信州のんびり巡り

2014-08-17      
 昨年の夏期休暇はお伊勢さん・・・灼熱地獄の中、白い石を運ぶ「偽神領民」と化して活躍したわけだが、どうやらこの久し振りの家族旅行に皆が皆、味を占めたらしい。今年も早くから「夏はやっぱ避暑でしょ」と決め込んで、春に生まれた孫(注:実は、孫などいるような年齢ではないんだが、何事も「早め」に過ごしたある意味の成果である)を見物に行きがてら、長野県北部でのんびりしようと計画した。

 例によって我が家族御一行がずっと世話になってきた伯父も同行ということで、都合6名は12日の12時24分、東京発長野行きの新幹線に乗り込んだ。そしてこれまた例によって年に一度の「高級弁当」を皆で平らげるわけだが、どこでどう間違えたのか座席指定を違えてしまい、5人分しか席を取っていなかった。詰まるところ、自分は自由席へ。上野を過ぎた辺りから弁当を高速で食し、柿の種をつまみにビールをグビリとやりつつしていたら、大宮辺りで寝てしまった・・・。気付けば上田である。まぁ生憎の雨天・曇天に加え、長野新幹線の車窓は全く以て詰まらないから、ある意味正解だったであろう。

 この初日の予定は「宿に辿り着くのみ」という、何ともアイディアのない旅程である。宿の送迎バスが最寄りの「小布施駅」まで迎えに来る時間が決まっていて、爺(伯父)婆(お袋)2名の健康を考えて・・・というか、この2名が揃いも揃って前々日まで帰省していたため、疲れを考慮してのことである。その上、今回は温泉宿を予約・・・とっとと宿について大きな風呂に入るというのも、がつがつとあちこちを見て回る慌ただしい旅より具合が良いとも言える。

 長野駅で新幹線から通称「ながでん」・・・長野電鉄の普通電車に乗り換えた。長野駅から暫くの間は地下駅が続く。東急のアルミカーの払い下げを使っているため、発車するまでは何やら日比谷線の駅に停車中の雰囲気であったが、地上に出て見晴らしが良くなると、全く当たり前に「山」が見えてくる。こうなると、アルミカーに揺られていてもちょっぴり旅情も感じるわけだ。小布施駅までの30分ほどは、車窓を満喫することができた。
 同行した弟が「100円プラスで特急に乗れるぜ」と、スマホで検索した情報を教えてくれた。翌日はこいつに乗ってみようか・・・と、さっき長野駅で見かけた赤い電車を思い出した。やはり、アルミカーより赤い電車の方が格好よいわい・・・と子供の如く思った。



 小布施駅周辺は閑散としていた。小さいとは言え観光地の駅なのに駅付けの土産屋と観光案内パンフがあるだけで、果たしてここを目当てに人が来るんだろうか・・・と心配になった。が、到着して凡そ20分後には送迎バスがやってきて、駅を後にした。
 バスはどんどんと山を登っていく。今回の宿は「山田温泉」・・・初めて行くところだったが、山あいにある涼しげなところという印象だ。真夏故、木々は濃い緑である。然るにベストシーズンはやはり秋だろう。まだ青いリンゴ、そろそろ収穫を迎えるブドウなど、長野を代表する果物畑をちらほら見つつ、20分ほどで宿に着いた。
 後は温泉、夕食・・・と続いていくのであるが、今日のメインは「プライベート露天」である。家族で貸し切り状態にできるもので、勿論男女の別はあるが、「余所の人」がいないわけだ。大きな蛾を追いやりつつ浸かる熱い湯と夏にも関わらず冷え切った夜気を交互に味わった り、大きなミヤマクワガタがひっくり返ってジタバタしているのを助けてやったりと、電球だけが頼りの中、のんびりと過ごすことができた。

 実はこれら宿の中のスナップは殆ど無い。というのも、今回は春先に購入したデジイチを持参したことで、ちょっとしたシーンを撮るのが億劫になってしまい、結局こうしたお手軽スナップ撮影は娘に任せてしまった。即ち、この日の「この一枚」は小布施駅の看板ということに・・・と思ったら、そうでも無かった。

 13日の未明は、毎夏訪れる「ペルセウス座流星群」の極大である。生憎の天気、そして山あいの宿故ちょっと躊躇したが、夜半過ぎに部屋の窓から空を眺めると、何と雲が完全に切れて夏の星座が見えている。こうなると、ちょっと夜更かしをしたら上手いこと見られるんじゃないか・・・と思い、夜風に当たりながら暫く待っていた。
 ところがよく見てみると、十六夜の月が窓の左側から照らしているのが見える。ということは、輻射点とは真反対の位置を眺めることになるわけだ。これでは、少々難しいことになる。それでも時々、窓から見える範囲に目を凝らしていたら、肌寒さを感じるほどの夜気と眼下を流れる渓流(といっても暗くて見えぬが)の音に目が冴えてしまった。結局一つも流星を拝むこと無いままに外が白み掛かり、十六夜が山の稜線に沈みゆく様を眺めていた。



 300mmの望遠でパチリ。うさぎの姿までくっきりと写すことができた。満足して、数時間の仮眠へ。

 翌日は長野市内に住む息子の家・・・というか、お目当ては「孫見物」である。朝の送迎バスで小布施駅へ、そして長野駅まで戻り、そこから一路タクシーで息子宅。無論、小布施駅から長野駅までは「特急」に乗ることにした。



 この特急は「スノー・モンキー」という愛称だそうだが、どこでどう聞き間違えたのか、我がお袋が「スーパー・ゴリラ」と言い放ち、皆に失笑を買っていた。やはり「100円高」の意味はあって、リクライニングの広々シートと自分向きに冷風を噴射してくれる機能(なんて言うんだろうか・・・)が有り難い。

 息子宅では、我が孫娘が中心的存在である。即ち、詳説はここには記さぬが、「数週前に寝返りを覚えた命」を皆思い思いに愛でていたので、この旅行はこの時点で既にその役割を果たしたと言って良い・・・が、午後からは善光寺に足を伸ばした。

 善光寺は何といっても「お戒壇巡り」がメインである。大昔に世田谷在住だった頃、玉川大師の地下霊場に行ったことがある。それこそ鼻先をぺろりと舐められても誰に舐められたのか絶対に判らないような真っ暗けっけ(この例え様は、きっと誰にも伝わらんだろうなぁ・・・)の経験はあるが、興味津々の娘と甥っ子の先導役として入場した。本当に真っ暗けっけの迷路で、携帯電話のライトを付けた馬鹿者がおり、「きっと、あ奴は地獄に落ちるよのぅ・・・」と思いつつそ奴を一喝し、やや怖々と着いてくる2人の子分を従えて、いざ錠前、錠前・・・すると、薄らと出口が見えてきた。即ち「素通り」である。引き返すこともできず、外に出た阿呆3名は、「また来なくっちゃジャン・・・」とリベンジを誓ったのだった。

 善光寺の本堂や大きな門の写真は他に譲ろう。ここでは奇を衒って「逆の眺め」を披露したい。



 善光寺参りを終え、直ぐ近くの「東山魁夷館」を回ってきたあと、再度参道に戻ってきたところだ。仁王門を裏から撮影したわけだが、並んでいる店屋の佇まいが素敵だ。ここで名物の七味唐辛子と「唐辛子の種」という柿の種の辛いバージョンを買い(ここのブログ主は、比類希な辛党である)、その他皆の衆も思い思いの土産を買い込み、循環バスに乗って長野駅へ、そして今日の旅程は終了と相成った。
 この晩は定番の「大浴場」で長時間湯船に浸かってややのぼせ気味だったものの、前日の寝不足も相まってコロリと寝入ってしまい、翌朝の朝食時間まで爆睡してしまった。

 最終日の14日は小布施を歩いた。定番の北斎館を巡って漫ろ歩き。北斎館では、江戸末期とは思えない画風と色使いに感嘆し、絵はがきと絵入りのクリアフォルダを買った。特に「桔梗」の絵が気に入った。

 昼近くになると、少し小粒の雨が降ってきた。湿度が高くて過ごしにくかったもののやはり千葉県北西部とは違い、日陰で風に吹かれると心地よい。名物の蕎麦を平らげたら、何やら爺婆が「ジャム、ジャム・・・」とジャム屋さんを探し出し、友人への贈り物をし始めた。そのジャム屋さんの店先に・・・



 ブリーベリーのようだ。摘まんで食べてみたいところだったが、流石に止めておいた。それぞれの粒が熟し具合で色が違っているところが面白い。

 そうこうしている内に帰りの時間だ。小布施駅までノロノロと歩き、随分と長いこと電車を待った。そして長野駅を経て東京駅・・・18時には戻ってきた。こうなると、締めのイベントは夕飯ということになる。



 鰻重で締め・・・昨夏の旅行と同じ締めになってしまったが、これは昨夏食わず嫌いが治った3名による「たっての願い」。伯父に奢って頂いた。美味い食事で会話に華が咲き・・・それでも帰らなければならない。頃合いで伯父と別れ、馴染みの電車に乗った。
 14日21時に全員無事帰宅。荷物は宅配便にしたから、まだ「帰路」だ。思いの外暑くなかった家の中(31℃くらいだった)、掃除し立てで絶好調のエアコンをフル回転させたら30分ほどで過ごせるようになり、慣れた布団にゴロリ。

 これで今年の旅はお終い。また一つ、思い出が増えた。来年は草津辺り、いやいや河口湖もいいぞ・・・既に計画が始まったようだ。
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どよよん無線技士

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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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