新しいモードを開拓しよう!
2012-07-22
TS-590のPC接続は、USBがそのまま使えて大変便利です。PCからのコントロールは勿論、デジタルモードへのチャレンジも簡単にできます。今日は、試しにRTTYとPSK31モードを受信してみました。
まずは、TS-590とPCのオーディオ系をUSBで接続するのに必要なソフト「ARUA-10」をKENWOODのHPからダウンロード&インストールしてPCで試聴・・・勿論、簡単に接続できるのですが、オーディオの符号化・復号化に時間が掛かるため、リアルタイム系では使えません。ある意味、デジタル通信系用にあるようなものですね。
そして、最初は「Ham Radio Deluxe」に付いていたDM780であれこれいじっていたのですが、PSK31の日本語であろう部分が化け化けになるため、JE4IVN/HAL OMの「HALPSK31」をダウンロード&インストール。音量を上手く調整する程度で設定完了となりました

まずはRTTY。40mでコンテスト参加局をデテクトしてみましたが、信号が安定していると結構文字化け無く次々にキャラクターが表れます。
一方のPSK31は日本語の交信です。

このモードは元々通信速度が遅いことから、一文字一文字、ゆっくり復号化されていきます。また、そもそも占有帯域が狭いため、フィルタを狭くできるのも色々と好都合です。
15mでは、それほどコンディションが良くなかったにも関わらず、YB,HL,UA0などの近隣がきちんとデテクトされました。結構賑わっていて、帯域を3KHz程度に広げると複数の局がいて面白いです
PSK31は特にQRP向きだという話ですから、今後もう少し勉強して、ゆくゆくは本格的にチャレンジしたいと思っています。
本業が通信ソフト開発関係だから思いが強いのかも知れませんが、優れたソフトのお陰でいろいろなことが手軽にできるなぁ・・・と改めて感心してしまいました。
まずは、TS-590とPCのオーディオ系をUSBで接続するのに必要なソフト「ARUA-10」をKENWOODのHPからダウンロード&インストールしてPCで試聴・・・勿論、簡単に接続できるのですが、オーディオの符号化・復号化に時間が掛かるため、リアルタイム系では使えません。ある意味、デジタル通信系用にあるようなものですね。
そして、最初は「Ham Radio Deluxe」に付いていたDM780であれこれいじっていたのですが、PSK31の日本語であろう部分が化け化けになるため、JE4IVN/HAL OMの「HALPSK31」をダウンロード&インストール。音量を上手く調整する程度で設定完了となりました


まずはRTTY。40mでコンテスト参加局をデテクトしてみましたが、信号が安定していると結構文字化け無く次々にキャラクターが表れます。
一方のPSK31は日本語の交信です。

このモードは元々通信速度が遅いことから、一文字一文字、ゆっくり復号化されていきます。また、そもそも占有帯域が狭いため、フィルタを狭くできるのも色々と好都合です。
15mでは、それほどコンディションが良くなかったにも関わらず、YB,HL,UA0などの近隣がきちんとデテクトされました。結構賑わっていて、帯域を3KHz程度に広げると複数の局がいて面白いです

本業が通信ソフト開発関係だから思いが強いのかも知れませんが、優れたソフトのお陰でいろいろなことが手軽にできるなぁ・・・と改めて感心してしまいました。
TS-590雑感シリーズ 5:普段の「聴き味」
2012-07-22
この雑感シリーズも佳境を迎えました。総括的な「聴き味」を自分なりに覚書しておこうと思います。
TS-590の実力がフルに発揮されるのは、「21MHz以下のWARCバンドを除くバンドで『BWが狭帯域』の場合」というちょっと謎めく仕様です。「雑感シリーズ 3」で書いたように、アップコンでは今の普及機と同程度、近接波の影響を受けるリグであることは大体判りました。IC-703よりはかなりマシでしたが
この「アップコン部分」がどうしても気になる諸兄は、やはりもう1ランク上のリグを手にするべきかも知れません。
とは言え、かなり強力なNB/NRの具備・・・とりわけCWをメインに考えた場合には、コストパフォーマンスの点で抜きん出た「秀作」とも言うべきリグだとも思います。ってか、百億万円もするような超高級リグのことは全く解りませんので
◆ ダウンコン・バンドの「聴き味」
ダウンコンの本格的な実力試しは近づいてきたフィールドデーにしようと思いますが、普段の運用ではどんな感じなのか・・・過酷なコンテスト参加中ではない時の良く出るバンド(40m、15mなど)における言わば「平時の実力」はどんなものか考えてみます。
ダウンコンのCW運用時のBWは最高2500Hzであり、ここからBWを絞っていき600Hzから500Hzに切り替わると、ルーフィングがそれまでの2700Hzから500Hzに切り替わるという動き方をします。つまり、ダウンコン対象バンドは常に比較的狭いルーフィングフィルタ(最低でも2700Hzのもの)が入っているわけです。
少し古めのリグ・・・特に入門機(例えばIC-703)や普及機からTS-590にステップアップした場合、上記のお陰で混んでいる時の40mの聞こえ方が違うことに直ぐ気づくと思います。それまで何となくザワザワとしていたバンドがクリアになる感じです。勿論、感度が落ちたわけではなく、個々の信号がきちんと分離して聞こえる・・・ざっとこんな印象です。即ちこれは、上記の「既に狭帯域ルーフィングで選別された信号を聞いているんだ」ということが要因だと思います。
あとは、自分の好みやヘッドフォンの特性に合わせて内蔵グライコで音の味付けをすれば、それなりに「宜しい味」には持って行けると思いますよ。
◆ まるで狭帯域フィルタをたくさん買ったよう・・・
連続したBW設定・・・この機能も、比較的古い入門機・普及機をお使いだった方々は、状況に応じたBW設定ができるという部分だけでも「すげー
」と感嘆するでしょう。
これまで使っていたIC-703では、SSBフィルタ流用の約3KHzとCW用の250Hzという組み合わせだったため、前者ではQRMが邪魔、後者ではリンギングが酷くなって邪魔・・・結局どちらにしても聴き辛い場面が結構ありました。また、250Hzのフィルタ自体の減衰が大きいため、目的信号が聞こえなくなってしまうことも度々ありました。
一方、TS-590では言わずと知れたIF-DSPによるフィルタリングですから、目的信号が大きく落ちるということはなく、2700Hzと500Hzのルーフィングフィルタの減衰量の差が若干あるかなぁといった程度です。流石ですね
このIF-DSPによるフィルタの「切れ」はかなり急峻ですが、500HzのフィルタでS9+20dBほどの「綺麗なCW波」のカブりであっても、その信号の送信周波数から800Hzほど離れないと「無影響」とまでは行きません。勿論、これで十分といえますが、強力局の直ぐ横の本当に弱い局は拾えないでしょう。この辺りを、フィールドデーの宿題にしたいと思います。
◆ ビートを潰したり逃げたり・・・
あまり目立たないけど非常に助かる機能・・・それが、ノッチとサイドバンド切り替え(REV)です。
近傍、或いは少し離れた場所を含めて、何かある特定の周波数にビートが出てしまうような電気機器・機械を使っている場合があるようで、決まった時間、或いは比較的長時間、さらには常時出ているビートが、我が家でも少々困った周波数に幾つか確認できます。今までこのビートの近くでの交信は(つまりIC-703では)大変苦労したのですが、TS-590のノッチは非常に良く効くため、ちょっとした操作でこの苦労が無くなってしまいました
勿論、QRM逃れもできますし、どっかのアホウが掛けてくるキャリアにも効果があります。
また、サイドバンドの切り替えもCWモードボタン長押し一発で変更されるため、混信から逃れる場合を含めて、あるシチュエーションで「ビートを消したい・逃れたい」という時には、この2つの機能で殆ど何とかなってしまいます。
◆ AGCはちょっとねぇ・・・
BWを600Hz以上にすると、ルーフィングが2700Hzになるため、この帯域差の部分で受信している信号は無論AGCの対象になります。特に、600Hzから1500Hz辺りの受信フィーリングが「相手局探し」には丁度良い感じ(この程度のBWだとNR1も良く効くし・・・)なので多用したいわけですが、設定したBWから少しだけ離れた周波数に強力局がいると、その信号にAGCが反応してしまい、目的局の信号がそれにつられて強弱してしまう時があります。CW用に内蔵グライコを使うと、さらに「聞こえない強い信号」が増えるため、もっと顕在化します。
徹底解説集ではこの部分について、
「・・・DSP の最終通過帯域幅よりも前段 (アナログ段) の通過帯域幅が広くなるケースがあります。そのような場合でも、妨害信号が目的信号に影響を及ぼさないような、高度なデジタルAGC制御を実現しています」
と書いてありますが、実際には急に相手局信号が弱くなり一瞬戸惑ってしまう場合があります。暫くすると直ぐにBWを絞るようにクセが付きますので、結局慣れの問題ですね
以上で大体、思いついたところは書けたと思います。残る宿題である「ダウンコンの実力調査」を行って、次回辺りで一旦このシリーズは打ち止めにしたいと思います。
TS-590の実力がフルに発揮されるのは、「21MHz以下のWARCバンドを除くバンドで『BWが狭帯域』の場合」というちょっと謎めく仕様です。「雑感シリーズ 3」で書いたように、アップコンでは今の普及機と同程度、近接波の影響を受けるリグであることは大体判りました。IC-703よりはかなりマシでしたが

とは言え、かなり強力なNB/NRの具備・・・とりわけCWをメインに考えた場合には、コストパフォーマンスの点で抜きん出た「秀作」とも言うべきリグだとも思います。ってか、百億万円もするような超高級リグのことは全く解りませんので

◆ ダウンコン・バンドの「聴き味」
ダウンコンの本格的な実力試しは近づいてきたフィールドデーにしようと思いますが、普段の運用ではどんな感じなのか・・・過酷なコンテスト参加中ではない時の良く出るバンド(40m、15mなど)における言わば「平時の実力」はどんなものか考えてみます。
ダウンコンのCW運用時のBWは最高2500Hzであり、ここからBWを絞っていき600Hzから500Hzに切り替わると、ルーフィングがそれまでの2700Hzから500Hzに切り替わるという動き方をします。つまり、ダウンコン対象バンドは常に比較的狭いルーフィングフィルタ(最低でも2700Hzのもの)が入っているわけです。
少し古めのリグ・・・特に入門機(例えばIC-703)や普及機からTS-590にステップアップした場合、上記のお陰で混んでいる時の40mの聞こえ方が違うことに直ぐ気づくと思います。それまで何となくザワザワとしていたバンドがクリアになる感じです。勿論、感度が落ちたわけではなく、個々の信号がきちんと分離して聞こえる・・・ざっとこんな印象です。即ちこれは、上記の「既に狭帯域ルーフィングで選別された信号を聞いているんだ」ということが要因だと思います。
あとは、自分の好みやヘッドフォンの特性に合わせて内蔵グライコで音の味付けをすれば、それなりに「宜しい味」には持って行けると思いますよ。
◆ まるで狭帯域フィルタをたくさん買ったよう・・・
連続したBW設定・・・この機能も、比較的古い入門機・普及機をお使いだった方々は、状況に応じたBW設定ができるという部分だけでも「すげー

これまで使っていたIC-703では、SSBフィルタ流用の約3KHzとCW用の250Hzという組み合わせだったため、前者ではQRMが邪魔、後者ではリンギングが酷くなって邪魔・・・結局どちらにしても聴き辛い場面が結構ありました。また、250Hzのフィルタ自体の減衰が大きいため、目的信号が聞こえなくなってしまうことも度々ありました。
一方、TS-590では言わずと知れたIF-DSPによるフィルタリングですから、目的信号が大きく落ちるということはなく、2700Hzと500Hzのルーフィングフィルタの減衰量の差が若干あるかなぁといった程度です。流石ですね

このIF-DSPによるフィルタの「切れ」はかなり急峻ですが、500HzのフィルタでS9+20dBほどの「綺麗なCW波」のカブりであっても、その信号の送信周波数から800Hzほど離れないと「無影響」とまでは行きません。勿論、これで十分といえますが、強力局の直ぐ横の本当に弱い局は拾えないでしょう。この辺りを、フィールドデーの宿題にしたいと思います。
◆ ビートを潰したり逃げたり・・・
あまり目立たないけど非常に助かる機能・・・それが、ノッチとサイドバンド切り替え(REV)です。
近傍、或いは少し離れた場所を含めて、何かある特定の周波数にビートが出てしまうような電気機器・機械を使っている場合があるようで、決まった時間、或いは比較的長時間、さらには常時出ているビートが、我が家でも少々困った周波数に幾つか確認できます。今までこのビートの近くでの交信は(つまりIC-703では)大変苦労したのですが、TS-590のノッチは非常に良く効くため、ちょっとした操作でこの苦労が無くなってしまいました

また、サイドバンドの切り替えもCWモードボタン長押し一発で変更されるため、混信から逃れる場合を含めて、あるシチュエーションで「ビートを消したい・逃れたい」という時には、この2つの機能で殆ど何とかなってしまいます。
◆ AGCはちょっとねぇ・・・
BWを600Hz以上にすると、ルーフィングが2700Hzになるため、この帯域差の部分で受信している信号は無論AGCの対象になります。特に、600Hzから1500Hz辺りの受信フィーリングが「相手局探し」には丁度良い感じ(この程度のBWだとNR1も良く効くし・・・)なので多用したいわけですが、設定したBWから少しだけ離れた周波数に強力局がいると、その信号にAGCが反応してしまい、目的局の信号がそれにつられて強弱してしまう時があります。CW用に内蔵グライコを使うと、さらに「聞こえない強い信号」が増えるため、もっと顕在化します。
徹底解説集ではこの部分について、
「・・・DSP の最終通過帯域幅よりも前段 (アナログ段) の通過帯域幅が広くなるケースがあります。そのような場合でも、妨害信号が目的信号に影響を及ぼさないような、高度なデジタルAGC制御を実現しています」
と書いてありますが、実際には急に相手局信号が弱くなり一瞬戸惑ってしまう場合があります。暫くすると直ぐにBWを絞るようにクセが付きますので、結局慣れの問題ですね

以上で大体、思いついたところは書けたと思います。残る宿題である「ダウンコンの実力調査」を行って、次回辺りで一旦このシリーズは打ち止めにしたいと思います。