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TS-590雑感シリーズ 5:普段の「聴き味」

2012-07-22      
 この雑感シリーズも佳境を迎えました。総括的な「聴き味」を自分なりに覚書しておこうと思います。

 TS-590の実力がフルに発揮されるのは、「21MHz以下のWARCバンドを除くバンドで『BWが狭帯域』の場合」というちょっと謎めく仕様です。「雑感シリーズ 3」で書いたように、アップコンでは今の普及機と同程度、近接波の影響を受けるリグであることは大体判りました。IC-703よりはかなりマシでしたが この「アップコン部分」がどうしても気になる諸兄は、やはりもう1ランク上のリグを手にするべきかも知れません。
 とは言え、かなり強力なNB/NRの具備・・・とりわけCWをメインに考えた場合には、コストパフォーマンスの点で抜きん出た「秀作」とも言うべきリグだとも思います。ってか、百億万円もするような超高級リグのことは全く解りませんので

 ◆ ダウンコン・バンドの「聴き味」

 ダウンコンの本格的な実力試しは近づいてきたフィールドデーにしようと思いますが、普段の運用ではどんな感じなのか・・・過酷なコンテスト参加中ではない時の良く出るバンド(40m、15mなど)における言わば「平時の実力」はどんなものか考えてみます。

 ダウンコンのCW運用時のBWは最高2500Hzであり、ここからBWを絞っていき600Hzから500Hzに切り替わると、ルーフィングがそれまでの2700Hzから500Hzに切り替わるという動き方をします。つまり、ダウンコン対象バンドは常に比較的狭いルーフィングフィルタ(最低でも2700Hzのもの)が入っているわけです。
 少し古めのリグ・・・特に入門機(例えばIC-703)や普及機からTS-590にステップアップした場合、上記のお陰で混んでいる時の40mの聞こえ方が違うことに直ぐ気づくと思います。それまで何となくザワザワとしていたバンドがクリアになる感じです。勿論、感度が落ちたわけではなく、個々の信号がきちんと分離して聞こえる・・・ざっとこんな印象です。即ちこれは、上記の「既に狭帯域ルーフィングで選別された信号を聞いているんだ」ということが要因だと思います。

 あとは、自分の好みやヘッドフォンの特性に合わせて内蔵グライコで音の味付けをすれば、それなりに「宜しい味」には持って行けると思いますよ。

 ◆ まるで狭帯域フィルタをたくさん買ったよう・・・

 連続したBW設定・・・この機能も、比較的古い入門機・普及機をお使いだった方々は、状況に応じたBW設定ができるという部分だけでも「すげー」と感嘆するでしょう。

 これまで使っていたIC-703では、SSBフィルタ流用の約3KHzとCW用の250Hzという組み合わせだったため、前者ではQRMが邪魔、後者ではリンギングが酷くなって邪魔・・・結局どちらにしても聴き辛い場面が結構ありました。また、250Hzのフィルタ自体の減衰が大きいため、目的信号が聞こえなくなってしまうことも度々ありました。
 一方、TS-590では言わずと知れたIF-DSPによるフィルタリングですから、目的信号が大きく落ちるということはなく、2700Hzと500Hzのルーフィングフィルタの減衰量の差が若干あるかなぁといった程度です。流石ですね

 このIF-DSPによるフィルタの「切れ」はかなり急峻ですが、500HzのフィルタでS9+20dBほどの「綺麗なCW波」のカブりであっても、その信号の送信周波数から800Hzほど離れないと「無影響」とまでは行きません。勿論、これで十分といえますが、強力局の直ぐ横の本当に弱い局は拾えないでしょう。この辺りを、フィールドデーの宿題にしたいと思います。

 ◆ ビートを潰したり逃げたり・・・

 あまり目立たないけど非常に助かる機能・・・それが、ノッチとサイドバンド切り替え(REV)です。

 近傍、或いは少し離れた場所を含めて、何かある特定の周波数にビートが出てしまうような電気機器・機械を使っている場合があるようで、決まった時間、或いは比較的長時間、さらには常時出ているビートが、我が家でも少々困った周波数に幾つか確認できます。今までこのビートの近くでの交信は(つまりIC-703では)大変苦労したのですが、TS-590のノッチは非常に良く効くため、ちょっとした操作でこの苦労が無くなってしまいました 勿論、QRM逃れもできますし、どっかのアホウが掛けてくるキャリアにも効果があります。
 また、サイドバンドの切り替えもCWモードボタン長押し一発で変更されるため、混信から逃れる場合を含めて、あるシチュエーションで「ビートを消したい・逃れたい」という時には、この2つの機能で殆ど何とかなってしまいます。

 ◆ AGCはちょっとねぇ・・・

 BWを600Hz以上にすると、ルーフィングが2700Hzになるため、この帯域差の部分で受信している信号は無論AGCの対象になります。特に、600Hzから1500Hz辺りの受信フィーリングが「相手局探し」には丁度良い感じ(この程度のBWだとNR1も良く効くし・・・)なので多用したいわけですが、設定したBWから少しだけ離れた周波数に強力局がいると、その信号にAGCが反応してしまい、目的局の信号がそれにつられて強弱してしまう時があります。CW用に内蔵グライコを使うと、さらに「聞こえない強い信号」が増えるため、もっと顕在化します。

 徹底解説集ではこの部分について、

 「・・・DSP の最終通過帯域幅よりも前段 (アナログ段) の通過帯域幅が広くなるケースがあります。そのような場合でも、妨害信号が目的信号に影響を及ぼさないような、高度なデジタルAGC制御を実現しています」

と書いてありますが、実際には急に相手局信号が弱くなり一瞬戸惑ってしまう場合があります。暫くすると直ぐにBWを絞るようにクセが付きますので、結局慣れの問題ですね

 以上で大体、思いついたところは書けたと思います。残る宿題である「ダウンコンの実力調査」を行って、次回辺りで一旦このシリーズは打ち止めにしたいと思います。
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No title

CWモードボタン長押しでサイドバンドの切り替えが出来るのは、嬉しいです!
妨害局は多いですから・・・
自分は「500Hz」のフィルターを入れています。
これだと聴きやすいのですが、混信はかなりありますね。
自分のメインは3.5MHz 7MHzですので、ダウンコンの恩恵を受けられそうです。
でも18MHzも気になるので、ちょっと残念かな?

No title

ROYさん
3.5/7MHzのCWは、結構行けると思いますよ。うちは、WARCバンドの強力な局を聞いたことがないんで、今いまは安心しきってます(^^;
そろそろ購入間近でしょうか?お空で会えたら嬉しいです(^^)v

No title

今日購入いたしました!!!!!
聴きやすい!!!!!
今までの苦労が嘘みたいです。
岐阜にある「CQ*ーム」さんで今日限定で来店価格で売り出しがありました。
そこでFTDX5000 IC7600とカスカス信号の聴き比べをしてきました。
7メガCWを中心に聴きましたが、TS-590が劣る場面はありませんでした。
むしろTS-590では判別(解読)出来た微弱信号が
FTDX5000では存在はわかりましたが、判別出来ませんでした。
設定に問題があったのかも知れないので、なんとも言えませんが。
勝手な感想はTS-590 = IC-7600 > FTDX5000 でした。
ちょと疑問なのは・・・
IC-703ではダイヤルを「時計回り」に回すとトーンが高くなりましたが
TS-590は逆にトーンが低くなります。
あとバンドオフになると電子音がしましたが、TS-590は無いのですね。
あると便利でしたが。
自分の勘違い?
早速電子申請をしましたが、なぜか増設を申請したのに「保存」や「次」は出てくるのですが「次」を押しても「送信」が出て来ません?
日曜日はダメ?そんなわけ無いかhi
またじっくり触ってみようと思っていますが、何でかなぁ。
自分はノンビリ派ですからQRSです、お空でお会いしましたらぜひよろしくお願いします。

出来ました!

何が悪かったのか?
結局、同じ事を初めから入力し直したらOKとなりました。
さっぱりわかりませんが、結果オーライと言う事で良しです。
事前審査もOKでしたので、後は待つだけです。
これで今夜は寝られそうです。
おやすみなさい。
73 GL GN TU ・・

No title

ROYさん、ご購入( ^-^)/:★*☆オメデトウ♪
最初の印象「聴きやすい!!!!!」は、まさしく同感です(^^)v IC-7600と互角に戦える・・・という感想はネットで読んだことがありますが、FT-DX5000といい勝負だとすると、結構行けてそうですね。
近接信号の除去能力はFT-DX5000の方が上そうですが、我が家は周りにきったない電波のOMさんがいないんで、今のところ安心です(^^)b
さて、CWのキャリアポイントですが、大昔のYAESUグセというか「ノーマル設定がUSB」・・・これに慣れていたため、IC-703のディフォルトをいじってUSBにして使っていました。結果的に今回のTS-590も違和感なく聞けましたが、そうでないと最初は戸惑うかも知れませんね・・・。ちなみに、TS-590のマニュアルのCW-R部分の記述は誤記だと思います。
また、ROYさんご指摘の「バンドエッジ警告」は、自分も必要だと思いました。この辺りの「初心者の匂い」的な補助機能をどう捉えるか・・・で高級感とか違うのかも知れませんが、あると便利ですよねぇ・・・。特にコンテスト時に設定を変えられたりするといいかも(^^;
「聴き味」については、是非、またコメントを寄せてください。

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