利得の様子はAPB-3の測定精度の問題で、かなり跳ね上がって見えています・・・悪しからず。

 ◆ 入出力インピーダンス

 最初に入力インピーダンスの様子。



 55Ω辺りを中心にHFの上から下に向かって下がっていきますが、SWR換算では50Ωに対して±1.3程度とかなり優秀です。

 一方の出力インピーダンス・・・これは、2つの方法で測定しました。まずは、出力開放と終端した場合の電圧差からインピーダンス値を導き出す方法です。数式は以下の通り。

 Zo =Vo - VL
VL
 × RL

 Zo:出力インピーダンス、 Vo:解放時電圧、 VL:終端時電圧、 RL:終端抵抗



 電圧はオシロで読み取りました。かなり暴れているのが判りますね。もし、後段にさらにアンプを接続する場合には注意が必要になりそう。

 さて、ここで満足してもよかったんですが、折角リターンロスブリッジがあるのに・・・。実は、ブリッジを使った場合にどうやって測定すればいいのか判らず、Webをあちこち彷徨って調べていたら、単純にブリッジのDUTにアンプの出力を繋げばよいということが判りました。アンプの入力にはひとまず50Ωのターミネータを繋いで測定してみると・・・。



 おおっ 同じようなデータが採れました。ただ、少し周波数がズレていますね この記事では一旦ペンディングし、今後の測定で再度確認したいと思います。

 ◆ IMD特性

 さぁ、お待ちかねの()IMD測定結果です。これはドレイン電流に対するGainとIIPをグラフに纏めました。



 先にも記した通り、今回の回路は非常にシンプルであり測定誤差以外の不確定要素は少ない・・・得られたデータはある程度信じていいと思っています。入力電力は凡そ0dBm、上記のGainの様子から出力は+4,5dBm程度です。そして、IIPのピークは35mAほどドレイン電流を流したところにあります。

 ただ、このピークの所には少し問題がありそう。まずはドレイン電流を30mAとした場合のIMDの様子から。



 これはよく見る奴・・・3次IMDまでは視認できますが、5次より高次のものはノイズに埋もれています。では、35mAでは如何に



 3次歪みは確かに小さくなりますが、新たに5次の歪みが見え始めました。ここからドレイン電流をさらに上げていくとさらに歪みが増えていき、7次、9次が見えてきます。この回路を「少し余裕を持って使う」ということにするなら、ドレイン電流は30mAくらいが限度と考えるべきでしょう。また、NFに気を配るのであれば、さらにドレイン電流は小さくすべきであり、このあたりの説明は我がバイブル「トロ活」に詳説されています。

 ◆まとめ・・・この回路、使えるのか

 J310を1つ使ったゲート接地回路としての特性は上記の通りだとして、ではこの回路に使い道があるかというと殆ど無いと思います。まずは何といっても利得が小さすぎで、置くべき場所が無さそう。入力部分のインピーダンスは(50Ω使いとしては)申し分ないですが、もう少し利得がないとねぇ・・・。ゲート接地は、入力と出力のインピーダンス比が利得になるため6dB近くは取れるかと思いましたが、この回路では難しいようです。
 逆に狭帯域なアンプとしては、出力インピーダンスをもう少し高く・・・例えば今回の結果で設計するなら800Ωくらいの出力インピーダンスにすれば、10dB程度のアンプは簡単に作れそう。ちょっとしたバッファアンプとしての使い道は出てきますね。

 次のヘッポコ実験は・・・そう、もうお分かりですよね

IP表記の決め事など

2016-12-29      
 今日から冬休みに突入 昨晩の納会後の飲み会でやはり飲み過ぎ、午前中はアルコール抜きに専念、その上午後には昼寝までしてしまいましたが、15時過ぎくらいからヘッポコ実験を開始。夕方買い物に出かけたら宵の明星が見事な姿を見せており、今夜はグッと気温が下がりそう・・・などと思いつつ、夕飯を挟んである程度実験結果が揃ったところに少し大きめな地震が発生。会社の安否確認システムが稼働したことから、連絡が取れない社員のフォローをして漸く落ち着いて時計を見たら、もう冬休み初日は終わったではありませんか

 この冬休みの実験は、いわゆる「IP」(インターセプトポイント:正しくは「3次」を前置しなければいけないんでしょうが、まぁこれはいいでしょう)を定量的に測定したいと思っており、受信トップや軽いバッファとしてポピュラーなFETのゲート接地回路と今後使いたいと思っているちょいとレガシーなミキサーについて、今後のモデルデータとしてきちんと取っておくことが目的です。そして、実験データは順次このブログに記していくつもりですが、その前にきちんと決めておきたいことが1つあります。それは、「入力IP」と「出力IP」の明示です。

 IPは、入力に与える二信号による歪みに着目する場合と、出力から出てきた信号の歪みに着目する場合があります。プリアンプや受信トップなどでは前者、送信アンプでは後者になると考えればナンチャナイわけですが、これが案外こんがらがってしまいます(自分だけかも)。今後IPを云々する場合には、是非ともこの2つを「入力IP」「出力IP」という風にきちんと区別したいんですが、ネットの情報を拾ってみると、

 A) IIP/OIP
 B) IPIP/OPIP

とする2種が存在するようです。まぁ、どっちだっていいわけですが、このブログでの表記は「IIP/OIP」にしたいと思います。

 また、IIP/OIPの間には以下の関係が成り立ちます。

 ◆ IIP(dBm) = OIP(dBm) - Gain(dB)

 難しい式ではありませんし理屈もハッキリしていますから、混同したり逆に計算したりはしないと思いますが、念のための備忘録。さぁ、冬休み初日はこんな感じでシュールに・・・

ターミネータの違いによるリターンロスの差

2016-12-23      
 冬休み前の3連休はこのところ酷使されてきた「肝臓」を休めるべく、少なくとも金、土曜はアルコール抜きにして過ごそうと思い、初日の今日はウコンを飲んでゴロゴロと過ごしました。ひとまず、昨晩の忘年会のアルコールは午後には抜けた模様。

 「2ジェネ」ことツートーンジェネレータの製作が終わり、本来の目的である「受信関連回路の実験」を行うべくあれこれ準備をしていたところ、オンボロリターンロスブリッジを製作時から少し改良したのを記事にしていなかったことを思い出しました。

 このオンボロリターンロスブリッジは、その名の通り「オンボロ」です。特にBNCコネクタは、何度か使用したものやかなり古いものを使ったため少々頼りない感じ。製作してから暫くはきちんと動作していましたが、案の定、DUT接続部分のコネクタが頻繁に接触不良を起こすようになりました。コネクタ部分を覗いてみると、芯線の接続部分が如何にも弱い感じ・・・ちょっと説明し辛いんで、スナップショット。



 芯線との接触点は、中心の白い絶縁部分の中央にある左右の金属部分になりますが、本当は奥の方が少し起きた状態になっていなければならないのが、そうなっていないのが確認できますね。特に昨今見かけるコネクタは、芯線をグルリと包む形で形成されており、こうした接触不良が起き難いようになっています。そこで、もう少し新しくマシなものに換装し、こいつは他の実験に流用して既に役割を終えています。
 そして、この換装によって接触不良が治った代わりに周波数特性が少し変化しましたが、これは記事にはしていませんでした。そこで、今日はこのデータの取り直しを思いついたわけです。

 さぁ、測定・・・と自作のBNCコネクタ付きターミネータを取り出すと、これまたRSオンラインで別のものを買った序でにターミネータを入手したのを思い出し、とりあえず2つとも測定してみました。DUT開放でノーマライズし、その後50ΩのターミネータをDUTに接続して測定。



 赤い方が自作のターミネータで測定したものです。製作時のデータと比較して平坦な帯域が若干広がったことが判ります。特に10MHz付近にあった「特性が良い部分」がフラットになりました。
 一方、青い方・・・今回序でにデータ採りをした購入したターミネータの方が、自作の方に比して特性改善している(10MHz以降のリターンロスが大きくなっている)のが判ります。このターミネータは1GHzまでの特性保証のものであり、自作のものはどうしても分が悪いわけですが、結構差があるのが判りますね。

 まぁ、期せずしてターミネータの性能評価に至ったわけで取り沙汰して云々する程のことではありませんが、このオンボロちゃん・・・冬休みの実験で活躍場面があるのかは謎です

ツートーンジェネレータ、漸く完成!

2016-12-18      
 夏休みの工作だった筈が、二学期の期末テストの補習のようになってしまいましたが、漸く「2ジェネ」・・・ツートーンジェネレータを完成まで持っていくことができました。

 まずは回路をご披露。



 個々の部位は簡素な回路でできていますから特に詳説はしませんが、補足的に幾つか記しておきます。

 ◆ 発振部

 ・発振にはJ310を用い、発振安定化のため9Vの三端子レギュレータで
  電圧供給
 ・バッファには2SC2407を用い、40mA程のIcで動作、このため小さな
  放熱器を被せた
 ・発振回路とバッファの間のVR(500ΩB)の中点-GND間に抵抗
  (62Ω)を入れ、擬似Aカーブ化して出力調整を楽にした

 ◆ 6dBコンバイナ+15dB ATT

 ・APB-3の入力歪みが発生しないレベルを「-15dB」とし、この調整が
  簡単にできるよう6Pトグルスイッチを使ったやや正確なATTを具備

 ◆ 電源部

 ・ノイズフィルタとしてFT50-77を使った差動・同相のフィルタを具備

 さて、面構えと中の様子はスナップで。





 面構えはパワポの設計通りな感じに仕上がりました。ケース内はかなりスカスカですが、まずまず上手く収納できました・・・とここまでは納得。そして、最終的な出力特性は如何に

 まずは高調波の様子。



 各トーンの出力を、内蔵した-15dBのATTをオンにしてそれぞれ-15dBに調整した状態で測定しています。第二高調波が70dBダウンでまずまず。それではIMD特性を見てみましょう。



 ケースに入れることでやはり相互の影響が出てしまい、-80dBくらいのIMD確保がやっとでした。トロ活の2ジェネでも-80dB程度と謳われていますから、まぁこんなもんでしょう。バラックの実験では、2つの発振部を影響が出ない程度に離して置くことができましたから、期せずしてバラックの方が有利だったと言えそうです。

 今回の2ジェネ製作の狙いは、受信系のIMD測定をある程度の確度で調べたいというもので、一般的な解釈となっている「S9+60dB = -13dBm」という電力の基準に少し拘って設計しました。-15dBのATT具備は、APB-3の安全な測定(APB-3の入力で歪んでしまわない電力)と共にこの「-13dBm」も視野に入れたもので、この辺りの部分では上手く動作しそうです

 出力レベルによるIMDは以下のようになりました。

出力レベル
(dBm)
IMD
(dB)
853
578
081
-583
-1081
-1582
-2077
-2575
※出力レベルは、2つの信号の出力レベルをそれぞれ合わせ込んだ値

 出力レベルの調整は「バッファに与える入力電力をボリュームで調整」という仕掛けですから、入力インピーダンスがかなり動きます。出力レベルが大きい方は、バッファ部の出力歪みが大きくなっていくためにIMDが悪化していく様子をトレースしていますが、少なくとも0dBmまでは大丈夫なようです。
 出力レベルの低い方のIMD低下は原因がよく判りませんが、バッファの動作点と入力レベルの関係ではないかと邪推しています。ひとまず-15dBm以下にするときには、外部ATTで必要電力に調整したいと思います。

 さぁ、今年の仕事納めは27日。暫くは「忘年会行脚」が続きますが、この2ジェネの完成で「受信回路のヘッポコ実験」が冬休みの宿題ということになりそうです。

チョークコイルとしての比較

2016-12-15      
 かなり寒い日が増えましたが、自分としては却って過ごし易くなってきました。コートとスーツの上着という「2枚のベール」(ベール)で温度調整の幅が増え、混雑した電車の中からトボトボ歩く帰路まで、自分に合った温度調整ができます。流石にもう少し寒くなるとちょっと厳しくなりますが、そんなときゃさらに「ベスト」を着て達磨の如く歩く・・・って、達磨は歩かないか

 製作中のツートーンジェネレータ(これ、名前が長いな・・・2ジェネぐらいにするか・・・どっかのゲームの呪文みたいだな)を「箱」に収める工程を迎え、電源周りのまとめに取り掛かっています。その中で、2つの発振回路のデカップリングを考える際、いわゆる「チョークコイル」を置いて関係を粗にしなければならないわけですが、必要になる特性は必要に応じて決まってきます。今回の2ジェネでは、7MHzでの性能・・・この周波数で高いインピーダンスが必要になるんで、この点に着目したプチ実験をしてみました。



 右の2つは秋月に売っているマイクロインダクタ、47μHと100μHです。左のものは、FB801-43に8回巻きのインダクタで、実測101μHになりました。これらの周波数特性を測定し、今回の用途に対する優劣を決めようという実験を行いました。



 特に解説する必要は無さそうですね。7MHz辺りで顕著な特性を示しているのが100μHのマイクロインダクタです。今回は「これ、一択」でよさそうですが、マイクロインダクタの傾向として、「優位点がかなり狭いなぁ」と改めて納得。
 一方、序でに測ってみた「手巻きRFC」は、もう少し高い周波数でブロードな特性を示しています。広帯域な回路では、こうした特性が必要だと思います。「ある周波数で3KΩのインピーダンスを確保すれば(50Ω換算で)-30dBが保証される」という観点から考えれば、今回の巻き方で作れるRFCもそこそこ使えそうですね。

 平日の実験としてはこれが限界・・・土日を待ちましょうかね。

ツートーンジェネレータのケース加工に着手

2016-12-10      
 12月に入り例年の如くの忙しさを凌いでいます。やはり飲みの機会が増え、ちょっとグロッキーな日もありますが、残り3週程で冬休みに突入しますから、何とかそこまで駆け抜けたいと思います。

 漸くツートーンジェネレータのケース加工に着手しました。今回の加工には四角い穴などの"超億劫"な部分はなくドリルとリーマーの作業ですが、まぁ相変わらずの亀の歩みで進めています。
 今回のジェネレータの肝は、2つの発振回路が妙な結合を起こしてIMDが無碍に悪化せぬようにする必要があります。そこで、Lアングルを用いて個々の発振回路の「部屋」を作っていくようなイメージで作業を進めています。これは、現有唯一の実用自作機である「クリームちゃん」(6mのSSB-TRXですが、ネーミングセンスはもう諦めて下さい・・・)も同様の手法で作り、IFへのキャリア信号の回り込みや異常発振などが起き難かったことから気に入った工法です。

 工法と言っても、別に特別なことではありません。百聞は一見にしかず・・・スナップを撮りました。



 これだけでは解りませんよね・・・では、裏側からパチリ



 2つの発振回路はシンメトリックになるように組み立て、Lアングルをシールド板と見立てて組んでいます。スペーサーは3mmのものを使用してできるだけ厚みが出ないようにしています。Lアングルの幅が取り付ける基板の大きさとケースの高さに関係しますが、このLアングルは秋葉原ラジオデパートのエスエス無線さんでケースの高さ(60mm)より少し幅が狭い(55mm)ものを購入し、適当に切って使っています。

 そうそう、序でに。このスナップの真ん中に辺りに黒いデコボコした板状のものが見えると思いますが、これはTO-92用のヒートシンク。高さを低くするために少し曲げて使っています。RSオンラインで売っていますよ。

 今日はこの辺りでお終い。明日は朝から続きに着手しようかな
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どよよん無線技士

Author :どよよん無線技士
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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