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「NES10-2 MK3」の私的レビュー

2012-06-08      
 この記事のカテゴリーは「Noise Reduction」・・・まさにノイズ除去を狙った製品である「NES10-2 MK3」について、少し掘り下げたいと思います。

 ◆ 外観など

 

 10cm強×6cm強の面構え・・・っていうか、大変小さいスピーカーです。大丈夫なのか



 これが上っ面です。スピーカー面を伏せています。厚さ(奥行き)が6cm程度です。
 この面には、見ての通りノイズ除去のON/OFFスイッチとボリュームがついているのですが、ボリュームつまみが小さすぎてちょっと使いづらいです。勿論、RIGのボリュームでも調整できますから良しとしていいでしょう。



 お待ちかね()の背面です。RIGのスピーカージャックに行くコードはブッシュを通して直付け、DCジャックは普通の2.1φで中がプラスのジャックです。DCコードは付属していますが、上の写真は秋月の小型DCアダプタを接続しています。公称500mAがMinらしいので、あまり小さな電源では・・・と思ったのですが、室内で使う分には大音量は不要でしょうから、こんなに電流は食わないでしょう(接続したアダプタが12V&Max1Aなんで測っていません・・・)。
 一際目立つ真ん中のつまみ・・・これが、ノイズのリダクションレベル調整つまみです。実は、こいつが曲者なんですが・・・ひとまず外観を最後までお見せしてから説明します。

 

 これが底面。パワーのON/OFF兼オーディオ・スルーのスイッチですが、これ丁度スピーカーを支える足に隠れてしまい、操作性最悪・・・。



 ヘッドホンジャックは、正面向かって左の側面に3.5φの「モノラルジャック」が付いています。ノイズ低減効果をヘッドホンでも満喫できますからその点は安心なんですが、ステレオミニジャックのヘッドホンでは片耳しか鳴りませんのでご注意を

 ◆ ノイズリダクションの様子

 一通り接続すれば、特に不都合無く音は出ます。最初はノイズ除去のスイッチをオフにして聞き、次に背面のリダクションレベルを調整するロータリースイッチを4,5辺りにセットしてスイッチをONにすると・・・なるほど、ノイズが消えていくのが明らかに判ります。

 ① 中・短波放送受信(AM)

 中・短波放送を聞くには十分の音質です。音量もまずまず。そして、弱いAM信号独特の「ノイズ負け」に対し、このスピーカーのリダクションは非常に効き目がありますリダクションレベルを大きくし過ぎると了解度が落ちてしまいますが、上手く調整すれば明らかに「何を言っているか」は判別できるようになります。BCLにも興味のある自分のようなタイプには好都合

 ② SSB受信

 40mのSSBをあれこれ試聴しました。やはり、かなりの改善がありました。特にノイズレベルに対してギリギリの局の話している内容が聞き取り易くなります。ただ、ノイズの強さや出方に合わせてリダクションレベルをある程度いじってやる必要があり、背面のロータリースイッチをチョコチョコ操作しなければならないところ・・・海外のレビューにも散見されるこのスピーカーの欠点が露呈しました
 ただ、リダクションレベルを低く固定していてもとにかくノイズフロアが下がるため、それだけでも効果はかなりあると思いますので、あんまりいじらないで済む運用スタイルもありそうですね。

 ③ CW受信

 そもそもSN比が良い電波形式ですからAMほど劇的な変化はなく、DSPが結構張り切ってノイズをカットすると同時に、CWの信号そのものも少しなまってしまう感じがあります。ただ、これもノイズの種類によって大変聞き易くなる場合とそうでない場合があり、SSBと同様に結構リダクションレベルをいじりたくなるため、背面のスイッチを頻繁にグルグル・・・。慣れるまでは、結構いじり倒しそうです

 ④ 狭帯域フィルターでのCW受信

 IC-703に250Hzのフィルターという酔狂なセットアップでいつもリンギングに悩まされていますが、狭帯域フィルター使用時にもメリットがあります。
 比較的ノイズの多い状態でノイズ自体のリンギングが激しい(コーという音が強い)場合にリダクションを入れると、これをある程度抑えてCW信号自体が聞き取り易くなる「場合」があります。そして、信号が十分強い場合には、SN比がさらに上がって聞き取り易くなりますが、少々「丸い音」になってしまう感じがあり、この辺り好みが分かれる・・・いわゆるDSP音の好き嫌いで賛否が分かれるかも知れません。
 逆にノイズの種類によっては上手く調整できない場合があります。まぁ、万能装置でないわけですから、多少は我慢ですね

 ◆ DSPの効き方

 単純なフィルター系のアクションではなく、「暫くサンプリング⇒ノイズと判断したものをカット」というプロセスが明らかに存在するため、バンド切り替え直後やRIG側のボリュームをいじった直後に一旦リダクションが外れて入り直すような動作をします。
 また、信号受信の最中にも上記の「ノイズ評価」をしているため、常に「より聞き易くする」というような動き方をしますが、逆に「効き過ぎ」の状態になる場合があります。まだ確信を持って言えませんが、一度深めにリダクションが効いてしまうと浅くはならない(なり難い)ようです。上面のノイズ除去スイッチをOFF⇒ONしてやるとまた浅いところから始まりますので、このスイッチも結構いじることになりそうです。
 昨今のRIGにもAF系のNRは付いていますから、これらとの比較ができればいいのですが・・・。少なくともIC-703内蔵のものよりは格段に効果がありますので、旧型のRIGを愛用されている方には良い付加装置かも知れませんね。

 ◆ 最大欠点はロータリースイッチ

 背面のリダクションレベル調整用のロータリースイッチですが、これはコストダウンを明らかに狙って8レベルの調整ポイントに対して10接点の「回転してしまう」ロータリースイッチを使っていることから、一体、今どのレベルなのか判らなくなり易く、さらに結構頻繁に回すことになるこのスイッチの耐久性についても甚だ疑問は残ります。

 ◆ ハム音が気になる・・・

 CW運用・・・特に弱い信号相手ではヘッドホン使用が多くなりますが、ヘッドホンをつなぐとハム音が非常に気になります。試しに電池で動かしてみたのですが改善せず・・・周期的で奇妙なハム音のため、内蔵アンプ自体の作りというより、DSPの動作ノイズを拾っているように思います。中を開けて対策してみたいところですが、結構頑丈に閉じてあるため「破損覚悟」で分解しなければならず、ひとまず外付けにフィルターを咬ますことで逃げることにしました。
 この記事で作ったスピーカに入れたLPFがどういうわけか低域も落としてくれたのですが、これを接続してみたら見事にハム音は激減しましたので、このスピーカ専用にアダプタを作りたいと思っています。
 そうそう、付記しておきますが、今の我が設備で使用しているヘッドホンが「超低音重視設計」であることも事態を悪化させている要因であることに間違いなく、ヘッドホンも買い換えようか・・・と思案中。

 ◆ やはり「スピーカー」なんですね・・・

 スピーカーで聞いている限りは、上記のハム音を含めて特にトラブルはありません。耳を近づけるとハム音がごく小さく聞こえる程度ですから、普通の聞き方なら問題なし。とにかく、バックノイズが本当に気持ちよく消える(或いは下がる)ため、スピーカーとしての購入をお勧めします。特に「無線はSSBだぞ」とか「BCLもやるぞ」 といった方にはお奨めできると思います。
 また、同社からDSPモジュールが発売されていますので、こちらを購入して気に入ったスピーカを接続したり、ヘッドホン専用にしたり・・・という方が良いかも知れません。

 以上、主観バリバリではありますが、可愛い小さなスピーカーのレビューでした。
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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