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LCメータの精度まとめ

2014-12-31      
 今年は暦の妙で、長い休みを過ごすことができます。この休みの初日たる12月27日こそ、前日の納会⇒飲み会での深酒(ちなみに、これって予定調和だったり・・・)で轟沈していましたが、実は日曜から昨日までは、暇をみてはLCメータの検証をしていました。いやぁ、こんな細やかな作りものでも楽しめちゃう性格は、未だに「FFⅤ」を十分遊べるどよよん無線技士さんの特技・・・というわけで、ここからあまり役に立たない、またしても「自分的備忘録」を記しておきたいと思います。

 このLCメータへの拘りは、時折発生する不安定発振が原因。どういうわけか時々、発振周波数が飛んでしまう接触不良のような挙動に陥るため、デジオ君をつないで波形を観たりソフトバグを疑ってソースプログラムを見返したり・・・。お陰でちょっとしたソフトバグを見つけましたが、この不安定発振の原因はケースへのグランドの取り方(アルミケースは表面塗装の塩梅で上手くグランドとして導通しない場合があります)とトグルスイッチの接触不良だったという顛末
 このLCメータの発振部分はかなり広範囲の影響を受けます。例えば、剥き出しの状態では20cmくらいの範囲にある金属、或いは「手」の影響をモロに受けますから、ケーシングは基本的に金属ケースが吉。ただ、グランドの取り方には注意が必要で、発振回路に近い部分から最短で筐体アースする(例えば、LM311のグランドピン辺りから引っ張り出し、短い距離でケースと接続する)のがよさそうです。
 また、信頼度の点でトグルスイッチはどうだろうとも思います。ちょっと豪華にリレーを並べて・・なんて、電源が電池でなければアリかも知れませんが、少なくとも廉価トグルはやめてもう少し高級な(っていうか、高信頼な)スイッチを買ってきた方がよさそうです。とりあえず「バチバチ作戦」を敢行したら大人しくなりやがったんで様子見

 上の原因究明には、実はかなり時間を取られてしまいました。都合、丸二日・・・まぁ、長い休みはまだまだあるさと、この接触不良問題をクリアしてから、一度やっておきたかった精度の確認作業に移ったわけです。

 さて、精度の確認といっても、要は「我が設備での基準」を確立してしまえばよいわけです。このLCメータ自体は「DE-5000より卓上で使い易い大きさ、操作性のものに仕上げる」というコンセプトですから、DE-5000を基準としてその差を把握しておくことが一つのポイント。さらに「容量が判っているコンデンサとの共振周波数からインダクタンス値を知る」・・・簡易スペアナ(GigaST V4)でもこの程度の確認はできますから、インダクタンス値はこのLC共振から求められたインダクタンス値とDE-5000/LCメータの測定値との差を調べることで、互いにどんな関係性になるかを知っておこう・・・これも確認ポイントにしておきます。

 最初に、本日のオールスターキャスト



 トロイダルコアは、まぁまぁ自作に使いそうな連中に適当に線を巻いたもの(T50-2 5T,T37-6 11T)を使います。7Kボビンは0.1mmのUEWを4回巻き・・・訳あって、1ターン毎に溝を変えて巻いた「疎巻き」。コンデンサは82pFのマイカコンで±5%の精度のものにワニ口を付けてあります。

 早速、容量測定・・・これは、十分にエージングしたLCメータとDE-5000に、上記82pFのマイカコン容量測定をさせました。



 この結果については、実は予想通りのもの。そもそも今回作ったLCメータの測定方式では、キャリブレーションがきちんとできれば「かなり精度の良い容量測定が可能」であることは、これまでの経験上解っていたことです。ただ、どの程度の精度なのかという客観比較ができるようになったのはDE-5000購入のお陰・・・これで少なくとも、容量測定に関しては「DE-5000の代替測定器」としてこのLCメータを信用しても良さそうです
 ちなみに、±1%程度の誤差レベルで測定できるのは何れも0.1μF程度までであり、それ以上になるとどんどん怪しくなります。手持ちの0.1μF±1%のコンデンサについて測定すると、LCメータで0.0983μF、DE-5000で0.0964μF・・・この結果だけから考えればLCメータの方が良さそうですが、この基準コンデンサは秋月キット付属の選別品であり、購入から既に25年以上()も経っていますからどこまで信用できるのか判りません。ただ、自分の今の電子工作スタイルで「容量が知りたい」と思うのは、多分1000pFまでのことが圧倒的に多くなるでしょうから、コンデンサの容量測定はこのLCメータでも必要十分な精度で測定できるといっていいでしょう。

 続いてリアクタンス測定・・・これは、上記のコンデンサを使ってLCの並列共振回路を構成させ、簡易スペアナで共振周波数を測り、そこからリアクタンス値を計算したものを「基準」とし、LCメータとDE-5000個々にどんな値で測定されるか調べてみました。



 まずはこんな風に・・・って、何だかさっぱり判らないスナップになってしまいました 簡易スペアナをTGモードで動作させ、入出力間にLC共振を入れて同調周波数を調べます。



 同調点のディップの鋭さはコイルのQに依存しますからもう少しなだらかなこともありますが、案外綺麗に見えるものですね。これで同調周波数を読み取り、インダクタンス値を計算するという寸法です。測定系の浮遊容量や線材のインダクタンスなどを含んだ結果ですからこれも誤差含みです。とりあえずこれで・・・とも思ったんですが、よく考えてみると治具としてコンデンサにワニ口を付けた造作部分が、そもそも不要なインダクタンスに・・・ということで、以下のように「直付け」にした形での測定も加えてみました。



 さぁ、測定結果は一気に表にまとめましょう。

コイル簡易スペアナDE-5000LCメータ備 考
治具直付
 T50-2 5T0.2000.1660.1630.164 計算値:0.125
 T37-6 11T0.4130.3800.3860.381 計算値:0.363
7K空 芯0.1160.0870.1030.079
コ ア0.2220.1870.2080.178 シールドケース無し
ケース0.1600.1260.1510.121 コア入り
 ※単位はμH

 結構興味深いデータになっています・・・って、自分だけかも ですが、ちょっと考察しておきます。

 まず、簡易スペアナの結果を見ると、治具を使ったものと直付けのものの差が0.033-0.039μHとなっています。これは、治具として準備したワニ口部分の余計なインダクタンス成分であり、この程度の長さでも微小インダクタンス測定には邪魔なようです。
 今後、もしLC共振でインダクタンス値を求める場合、この治具を使って算出された値からは0.035μH程度減算しないといかんということになりますね。

 続いてトロイダルコアに着目。簡易スペアナで直付けにした共振回路の測定値を基準とすると、DE-5000/LCメータ共にイイ線で測定できていそうな値となりました。トロイダルコアはQも高くしっかり発振しますから、どの形で測定しても変わらないのでは と推測しています。
 さらに、トロイダルコアのもう一つの特徴である「巻き数から大凡のインダクタンス値が解る」という部分において、T50-2の方は計算値から随分大きな値になっています。実はこれ、「トロ活」にきちんと書いてあって、コアに対して巻数が疎・・・即ち少ない場合、計算値より大きなインダクタンス値になるという部分を見事に物語っています。実際、T50のサイズに5回しか巻かないという設計はしないんでしょうが、この辺りをきちんと頭に入れて巻くのがよいようです。
 ちなみに、T37の方は計算値の+5,6%程度の誤差であり、大凡「コア全体に均一に巻く」「そこそこ満遍ない程度の巻き数にする」(この日本語は変ですが勘弁して~)ということを守ると、市販のカーボン抵抗並の精度が実現できそう・・・コイル自作の味方であることは確かですね。

 7Kボビンについても、かなり興味深いデータになっています。
 ここで特徴的なのは、DE-5000の結果の方が簡易スペアナの治具を使った方、LCメータの結果が直付けの方に近い結果です。おやおや、LCメータの勝ち・・・と思いましたが少し考え直し、DE-5000の方が多めの測定値⇒不要なインダクタンスが多いという論拠で、こいつに着目してみました。



 DE-5000のオプションである「TL-21」です。DE-5000本体には、一般的なリードを差し込んで測定できるスリットがありますが、このアダプタを使うと、少し太めのリードなど本体スリットに挿せないものも測定できて便利。そこで、何となく「このオプションをつないでキャリブレすれば大丈夫だろう」と思っていましたが、こと7Kボビンの測定に対しては上手くないようです。試しに7Kコイルを本体スリットに挿した場合の測定値は以下のよう・・・DE-5000を中心に表まとめ。

コイル簡易スペアナDE-5000備 考
治具直付TL-21本体直
7K空 芯0.1160.0870.1030.089
コ ア0.2220.1870.2080.187 シールドケース無し
ケース0.1600.1260.1510.121 コア入り
 ※単位はμH

 流石に優秀な測定器ですね。本体直・・・即ちスリットに挿す形の測定では、簡易スペアナの直付けとほぼ同様の値になり目出度し目出度しなんですが、トロイダルコアの時は顕在化しないのがちょっと不思議ですね

 以上、つらつらと述べてきましたが、今回作ったLCメータは「自分的電子工作」のコンデンサ、コイルの測定器としては随分上等な装置に仕上がったようです。特にインダクタンス測定についてのキャリブレ機能が奏功し、ワニ口で挟む格好の測定でもかなり高精度に仕上げることができました。微小インダクタンスの測定ができることは、これからの自作モノの完成度を高める強力武器になりそうです

 2014年の最終日にして「LCメータ再作物語」は幕・・・大団円といっていいかな

追記(2015/01/01)
 そうそう、備忘録としてもう1つ書いておきます。超当ったり前ですが、7Kや10Kのボビンにコイルを巻いてその後にケースを被せると、被せる前より見かけのインダクタンス値が下がります。上記結果からも、それが如実に表れていることが判りますね。

LCメータ、遂に完成!

2014-12-21      
 必ず出てくるケース加工・・・小型バイスを手に入れて、少し「毛嫌い感」が薄くなったんですが、今回は上面が傾斜しているケースの加工でバイスの出番があまりなく、かつLCDを突き出すための「四角い穴」を綺麗に開けるのが億劫でした。ただ、次なる製作モノが見えている以上、こいつを片付けないと先には進めません

 先日、切れ味の悪くなったHOZAN のハンドニブラの「替え刃」を購入しようと、秋葉原のヒロセテクニカルさんに立ち寄ると、替え刃の値段で買えるもう少し小さめのニブラを発見。明らかに「真っ直ぐ切れそう」だったんで、思い切って購入したところ、これが大当たり



 マスターツールの「NC-86」という代物で、製造は「中華」なんですが兎に角扱い易く、まぁまぁ綺麗な四角い穴が開きました。新品ですから切れ味もよく、あっという間に作業終了。



 エッジも綺麗に出ていますから、ここからヤスリでヘコヘコすればイイ感じになりそう。ところが、始めに書いた通り「傾斜付き」のケース故、バイスで挟んで削ることができません そこで、さらにこのニブラで細かく切っていくと、いつものように「ガタボコ」になってしまいました・・・あぁ、焦んなきゃよかった

 ところがどっこい、今回はさらなる秘策あり 実は、事前に塩ビの薄い黒い板(0.5mm厚)を買ってあったんです。これでボロ隠しを施しました。



 ちょっと派手な覆面ですね 塩ビ板はカッターで切れなくはないんですが、真っ直ぐ切るにはやはりコツがありそうで、あまり上手くいっていないんで(ってか、隙間が結構デカいんで)遠目で撮影
 6Vのトランス式ACアダプタで絶好調に動いています。9Vの形をした充電電池を準備してありましたが、このLCメータには使うのはひとまず止めました。

 ケースインした後の安定度は、先に実験した通り10分ほどで落ち着いてきます・・・といっても、動くことは動きます。電源投入直後からの変動は以下のようになりました。



 電源ON後、そのまま放っておいてLCD表示を1分ごとに拾ったものが青線、30分経過後にリセットしたものが赤線です。電源ONから20分後以降の10分間は記録をサボっていますが、大きく動いているのは電源ON後10分くらいであることが解ります。まぁ、何れにせよこの変動による測定偏差は憂慮するほど大きくなく、かなりの微小容量・微小インダクタンスを測定する時以外は、まずまずの測定誤差範囲に収まります。やはり、作り直した意味はあったようです
 また、「秋月LCRメータ」(DE-5000)との比較でも大きな差は無かったことから、卓上で使うのは多分こちらのLCメータになるでしょう。今回の製作の狙いの一つが「実用的でちっこい奴」・・・これもまずまず満足です

 漸く完成に漕ぎ着けたLCメータ・・・とりあえず実用的な格好に仕上がりました。今後の活躍に期待しましょう・・・って、使うのは自分だろっ

デバッグ後のLCメータ

2014-12-18      
 一昨晩、一通りのデバッグを終えたLCメータのプログラムを、昨晩再度見直して整理し、LCメータの「デバッグ完了」としました。



 デバッグに使用した被測定コンデンサとコイル群と共に「面構え」をパチリンコ。あまりバージョンアップするものではありませんが、デバッグ完了の意味で「V1.0」を、さらに自己顕示欲丸出しで、どっかのだぁれかさんのコールサインまで表示することにしました LCD表示があると、やはりつい遊んでしまいます。

 今回の特別仕様として「Lの補正」ができるように、裏メニューを作ってみました。プッシュスイッチを押しながら電源オンすると、裏メニューが起動します。



 Lの補正は、測定端子をショートした際のインダクタンス値を測り、それをEPROMに書き込んでおいて、実際の測定値からその値を減算することで行います。まぁ「おまけ機能」ですが、小さなインダクタンス測定では多少意味があるかな

 今回のハード的な「躓き」は、以下のような部分でした。

 ・ ジャンク基板から外した三端子レギュレータが飛んでいた
 ・ LCDケーブルの接続が逆だった

 特に後者は、基板の表裏を間違えたために生じた初歩的なミス・・・ちょっとゲンナリしましたが、上の方のスナップに写っている通り、コネクタ部分でクロスさせて何とか誤魔化しました。

 さぁ、残るはケース加工・・・今週末の宿題ですね。

デバッグ中のLCメータ

2014-12-14      
 今日は暇をみてLCメータのソフトデバッグ。MPLAB X IDEのシミュレータでそこそこ潰してあったんで、まずまずの進捗 勿論・・・というか予定調和というか、詰まったところも無くは無いんですが、まぁあれこれ雑事を片付けつつ過ごした日曜にしては進んだ方かな



 まだデバッグ中故、必要な情報をLCDに表示しつつ進めていますからLCD画面は変な風になっていますが、小容量のコンデンサ測定はできるようになりました。上のスナップは、安定度知りたさにバラックのまま放り投げているシーンです。流石にこの部分にはかなり拘ったわけですから、基板に作り込んだ挙げ句に「前作」と同じようでは目も当てられませんが、どうやら杞憂だったようで、通電せずに10分ほど放っておいた後に立ち上げても、ほんの数分で安定してきます。そうそう、こうでなくっちゃね

 今回は16×2 のLCDを使いますから、表示周りは結構凝って作り込んでいます。新採用の自前LCDライブラリがちゃんと動いたのも収穫 これはきっと「完成作品」になるでしょう。今日気づいた様々な点は、別途まとめたいと思います。

コンパレータ使用LC発振の安定度向上が見えた!

2014-12-04      
 本日は故あってお休み・・・日中は暇なんで、昨晩&さっきまで進めてきたタイトルの実験結果をまとめます。「かなりイイ結果」が出ましたよ

 実験の目的は、LCメータのタンク回路に使うLとCについて、直前の記事で考察した部分の検証です。



 検証実験と言ってもそんなに大袈裟なモノではなく、例のバラックのL測定アダプタに載っているLCを、既に購入済みの「被測定対象」と換装してその周波数安定度を見てみようというだけです。換装したアダプタはケースに見立てた小物入れに入れ、とりあえず防風・保温をしています。上に乗ってるパワー計は、タッパのふたの重し

 用意したのは、以下の部品です。

 ◆ コイル
   初期搭載コイル:太陽誘電 LHL08NB101K
   準備したコイル:太陽誘電 LHL10NB101K(100μH)、LHL10NB47K(47μH)

 ◆ コンデンサ
   初期搭載コンデンサ:ニッセイ電機フィルムコン 1000pF (AMZシリーズ)
   準備したコンデンサ:XICON Polystyreneコンデンサ 1000pF (23PS230)

 勿体付けずに、結果グラフを貼っちゃいましょう



 まずはグラフの下の方・・・ダラ下がりに下がっていくのが、バラックアダプタに当初から載っていた太陽誘電のコイルとニッセイ電機のコンデンサの組み合わせ。これより良くなれば・・・という目標データです。
 その下の17分経過後辺りに最下点があるものは、初期搭載コンデンサをそのまま使い、コイルを一廻り大きい太陽誘電の100μHのものに替えたデータです。却って酷くなってしまっていますが、LC共に「正の温度特性」ですから、これは予定調和。

 今度は上側・・・これは、XICONのコンデンサを用いて、太陽誘電の大きいコイルの100μHと47μHで測定したものです。フィルムコンの場合とは逆に温度特性が「負」になっています。結局この組み合わせでは、XICONの負の温度特性が勝っており、かなり長時間周波数上昇が続いてしまい落ち着かないことが判りました。本命と思っていたんでちょっとがっかり
 また、初期搭載コイルより高Qであることの恩恵についてはこの実験からは流石にわからなかったものの、どうやら100μHの方が47μHより発振周波数が低いため安定しますが、極端な差はないことが解りました。

 さて、お待ちかねの「高安定の組み合わせ」は、太陽誘電のちっこい方のコイル(LHL08NB101K:初期搭載コイル)とXICON (Polystyrene 1000pF)の組み合わせ グラフの中央に横たわっている二本の曲線がこの組み合わせものです。この二本の違いは、コイルとコンデンサ部分に「紙の風避け筒箱」を装着したか否かの差であり、僅かですが装着したものの方が安定しているようです。これは、風云々と言うより、コイルとコンデンサの温度結合、或いはLM311との熱的な分離に意味があるものと考えています。
 何れも電源投入から100Hz以内の変動、かつ筒箱装着のものは電源投入から10分くらいで安定状態に入ります。通電後10分から50分の変動は±2Hz以内というちょっと信じられない安定さ さらに通電して放っておいても、1H後の通電直後からの変位が-62Hz、2H後は-53Hz、3H後は-35Hzと、通電直後の発振周波数の方に戻っていくような動きになりました。LCメータの発振安定度の条件として、前の前のこのカテゴの記事で「30Hz程度の変動だと好都合」という意のまとめをしましたが、これならかなり安心して使える測定器に持って行ける手応えです

 このLCの組み合わせでLCメータを組んだ場合には、以下のように使用すればかなりイイ感じの測定器になりそうです。

 ・ 通電後10分くらいは放っておく
 ・ その後、キャリブレを1度取っておく
 ・ 以降、数十分に1回の割合でキャリブレすれば良い(プログラムに組み込んじゃうのも手)

 この手の測定器は、「測りたいときにやおら取り出し直ぐ測定」が便利ですから、これまでもそうやって使っていました。そして「まだ落ち着いていない通電直後の状態」で測ろうとしてイライラしていたというのがオチだったわけですが、今回見つけたLCの組み合わせでは「通電後は10分くらい放っておこう」という目処が立てられますから、実用的な測定器に持って行けそうです

 それにしても、ある部位で使われる部品のチョイスは、解る範囲で様々なファクタに踏み込んで考えて行うことが肝心だということがよ~く解りました 「安いからこれでイイ」ではダメってこったね

LCメータの安定度向上に向けて

2014-12-02      
 師走到来・・・年末までにはまだ結構な日数があるのに、何となく気が急く時期になりました。今週末、来週末の忘年会は既に手配済み、暫くは我が「肝臓」に元気で活躍して貰わなくては・・・。

 さて、寄り道のはずが本腰を入れてしまうことになったLCメータの改善について、「もう少し安定な測定器へ」というコンセプトで考えたいと思います。本当は「電池駆動」「見やすいLED表示」なども考慮したいところですが、これではいつまで経っても・・・になりそうなんで、ひとまずLC発振部の安定度向上「だけ」に絞ります。

 ◆ LHLシリーズの温度特性

 LC発振では、コイルとコンデンサの温度特性を勘案することが重要です。そこで、これまでの実験結果からまずまずの成績だったと思われる太陽誘電のインダクタ「LHLシリーズ」をチョイスするとして、データシートから温度特性を拾ってみました。なお、このコイルは秋月や千石電商さんで手に入るポピュラーなものです。



 上図の通り、このコイルの温度特性は「正」。20℃から40℃の温度変化に対し、リアクタンス値の変化が+0.2%~+0.9%というグラフの読み取りから、+100~+450ppm程度と換算されます。少し幅があるため、どの程度の評価をしておけばいいのか判りませんが、そんなに無茶苦茶な値ではないでしょう。

 ちなみに、トロイダルコアに巻いた場合の温度特性も同様に「正」であり、透磁率の違いによってそれぞれの温度係数を持ちます。鉄ダスト系(T37-6等、いわゆるTシリーズ)では+35~+370ppmという納得できそうな値、一方のフェライト系(FT50-61等のFTシリーズ)では+500~+12,500ppm(#43材)とかなり大きくなっているようです(by トロ活情報)。従って、今回のLCメータには、FTシリーズに巻いたコイルの採用は「大間違い」。すると、そもそも初代LCメータの初期設計が既に間違っていたという事実・・・後々、LHLシリーズのコイルに交換するまでの「不安定の苦労」は自分で仕出かしていたようです・・・ションボリ

 ◆ コイルの大きさ・インダクタンス値による「Q」の変化

 LC発振回路の安定度を高めるためのコイルの選択要素・・・ご存知「Q」は、今回のような用途ではできるだけ大きい方が宜しいと単純に考えていいでしょう。そこで、LHLシリーズのQについてもデータシートから拾ってみました。



 現時点でLCメータに載っているもの、例のバラックの奴に載っているものは、何れも「LHL08NB101K」です。インダクタンス値は100μHであり、「101K」として上図左のグラフで見られます。組み合わせるコンデンサ容量を1000pFとすると発振周波数が500KHz程度になることから、Q=30程度と読み取れますね(赤い丸囲み辺り)。
 一方、LHL08xxxよりもう一廻り大きいLHL10xxxでは、同じ条件である100μH/500KHzでQ=55程度(上図右の赤丸囲みの辺り)に上昇します。流石に形状が大きくなるとQも上がりますね。

 ここで、違う角度から考えてみます。

 LM311(または同等品)を用いたLCフランクリン発振において比較的安定に発振できる上限周波数は、どうやら1500KHz程度のようです。上側に少し余裕をみて1000KHz程度までLCメータの発振周波数を引き上げた場合、インダクタンス値としては22μHぐらいまで小さくできます。ただ、周波数を上げればそれだけ安定度的には不利になりますから、このトレードオフをどの程度の周波数にするか・・・これも検討課題の一つです。
 一例ですが、仮にインダクタンス値を47μHにすると、発振周波数は734KHz程度になります。生憎、47μHにおけるQカーブは上図には記入されていませんが、傾向として「101Kよりもう少し上でカーブを描く」という感じになるでしょう。単なる予想でしかありませんが、LHL10タイプの47μHではQ=70前後と思われ(上図右の緑丸囲みの部分)、現状のコイルよりかなり改善するものと考えています。

◆ コンデンサで温度補償する

 コイルが「正」ならコンデンサは「負」・・・このバランスが上手く取れれば、かなりイイ感じの安定度を得ることができるわけです。そこで、今使っている「フィルムコンデンサ」(ニッセイ電機のAMZシリーズ:秋月に売ってます)はどんな具合なのか、その温度特性をデータシートから引っ張り出しました。



 図中の黒い曲線がAMZシリーズの特性を示していますが、読み取り値で+350ppm・・・「正」の傾きです。これでは、温度が上がればインダクタンス値と共に容量も上がってしまい上手くないことは明白・・・欲しいのは、この図の赤線のような「負の特性」を持つものです。

 こうなれば、別のコンデンサにすればよいわけです。「確かスチコンは負の特性だったよなぁ・・・」という微かな脳内情報を頼りに「手に入り易いこと」を条件として探してみると、千石電商さんにありました・・・XICONというメーカのスチロールコンデンサ 早速、データシートを拾ってきました。



 おお、久々に自分の記憶が正しかった(って、〇ケ老人かぃ)・・・と安堵している場合ではありませんが、思った通り「負」の温度特性、それも特性グラフから常温帯では凡そ-135ppm程度と読み取れます。このコンデンサに+100~+200ppm程度のコイルを組み合わせれば、そこそこ安定した発振コンビができるはず・・・。

◆ とりあえずの「最強コンビ」を準備

 「善は急げ」と「急いては事をし損じる」・・・毎度迷うところですが、既に「最強コンビ」を手元に準備しました。今回は、秋葉原方面に出向く予定が無かったため千石電商さんの通販を利用。送料は400円チョイですから、我が家からの往復交通費の半分くらい・・・特に手に取ってチョイスするものでもなかったんで、RG58A/Uのケーブル少々と共に購入しました。大きい方のコイルが今回購入したもので、100μHと47μHをとりあえず。銀色の奴が真打「スチコン」です・・・って、皆さんご存じですよね



 この記事の締めくくりにちょっと反省しておきますが、そもそもLCメータは「しっかりしたLC発振ありき」の測定器であることは明白で、DDSやPLLなんかには手が出なかった頃の「VFO製作技術」など、ちょっとレトロなノウハウがモロに活きるわけです。何となく発振周波数が「中波並み」ということで、作りっぱなしでもそこそこ行けるんじゃねぇの・・・と高を括っていましたが、きちんとした「高周波発振回路」として考えてやる必要があったようですね

 さぁ、賽は投げられた・・・ここからは例によってノンビリと検証したいと思います。

フランクリン発振式LCメータの見直し

2014-11-26      
 いやぁ、自分でも天晴れなんですが、結局大きく横道に逸れちゃった感じ・・・LCメータの精度アップの検討に入っちゃいましたよ。既に秋月のLCメータまで手にして今更感バリバリですが、やはり「自前の測定器」として、もうちょっとちゃんとしたいですからね

 まず、現LCメータの気に入らない部分をまとめます。

 (1) Lの測定誤差が大きい
 (2) フランクリン発振の安定度がよろしくない
 (3) L測定に対するキャリブレの仕方に疑問

 (1)については、「初代LCメータ」の測定誤差が大きいことにちょっと落胆しつつ、その原因を追求せぬまま「計算による誤差補正」として完成させたため、何となくしっくりこない感が拭えず「バラック式L測定装置」まで作ってしまう有様。ところが、このバラック野郎が案外いい仕事をしていて、「だったらバラックなりにちゃんとしよう」と容量測定までできるようにしてしまい、折角ケースに入れた「初代・・・」はお蔵入り。詰まるところ、まともな形にならないまま現在に至ったわけです。

 (2)については、「初代・・・」でも気になっていた点です。小容量や小インダクタンスを測定する際、その度にキャリブレを動かす必要があって難儀していました。まぁ、測れないわけじゃないんで「これで我慢」と思っていましたが、ほぼ中波帯での測定・・・幾らなんでも、もう少し落ち着けぃ と思っていました。
 今のフランクリン発振の周波数は「1000pF+100μH」の組み合わせで大凡500KHzになります。この周波数付近における周波数精度と分解能(単位当たりの測定値変分)の関係は以下のようになります。

 1000Hz ⇒ 0.4065μH
 100Hz    ⇒ 0.0407μH
 10Hz      ⇒ 0.0041μH
 1Hz        ⇒ 0.0004μH

 普通に作るコイル(あぁ、乱暴な言い方だぁ・・・)では、精々小数点第一位まで判れば御の字であり、100Hz単位まで発振周波数を判別できれば済みますから、フランクリンちゃん(ちゃん付けかよ・・・)は100Hz程度の範囲でそこそこの時間・・・例えば数分間じっとしていてくれればOKということになります。そういう意味では「初代・・・」も合格なんですが、もし変動幅が30Hzくらいの範囲に収まると、どよよん無線技士が提唱するところの「四捨五入安心論」(詳しく知りたい方は、周波数精度に拘った古いカウンタの修理記事を読んで下され)として小数点第一位が保証されることになります。
 まぁ、そもそもこんなに小さな桁の測定に拘るような精度が出せる代物ではないし、実際にそのコイルが動作する周波数で測定しないと意味ないんですが、周波数の安定については「初代・・・」よりも上が目指せるでしょう。

 実は、周波数安定に関する実験は昨晩にちょこっとやってみました。実験・・・って程でもないんですがね



 何だか出来損ないの工作作業船の模型のようになってしまいました

 煙突のように見えるのはケント紙で作った紙筒であり、これでフランクリンちゃんのLとC、キャリブレ用のCを「外界の空気の流れ」から遮断しています。一方の「銅テープの幌」は、コンパレータの発振動作の安定性向上のために「洒落」で張り付けました。
 この一連の実験では、紙筒煙突の効果が絶大、銅テープの方もそこそこ・・・といった感じでした。意外だったのが後者で、コンパレータも「自分が発振することによる発熱」(日本語がちとおかしいような・・・まぁ、いいか)によって周波数変動を起こすようです。イメージ的には「真空管式のVFO」を作るような感じ・・・タンクコイルを発振部から熱的に離し、タンクコイル周辺はできる限り温度安定を図るといった作りが求められるようです。大きめの基板に広めに配置するというのが、このLCメータの成功の秘訣かも!?

 (3)についても、昨晩再検討しました。



 コンデンサ容量の測定についてはきちんと考えられていると思いますが、Lの測定については「端から誤差含み」といった作りなんですね。「キャリブレ機能あり」に誤魔化されていたと言えますが、ワニ口クリップの長さ程度のワンターンコイルについて、そのインダクタンスを測ってみるとどうやら「0.00xμH」(小数点第三位)程度であり、無視できる程度の変分でした。ただ、実際にインダクタンス測定のためのキャリブレができればそれに越したことはない・・・ある意味、精神衛生上の拘り部分として一考できるものと思います。

 その他、今晩はフランクリンちゃんのLに関するプチ実験を行いましたが、これはまだ結果が出ていません。中間発表記事でも書こうかと思ったんですが、既に23時を回りましたね・・・これは後回しかな

コンパレータICの個体差

2012-09-13      
 酔いが醒めたので()LCメータの「ダメ押し実験」をしてみました。

 PIC16F648Aのコンパレータについてマニュアルを見たら、LM311より若干ですが応答速度が遅いことが判りました。





 Typicalの比較でほんの1~200nsですが、まぁ差があるわけですね。これが、「PIC内蔵コンパレータだとインダクタンス測定誤差が大きい」という解につながるとはちょっと思えない程度の差です・・・が差はあるわけです。ただ、既に「セパレート型が優位」とみており、LCメータの完成形は「コンパレータ外付け+PICで周波数カウントと計算」という格好に収まりそうですから、この比較は良しとしましょう。

 一方、セパレート型にするにせよ、ただ単に買ってきたコンパレータを使うわけですから、この個体差が大きかったら不味いわけです。そこで、実験基板のLM311を引っこ抜いて8ピンのICソケットに換え、セカンドソースの「NJM311」(2つ)と差し替えながら比較してみました。



 まぁ世界広しと言えど、こんなクダラン実験をしてる奴ぁいねぇなぁ・・・と自嘲気味なわけですが、酔っぱらいにはこの程度で十分 上の写真の通り、コイルはここ一連の実験で活躍中の「10μH君」と「手巻き君」(1mmスズメッキを適当に3ターン)です。この2つのコイルを測定して、その差をまとめるだけの簡単作業。早速、結果をご披露

LM311NJM311-1NJM311-2
10μH君9.998μH10.016μH9.983μH
手巻き君0.051μH0.056μH0.052μH

 如何ですか 個体差は確かにありそうですが、小数点第二位辺りでやり繰りすれば「差はない」と言えそうですね。逆にそれ以上の精度を求めようと思っても、こんな廉価な部品の組み合わせではやはり限界がある・・・ということでしょう。

 ・・・ということで、コンパレータについてはセパレート型の定番たるLM311(NJM311)の適当なチョイスで十分と言えそうですから、再現性の良さの秘密もこの辺りにあるのでしょう。
 ちなみに、LM311はマルツパーツさん、NJM311は千石電商さんで購入。何れも「100円で釣り」が来ますよ

LCメータにマッチしたコイルはこれだ!!

2012-09-12      
 このところ実験や工作のスピードが上がったのは、やはり「運用机兼工作机」を旧友に作って貰った効果が大きいと思います。ぶっちゃけ散らかしたまま寝てしまっても、「火の元」(って、はんだごて)だけ気をつければよく、帰ってきたら続きが直ぐ出来る・・・以前はPCのキーボードがのさばる方の机しかなく、出しては片付けという行為が億劫なために土日の「固め打ち」しかありませんでしたが、夕飯後落ち着いてからの数時間を紡いでいくと、結構いろいろなことが出来るわけですね。

 さて、今日は3日ほど前に手を染めてしまったLCメータの「コイルはどれがいいのか」という謎解きの続きに着手、何となく答えが見えてきたので、またしても書き留めておきます。

 FTシリーズに手巻きのコイルではあまり具合が宜しくないと悟り、入手容易な範囲のコイルで実験してみました。



 実験したコイルは、全て千石電商さんで手に入れたインダクタです。最初に33μHと100μHで実験したのですが、流石に100μHの方が発振周波数が低くなるため安定度が上・・・ということで、100μHの「巴戦」です。コンデンサ容量も測定できるように実験基板を改造して検証・・・結果をまとめてしまいましょう。

形、品番基準コンデンサ(誤差±1%品)10μH測定
1000pF0.01μF0.1μF
黒:太陽誘電
LHLC08NB 101K

緑:太陽誘電
LZLB06NB 101K
△(*1)
カラーコード:太陽誘電
LAL03NA 101K
△(*2)

 少し欠点が見えた2点について説明します。

 (*1) 10μHのインダクタで9.1μH付近と測定された。他の2つは10μHにほぼ近い値。
 (*2) 実験基板では問題ないが、現用LCメータでは容量増加で誤差が大きくなる。
    ちなみに、0.1μFのコンデンサ測定で0.15μFと表示された。

 実は、「ライフワーク」と思っていたLCメータのコイル換装もついでにやってしまおうと、固まったエポキシをカッターとニッパで丁寧に解体してこちらでも同様な実験をしました。*2についてはそれで気づいたものです。周辺の影響・・・というより、「実験基板=LM311 vs LCメータ=PIC内蔵コンパレータ」の差が出たのかも知れません。

 ・・・というわけで、結局黒いキャップを被ったインダクタが良さそうという結果に。おめでとう、黒ちゃん

 早速、LCメータのコイルを入れ替えました。



 これでバンバンザイ で終われば良かったのですが、実験基板で測った10μHのコイルを換装後のLCメータで測ってみると8.9μH まぁ、前のFT手巻きよりマシですが直りきらず・・・。ただ、上記の換装の恩恵として、発振周波数が下がった分安定したため、コンデンサ容量の測定がかなり楽になりました。

 詰まるところ、PICのコンパレータによるL測定はちょっと難しいのかも知れず、セパレートに組んだ方が良さそうな雰囲気です。上の写真の実験基板・・・Excelで計算するのが面倒ですが結構イケてますので、もう少し大きいケースにゆったりと入れ直し・・・二号くんを作った方が良さそうです。

 でも、結果が出たことでちょっと気が済みました

LCメータにマッチしたコイルとは?

2012-09-09      
 狭帯域SG作成では、お手軽なトロイダルコアによるLCマッチで「山ほどあるT37-6」を消費したいのですが、必然的にトリマコンデンサも必要になり、コンパクトなケースに詰め込むためには面積的に不利なわけです。そこで、以前に買い溜めしてある7Kボビン巻きを考えたのですが、肝心の「LCメータ」の「L測定」がまだ未熟な状態・・・。
 そこで、1台分程度は余分に買ってある部品をかき集めて、コンパレータ使用の発振器をサクッと作成(今、笑点やってるんでダジャレが・・・って、おい)、あれこれ試してみました。



 LM311と1000pF±1%のポリプロ、10μFのタンタルはわざと余計に買ってあったため直ぐに完成。「L」については、VXO実験で用いた10μHのマイクロインダクタを使ってみました。
 発振周波数は周波数カウンタで測定・・・初期変動は相変わらずだったのですが、まぁ10分ほど放っておいたらそれなりに安定。写真の状態がキャリブレ中・・・端子の先端をスズメッキ線でショートしています。
 横っちょに転がっているコイルであれこれ測定してみると、簡単な計算でほぼ妥当な値が算出できましたので、これはこれで使えそう。少なくとも、7Kボビン巻きには耐えられそうです。

 さて、何でこの記事を書くつもりになったかというと、トロイダルコアのインダクタンスの測定・・・これでちょっと気づいたことの備忘録として書き留めておこうと思った次第。



 この実験は、直径の同じコアで行いました。T37-10、FT37-61は難なく安定発振したのですが、FT37-43・・・これに10回巻きのコイルを作ったら発振周波数が安定せず・・・。
 昨日まで続けていたVXOの実験においては、FT37-61で可変範囲が取れない(発振が止まってしまう)という現象が起き、今のところこの現象は「Qとの関係性」(ハイQ過ぎる)を疑っていますが、フランクリン発振においてもあまりハイQなLを用いると良くないのかなぁ・・・と邪推しています。

 LCメータ作成時は周辺の影響を考慮して、出来るだけ磁束漏れの少ないコイルを・・・という部分で、「トロイドが有利」と勝手に決めてしまっていました。VXO作成時も高周波チョークのような「コア剥き出し」のものは、手を少し近づけるだけで大幅に発振周波数が変動することからも、多分、この考慮自体は合っていると思うんですが、LCメータとしては如何なものか・・・。今日は上記の通り「マイクロインダクタ」を使ったわけですが、バラックでもそれなりに測定できてしまうところを見ると、今のLCメータに採用した「FT23-43」はあまり良いチョイスではなかったのではないか・・・。

 既にLCメータのコイル、コンデンサ部分は熱結合的な配慮としてエポキシで固めてあるため「ぶっ壊す」という方法しかなく、直ぐに取り掛かろうとは思いませんので(少なくとも、Cメータとしては使えていますからねぇ・・・)、ひとまず「ライフワーク」として取っておこうと思います。
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どよよん無線技士

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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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