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まずは「1PPS基準器」として仕立てよう

2014-06-23      
 今年のALL ASIAN は辞退しました。2日目の日中にはステルス君で、夜に釣り竿を担ぎ出してちょっとマジワッチしてみましたが、20/15m共そんなに開けている感じも無く、そそくさと民放ワッチ&サッカー観戦に切り替え・・・殆どの時間はGPS関連のあれこれを思案しつつ過ごすことになりました。

 昨日の日中は、ずっとGPS受信機とPCモニタを動かしながら、相変わらず天井部分のスラブを透過して基準信号には必要十分な数の衛星が見えてしまっていることを確認。こうなると、「2次基準」たる10MHzのOCXOは不要では・・・と思えてしまい、どうも当初の周波数基準作りの方法論である「ベランダ付近でGPSを使って10MHzのOCXOを調整⇒それを『納戸実験室』に持ち帰って周波数標準として使う」という考え自体を見直す必要があるかなぁと思えてきました
 ただ、何れにしても1PPSの取り回し部分・・・GPSを上手く受信して正確な1PPS刻みのパルスを発生させる部分は必要です。この部分のみの工作を次回作と位置づけました。ざっと、以下のような機能・・・。

 1) GGAレポート中の「GPS測位状態」と「使用衛星数」を使用して1PPSの確度を確認
 2) 1) の情報と共に「HDOP値」をLCD表示することで、確度を数値的に表現する
 3) 緯度・経度も表示できるように工夫
 4) ケース内温度を測定して表示
 5) 1PPSの信号はそのまま外部に出力
 6) レポートをそのまま外部に出力(232レベル)

 これだけの機能ですから、PICは14ピンの小さめなもので済みそうですし、TTL-232レベル変換ICを乗せてこぢんまりと作れると思います。ケースだけは金属製とはいかないため、少し厚めの透明なアクリル・トレーを上手く使い、LCD表示が透けて見えるような感じで考えようと思っています。

 さて、GPS受信機として使用するVK16U6及び出力レポートに関する備忘録を少しだけ・・・。

 ・ 立ち上がると直ぐに$GPTXT(GPSモジュール独自のレポート:5メッセージ)が送られてくるが、とりわけ有効な情報は無い。
 ・ $GPTXTの後、$GPRMCを先頭にレポートが毎秒送られてくる。
 ・ 測位すると、モード関連のパラメータは「単独測位」となり、緯度・経度が各レポートに反映される。
 ・ 使用可能衛星が3つになった時点で1PPS出力が始まる場合がある。
 ・ 使用衛星数が増えるとHDOP値が小さくなっていき測位位置の確度が上昇する。
   >使用衛星数とHDOP値は必ずしも比例関係ではない。
   >使用衛星数は1,2個はふらつくため、「4機受信」では心許ない。
 ・ 緯度・経度の「秒」の部分は1/100000の値であり角度(60進数)ではない。
   >「秒」の部分を60倍することで角度への変換可能。
   >実際の計算では、6倍で求められる(1桁ずれるだけ)。

 ハード的に難しい部分は殆どありませんから、次なる課題は、アセンブラでこしらえたURT(殆どの場合RS-232C)のロジックを汎用化⇒ライブラリ化する作業を経て、前述の機能を実現するプログラムの作成となります。またしても「超メンドクサイ病」に苛まれていますが、今週末までには少なくともライブラリだけでも作成してしまいたいと思っています

屋上スラブは大丈夫!?・・・GPSモジュールの実験

2014-06-21      
 我が日本代表、1分け1敗という惨憺たる有様です ギリシャ戦の1名退場が生んだ「本気の堅守」には、やはり個人で突破できるようなドリブラーが必要・・・って、この類の選手層は決して厚くありませんから、ドローという結果はある意味「実力を証明した形」なんでしょうね。コロンビア戦は通勤時間より前ですから、結果はともかく「2014年のW杯の思い出」としてしっかり観戦したいと思います。

 さて、既に「All Asian」が始まっています・・・っていうか、開始から12Hほど経過しています。夕刻から参戦・・・と思っていましたが、あまりCONDXは良くない様子(って、殆どワッチしていませんが、何となく・・・)と高を括り、「夏の夜のGUD CONDX」に期待しながら、手付かずだった実験の消化デーとしました。

 様々な無線系の工作に必要な測定器の中でも比較的重要である周波数カウンタの確度を上げるためには、基準となる「周波数源」が必要ですが、現時点ではGPSの「1秒周期の信号」を用いた校正によりある程度安定性の高い発振器を調整するのが「コスパ」「技術的なシンドさ」の面で良さ気です。勿論、漫然と準備すると折角の確度を脅かす要素が入り込みますが、まぁそこは「禿げない程度」()に考えて作ってしまおう・・・というのが、今いまの工作課題です。

 今回使うGPSモジュールは、実は既に予告編のスナップに登場していました。型名は「VK16U6」という代物で、中華サイトで送料込み14$程度で購入できます。勿論、1PPS出力を具備。シリアル出力としてTTLとRS-232Cのモノがありますが、今回はTTLバージョンを入手しました。予備的な実験では、窓際で単に電源をつないで暫く放っておくと、本体の1PPS刻みを示すLEDが点滅することを確認しましたが、実際に各種の情報が取得できるシリアル通信は後回しにしていました。今日は、この部分をブレッドボードで・・・なんですが、その前に。



 少し前に、GPSモジュールに接続するケーブルが付属の1本しかなかったため、予備用にもう1本作りました。aitendoさんに行って、ちょっと特殊な「1.25mmピッチ」の6Pコネクタを購入、各コードの色の並びが悪かったためこれを入れ替えて準備しましたが、こうしてケーブル周りの造作もどんどん小さくなっていくのが、「ドキンちゃん+シルバーアイ」(=ド近眼でおまけに老眼)の自分には辛い・・・まぁ、これも時流で仕方が無いところでしょう。

 このケーブルの反対側には、千石電商さんで購入した2.5mmピッチのコネクタを接続、取り回しが楽になるようにしました。



 かなりスッキリ 線材がバラけないように熱収縮チューブの細い奴を被せてあります。

 TTLレベルのシリアル入出力をいわゆる「RS-232C」の電圧レベルに持ち上げてやれば、PCに接続して出力データを取得することができます。ここは秋月の変換基板(昇圧基板)を使って簡便に済ませました。



 真ん中に見えている緑のちっこいのが変換基板です。5V動作として電源をつなぎ、まずはPCにインストールしてある「Teraterm」で確認してみました。



 GPSモジュールからの情報は、「NMEA」と呼ばれる通信フォーマットと手順(いわゆるプロトコル)でやり取りされます。「$GP」から始まるキャラクタ列を「CR」(+LF)まで受信し切ればOK。チェックサムと呼ばれる通信データの正常性を確認するためのキャラクタも送られてきますが、10cm程度の通信ですから確認は要らないでしょう。
 個々のデータ列(以降、レポートと呼びます)にはそれぞれ意味があり、このレポートのフォームを意識して必要なデータのみを取り出すPIC用の解析プログラムをとっとと組んでしまえばいいんですが、折角PCでデータ取得ができたんで、NMEAを解析して見易い形で表示してくれるフリーソフトで見てみました。



 NMEAのフォームに合わせて出力される個々のレポートは、かなり情報要素が被っています。これは、必要最低限のレポートを上手くチョイスすればよいように考えられてのことなんでしょうが、今回の工作で必要な「きちんと1秒刻みのパルスを出力してるぜ」という確証データは、「GPGGA」で網羅できそうです。

 GPSモジュールの時刻補正は、4つ以上の衛星の電波を同時に受信することで行われます。このとき、幾つかのレポートにある「モード」(上のスナップショットでは緑の囲みの部分など)が「単体測位」となることで粗方確認できますが、一体何機の衛星の電波を受信しているかは「GPGGA」の「使用衛星数」での確認になります。「なんだ、2つのレポートを解析するのか・・・」と思ってさらに詳しく調べてみると、「GPGGA」の「測位状態」と「使用衛星数」(が4機以上であること)のAND条件で確認すれば事足りそうなことが判りました(青囲みの部分)。時刻や緯度・経度も取り出すことができますから、受信システムとして「見ていても面白いもの」ができそうです

 ちょっと横道に逸れますが、流石にGPSモジュールですから「移動方向」「速度」などの情報も取得できるんですが、これらの情報(赤囲みの情報)はGPSモジュールを固定しておいても「ゆらぎ」(個々の衛星は、猛烈なスピードで動いていますからねぇ・・・)で値がコロコロ変わります。特に海抜高度が面白く、時に地面に着地しそうになったり、20m近くまで上昇して「天空の城 ラ〇ュタ」の如くになったりして笑えます

 さぁ、ここでちょっと疑問が・・・。実はこのデータは、納戸の奥の作業机に置いた状態で観測しているものですが、どういうわけか使用衛星数が10機もあります。一応「鉄筋」の筈の住まい(築30年弱のマンション)ですから、まさか「頭上」にいそうな衛星からの電波は受からないと思っていたんですが、結構な数を受信しています。確かに最上階ではありますが、ベランダの方のごく低仰角のものしか受信しないだろうと思っていたら・・・果たしてこの建物、大丈夫なんでしょうか

 ただ、この「納戸実験室」に電波がきちんと届くなら、直接これを拾って正確な1PPSで測定できる「常に正確な周波数カウンタ」が簡単にできそう・・・ということは、OCXOは不要なのか また、思案すべき課題が増えてしまいました・・・。
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どよよん無線技士

Author :どよよん無線技士
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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