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TS-590雑感シリーズ 6":コンテストでの使用感など

2012-08-09      
 先日のフィールドデーコンテストにTS-590で参戦しました。狙いは混雑っぷりが相変わらず激しい80m/40mが、入門機やアップコンバージョン(ルーフィングが10KHz以上の普及機など)とどう違うのか・・・これまでIC-703で参加してきたフィーリングを基に、一段上っぽいこのリグとの差(良し悪し)を見極めようというのが、このコンテスト参戦でのチェックポイントでした。

 ところが、このコンテストの主旨をよく考えれば解るのですが、近傍の局が延々とCQでロングランするようなことはほとんど無く、強い近接波の影響を定量的に評価する(といっても、例の「カツカツ音の影響範囲」を耳で聞くという、何とも風流な方法ですが・・・)には、「瞬間的遭遇」はあったものの結局上手くデータが取れるには及ばず終い・・・。というわけで、この雑感シリーズも「打ち止め」の筈だったのがスカされてしまったため「6"」とし、コンテストにおけるこのリグの使い勝手を中心にまとめたいと思います。

 ◆ ラッシュの状態でも隙間が見つかる

 今年のフィールドデーコンテスト・・・流石に80m/40mは参加局も結構いて、IFフィルタの帯域を広め(1.5KHz程度)にしてスイープすると流石にきつい感じでしたが、状況に応じて500Hz以下に絞ってしまえば結構楽です。また、NR1を適当に掛けた状態で受信音自体をグライコ(欠点は後述します)で聞き易い感じにしておくと、長時間の運用での「聞き疲れ」が圧倒的に減ります。これは、IC-703単体での運用とは比較にならないほどの差がありました。
 IFフィルタは2つプリセットできますから、一つは1KHz程度、もう一つを300Hz程度にしておくと、これを切り替えながらのS&P運用は非常にスマートです。
 また、時折ある非常に近い周波数に2局がオンエアしている状態でも、50Hz以内に「同居」していることは滅多にありませんから、混信除去の部分はほぼ完璧だと言えます。これは、昨今のDSPリグに共通した点でもありますね。

 ◆ 非公式ながら・・・ダウンコンの実力

 この記事の乗っけに書いたように、定量データを取るほどの遭遇はなかったもの、S9+40dBの局と2回ほど遭遇しました。この時の「カツカツ音の広がり」は±2KHz程度(プリアンプON)でしたので、この記事の結果と共に考えて、やはり期待通りの性能は出ていそうです。が、一応「非公式」ということで・・・

 ◆ PRE/ATTの使い勝手

 プリアンプの性能・・・TS-590の設計陣が頑張ったところかも知れません。強い局がひしめく中では 無論プリアンプは不要ですが、入れた状態でも大きな多信号特性の劣化は感じません。まぁ、我が家の場合は「メーター振り切れ局」がいませんのであまり参考にならないかも知れませんが、例のカツカツ音が聞こえてきた時に(近くにS9+30dBほどの局が現れた時に)プリアンプをON/OFFにしても、その影響度合いはあまり変わりません。
 この辺り、きちんとアンテナを立てられ、かつ近傍に強力な局がいる方にはあまり参考になりませんが、アパマンハムの場合、アンテナもショボいことが多くて「聞こえない・・・つまんない・・・」的な要素があるため、受信感度は上げ目・・・せめて聞こえるという状態を好む傾向があるでしょうから、プリアンプが使用に耐えることは非常にウェルカムかと思います。
 一方、ATTは初期状態で「-12dB」という設定であり、これはリグ内にあるジャンパスイッチを取り外せば「-20dB」まで減衰量を増やすことができます。マニュアルにも書いてありますが、ショップでの試聴などでは解りにくい(なんだ、あんまりATT効かないぞ・・・という印象を持ちそうな)部分ですね。設定自体は、自局の立地に合わせて考えれば良いかと思います。

 ◆ 送受信切り替えのリレー音が静か

 我が家のように狭いお宅には重要な要素になると思いますが、送受信のリレー切り替え音は大変静かです。夜中のコンテスト参加など、あまり周りを気にしないで済みそう・・・。逆に、バンド切り替え時の「フィルタ切り替えリレー」の音の方が大きいです。
 また、内蔵ATUは整合に時間が掛かるとやはり「パタパタ」と結構うるさいですが、IC-703の方が断然うるさかったため、そういう意味では「静かな部類」かも知れません。

 ◆ CWメモリにちょい引き・・・

 コンテストでは、メモリした符号が自動送出される機能が重宝します。無論、PCやメモリキーヤーをつないでしまえば不要ですが、とりあえず「ついているんだから試してみよう」ということで、自分のコールサインやらコンテストナンバーやらを入れてみました。
 IC-703は、メモリといっても「キャラクタ列をプリセットする方式」であり、設定した文字を内蔵のCPUが自動的に綺麗な符号・決められた間隔で送出するタイプなんですが、TS-590はこのメモリの仕方が「実際にマニピュレータで打って入れる方式」です。
 そして、ちょっと引いてしまったのは、符号の記録にクセがあって、内蔵エレキーで速度を落としてきちんと入力しているにもかかわらず、送出されるキャラクタ間の間隔が広がってしまったりすることがあるんです・・・。手打ちの方を意識しての仕様かなぁ・・・とも思うんで、ちょっと個性的な符号列になっていいかも知れませんが、何だかヘッポコ・オペがばれちゃいそう・・・ (って、ヘッポコだったな・・・

 ◆ ブレークインの表示が「VOX」

 CWでは余程の事情がない限り、フルorセミ・ブレークインを使いますよね このリグで「ブレークイン機能が動いてるぞ」という表示が何と「VOX」なんです・・・ってか、流用されている感じ。液晶パネル設計で手を抜いた感バリバリですが、他のリグってどうなんだろう ちなみに、IC-703は「BK」でした。ただ、まぁこれはイチャモンだぁな

 ◆ やはり改善希望・・・グライコについて

 このリグにはグライコが付いており、PCからのリグ・コントロールで「1つだけ」本体にプリセットできます。CW運用では、自分のお気に入りの周波数以外は殆どが邪魔者。従ってこの受信グライコの恩恵は大きく、普段から極端に上の方の周波数はバシッと切って使っています。ところがこの設定、モード毎にはできないんです・・・ つまり、「電信電話部門」では、ちょっと面倒なことになります。
 PCが接続されていてリグ・コントロールができる環境では、このグライコ設定がPC側に5つまでプリセットでき、これらを簡単に選択できますからまぁ良いとして、フィールドで使う場合はモード切替毎にON/OFFするような運用になりかねません。ここは是非、モード毎(或いは、CWとPHONEでもいい)に「プリセットされた音」が反映されるようにして欲しいです。それこそ難しいソフト論理にはならないと思うんで、是非KENWOODの技術者さんに頑張って貰い、次回のファームウェアの改善項目にしてください・・・という内容の意見を、KENWOODのユーザ登録したページから出しました・・・

 またしても我が儘レビューになりましたが、最後の「グライコ」に関する部分以外このリグには文句はありません。少し間が開いてしまいますが、10月の全市全郡に出られればそこで「カツカツ音」に決着を付け、この「雑感シリーズ」も完結したいと思います。
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No title

自分も今回のコンテストでは、色々テストしてみました。
結果は
「今までの苦労は何だったの?」です。
80m 40mともにまだまだ「空き」が見つかりました。
IC-703では500Hzのフィルターでした。
おまけに「QRP」で参加していましたから、いつも追い出されましたhi
こんなにバンドが広く感じた事はありません。
NB NR NOTCH これらを駆使すれば、かなりの受信改善が出来て感激です。
やはりそうですか、説明書を見た時?と思っていました。
「VOX」表示自分も気に入りません・・・
イメージが違います・・・
「グライコ」は使いづらいですね。
メニューを呼びだして・・・
面倒です。
自分は「PF A」ボタンに「グライコ」を割り当てました。
これだとダイレクトに「グライコ」を選択するので、手間が少しだけ省けます。
しばらくこれで試してみます。
ただ、意外と「グライコ」の中の「FP」(フォルマントパス)を選択すると
CWも聴きやすくSSBも意外と行けそうです。
ここ6年で2-3回しかマイクを握っていないので当てにはなりませんが。
次回のバージョンアップで期待しましょう!
「免許状」明日かなぁ・・・
明後日かなぁ・・・

は~やくこいこい、お週末~♪ですね?

ROYさん、こんばんは。
IC-703に限らず、少し古めのリグや入門機種からのステップアップには丁度良いリグであることは、胸を張って証明できそうですね。ROYさんが仰るように、DSP処理群は本当に優れていて、「HFって、ノイズとQRMで疲れるわ・・・」というのが嘘のようです(^^;
グライコの件・・・自分は「PF-B」にしています。Aには連続キャリア送信を当てました。
これも仰る通りで、操作が必ず必要なメニューへのジャンプでは「プリセット」とは言えず、KENWOOD設計陣には、もう一がんばりして欲しいところです。
今日辺り、免許状が無事届くように・・・(^^)v
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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