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ソースフォロワはアッテネータ!?

2015-12-15      
 昨日は忘年会で日本酒を大いに飲んでハッチャケ過ぎて二日酔い、今日は挨拶回りもそこそこに早め帰宅しました。夕飯を食べたら漸く体調が回復、懲りずに軽く飲んでます そして折角直したAPB-3で、またしても基礎的な実験を実施。

 周波数カウンタの入力アンプの初段についてソースフォロアでいこうと決め、後段に実験済みである約20dBゲインのあるエミッタ接地アンプを配置してみたら、広帯域調整はできたもののゲインがかなり小さく・・・凡そ10dB程度のアンプになってしまいました。これでは目標の「数十mVrmsでもカウントできる周波数カウンタ」にはならないことが判りました。



 最良にチューニングしたアンプ全体のゲイン特性です。そもそも20dB程度のアンプにソースフォロワを前置しただけですから、もう少しゲインがあってよさそう・・・ということは、ソースフォロワでロスってるんだろうと踏んで、ソースフォロワ部分だけで改めて測定することにしました。覚え書きとして活用すべく、回路図も作っておきました。



 さぁ、サクッと測定です。



 50Ωと1MΩで各々終端してみました。後続のアンプの入力インピーダンスは数百Ω~20Ωくらいになりますから、50Ω終端の場合(青い線)が参考になりそう・・・-11dB程の値がほぼフラットになっていることが判ります。これでアンプ全体のゲインが凡そ10dB少ないことに合点がいきますね。逆に、後続のアンプでこの分を補ってやらないと当初予定のゲイン稼ぎはできないということですね。

 さぁて、どうしたもんだべな・・・

2SC1906広帯域アンプの入力インピーダンス

2015-12-08      
 今日は久し振りに早く帰宅できました。プライベートの方でも一件落着したことがあり、平日にも関わらずちょっとした開放感・・・の割には、またしてもヘッポコ実験に手を染めました 実験机は一昨日の日曜日のままですから、チョチョイノパで準備完了。

 2SC1906を使った広帯域アンプの周波数特性は掴んだ感じですが、周波数カウンタのバッファアンプとしては、この広帯域アンプの前に前置するアンプへの「要求仕様」があります。それは、多分周波数によって入力インピーダンスが大きく違うであろうこの広帯域アンプができるだけ安定に動作するよう、ソースフォロワを前置して十分な電力供給をしてやるということ・・・ということで、この広帯域アンプの入力インピーダンスがどんな風なのか見ておこうと思い立ちました。

 この辺りの実験は、既に作成済みのインピーダンスブリッジを使ってAPB-3でトレースすればよく、実験自体は超簡単。平日のプチ実験には最適ですね 今回は、10KΩ負荷で動作している広帯域アンプの特性という格好で入力インピーダンスを測定してみました。



 補助的に50Ωの終端抵抗を測定してから、インピーダンスの「絶対値」のデータを採りました。500KHz辺りで900Ωに達した後、高い周波数に向かってスーッと下がってくるのが測定した入力インピーダンスです。やはり、エミッタ接地の入力インピーダンスは、各種の技術本に記述がある通り、かなり低くなっていますね。

 ここでFETアンプの実験を振り返ってみると、負荷インピーダンスが大きいと高ゲインの帯域が低い方にズレるという傾向があること(これは、ソース接地の宿命ですね)が思い出されますが、上のような特性のアンプにソース接地のFETアンプを前置したら、低域に高ゲインの帯域が寄るばかり・・・HFの途中辺りで急激にゲインが低下するのは目に見えています。やはり、周波数カウンタのバッファアンプの初段は、ソースフォロワを置くのが良さそうです。

 測定グラフでは、赤・青のカーソルラインが大凡「SWR≒2」の範囲を示しています。この辺りはゲインの平坦域として期待できる部分ですが、特にこの帯域より低い周波数の入力インピーダンスの挙動に対して前置のソースフォロワがどんな動きをするか・・・興味津々です

 段々と煮詰まってきましたが、そろそろこれまでの実験結果を基にバッファアンプを形にしようと思います。あ~ぁ、明日が休みならなぁ・・・

広帯域アンプ実験にブレッドボードは!?

2015-12-06      
 広帯域アンプの実験をブレッドボードで進めていましたが、どう考えても高域が落ち過ぎの感じが拭えず、「やはり、同じ定数の回路をベタアースで組んでみよう」ということで、FETの実験で使った使い古しの基板にサクッと組んでみました。



 SMAコネクタを基板に半田付けして立て、その中に「完全空中配線」で組んでいます。回路図も再掲します。



 V2としたのは、電源部分のパスコン。これは、ブレッドボードの実験では接続してありませんでした。この有無による特性の変化も含めて、またしてもAPB-3のネットアナで測定しました。



 直前記事に掲載したブレッドボードで測定したものとは、全く違いますね 50Ω終端の場合、25MHz辺りまではなだらかにゲインが上昇していきますが、10KΩ終端の方は15MHz辺りにピークがあり、高い周波数に向かって緩やかに落ちてます。作りっぱなしでもかなり広帯域で使えそうです。
 一方、電源部に入れたパスコンの周波数特性に対する影響は50Ω終端では違いが出なかったんですが、10KΩ終端の方は10~15MHz辺りの暴れが綺麗になりました。上記の測定では2.2μFを使いましたが、0.01μF程度でも同様の特性となりました。まぁ、あまり悩まずに入れといた方が無難なようですね。

 10KΩ終端の場合の下の方の周波数特性も採っておきました。



 これくらいのゲインが稼げるとなると、もう少し各部の定数を最適化すれば周波数カウンタのバッファとしては使えそうです。周波数のカウント部にはPICのTimer1を使うつもりですから、50MHzよりもう少し上まで測れれば上出来・・・とすると、まずは候補として考えてよさそう。ただ、10MHz以下の感度が低い部分について、エミッタに接続したパスコンの容量を大きくすると、かなり下の方に高ゲインの部分がズレてしまうため、2石で補完し合うような組み合わせ、或いは負帰還をかけた回路にした方が良いかも知れません。この辺り、どこまで拘るかの問題でしょう。

 もう一つ解ったことは、やはりブレッドボード上の高周波実験では、HFの下の方くらいまでが限界だということ。逆に言えば、ブレボ実験では各所の定数が妥当かどうかを知る程度に留め、最終的には今回のようなベタアースか万能基板上で最終的な実験をした方が良いということですね。

 今日の実験もまずまずの首尾で完了、普段より短い週末休みでしたが、そこそこ意味のある実験ができました

トランジスタアンプのエミッタに接続するコンデンサ

2015-12-06      
 12月最初の週末・・・金曜にはいきなり会社の所属部門の忘年会があり、翌日の土曜日は持ち帰り仕事を片付けるのに半日以上を費やしてしまいました。それでも、残り1日はのんびり過ごせそうです

 周波数カウンタの前置バッファの検討を続けています。初段のFETアンプの特性があまり芳しくなく、後段で受ける形になる1,2石の広帯域アンプのフラットな特性に期待がかかるわけで、実は味見的な実験は平日に少しずつ進めていたところ、これまたあまり芳しくない特性のよう 広帯域アンプって、こんなもんかなぁ・・・ということで、きちんとデータ採りすることにしました。
 きちんとデータを採ると言っても、まずはお手頃なブレッドボードでの実験。FETアンプの方はベタアース(秋月ミニ基板に銅テープを貼ったもの)に組んでSMAコネクタで入出力を接続しましたから、データ自体は丁寧に採ったつもりですが、今回の実験は一体どんな感じになるのか・・・。



 何の変哲も無い回路です。ベース電流をもう少し流したいと思ったんですが、3.9KΩの抵抗がなくてちょっと高め。コレクタ電流は7mA程度です。回路図上の「C」は何かって それは後のお楽しみということで



 実験風景をスナップにしました。これで上の方の周波数をどうこう言っても始まらないんですが、「ラフに組んだらどうなのよ・・・」といったような実験です。早速、実験結果をご披露。



 まずは、入出力を50Ωにした場合の特性です。既に正規化済みで、左の「MAG」がそのままゲインになります。緑、赤、青のカーブが何を指すか・・・の前に、周波数特性があまりフラットでないことは一目瞭然ですね。

 さて、そろそろ回路図にあった「C」の謎に触れたいと思いますが、実は今回の実験では、エミッタに接続するバイパスコンデンサの容量と周波数特性に密接な関係があることを知るための実験だったんです。

 上のグラフ上の緑、赤、青はそれぞれ2.2μF、0.01μF、1000pFを接続した場合の周波数特性です。このアンプの入出力のカップリングは0.01μFを使っていますから、パスコンの容量が同じ0.01μFの時に最大ゲインになっています。トロ活を始めとする技術書の広帯域アンプの解説には、容量の違うコンデンサを複数接続してこうしたピークをできるだけ作らないようにしよう(或いは、広帯域にインピーダンスを下げて安定化しよう)と書いてありますが、実際に見てみるとこんなに違うんですね

 もう一つデータを採りました。



 周波数カウンタの最終段に置かれるアンプの場合、出力インピーダンスは数十KΩになるものと思います。そこで、10KΩの終端でゲインはどのくらいになるか見てみました。なるほど、最も高い0.01μF の3,4MHz付近のゲインは30dBを超えています。

 折角ですから()上記3つのパスコンを全部繋いで測定。



 低い周波数では、2.2μFと0.01μFのコラボレーションで特性改善していますが、上の方はあまり顕著な改善はないようです。が、まぁこんなバラックでHF帯の上の方までは流石に解りそうもありませんね。ユニバーサル基板にちょっと組んでみて同じように確認すると、ブラボ実験の限界も見えてくるかも知れません。

 ちょっと夜更かししてしまいましたが、まずまず納得できる結果に落ち着きました

2SK241広帯域アンプの特性

2015-11-28      
 既に「WW DX CW」が始まっており、十数局QSOしました。まぁ、長丁場のコンテストですから、他のことも織り交ぜながらタップリ楽しみたいと思いますが、とりあえずその「他のこと」を記しておきましょう

 ここ2週間程は小型の周波数カウンタ作りに傾倒しているんですが、基準クロックの実験が上手くいったことから、そろそろカウンタに前置するバッファアンプ部分を考え始めました。この前置バッファに要求されるスペックは以下のような感じでしょうか。

 ・ 入力インピーダンスは高め(披接続回路への影響極小化)
 ・ できるだけ広帯域でそこそこのゲイン(できれば20dB以上)
 ・ 目立った歪みの出ない安定な回路(シンプルな回路)

 諸OMによる製作記事では、「FET受け+トランジスタの広帯域アンプ」というのが定番になっています。この「FET受け」の部分は入力インピーダンスを高める常套手段ですが、2SK241のソース接地を採用しているものが殆ど。確かにお手軽回路で外付け部品数も圧倒的に少ないことから採用され易いわけですが、広帯域アンプとしては如何なものか・・・この辺りに疑問が残ることから、このFETアンプ部分の特性を調べてみました。



 この回路の入出力特性を調べました。肝になるのはドレインに接続されている抵抗と、負荷抵抗「R」です。

 まずは、ドレイン抵抗が440Ωの場合。ネット上の製作記事では、ドレイン抵抗が470Ωのものが多かったため、これに近い値にしています。



 約2倍のゲインが稼げる3dBにラインを引いています。負荷抵抗を次段のエミッタ接地アンプの入力インピーダンス程度で幾つか振ってみました。
3dB以上のゲインが保証できる帯域は、負荷抵抗1MΩのものを除いて13MHz前後までであり、この周波数以下で使う周波数カウンタのバッファとしては良さそうです。さらにその上・・・20MHzを超えるとマイナスゲインとなり、あまり宜しくないことも解ります。

 では、ドレイン抵抗を半分の220Ωにしてみましょう。



 低い周波数のゲインが平坦化しています。こういう特性の方が、周波数カウンタのバッファには向いていますね。おまけに、高域も若干伸びていることが解ります。ゲイン2dB程度で良ければ、510Ωの負荷でも20MHzくらいまでは使えそう。

 ちなみに、両方とも50Ω負荷にすると・・・



 何やら、非常にフラットな特性になります。これでは、ソースフォロワみたいですね。つまり、後置のアンプのインピーダンスは、あまり低すぎると困る(ゲインが稼げなくなる)ことになります。

 上記の結果から考えると、後置のアンプとしてある程度広帯域でフラットなものが準備できるようなら、案外「ソースフォロア」を前置する格好でも良さそうですが、それなら2SK241のチョイスは不適切・・・2SK192Aの方が良さそう。逆に「アンプ」として前置するなら、少しバイアスを工夫して広帯域化を図りたいところ・・・何れにせよ、ゆっくり考えたいと思います。

修正 2015.12.02 回路図の表題間違いをこっそり差し替え・・・

ヘッドホンアンプっぽいのを味見(後編)

2015-04-03      
 怒濤の1週間が終わり、今日は比較的早めの帰宅・・・ウィークデーの締めくくりとして、直前記事に続けて「味見の実際」を記しておこうと思います。

1. 無線用低周波アンプとして使えるオペアンプのチョイス

 秋月で手に入る廉価なものを中心に、幾つか試聴と電流測定を行いました。消費電流については、以下の条件下のものです。

 ・電圧は5VでレールスプリッタにNJM3414Aを使用
 ・ヘッドホンで「普通の音量」(同じ曲をPCから同じ音量で再生)で聞いている状態
 ・測定はアンプ単体(レールスプリッタを含めた全体消費電流ではない)としての大凡の値

 (1) NJM4580DD

 最初の選択は、手持ちの関係でNJM4580DDを使いました。これは、予想通り特に問題なく動作し、PC音源で低音から高音まで綺麗に再生できました。ヘッドホンでかなり大きな音(聞くに堪えないギリギリの大きな音量)で聞いても特に歪む様子はなく、ヘッドホン出力としては余裕がありそう・・・秋月で5個180円、単価36円で手に入る音としては、非常にいい感じです。
 また、消費電流は実測4mA程度。ほぼカタログスペック通りと言えるでしょう。

 (2) NJM3414A

 レールスプリッタ用に用意したつもりのNJM3414Aを試してみました。これも、特に問題なく動作。普通に聞いている分にはNJM4580DDとあまり変わらないようです。
 このオペアンプは、出力電流が大きいことから「ひょっとして、スピーカも鳴るんじゃねぇの?」と思い接続してみると、小さいスピーカならきちんと鳴る程度の音量・・・NJM4580DDでは音が(割れない範囲では)小さく、実用としては苦しい感じでしたので、ヘッドホン出力以外に小さなスピーカを具備する自作QRP機の低周波アンプとしても使えそうなこちらのオペアンプの方が使い手がありそうです
 また、消費電流はNJM4580DDより少なく3mA程度・・・カタログスペックからも明白なんで、ポータブルな自作機には「Good Choice」になり得るかも・・・単価も50円程度ですから、惜しまず使えますね

 (3) NJU7032D

 ちょっとオフザケで、CMOSタイプの手持ちのものの中からNJU7032Dを使ってみました。予想では出力電流が取れないため上手く鳴らないと思ったんですが、いえいえどうして、ちゃんと鳴るんですよ、これが かなり大きな音にすると流石に歪んでしまいますが、普通に聞いている限りでは問題なし。音質的な大きな偏りなどもなく、これは目からウロコでした。
 消費電流は、流石にCMOSですから2mAを下回るかなりの省エネ。省電力をテーマにした作り物には、案外「アリ」だと思いました。秋月に売っているNJU7043Dなんかも試してみる価値がありそうです。

 (4) NJM2737D

 省エネと低雑音を狙って、1つだけNJM2737Dを購入しました。カタログスペックでは消費電流が1.2mA程度となっており、バイポーラ型ではかなりの省電力動作が可能な上、雑音特性もNJM4580DDに引けを取らない様子。早速味見へ。
 再生音については特に問題なく、さぁ消費電流を・・・と思ったところで、ちょっとブレッド上の配線を直すのに一旦この8本足を外して差し直したら、あろうことか「逆差し」をしてしまいました。慌てて電源を切ったんですが後の祭り・・・ご臨終となりました。ごめんよ、8本足・・・
 結局、消費電流は測れなかったんですが、多分2mA程度に収まると思います。しかし、この8本足は電源電圧も1.8V~6Vという低電圧仕様であり、一般的な無線機のポピュラーな電源電圧である12V、13.8Vでは使い辛いかも知れません。

2. レールスプリッタ周辺の確認

 まず、直前記事に掲載した回路図を再掲します。



 (1) 仮想GND用の分圧抵抗の値

 ①の確認、即ち分圧に使用する抵抗の値によるアンプ部分への影響については、抵抗値を220Ω×2から22KΩ×2まで換装しつつ音楽を視聴して確認しましたが、特段の差は感じられませんでした。これは、そもそもアンプ部の消費電力が小さいこと(1項で最も多いものでも4mA程度)で、特に仮想GNDがどうのこうの・・・にまで及ぶような影響は出ていないということと理解しました。

 (2) 発振止めの抵抗の必要性

 ②については、「あぁ、試しておいて良かった」という出来事に遭遇することになりました。

 スプリッタ部にNJM3414Aを使って各オペアンプの試聴と電流測定をし終わって、ふと、アンプ部とスプリッタ部を含めた全体の消費電流を測ってみると、これが何と50mA超 アンプ部単体で数mAなのにナンデヤネン・・・と思いつつ、ひとまずアンプ部をNJM4580DDに戻し、さらにスプリッタ部にも同じものに換装すると、9mA程度まで激減するんです。アンプ部の消費電流が4mA程度ですから、まぁ妥当な値。

 そこで、アンプ部をそのままにして、全部で4つあるNJM3414Aを順に差し替えていくと、個々に電流量が違っていることに気付きました。一番少ないものでは、正常より若干多いものの10mA程度。「2つのオペアンプの消費電流としては、幾ら何でもこれくらいだよなぁ・・・」と暫し思案。そして、「ひょっとして発振気味なのでは!?」というところまで思考が行き着くのには、それほど時間は掛かりませんでした。

 この発振止めには、回路図中②の抵抗が威力を発揮・・・抵抗なしの状態から22Ωの抵抗を入れるとピタリと大人しくなり、4つとも正常に動作することを確認できました。また、この発振は他のオペアンプではどうやら起こらないようで、抵抗の有無に関わらず(といっても、抵抗を入れないと若干、電流値が増えますが)正常に動作するようです。まぁ、トラブル回避用として2本の抵抗追加はしておいた方がいいでしょうね。もう少し小さな値でも事足りそうですが、追い詰めるのは止めました。

 試聴していた音には、スプリッタ部が発振気味で大きな電流が流れている中でも特におかしな点はなく、うっかりすれば気付かないところ・・・「できる測定は、できる範囲でちゃんとやっておけ」ってことでしょうね

3. 消費電流のさらなる抑え込み

 スプリッタ部の「発振事件」によりあれこれ電流を測定しているうちに、すっかり見落としている「レールスプリッタ用のオペアンプに対する要求条件」に気付きました。それは、スプリッタ用のオペアンプも「電気を食う」ということです。本当に当たり前のことで、ちょっと恥ずかしいなぁ。

 手持ちのオペアンプの中では、LM358N/LM2904Nがカタログ値としては小さい方になるため、ちょっと出力電流量を無視してLM2904Nに換装。すると、アンプ部にNJM4580DDを積んだ状態で5mA程度・・・丁度、スプリッタ部の消費電流を加算した程度の電流量の増加となりました。ね、当たり前でしょ 電池などで動く機器にオペアンプを使ったレールスプリッタを入れる場合、こいつの消費電流も気にする必要が出てくるわけですね。

4. 入力部分の抵抗とコンデンサが醸し出すハイパスフィルタの様子

 オペアンプの非反転増幅回路で、入力インピーダンスを決める抵抗と直流カット用のコンデンサの組み合わせにより、期せずしてHPFが具備されてしまう・・・と直前記事に書きました(回路図上の③)が、この様子を「」で確認しました。
 まずは、音楽を流しっぱなしの状態で、オペアンプの入力部に0.1μFのフィルムコンと10μFの無極性電解コンを並列に接続して試聴。
そして、徐に10μFを引っこ抜くと・・・確かに、低音部分が弱くなるのがハッキリ判ります。なるほど、HPFとして機能するわけだ。
 そこで、TS-590で40mのCWを受信した音を入力して同様に10μFのコンデンサを抜き差しすると、かなり低い音調(概ね100Hz以下)で復調している音は、0.1μFのみで聞くと結構弱くなることが判りました。

 この当たり前のことは、CWに関するQRP機やオプション装置を作る際には「良い助け」になるかも知れません。即ち、CW受信トーンの周波数以外の音はできるだけ少ない方(小さい方)が有利になりますから、回路設計上無理なく構成できるこのHPFは、前向きに利用することで一役買って貰うことができそうです

 以上で味見は無事終了。凡そ1週間を掛けて、1つのテーマをこなせて満足、満足

ヘッドホンアンプっぽいのを味見(前編)

2015-04-01      
 先週末は何かと忙しかったことに加え、手が空いた日曜午後はポツリポツリの雨模様。作成中の外付けスピーカの塗装仕上げには着手できず、今週末も予定があってまた順延しそうです こういう時は、お手軽実験で過ごしましょう・・・というわけで、オペアンプを使った低周波アンプの味見を画策。味見する回路は以下の通りです。



 ブレッドボードで簡単に行うのに相応しい、本当にささやかな回路ですが、これできっとヘッドホンぐらいは鳴るでしょう。実験目的としてはモノラルで十分ですが、回路も簡単なんでステレオ構成としました。上手くいったら、ヘッドホンアンプとしてケースに入れてみようか・・・と、まぁこんな風に「本題」に辿りつかなくなっちゃうんですよね

 味見に入る前に、ポイントをまとめてみました。

 ◆ コンセプトとしての「無線用低周波アンプ」

 一般的なオーディオ用としての素材を使えば、無線用の低周波アンプとしての条件を包含している・・・というのはちょっと拙速。特にQRPを含めた自作無線機用や、外付けのオプション装置を製作する際の部品のチョイスは少し違ってきますから、以下の程度の切り口でそれぞれ考慮に入れる必要がありますね。

 1 省電力・低電圧などの電源に関する条件
 2 基本的に音声帯域が処理できればよい(数百Hzから数KHzの帯域で十分)
 3 雑音特性(S/N)は良好な方がよい
 4 出力のショートに対する耐性の必要性

 今回製作しようと思っているものを上記のファクタで考えると・・・

 1' 外付けのオプション装置であるため、電源はACアダプタか・・・極端な消費電流の低減は不要だろう。
 2' SSBが普通に聞こえる範囲の低周波帯域が出力でき、ヘッドホンが鳴ればいい。
 3' できる範囲で低雑音・・・という範囲でいいだろう。
 4' ヘッドホン端子の外側でショートする可能性を考慮しておいた方が良いかも。

 野外運用に耐えられるようなQRP機の製作などでは、①や④の部分の考慮がもう少し必要になるかも知れませんが、「オペアンプを使う」という条件であれば、そんなに悩む必要はないかも知れませんね。

 ◆ U1の選定

 U1は音を出すためのアンプですから、それこそ自分が好きなものを選んでやり、その後に周辺の回路を検討するのが常套手段ですが、オペアンプを使った簡易な低周波アンプですから、そこそこノイズや歪みが少ないものなら何でも・・・というセンスでOKでしょう。まずは、買い置きのあるNJM4580DDを第一候補にします。
 ただ、今後もこうした「低周波アンプとしてオペアンプを使う」という工作モノは結構出てくると思うんで、現状でこなれた(流通のある)デバイスの中から、「安価で低雑音・低歪」という観点で幾つかのデバイスを試してみようと思います。
 まぁ、2回路入り・8本足のオペアンプなら、殆どのものがそのまま差し替えられますから、部品箱の隅でいじけている奴らも試してみましょうかね。

 ◆ U2の選定

 ここはレールスプリッタとして十分に動作することが条件になりますが、そもそもここ一連のプチ実験用に入手したNJM3414Aが、出力電流の余裕の観点で有力候補。
 その上で、スプリッタとしての安定性は「アンプとして完成させた形で音を聞いてみる」というのが正しいかと思いますから、ここもあれこれ換装させてみようと思います。

 ◆ スプリッタ周りの確認

 回路図の①は、仮想グランドの基準を作る抵抗であり、安定度の観点からは小さい値の方が有利な反面、消費電流は増える方向・・・仮に5Vの電源を使用した場合、2.5KΩ×2で分圧すると1mAを消費することになります。
 ただ、折角オペアンプで補償する形になるわけですから、できる範囲で大きめの値にしたいところ・・・22KΩ×2を狙っています。これなら100μA程度で済みますから「無いようなもの」と言えるでしょう。
 何れにせよ、この値の選定も「音を聞きながら換えてみる」というのが良さそうですから、ブレッドボード実験には丁度いい塩梅。

 ②は、発振防止用兼過電流防止用に入れる場合がありますが、仮想グランドとしては入れたくない代物。数日前のプチ実験では、特に発振しているような挙動(電流が増える、オペアンプが発熱するなど)は見受けられませんでしたが、これこそ「音を聞きながら・・・」となれば直ぐに気付く事象ですから、この点に注意して要否を判断してみたいと思います。

 ◆ 非反転増幅の入力抵抗とコンデンサ

 非反転増幅回路では、プラス入力とグランド間に抵抗を入れることで、それを頃合いの(必要な)入力インピーダンスと見立てますが、ちょっとした低周波アンプの場合には、取り扱い易さの観点で概ね数KΩ~数百KΩになります。
 仮にこの抵抗値を10KΩとして小容量の入力コンデンサを接続すると、可聴周波数の範囲でHPFを構成することになり、低域が期せずしてカットされることがあります。例えば、0.1μFと10KΩの組み合わせでは、約159Hzをカットオフ周波数とするHPFが構成され、低域が少し減衰することになります。このことは、オーディオ機器なら問題になりますが、無線機器のアンプとしては「不要な低域がカットされる」というメリットにもつながるわけですから、この辺りも「聞いてみてどうか・・・」という実験ネタになりますね。

 ・・・と、ここまでが味見前に考えたあれこれです。実は、味見自体も粗方終えており、「机上で考えるのと実際に行うのとでは大違い」といった実験の醍醐味まで味わうことができました。この醍醐味の部分は、勿体付けて次の記事に続けたいと思います

(再)広帯域バッファのシミュレーション

2013-06-15      
 昨日アップした直前記事の広帯域バッファは、出力のマッチングばかりに気を取られてコレクタ電流を大きくしたため、入力側のインピーダンスが「エミッタ接地」そのものの特性・・・数百Ωの「ロー受け」になってしまって台無し そこで「1石」を諦め、順当に役割分担をさせた「2石」で再考しました。

 何と言っても、あまり気にせずに「ハイ受け」を実現できるのはFETです。これは、「さらに『ひねる』回路」で用いたソースフォロワそのものでよさそう。つまり、昨日考えたバッファにこの「ソーフォロ」(エミフォロって言うのに、こっちの略は聞かないなぁ・・・)を前置すればいいと考え、早速例のシミュレーションをやってみました。



 多くを語る必要も無さそうですね。SG直後の50Ωの抵抗値を振ってみましたが、流石はFET受け・・・出力レベルの変動は少なく、バッファとしてきちんと機能しています。逆に、昨日の広帯域バッファ回路で同じ所の抵抗値を振ってみると、やはりとんでもないことになるのも確認できました。また、個々のトランジスタの消費電流は共に10mA程度ですから、そんなに大食らいでも無さそうです。バイアス等を精査した上でこちらをひとまず「次の実験候補」にしたいと思います。

広帯域バッファのシミュレーション

2013-06-14      
 フェーズシフト回路に絡んで、「ハイ受け・ロー出し、広帯域」という要望)に応えなければなりませんが、あまり部品点数が多いのもどうかと思い、何とか「1石」で組みたいとあれこれ考えました。

 利得15-20dBの広帯域アンプとなると、やはりFETにはちと荷が重い反面、「ハイ受け」のアドバンテージも捨て難い・・・とは言え、フェーズシフト回路のインピーダンスは数十Ω程度になりますから、エミッタ接地アンプの入力インピーダンスである数KΩ(※)で受けてやればまずまず行けそう。その上、ゲインはそれなりに稼げ、かつ「ロー出し」の部分はトランジスタに軍配が上がりますから、ここはトランジスタ1石の広帯域アンプで行くことにしましたが、とりあえずシミュレーションで「味見」をしてみました。例によって、シミュレータはCircuit Makerの無償版です。



 このシミュレータは無償版故、既に準備されている部品の組合わせしかできませんので「部品のチョイス」が肝心。その上で、今回選択したトランジスタは「MPSA18」・・・用途はズバリ「ローノイズアンプ」でしょう。データシートを見ると結構エグいトランジスタだと思いますが、10-20mA程度のIcでfTが450MHz程度になるためこれにしました。実際の回路作りでは、定番の2SC1906(fT=1GHz)になると思うんで、高域がもう少し伸びるだろうというアバウトなチョイスです。前置されている50Ωの抵抗がフェーズシフト回路の代わりです。こんなんで良いのかどうか解りませんが、とりあえず

 エミッタの0.1Ωの抵抗は、広帯域化の比較用に入れてあります。たったの0.1Ωですから、無いものとして考えればOK。この抵抗の値を大きくすると、ゲインは下がるもののその分広帯域になるわけですが、この辺りの「頃合い」を知りたいというのも、このシミュレーションの意図です。

 エミッタのパスコンはシミュレーション上の周波数特性にかなり影響し、0.1μFにすると低域の方に伸びてしまうように見えたため0.01μFに、入出力のコンデンサ(1000pF)も低域を凹ませるために小さめにしました。その他の値はIc=10mA程度を前提に設計しました。

 最後尾のトランスは大凡9:1にしてあります。50Ω終端ですから、エミッタ接地増幅器にはちと可哀想だったことと、このままでは入出力が反転してしまうために入れました。FB801-43のトリファイラを想定しています。なお、コイルの結合度は適当です

 早速シミュレーション結果を・・・。



 この結果を見るとゲイン(電圧利得)のピークでは20dB程度取れていますが、ピーク値から3dBダウンの帯域をひとまず守備範囲とすると3.4MHz~24.2MHzになっています。今回の用途としてはこれで十分であり、もう少しゲインを落としても良いかも知れません。



 一方、さらに広帯域・・・というかゲインの平坦化をするために、前述の0.1Ωの抵抗を3.3Ωにしたところ、ゲインは18dBほどに下がったものの、-3dB帯域は2.1MHz~36.7MHzまで拡がりました。
 なお、何れの回路も前置した50Ωの抵抗の直後で電圧を測ってみると±18mVですから、広帯域化したアンプの方が正味+20dBのアンプと言えそうです。

 実際の製作ではトランジスタが違うことは勿論、部品配置やトランスの周波数特性など、様々な要素がパラメータになりますから、この通りの性能が出ることが保証されたわけではありませんが、ひとまずこんな感じの回路をバラックで組んで実験してみたいと思います。

 (※)2013/06/14 よく考えたら、Icを10mAも流してしまうと、入力インピは数百Ωにしかなりませんね もうちょっと考えてみます。

広帯域アンプの最適化

2013-05-11      
 殆ど「悪乗り」の領域になってきてしまいましたが、またしても広帯域アンプ・・・ソースフォロワの部分をあれこれいじってみました。

 まず、前作はバイアス抵抗を付加することできちんと動くところまで持っていったんですが、このお陰(このせい)で無信号時の電流が11mA・・・これは、2SK161のIDSSランクの「GR」をも超える状態になっていることが判りました。まぁ、動作電圧は低いし(今回の回路は5V動作)、最大定格PDにはほど遠いから大丈夫なんですが、ちょっと気持ちが悪い感じ・・・。
 そこで、2SK192AのGRランクに変えてみたんですが、ゲインが11,2dBまで落ちてしまいました データシートをよく見てみると、偶然採用した2SK161Yの動作領域の方が低電圧で動かす場合は有利と判り、結局元に戻してしまいました。

 その上で、何となくソース抵抗の値が出力インピーダンスに近くなることは解っていても、最適値ってどのくらいだろう・・・と思い、原始的ですが「クラニシ君とローレベル・パワー計」のコンビを使い、ボリュームで最適な抵抗値探し。200Ω程度がグッドポイントのようでしたので、ソース抵抗は220Ωに決定しました。



 この状態で、無信号時の電流は凡そ9mA。Yランクではちょっと足りない感じですが、まぁ文句を言う感じもないんで()、Gigastで特性をチェック。



 ホンの1,2dBほどですが、HF帯全体にゲインが上昇したようです これで漸く、想定したゲインにほぼ達しました。

 やはりその回路の必要とされるコンセプトに合った(或いは近い)デバイスを「如何に活かせるか」ということが重要ですね。本当は、バイアス回路ももう少し見直せなくはないんですが、ちょっとお腹一杯・・・そろそろ、次にいこう、次に
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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