APB-3の周波数特性

2016-07-01      
 今週は仕事よりも「肝臓」が忙しい一週間。漸く今日(既に昨日か・・・)は「飲み」はなく、かつ早く帰ることができました。

 この記事はまたしても「APB-3モン」ですが、自分としてもここまで纏め切ってしまえば「深み」を抜け出せそうな気がしています。一気に纏め切ってしまいましょうかね

 APB-3のスペアナモードでHF帯の信号の様子を測ることは、自分としては「かなりポピュラーな測定シーン」になります。表示された波形やdBm値はある程度信じたいと思い、直前の記事に記した制御ソフトの改良で少なくともdBm表示は追い込んだ気になっていますが、10MHzを標準とした合わせ込みだけでは少々片手落ち・・・特に、高調波を測定するような場面では周波数特性がフラットでないと上手くありません。
 一方、APB-3の仕組みを考えるといわゆるAD変換で電力測定していることは明白ですから、採用されているデバイスとその使われ方で、高域程落ちる特性・・「高い方の電力値が小さく見える」という傾向はあるでしょう。そこで、この辺りを検証してみることにしました。



 上のグラフは、APB-3としては測定電力が大きい方・・・0dBmから-10dBmの入力(SG出力)に対して表示されるAPB-3の表示電力を示しています。-4dBm以上の部分はリニアリティを失って低めの表示がされることは一目瞭然。例えば、基本波を0dBmとした高調波の測定では、このコンプレッションした分(3dB程度)の誤差が出ることは明白です。
 一方、周波数特性的には1~10MHzの特性にはあまり差がありませんが、20,30,40MHzと周波数が上がっていくと感度が落ちていくことが判ります。総じて、1MHzの表示に対して10MHzで-0.1dBm、20MHzで-0.2dBm、30MHzで-0.7dBm、40MHzで-1.5dBm程度、測定値が下がって見えます。

 では、もう少し小さい電力の方の特性を。



 このグラフでは1MHzの表示から最も大きく下がって見える40MHzにフォーカスし、その差分を「⊿」で記しています。小さな電力の方は、測定値がチラチラ動いてしまうため目視誤差を含みますが、大雑把に言って-1.6dBm程度の差がある・・・逆に、40MHzより高い周波数ではこれより小さな差異に収まっています。具体的には、10,20,30MHzの差異は、電力値に関わらず最初のグラフの解説で記した程度で一定しています。

 以上のことから、例えば「13MHzの基本波の第三高調波を測定する」というモデルで考えると、39MHzに現れた第三高調波の電力表示は、少なくとも実際より-1.6dBm程度低く表示されていると考えることができます。また、その時の基本波電力は-4dBm乃至-5dBmを超えてはいけないということも、併せてチェックしなければならないということです。さらに、これまでの経験として-10dBmを超える入力を与えるとかなり歪みが観測できるようになりますから、測定条件が許せば、安全サイドで「-15dBm以下」の入力というのが望ましいものと思われます。これは、APB-3のOUTPUT電力が-14.6dBmであることからも納得できる値でしょう。

 以上のことは、ネットアナモードではノーマライズしてしまえば全く気にならない部分ですが、スペアナモードでは考慮すべき部分であることに違いなく、これらの周波数特性を制御ソフト側で補正することも可能でしょう。ただ、差があるある と騒いだところでたかだか1dBあまり・・・となると、拘るか否かの問題に帰着します。なおかつ狭帯域な測定では全く問題になりませんから、折角ここまで読んで頂いた皆さんにも「与太話」と整理して貰っても結構ですぜ・・・あぁ、満足、満足、これでAPB-3の素性を暴くシリーズ()は終われそうです
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え?オワリ?

つづきましては過度応答は・・・(笑)

流石にそこまでは・・・

tomさん、こんにちは。
今、簡単な発振回路のピュアなデータ採りをしたくて、どうせなら測定信頼度も知っておこうという魂胆でAPB-3のヘッポコ調査を始めただけなんですが、本末転倒の見本のような有り様になっちゃいました(^^ゞ
そろそろ"本題"に入ろうかと思っていますが、仕事の方がなかなかエグい感じで手につきません。
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