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さよなら、TYPE-Ⅱ・・・

2012-08-07      
 結局、トロ活をどれだけ眺めても「これだ」といった閃きもないまま悶々としていましたが、夕刻迫るころには耐えきれなくなって、意を決して関連機材をベランダへ・・・と思ったらそれほど暑くなく、強い風が案外心地良い感じで拍子抜け 例によって、ヘッポコ実験ではありますが、今まで使っていた「ステルス君2号の40m流用LW」の諸元を調べてみました。すると、驚くべき事実がぁぁぁ・・・。

 ◆ まずは軽く再現確認

 フィールドデーの際の組み合わせとして、例の紫色が怪しい適当コイル(11.79μH程度と試算しています)とMIZUHOカップラをつないだ状態で、記憶していたチューニング位置にて測定・・・簡単にSWRが落ちましたから、これもある意味「定番」ということでしょう。
 それにしても、流石にお日様がいらっしゃる時間は作業が捗ります

 ◆ LWの同調周波数

 さて、ここからが今日の「アハ体験」の始まりです。まずは「カップラは必須」と高を括っていた部分を反省し、「生身」・・・要はLW+紫コイル(ついに、名前が付いたぞ)とカウンターポイズのみで、一体どこに同調しているか(厳密に言うと、どこでSWRが一番下がるのか・・・ですが、以下、これを「同調」とします)を調べてみました。この辺りは「クラニシさん」で簡単に測定できます。

 さぁ、実測。相変わらず根拠のない勝手な予想ですが、ステルス君の40m用コイルが2個で50μH程度になるため、仮にカウンターポイズがある程度効いていれば「それなりに低い周波数」には同調しているものと思っていたものの、周辺の影響を含めて流石に3.5MHzよりはかなり上の方・・・例えば、4-5MHz辺りに「ちょっと同調してるぞ」的な周波数が見つかるものと思ったら、何とずっと下の2.8MHz このポイントのインピーダンスはほぼ50Ωと測定され、SWR自体も限りなく1.0に近く、まさにこの周波数ならオンエアできるぞ・・・と思っても、これではオフバンド そこで、紫コイルにどいて貰い再測定すると3.2MHzまで同調点が上昇しました。
 こうなると、そもそもインダクティブな状態にローディングコイル・・・即ち紫コイルをつなぐのはナンセンス。結局このコイルは、MIZUHOカップラとの整合に必要なだけだったと言えそうです

 ◆ 短縮コンデンサの登場

 3.2MHz付近で同調している時、3.5MHz付近のインピーダンスは数百Ωと読み取れました。それなら、コンデンサを適当に入れてリアクティブな状態を打ち消してやれば3.5MHzまで同調点を持ってこられるだろうと考え、部屋に戻り、遊んでいたエアバリコンを持ってきて接続し適当に回してみると、案の定、SWRが簡単に1.3程度まで落ちてしまいました カップラ、いらないじゃん・・・。

 ◆ 簡易πCカップラで完全制覇

 上記の短縮コンデンサを用いた方法・・・「エアバリコンぶら下げ方式」で出口が見えたとは言え、完全に1.0までは落ちきらないため、ここでMIZUHOカップラを「簡易πCカップラ」に見立てるべく、RIG側のバリコン容量を最大(二連のエアバリですから、大凡750pF程度)で固定とし、ANT側のバリコンと上記のエアバリコンが「πC型」になるように接続(っていっても、要はカップラのANT端子とLWの間にエアバリコンを直列接続するだけですが・・・)を使って調整。これでバッチリ1.0まで落ちました



 フィールドデーの際、このカップラのRIG側のバリコンは確かに最大容量(左に回しきった状態)でしたので、これでどんな風に整合が取れていたのか大体解りました。

 ◆ その他の解ったことなど

 上記の簡易πCカップラを使って3.5MHzで整合を取る際、どうもカップラのLが「3.5MHzの位置」では大き過ぎるようで、7MHzの位置の方が綺麗に落ちました。最適解の求め方は解りますので、πC型の設計はできそうです。また、もっと上の周波数では、流石にRIG側の容量過多となるようですから、この辺りも設計時の考慮ポイントにしたいと思います。

 ・・・というわけで、結果的に「TYPE-Ⅱ」には別れを告げ、πC型を「TYPE-Ⅲ」として再設計・再製作に取りかかりたいと思います。

80mマッチングせず・・・

2012-08-07      
 昨日から夏休み・・・とは言え、なんだかんだで仕事の電話が結構掛かってきてちょっとムッてます

 さて、大変に残念だったローバンドカップラが80mで機能しないという問題について、ちょいと「室内実験」してみました。やっぱ、炎天下のベランダに出るのはちょっと厳しいんで



 上の写真では見えにくいのですが、LWをつなぐ赤と黒の端子間に普通のカーボン抵抗を挟んで測定。やはり、40mまではそこそこ落ちますが、下端が4MHz程度という結果です 配線やコイルの巻き数も再度確認しましたが、特に問題無いようですので、どこが不味いのかよく判りません・・・。

 改めて「トロ活」と睨めっこしてみます。

フィールドデーのテーマの行方:カップラ編

2012-08-05      
 一番ショックなお知らせです(って、誰にだ)が、このカップラでは、何と80mではマッチングが取れませんでした

 アンテナアナライザで40mより下の方のマッチングを追いかけたのですが、どうやら5MHz辺りまでしか整合範囲とならず終い・・・。原因を調べる必要がありそうですが、MIZUHOカップラの整合においても、リグ側のバリコンは目一杯入った状態(容量大:700pF程度)でしかSWRを落とせなかったことから、かなり強引にやっつけている形のようです。

 「ステルス君2号の40mエレメント+10μH程度のコイル+二本のカウンターポイズ」を前提に考えると、多分インピーダンスが相当に低いはずですが、整合範囲が自慢の筈の「共振器+Lマッチタイプ」に加えて「超ローインピーダンス用整合トランス」まで付けたのに歯が立たないということは、根本的な勘違いがあるのかも知れません。もう少し涼しくなったら、改めて給電点のインピーダンスは測定してみようと思います。

コイルを替えても・・・

2012-06-24      
 ローバンド用カップラの追試・・・ケース目一杯の空芯コイルからT106-2にコイルを替えて実験です。



 コイルの大きさも程よく、ケースからも適度に離すことができました。データシート上の推定ですが、Qは200以上確保できていそうです。

 さて、この追試を昼間の局数が多い40mで行った結果ですが、MIZUHOのカップラより受信信号がS1つくらい落ちてしまいました 先日のAll Asianで諦めたときにはS2つほど落ちていましたので少しは改善方向なのですが、やはり減衰が多いようです。
 また、このコイルのQが高い領域は80mから下にありそうですから、追試したバンドが悪かったかも知れません(それでも、Qは200以上と思われます)が、トロイダルコアを用いて多バンドでQを高く保つのは難しく、このタイプのカップラはシングルバンド用で考えた方が良いのかも知れません。少しまとめておきます。

 ◆ 空芯コイルをケースに入れる場合、ケースからの距離を十分に取る必要がある

 ◆ 共振器+Lマッチタイプのカップラ(トロ活の「type2」)は、整合はかなりきちんと
   取れるものの減衰がコイルのQに依存し易い

 ・・・ということで、どうも上手く行かないローバンド用のカップラ。もう少し眺めてみてダメそうなら、πC型辺りに変えてみようかな

コイルがデカい!?

2012-06-21      
 大昔にπマッチのカップラは幾度か作ったことがあり、それぞれにキチンと動いていたと思うのですが、今回のこいつはちょっと厄介。チューニングが微妙なのはともかく、実際に20mで使おうとしたら受信信号強度がやたらと落ちる・・・即ち、SWRのマッチング機能は生きているものの、カップラとしてはどうも上手くないようなのです。
 All Asian では、結局「MIZUHO作戦」に逃げたのですが、折角綺麗に作ったのに・・・というわけで、ちょいと原因を考えたら、何となく解っちゃった気がしたのでひとまずリマイド記事です

 コイルのQ自体は「大きいことは良いこと」なんですが、ケースに入れた場合に、その磁束を邪魔するような位置にシャーシがあると、結構影響してしまう・・・ということのような気がします。今回はQを稼ぐべく、とにかくギリギリの大きさまでコイルの直径を大きくしたことから、シャーシがまるで10Kボビンのシールドのような有様になってしまい、Qが大きく低下した可能性があります。
 MIZUHOのKX-1や、この間手に入れた古~いカップラを見ても、ケースの高さに対してコイルの直径が約半分程度・・・ということは、今回製作したカップラのコイルはやはり「デカ過ぎ」と言えるような気がします。



 取り敢えず「T106-2」を一つ買ってきました。これで試してみて、どの程度の差があるのか確認しようと思います。週末の宿題が増えました

半完成・・・気むずかし屋のカップラ!?

2012-06-10      
 一昨日は飲み過ぎで午前様・・・っていうか朝帰りでバタンキューだったのですが、昨日午後からケース加工を開始、今日は部品を詰め込んで完成・・・と思ったらやはりコイルが入るだけの余裕がなく、結局80mまで動く形でひとまず「半完成」です。



  完成直後の様子・・・机の上が汚いまんまです 部品付けの際、二連バリコンが結構汚かったため、接続部分は必殺「ピカール」で磨くなどできる範囲の努力をしつつ、まぁまぁ綺麗に仕上がりました



 中の様子です。結局、2つのバリコンは何れも前面パネルからプラネジ+スペーサーで浮かせ、ローターがケースに当たらぬよう大きめの穴を開けました(ネジ隠しにつまみを巨大化させてあります)。160mは、T82-2でインダクタンス不足分を足し込もうという魂胆で、二連バリコンの横を少し空けてあります(写真の構図上、解りにくいですね・・・)。
 出力はロングワイヤー系接続を前提に陸式端子とし、手前に9:1のインピーダンス変換を入れ、トグルスイッチでON/OFFできるようにしてあります(FT82-43にトリファイラ8回巻)。

 夕飯前だったためあまり実験できませんでしたが、ステルス君エレメント使用で40m-20mはマッチングできました。しかし、今までのπマッチと違って調整が結構大変 整合範囲が広いため、SWRは追い込んでいけばかなりキッチリ落ちるのは良い面なんですが、とにかくチューニングがクリティカルです。スピーディーなバンド切替には不向きですので、コンテストの際などはMIZUHOのKX-1との併用も考えようと思います。

ローインピーダンス対策

2012-06-04      
 これは大いに思いつきですが、ひとまず書き留めておきます。

 ローバンドを無理に短いワイヤーエレメントに乗せようとすると、見かけのインピーダンスは低くなります。それも相当に低くなるはずで、仮に今回作るカップラで同調が取れたとしても、かなりの高周波エネルギーがカップラのコイルを暖める方に盗られてしまう・・・要は効率が悪くなることは明白です。
 そこで、カップラとワイヤーエレメントの間にインピーダンス変換・・・例えば4:1程度のトランスを付けると、ある程度低いインピーダンスへの負担が軽くなり効率が上がるのでは と考えました。

 トランスを使うか使わないかの切替は、大きめのトグルスイッチで切り替えられるようにすれば良さそうです。簡単そうなんで、入れてみようかな

なんで4mm!?

2012-06-04      
 ローバンド用のカップラ作りに「中華系」のバリコンを片側にチョイスしました。バリコンの造り自体は、まぁ別に欠点があるわけでもないのですが・・・



 シャフトが11mmしかないのは、延長シャフトで何とか・・・と思っていたら、ネジ穴がなんと4mm さらに・・・



 シャフト側以外の面である底面・背面にはネジ穴がありません・・・。

 今回の回路で、このバリコンはローター側・ステーター側共にグランドに接続しないため、シャーシ(ってか、アルミケース)から浮かせる必要があります。が、4mmの絶縁ネジは流石に家にありません。漸く、今日の会社帰りに秋葉に寄ってネジを購入。



 前面パネルからプラネジとスペーサーで浮かせようという魂胆です。4mm×3本ですから、ある程度強度は出るかなぁと、高を括っています

 それにしても、なんで4mmなんだろう・・・ 中国は4mmが標準なんでしょうかねぇ

フライング・・・コイル作っちゃった(^^;

2012-05-20      
 本当は、回路図書いて定数をまとめて・・・と思ったのですが、トロ活の受け売り回路なんで特に設計もヘッタクレもないなぁ・・・と思っているうちに、結局コイル作りを始めてしまいました。が、いきなり問題惹起
 ケースを購入済みのためある程度の制約は覚悟していたのですが、先の記事で紹介した「55mmのボトル」を使おうと思ったら、これで作るとスペース的に入らないコイルが出来上がってしまうことが判明。急遽40mmのボトルに変えて再計算し、ひとまず巻始めました。まずはボトルの準備です。



 ちょっと写真がでかい ボトルをボビンに見立て、まずはホットボンドが垂れて付かぬよう紙を巻き、90度の関係で例の「自在ブッシュ」を輪ゴムで止めておきます。



 スズッメッキ線の巻き始めの様子です。最初のホットボンドの流し込み(写真の矢印部分)は慎重に行い、1分ほど待って完全硬化を確認した方がよいでしょう。その後、ひとまず一周分・・・4カ所にホットボンドを流し込んで安定させます。



 後はしっかりきつめにスズメッキ線を撒いていき、最後のところをホットボンドで固定します。そして、逆側も一周分は固定してしまい、後は縦に順序よくホットボンドを流し込みます。



 ホットボンドは粘性が高いというのか、飴細工(って、若い人は解らんな・・・)のようにノズルを離すと糸を引いてくっついてきますが、気にせず作業を続けてください。これは、作業後に手、或いはニッパーで簡単に取り除けます。ボトルを抜いて完成です。



 ちょい歪んでいますが、ひとまず形にはなりました。案外あっという間にコイルは完成・・・と思ったら、ここでまた問題勃発
 最初に55mmのボトルではケースに入らないコイルが出来上がってしまうことが判り40mmで再計算したところでミスがあり、トップバンドには巻数が足りないことが判明 後の祭りです・・。さらに不味いことに、このスペース巻でトップバンドまでカバーしようとすると、コイルの長さが長くなり過ぎ、ケースに入れるのが難しいことが判りました

 結局、少しコイルを切って短くして80mに必要なインダクタンス値を確保、トップバンドはもう少し小さいコイルを巻くことで解決しようという方向です。自在ブッシュのギザギザの間隔が固定であるため、結構自由にはならないのが欠点かも知れませんが、空芯コイルの作り方の一つとしては、まずますの感じですね。

 ちなみに、ホットボンドはスズメッキ線には付きませんから、後々整形する作業は結構楽です。とにかく安上がりですからお試しあれ

コイル作りの準備

2012-05-20      
 折角のローバンド専用カップラですから、できるだけの努力はしておきたい・・・というか、後からあれこれ手を入れるのも億劫なんで、根幹となるコイルだけはしっかり作りたいと思います。

 コイルのQはできるだけ高い方が良いわけですが、ケースも買ってきたことから凡その大きさは決まります。ソレノイド空芯コイルのQは銅損のみを考慮すればよい(コア材は使わないため、鉄損は考えなくてよい)ため、これは太めのスズメッキ線で手を打つとして、問題は形状・・・例によって、百均の透明ボトルを頼りに撒きたいと思っており、手元に直径40mmと55mmのものがありますが、まぁ太い方が有利。また、できるだけ疎に撒く方が良く、こちらの方がQへの影響が大きいようです。以下にまとめてみると・・・

 ◆ 直径を大きくする
 ◆ 疎に撒く(コイルの長さを長くする)

 上記をちょびっと意識して作れば、まぁそんなに損失が大きい(Qが低い)モノにはならないと思います。

 さて、空芯の自立コイルとして二昔前くらいまでなら「トヨムラのエアダックスコイル」があり、これを買ってきて適当な長さに切って使えばOKだったわけですが、これに当たる代用品がありません そこで今回は、幾つかネットで自作例のある「自在ブッシュ」なるものをコイルのスペーサ兼支持棒として使い、ホットボンドで固定する方法で自作することにしました。



 ホットボンドはこれまた百均に売っています。グルーガンとスティックで400円+消費税 右上の透明の筒が化粧品用のボトルで直径55mm。そして、あまりに目立たぬ主役・・・写真中央に横たわりしが「自在ブッシュ」です。これは、薄いベニヤなどに通線する際、穴を開けた部分に装着するもの。通した線を痛めない、或いは作業上ベニヤのギザギザ部分でけがをしないように養生する部材で、こればかりは百均には売っておらずネット通販で購入しました。
 本当は、ステルス君のコイルの如く、コイルを巻き終わったらボトルを切ってそれを軸としてしまってもいいのですが、ボトルはあくまで「工作治具」としてエアダックスコイルもどきに挑戦 というわけです。

 材料は揃いましたので、設計まとめに移りたいと思います。
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どよよん無線技士

Author :どよよん無線技士
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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