小型7セグの輝度

2018-03-11      
 そろそろPCもWindows10に上げてしまおうかと思い、ひとまずSSDを買ってWindows7のまま換装しようとしたら、我がスリムケースのスロットが一杯で入らないことに気づきました おまけにSATA用の電源コネクタが足りないことも判り、さっき”南米熱帯雨林”にケーブルを注文しました。まぁ、こちらは追々進めるとして、タイトルの検証結果を記しておくことにします。

 製作途上の実験用電源に電圧・電流計を具備したいと思い、秋月の奴で良いわい・・・程度に考えていましたが、「ちゃんと作る」と誓ったからにはなるべく妥協をしないようにと、この部分も自作しようと方針変更。回路は簡単に引けたんで表示用の7セグ赤と緑を秋月で入手して試しに光らせてみたら、明るさがあまりに違うことが判りました。



 カタログスペックを確認したら明らかに輝度が違っていました(順方向電圧も違いますね)。そこで、ひとまず今回の電源の表示として、「ほぼ同じに見える電流値」を探ってみました。暗い方の赤で大凡必要な輝度が得られる電流を10mA@5Vとして、目視で「同じぐらいの明るさになる電流値」を探すという、アナログバ~リバリの検証です



 これでもまだ緑が若干明るい気もします(スナップだと、より際立ちます)が、このときの緑LEDの電流は1.5mA・・・抵抗値で”赤:330Ω”に対して”緑:2.2KΩ”となっています。まぁ、実際にはダイナミック表示になりますからこの抵抗値は参考ですが、このくらいの比率で差を付けないと不味そうです。或いは、明滅周波数を加減しないと・・・ってことですね。

 超幼稚な実験ですが、こうした細かいところも探っておかないとね

実験用電源を真面目に作ってみる(その7)

2018-03-08      
 先週末の日曜日はヘッポコ実験に没頭しましたが上手くいかず、ブログ書きもままならず・・・おいおい、あの電源製作はどうなってるんでぃ とホンの数名の方をイラつかせたかも知れませんが、そこは勘弁して下せぇ

 それでは、このヘッポコ実験のことはひとまず置いといて(って書くと気になるでしょ)、実験用電源のアプリケーションについてまとめたいと思います。

 "実験用"という側面からのアプローチで考えると、幾つかのポイントが見えてきます。

 ・電圧を変更する際の"Foolproof"を具備すること
 ・過電流やショートに対して保護機能が働くこと
 ・定格内なら長時間放ったらかしでも平気なこと
 ・電圧と電流が常時視認できること

 まぁざっと、こんなもんでしょうか・・・では、順番にまとめていきたいと思います。なお、前提はあくまで”LM317”を使うこととし、かつ制御についてはPICに任せることにします。

 ① 電圧を変更する際の"Foolproof"を具備すること

 "Foolproof"なんて格好を付けてエゲレスコトバで記していますが、いわゆる"馬鹿避け"のことです。

 そもそも、"白い電源ちゃん"には実にガチャガチャと変えたくなるようなロータリースイッチが付いていましたから、実験中に通電したまま電圧を切り替えたくなるわけですが、今回製作する電源にはこうした誘惑に駆られるような機構を付けないことにします。どうだ、完璧な馬鹿避けでしょ
 とは言え、電圧可変をボリュームに頼ったのでは毎度設定する手間が生じますから、押しボタンによるプリセット電圧の呼び出しとボリュームによる連続可変の両立を図り、さらにプリセット電圧の切り替え時、突入的に大きな電圧が加わらぬようにしたいと思います。幸い、LM317では電圧を調整する抵抗をトランジスタスイッチで切り替える回路が簡単に実現できますから、これを使ってプリセット電圧の切り替えを行います。

 とりあえず電源電圧の切り替え部の回路を以下に。各部品の定数は消してあります。電源として出来上がったら、全体回路図として改めてアップします。



 ② 過電流やショートに対して保護機能が働くこと

 今回の電源製作シリーズ記事の初っ端にも記していますが、やはりヘッポコ実験には付きものの過電流やショートには万全を喫したいと思います。

 過電流については連続運転の電流の上限を”1A”と決めてしまい、これを超えたら何らかのアラームを発すれば良い・・・としますが、多分「発振音による通知」が妥当なところでしょう。そこで、圧電ブザーを使って結構高めな周波数の発振音で知らせることにします。

 ショートについては、LM317推奨の回路があります。これは設定電流以上になると供給電圧を下げる回路ですが、ローサイドの電流を拾って検出しています。



 ローサイド検出の場合、電源内のグランドと接続装置のグランドの間にシャント抵抗(上図の1Ω)が入る形になるため、グランドレベルの不安定は否めず、ここはハイサイド検出にチャレンジすることにして回路図は引いてあります。

 ショートした場合の電流値については、LM317の保護回路が2.2A辺りで働くものの電流は止まりませんから、過電流より少し高い電流値・・・1.5A辺りを閾値とし、100ms以上継続したら電流供給を止めてしまうことにします。

 ③ 定格内なら長時間放ったらかしでも平気なこと

 これは「その6」の記事に書いた通り放熱設計をやり切った感はあるんで、まぁ普通に使っている限りは問題ないと思っています。あとは、電解コンデンサの耐圧に余裕を持ったものを選べば大丈夫でしょう。

 ④ 電圧と電流が常時視認できること

 ここは秋月に売っている電圧と電流が同時表示されるデジタルのもので簡単に済まそうと思っていました。ところが、よく考えたらこの電流計もローサイド検出型であり、②に記した”グランド不安定”を誘発します。実は何とか電流計をでっち上げようと思案しましたが、電流計部分を小さく組むのが案外厄介・・・。

 そんなわけでまだまだ変更の可能性がありますが、アプリケーション仕様については、ざっと上記のような感じになりそうです。

実験用電源を真面目に作ってみる(その6)

2018-02-24      
 放熱で苦労したと言えば、”自作PC黎明期”に何とか高速に動作するPCをこしらえようとCPUのクロックアップにチャレンジする中で、CPUの”背中”を目の細かい紙ヤスリやコンパウンドで磨き、放熱器との密着度を上げてCPUが熱暴走しないように苦労したことを思い出します。そして、CPU付属のクーラーに飽き足らず、何やら筐体からはみ出てしまいそうなどでかいCPUクーラーを買い漁った記憶や、シリコングリスの塗り方に凝ったシーンまで蘇ります。流石にここ数年の自作PCでここまではしなくなり、専ら”静音性”を追求するという真逆な工夫に力を注いでいたり・・・って、乗っけから脱線気味

 さて、前回記事では製作予定の安定化電源に必要な放熱量を求め、ひとまず”11W”という数値を導き出しました。これを熱に還元して消費するのが命題になったわけですね。ただ一口に11Wと言っても、ファンを使わずに放熱するためにはかなり大きなヒートシンクが必要になります。
 実は一時、ファンを付けて強制空冷にする方向に検討を進めようかとも思ったんですが、たかだか1Aの電源にファンを実装するのも・・・と逡巡、結果的に今回の電源製作では「きちんとした放熱設計をしてみよう」という部分を優先することにしました。

 ヒートシンクによる放熱では、放熱したいワット数さえ判ってしまえばこっちのもの・・・その他のパラメータは簡単に求められます。

 まずはジャンクション温度。これは、デバイス内の回路が動作できる温度であり、データシートにしっかり記してあります。



 上段の表のLM317の欄がそれです。民生用ということで125℃が最高温度のようですが、この温度はLM317の内部回路が動作する最高温度ですから、これを超えるオペレーションはできません。

 次は、内部回路とケース・・・LM317の”外側”との間の熱抵抗です。内部回路が発した熱が、LM317の外側に伝わる際の”伝わり難さ”を熱抵抗(℃/W)として示しています。これもデータシートにあります。今回採用するLM317PはTO-220FPですから、5℃/Wということですね。

 外側まで伝わった熱はそのままヒートシンクに伝わるわけですが、一般に接触面の熱伝導を高めるためにシリコングリスを塗布して密着度を高めます。或いは、回路構成上ヒートシンクとの接触点に絶縁が必要な場合、絶縁シートなどを挟む場合がありますが、何れにせよここにも熱抵抗があるわけです。
 今回は、絶縁要らずですからシリコングリスを塗布しますが、この場合の熱抵抗は0.4K/W(Kはケルビン:温度と等価と考えて良い)程度になりますから、今回はこの値を採用します。

 最後に、ヒートシンクが熱を放出する際にヒートシンク周辺の温度によって放熱量が変わることを考慮するため、ヒートシンク周辺の温度を勘案します。自然空冷の場合、ヒートシンクが放射した熱で周辺温度は高くなりますから、一般に50℃くらいを想定しますが、アマチュア仕様としては45℃程度としても良さそうです。

 これらの数値を使って計算した結果を表にまとめました。



 この表はExcelで作成しています。下2行の計算式は以下の通りです。

 ①ジャンクションー空気間抵抗:(ジャンクション温度 - 周辺温度)/ 発熱量
 ②放熱器-空気間熱抵抗:① - ジャンクション-ケース間熱抵抗 - ケース-放熱器間熱抵抗

 ②で求めた値よりヒートシンクの熱抵抗が小さければ、発せられた熱をきちんと排熱できるということで、この情報を頼りにヒートシンクを探します。



 丁度1.9℃/WのヒートシンクをRSオンラインで見つけました。ね、でかいでしょ

 これで漸く1.5Vで1Aの連続運転がギリギリ可能になるんですね・・・。でも落ち着いて考えると、1.5Vで1Aを連続的に必要とするものって、どんな装置なんでしょうね。まぁ、ここまで排熱できれば5Vや12Vの1A 連続運転には余裕でしょうから、このヒートシンクでいってみたいと思います

 それにしても、11Wの廃熱・・・これだけの電力であれば、電波なら地球の裏まで届いちゃうんですよね。何やら不思議な気分になります。

 さぁ、電源としての基本設計は終わりました。次回は、どんなアプリケーションに仕立てるか・・・制御周りに駒を進めます。

実験用電源を真面目に作ってみる(その5)

2018-02-24      
 三端子レギュレータは非常に優れた機能を持っていますが、必要な出力電圧より高い入力電圧を与えて定電圧を得るため、その差分の電圧と出力電流の積・・・即ち電力を熱にして追い出す必要があります。入力電圧をどの程度高くする必要があるかは、データシートにきちんと明記されています。LM317Pのものを見てみましょう。



 とりあえず25℃で1Aを出力するポイントを赤丸で囲ってみましたが、凡そ2V程度ドロップする・・・ということは、希望する出力電圧より2V以上高い入力電圧を与えてやらなければならないことになります。つまり、1A出力では最低でも2Wくらいの電力分を消費させる(放熱させる)必要があるわけです。

 問題は、必要な出力電圧より2Vだけ高い電圧を常に供給することは、市販の電源トランスの”電圧の刻み”では無理であり、どうしても”2Vより高い電圧”を与えることになります。そして、これに連れて消費させなければならない電力も増えます。例えば、今回使用する電源トランス(HTR-161)の最低出力電圧は10Vですが、仮にこの交流10Vを整流して12Vの直流を得た上でレギュレータに与え、出力として1.5Vで1Aの出力を得ようとすると、単純計算で「(12V-1.5V) x 1A = 10.5W」分の放熱が必要になります。これは、かなり大きな放熱器が必要そうですね・・・

 では、もう少し具体的に掘り下げてみましょう。

 レギュレータへの電圧入力はいわゆる”脈流”のレベルで与えられますが、「実験用電源を真面目に作ってみるシリーズ」の”その3”の実測時に、トランス出力の最大・最小の電圧でこの様子をデータとして採ってあります。これを表にまとめました。



 ダミーロードが12Ωのものだったため16Vと10Vで出力電流(表中のIL)が違ってしまっていますが、1A出力時のP-Pは凡そ2V弱程度と推測できます。一方、レギュレータが安定して定電圧を出力するためには、整流後の最低電圧(表中の”Min”)より2V低いことが要求されます。ここは少しマージンを取って2.5Vとすると、トランス出力16Vでは15V、出力10Vでは9Vが、ほぼ適正な出力電圧(1A出力時)となります。

 その上で、トランス出力16Vと10Vの脈流の平均値(表中の”Ave”)と直流出力との差が、熱にして追い出すべき消費電力になります。つまり・・・

 ・トランス出力16Vで15Vの直流出力を得る場合:(18.56V-15V) x 1A ≒ 3.6W
 ・トランス出力10Vで9Vの直流出力を得る場合:(12.44V-9V) x 1A ≒ 2.4W

ということになります。さらに最初に目標とした仕様「1.5Vからの連続可変」について考慮すると、

 ・トランス出力16Vで1.5Vの直流出力を得る場合:(18.56V-1.5V) x 1A ≒ 17W
 ・トランス出力10Vで1.5Vの直流出力を得る場合:(12.44V-1.5V) x 1A ≒ 11W

というように、トランス出力10Vから1.5Vを得た方が消費電力がかなり抑えられます。そこで、トランス出力16Vの可変範囲を9Vから15V、トランス出力10Vの可変範囲を1.5Vから9Vとすることにしました。個々の可変範囲で消費電力が最大になる時の計算も記しておきます。

 ・トランス出力16Vで9Vの直流出力を得る場合:(18.56V-9V) x 1A ≒ 9.6W
 ・トランス出力10Vで1.5Vの直流出力を得る場合:上記より11W

 つまり、今回の電源製作では11W程度の熱処理が行える放熱器が必要だということが解りました。では、この放熱を行うための設計に駒を進めましょう・・・って、これは次の記事にしましょうかね

実験用電源を真面目に作ってみる(その4)

2018-02-23      
 直前記事の末尾に「次の記事の仕込みでも・・・」などと書きましたが、不覚にも昼寝をぶっこいてしまい、そのまま忙しめのウィークデーを迎え、あっという間に次の週末に差し掛かっています。引き続き、実験用電源の”駄文”を続けましょう。

 話を先に進めるに、勿体を付けていた電圧レギュレータをここいらで紹介しましょうか。



 辛うじて”ST Micro”のロゴが読めますが・・・って、引っ張っても仕方ないね はい、超弩級の定番”LM317”のプラスチックモールドタイプで、その名も”LM317P”。秋月で、2個100円で売っています。長い間、可変電圧型のレギュレータのスタンダードとして君臨できているのは、基本性能がそこそこ優秀だからということに加え、やはりこの”低価格”というのも一つのポイントでしょう。

 早速、このレギュレータのスペックを確認してみましょう。



 まずはラインレギュレーション・・・25℃の条件で0.01%/Vとなっています。これは、一般の定電圧レギュレータ(0.03%/V ~ 0.07%/V程度)より若干良い値になっていますが、まぁ似たり寄ったりの程度。直前記事で平滑後の波形を見て「凡そ2V程度の変動」と記しましたが、これがライン側の変動電圧とすると、このレギュレータで0.4mV程度の変動に抑えられるということになります。この辺りは事前に見越していた部分で、2V程度の変動までなら何とか・・・と皮算用していた部分でもあります

 ロードレギュレーションも定電圧レギュレータとどっこいどっこい(若干良いくらい)のようです。5V以下と以上で分けて記されていますが、何れも定電圧レギュレータに比して特に遜色はありません。

 最下行のリップル除去率は指定のコンデンサを付加した状態で80dB(1/10000)・・・これは定電圧レギュレータを若干上回る性能です。この点も、このレギュレータが長年重用されることに寄与しているものと思います。

 最低出力電流(Minimum load current)は、このレギュレータで正確に設定電圧を出力するために必要となる出力電流・・・後に説明することになると思います。

 薄緑でマークした出力ノイズ電圧は、本家LM317のデータシートにはない項目です。出力電圧に対するノイズ電圧の比率になっていますが、例えば10Vの出力電圧に対して0.3mV(300μV)程度と試算できます。どうやら定電圧レギュレータより1桁ほど悪いようで、高音質を目指すオーディオ系の電源にこのレギュレータを採用するには少々不利かも知れません。ただ、本格的なローノイズを図る場合には、やはりローノイズに特化した回路設計や筐体設計、デバイスのチョイスをすべきかと思うんで、この点は目を瞑ろうと思います。

 総じて定電圧レギュレータとの比較になってしまいましたが、そんなに悪くないスペックには収まりそうです。お次は”熱設計”・・・既に設計を終えていますから、あまり間を置かずに記事を仕立てたいと思います。

実験用電源を真面目に作ってみる(その3)

2018-02-18      
 今回の電源作成の前提となるトランスは二次側が2回路・・・16V1Aが2つあり、それぞれの”0V”のタップをセンタータップに見立ててショートさせて使います。そして、ダイオードを2つ使って全波整流して平滑コンデンサでさらに直流に近づけ、定電圧の要となる三端子レギュレータに入力するわけですが、この辺りの電圧の様子を見ていくことにしましょう。

 まず、初心に帰るべく、ダイオードで全波整流した直後の波形を眺めてみましょうか。なお、ダイオードには1N4007を使いました。



 ま、教科書通りです 負荷がつながっていませんから、ピークの電圧がかなり高くなっていますね。何となく「16V・√2 ≒ 22.6V」からダイオードの電圧降下分があるのかなぁと思っていましたが・・・。交流と見立てた場合の周波数が100Hzになるのも当たり前ですが、何れにせよ、こんな部分の波形をマジマジと見たのは初めてです

 この「まだまだ交流ですやん」を直流に近づけるのが平滑コンデンサです。まずは1000μFの電解コンデンサを接続して、どの程度直流に近づくかを見てみました。無論、負荷が掛からないと殆ど直流に見えてしまうでしょうから、今回の電源のスペックである”最大1A”を想定し、負荷として120Ω2Wの抵抗x10パラのダミーロードを接続しました。1.3Aほど流れていると思います。



 おやおや、お世辞にも直流とは言えず、明らかにコンデンサの容量不足が見て取れます。流石に8V以上も動いてしまうと、ちょっとねぇ・・・。それでは、平滑コンデンサの容量を6800μFにしてみましょうか。



 2V程度の変動に収まりました。机上の試算では1.5V程度となりましたが、若干多めな感じ。まぁ、この程度なら何とか使えそうです。勿論、もっと大きな容量にすればさらに改善できますが、コンデンサ自体がどんどん大きくなっていきますから、収納スペース見合いで考えた方がいいでしょう。

 上記の結果から、平滑コンデンサの容量は6800μF以上、耐圧は35V(25Vでは心許ない)を目安に考えればいいでしょう。また、今回製作する電源のスペックとして18Vくらいまではいけるんじゃないか・・・と思っていましたが、6800μFの実験でリップルの下限が17.52Vであることが解りましたから、ここから三端子レギュレータのドロップ電圧(-2V程度)を考えると、電源の出力としては15V程度が上限になりそうです。この辺り、後の記事でまとめたいと思います。



 バラック実験の様子です。100Vはやはりちょっと怖いんで、仮設ですが1Aのヒューズまで取り付けました。これで平滑コンデンサが6800μFなら二次側を1Aで通電しても、通電直後の瞬間的な過電流で溶断しないことも確認できました。

 まだ、日曜日は半日残っています。次の記事の仕込みでもしましょうかね

実験用電源を真面目に作ってみる(その2)

2018-02-15      
 いざ、真面目に作ると構えると、個々の部品の吟味にも時間が掛かります。そして、理に適った部品は案外高価だったり入手が難しかったりと、「たかがヘッポコ実験用電源、されどヘッポコ実験用電源」の如くなってしまいます。結局、どこかで妥協するしかないわけですが、今回の電源製作ではできるだけ必須条件に拘って設計を進めています。

 実は、回路図自体はもう引けてしまっていて、コントローラとして使用するPICのプログラム作りに進むべきなんですが、そこは相変わらずの亀の歩み・・・ノンビリ付き合って頂ければ幸い

 さて、今回の電源製作では端から前提となる条件があります。これは直前記事にも書いていますが以下の2点也。

 ① 電源収納スペースの制約による”高さ”と”巾”に制限
  ⇒ ケースのチョイスが肝になる

 ② 死蔵中の16V1A×2のトランスを何とか活用

 ①は物理的な大きさ制限です。高さが12cm以下、巾が10cm以下でないと電源の収納位置を変えなければならず、現在位置が引き回しとして”ベスポジ”ですから拘りたいところ。
 ②は前提とはいえ1Aクラスの電源製作にはオーバースペックのトランスを使うぞ・・・ということであり、仕様的な縛りにはなりませんね。

 それではこのトランスを紹介しながら、まずはトランスの1次側までの部分についてまとめていきましょう。

 前提となるトランスはTOYODENの”HTR-161”です。



 さぁ、ここで問題。このトランス、どこか変だと思いませんか 勘のいい方はあっという間に解ると思いますんで、答えはここでは言いません とにかく、このトランスを使います。

 諸元的にも何の変哲も無い代物、容量は”16Vx1Ax2=32VA”・・・って当たり前ですが、16Vで2Aまでは引っ張り出せるということで、1Aの電源製作にはかなり余裕のあるものと言えます。この辺りはトランスからの発熱量低減につながり、点けっぱなしのことが多い実験用電源としてはWelcomeでしょう。

 このトランスの1次側にはACコードは勿論のこと、スイッチやヒューズがつながりますが、どうせならもう少し工夫してできる限りノイズが少ない電源を作りたいと思い、ちょっくら付帯する回路を追加してみました。



 ※トランスの一次側の接続が110Vになっている点は、今回記事では気にしないで下さい。

 まずはヒューズ。電源として最もカタストロフィックな出来事、即ち、電源回路自体がショートした状態・・・恰もトランスの2次側がショートしたような状況では、必ず溶断するような電流値のものを選ぶ必要があります。これは、今回の電源トランスの電圧変動率を20%(これはJIS規格で決められており、20~60VAでは20%)と仮定すると計算でき、凡そ”2.3A”のヒューズが絶対必要条件(最大値)になります。

 また、今回の製作では電圧可変レギュレータを使おうと思っています(さぁて、何でしょうねぇ・・・)が、このレギュレータの出力がショートした場合の電流は2.2Aとなっていることから、これを1次側の電流に換算(これも電圧変動率を20%と仮定)すると”0.63A”と試算できます。

 その他、電源投入時に空っぽになっているであろう平滑コンデンサが一杯になるまでは、2次側のショートと同等な電流(2.3A)が短時間流れます。この一瞬の過電流に耐えられるものでないと、電源のスイッチを入れる度にヒューズが溶断することになります

 上記の条件から、2.3Aと0.63Aの間の電流フューズで「電源投入直後の過電流では切れないもの」を選択する必要があります。ここからは手に入るヒューズの特性にまで突っ込んで検討する必要がありますが、「日本一ヒューズに詳しいおっさん」になりたい気持ちはあまり湧いてきませんので、とりあえず”1A”として先へ進みたいと思います。

 お次は、家庭の・・・というか、アパートやマンションなどの集合住宅には必須であるノイズキラーこと、まあるい頭の”バリスタ”(図中のZ1)を置いて、サージやパルス性ノイズを低減しましょう。これ、効果のほどを測るのが難しいんで”お呪い的”に入れることになりますが、AC100Vを常時通電できる定格のものを間違えずにチョイス。おやおや、ヒューズの深掘りに反して、清々しいほどあっさり検討を終えてしまいました

 その後には、無線やオーディオを突っ込んで楽しんでいる方々にはお馴染みの”ラインフィルタ”を具備することにしました。この部分は市販のフィルタを置いてもいいんですが、造作として大きなものが多く、耐圧の大きなセラコンと適当なインダクタがあれば作れますから、市販のものの定数をパクって組んで特性を吟味することにしました。

 市販のフィルタは、大凡mHオーダーのキャンセル巻きコイルの両端にX,Yコンデンサを配し、Yコンデンサは中点を取ってグランドに接続するタイプ(コモンモードの電流を逃がす)ですが、アースの無い我が家でYコンデンサは不要、押さえ込みたいノイズもHF帯を中心に考えたいと思い、1mHのキャンセル巻きコイルに0.22μFのセラコンの組み合わせとして特性を取ってみました。



 ディファレンシャルモードは-60dB以下の帯域が1MHzから20MHzくらいをカバー、コモンモードの-25dB以下の帯域が200KHzから10MHz超と、ドンピシャではないものの比較的イイ感じの特性になりました。コイルを2mHにするともう少し下の方に帯域が寄ってしまうため、”1mH+0.22μF”をチャンピオンデータとしました。



 ラグ板に組みました。ちょいとバリスタが大きいですが、そこはご愛嬌ということで

 以上がトランスの一次側の回路定数検討結果です。どこのどんな部品を使ったのかは、回路図を披露するまでオ・ア・ズ・ケ

実験用電源を真面目に作ってみる(その1)

2018-02-12      
 先週末まで隔週の土曜出勤が続き、何れも「知力より体力⇒翌日グッタリ」だったため、無線関連・工作関連はお座なりにしてしまいました。その上、冬休みにしでかした”電源操作によるLCD飛ばし”で可愛がってきた"白い電源ちゃん”の操作上の欠点を目の当たりにし、ここ当面の目標であるAGC回路の試作より「何たって、全ての源たる実験用電源を新調するのが先」・・となってしまいました。
 当初、中古でそこそこの電源を手にすることを画策してヤ〇オクをチェックしていましたが、今いまの電源収納スペースを考えると”高さ”と”巾”に制限があるためなかなか手頃なものが見つからず、さらに数年前に企画倒れしている”プラマイ電源用”に購入した16V1A×2のトランスを何とか活用せんという思いもあって自作することに決め、どうせ作るならちょい真面目に組んでみることにしました。

 白い電源ちゃんの名誉のために先に記しておきますが、この電源が劣っているわけでは決してありません。通電しながら電圧を変えることは御法度であると説明書に書いてあったのを無視して、ロータリースイッチの操作性に負けてガチャリガチャリと電圧を変えたのが”冬休みの瑕疵”だったわけで、即ち、どよよん無線技士とか名乗ってる初老のデブメガネの仕業です。この辺りを踏まえ、興味のある御仁は読み進め給へ

 さて、実験用電源といっても様々な設計ポイントがあって、いざ手掛けてみると少なからず留意すべきポイントがあります。折角ですからこの辺りをまとめておきたいと思います・・・って、本当に結構な検討事項があって"1ブログ分"には重いため、何回かに分けて書いていこうと思います。

 まずは、装置仕様を明確にしておきましょう。

 机上の実験では、専らよく使用する電圧がプリセットできた上でせいぜい”1A”が連続的に安定して供給できればOK。つまり、適当な電圧レギュレータを使って実現できるレベルで十分です。
 よく使用する電圧のチョイスはあまり悩むことはなく数種類のバリエーションで十分かと思いますが、固定的なプリセットだけでなく、できる範囲で可変できる機能も具備したいところ。

 一方、実験中によくある”ショート”に関しては、きちんと防護できるような仕組みにしておく必要があります。この辺りは単に電流制限するだけでなく、機能的に”アラーム通知”を施したいと思います。

 また、折角自作するわけですから”電圧”と”電流”の表示は欲しいところ・・・この辺りは、秋月の電圧・電流計を使って視認性の高いものをフロンパネルに備え付けてしまいましょう。

 ・・・ということで、今回自作する実験用電源の装置仕様モドキを以下に示します。

項 目内 容備 考
出力電圧プリセット:1.5, 3.3, 5, 9, 12V
可変範囲:1.5V~18V
出力電流各電圧で最大1A
1Aを超えるとアラーム
電流制限は1A
電源AC100V 50/60Hz

 その他の諸元は設計結果で変わっていきそうですから、ひとまず上記程度に留めておきましょう。続きは次の記事へ

2ポールフィルタの中心周波数調整

2018-01-21      
 昨日は久々の休日出勤・・・その後飲み会もあったりして、今日の午前中くらいまではウダウダ過ごしていました。明日からの荒天予想に備えるべく買い出しに行きましたが、その他の時間は「2ポールのクリスタルフィルタ」の特性取りをしました。

 このフィルタは、高ゲインのIFアンプの中段や後段に挿入するためのものです。過去に2SC1855アンプを作成した際にあれこれ書籍を読んで、高ゲインのIFアンプではノイズフロアを押さえ込むために高Qのタンク回路で構成するか、或いはメインのフィルタ(帯域を決定するためのフィルタ)の邪魔にならない程度のものを挿入すると良いと”知識”としては知っていましたが、今回のIFアンプ実験で試してみるのが初めてです
 スカート特性を期待しなければ、数KHz程度の帯域幅のクリスタルフィルタは2ポール程度でできるはず・・・と考えて軽い気持ちで組んだものの、実は結構難儀なことになってしまい、記事としてまとめるまでに時間がかかってしましました。

 フィルタの設計には”Dishal Program”が大変有効のこと、さらにその算出値を使って”LTspice”でシミュレーションし、実際にブレボで組んで特性を測るという一連の方法は既に把握していますから、今回もその通りに作業を進めました。

 まずは”Dishal Program”での設計データを見てみましょう。



 メインのフィルタに影響を与えないように、3KHz程度の帯域として諸元を置いてみました。この水晶は、CWフィルタ作りで余ったものの中から、周波数が最も低いもの&二番目に低いものを前提にしていますが、そもそも銘板周波数が4096KHz付近でQuが10万以上のものでこの帯域のものを製作することに無理があって、特性グラフもかなり歪(いびつ)なものに。特に赤枠で囲んだ部分から、以下のような情報が読み取れます。

 ① 入出力インピーダンスが4KΩ程度と非常に高め
 ② 中心周波数がかなり高い
  ⇒組み合わせるメインフィルタの中心周波数は4094.92KHz

 この情報よりひとまず①に着目し、これが手頃なものになるように帯域を弄ってみました。



 帯域として1KHz弱まで狭めてやると、入出力インピーダンスが450Ωになりました。これなら50Ωとの整合には1:3のトリファイラ巻きのコイルで何とかなるし、IFアンプとして使用するMC1350の入出力インピーダンスとの整合も何とかなりそうです。問題は中心周波数が377Hzほど高いことですが、これは同調コンデンサで何とかなるんじゃないか・・・ということで、”LTspice”のチェックへ。



 ”Dishal Program"の設計結果を比較的忠実にシミュレートしています。ただ、このまま組んでも意味がありません。特にC1とC5,C8について、共振周波数を下げるために大きな容量に替えていきながら、ブレボ上で調整していくのが結構な作業になります。



 今回はクリスタルフィルタの実験治具としてスナップのような改造ブレボ・・・手前側の5穴の列を全てベタアースにしたものを使ってデータを取りながら最適値を探りました。結果的にかなり大きな容量にしないと、中心周波数が合わないことが解りました。調整結果を披露する前に最終的な値を記した回路図を。



 両端の抵抗はインピーダンス整合用のものです。LTspiceに描いた回路のC5にあたるコンデンサはネグってしまい、両端にあたる2つのコンデンサ容量を大きくしながら、いわゆるバンドパスっぽい特性になるようにC4にあたるコンデンサ容量を加減して追い込んでいきました。実測したデータを以下に。



 おやおや、天辺の方が山型になってしまっています・・・が、実はこれが精一杯の調整結果です。要は中心周波数が低すぎて、いわゆる「台形」にはできないんですね。あと300Hzくらい上げられれば、そこそこの特性になるんですがねぇ



 10KHzのスパンで見ると、スカート特性は甘いもののフィルタの効果はきちんと出そうです。低周波的にイメージしてみると、受信信号から2KHz程度上の周波数で35dBダウン程度になりますから、IFアンプ由来のノイズもかなり和らぐものと思います。

 IFアンプのサブフィルタとしての手応えは得られましたから、このフィルタを小さな基板に組んで改めて周波数特性を測定すると共に、遅延特性も取っておきたいと思います。この辺りが来週末の課題になりそうですね。工作時間、取れるかなぁ

修正 2018/01/24>
 回路図の記述が少々曖昧でした。測定に使ったAPB-3のインピーダンスを記しておきます。老爺さん、ご指摘ありがとうございました。

どうやら初歩的な失態でLCDを飛ばした件

2018-01-08      
 比較的長かった休みが終わります。この休みにはAGC制御部の設計・実験も少しずつ進み、AGCアンプとPIC内AD変換は上手く連携して動かすことができました。外付けDACとのインタフェース(SPI)の組み込みが済めば、ひとまず土俵には乗りそうです。制御アルゴリズムはほぼ構想済みですから、プログラム作りの部分は”力仕事”。少し落ち着いて実験が継続できるようにIFアンプ本体を基板に組んで・・・などなど、まだまだゴールは遠いですが、桜が咲く頃までには何とかしたいですなぁ

 既に”昨年末”となりましたが、休み前に慌てて買いに行ったLCDをぶっ壊したことの顛末について、自戒の念を込めて記しておこうと思います。

 AGC関連の実験では、AD/DA変換の結果を数値として見たい場面が多くなることから、手持ちのI2CインタフェースのLCDを使おうとしたところが見つからず、まぁ複数個あっても良かろうと思い立って秋月の八潮店に買いに行きました。密かに、店舗しばりの特価品の中に何か掘り出し物が・・・という期待もあって行ったわけですが、結局LCDしか買わずに帰ってきました。
 帰宅してPICと接続して動かしてみたものの、初めてのPICのセットアップ(初期化)に手間取り、何度もプログラムの焼き直しをやっていたら、急にPCの挙動がおかしくなりました。このことは既に記事にしていますが、PICkit3を接続したUSBポートの供給電流能力をオーバーしたのが原因でWindowsのドライバがクラッシュし、自動でインストールされたドライバが上手く動作しないという現象で、結果的にWindows自身の再インストールを余儀なくされました。これでほぼ一日浪費・・・。

 PCが復旧した大晦日、LCD表示実験を続けましたがまだ難航・・・そこで5V駆動と3.3V駆動を切り替えたりしながら、ややヤケクソになって実験を継続するも動作せず ここで出し抜けに「あっ、でかいLCDが買ってあったんだ」と思い出し、20x4のLCDを取り出しました。
 このLCDにはI2Cの変換基板が付いていたのでそのまま接続すると、少なくともコマンドが通って先頭文字の部分にカーソルが表示されるではありませんか そこで、このLCDのデータシートを改めて読んでみると4ビット操作であることが解り、チャッチャとプログラムを修正して動かしたら、いとも簡単に正常動作

 では、動かなかった方のLCDはというと・・・8ビット操作に戻して信号線をオシロで見てみると、コマンド自体は正常に通っていることが解りましたが表示は出ず、どうやら壊れてしまったよう。

 邪推するに、どうやら5V駆動と3.3V駆動の切り替えを通電したまま行ったのが不味かったよう。愛用しているサンハヤトの電源のロータリースイッチをゆっくり回転させると、電圧が高い方に振り切ることが確認できました。見かけはショーティングタイプっぽいんですが、やはりギャップがあるようです。マニュアルを読み直してみると、「動作中の電圧調整は御法度」と明記してあり、考えてみたらごもっともな話・・・かなり稚拙なミスでぶっ壊してしまったようです

 550円也が無駄になった本件・・・以後、気を付けたいと思います。
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どよよん無線技士

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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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