ちっこい金被のいけず~
2012-09-21
無知と未知は大きく違いますが、然したる根拠や証拠もないのに「思い込んでいる」という状態、かつそれが間違っていると、要らぬ遠回りをする・・・というのも、やはり無知の一種なんでしょう
普段使うカーボン抵抗・・・炭素皮膜抵抗について疑う余地はありませんが、最近「もうちょっと精度を上げて、行き当たりばったりを止めたい」という普通の進歩路線として、抵抗値が比較的正確な「金属皮膜抵抗」を好むようになりました。リードタイプの小型のものは本当に結構「小型」(1/8Wの大きさで1/4Wのものは本体が3mmくらい)で、しかもリードがありますから扱いは楽チン
・・・で、「ちょっとはマシなローレベル・パワー計」にも採用しました。
そして今日、このパワー計の入力インピーダンスの暴れを知ろうと思ったのですが、リターンロス・ブリッジがなかなかできないので(って、手掛けてないだけジャン
)「必殺
クラニシ君」でSWRを測定して唖然としました
HFはまだしも、50MHz付近のSWR=1.5・・・100MHz辺りではSWR=2.0を超えています
そこで、普通のカーボン抵抗と取り替えたら若干改善しました。よく調べてみると、金被でも「1/4Wの大きさの1/4Wの抵抗」は、カーボン抵抗と五分五分、逆に「1/8Wの大きさの1/4Wのもの」では高い周波数で明らかにおかしくなります。
ひとまず、カーボン抵抗を選別して100Ω×2で大凡50Ωになるようにしてパワー計自体としては片付けたのですが、どうも「ワニ口で引っ張り出しているからかな
」と思い、試しに1.5D2Vで引っ張り出してクラニシ君に直接つないだら、SWRベタ落ち・・・150MHz辺りでもSWR=1.1となり、これで本来の性能は理解できました。
しかし、これでは測定に不便なため、またしても1.5D2Vの先にワニ口をつなげたら元に戻ってしまいました
どうやら、ワニ口にいくリード線部分で思いっきりインピーダンスが暴れるようです。試しに、このリード部分を捻るとSWRが確実にダウン・・・って、言葉では判りにくいと思いますので、2枚の写真で・・・。

ワニ口のリード部分を捻っています。SWR=1.1程度・・・まぁまぁです。

捻っていない場合、大凡SWR=1.3くらいです。勿論、1.1と1.3を云々する必要はないと思うんで、50MHz辺りは許容範囲なんですが、100MHz以上ではちょっとねぇ・・・。ワニ口で引っ張り出して云々出来るのは、やはり50MHz程度までであり、その上の周波数帯はもう少し神経質になった方がいい・・・といったところでしょう。
それにしても「ちっこい金被」・・・これには結構期待していたのですが、どうも不味そうです・・・。いけずやのぉ・・・。

普段使うカーボン抵抗・・・炭素皮膜抵抗について疑う余地はありませんが、最近「もうちょっと精度を上げて、行き当たりばったりを止めたい」という普通の進歩路線として、抵抗値が比較的正確な「金属皮膜抵抗」を好むようになりました。リードタイプの小型のものは本当に結構「小型」(1/8Wの大きさで1/4Wのものは本体が3mmくらい)で、しかもリードがありますから扱いは楽チン

そして今日、このパワー計の入力インピーダンスの暴れを知ろうと思ったのですが、リターンロス・ブリッジがなかなかできないので(って、手掛けてないだけジャン




そこで、普通のカーボン抵抗と取り替えたら若干改善しました。よく調べてみると、金被でも「1/4Wの大きさの1/4Wの抵抗」は、カーボン抵抗と五分五分、逆に「1/8Wの大きさの1/4Wのもの」では高い周波数で明らかにおかしくなります。
ひとまず、カーボン抵抗を選別して100Ω×2で大凡50Ωになるようにしてパワー計自体としては片付けたのですが、どうも「ワニ口で引っ張り出しているからかな

しかし、これでは測定に不便なため、またしても1.5D2Vの先にワニ口をつなげたら元に戻ってしまいました


ワニ口のリード部分を捻っています。SWR=1.1程度・・・まぁまぁです。

捻っていない場合、大凡SWR=1.3くらいです。勿論、1.1と1.3を云々する必要はないと思うんで、50MHz辺りは許容範囲なんですが、100MHz以上ではちょっとねぇ・・・。ワニ口で引っ張り出して云々出来るのは、やはり50MHz程度までであり、その上の周波数帯はもう少し神経質になった方がいい・・・といったところでしょう。
それにしても「ちっこい金被」・・・これには結構期待していたのですが、どうも不味そうです・・・。いけずやのぉ・・・。
PINダイオードのATT実験が・・・
2012-09-21
どういうわけか、我が部品箱にはPINダイオードが沢山あります。1SS110は少し使ったものの「100本買い」したので100本弱、ほぼ同じ特性であろう1SS168がこれまた100本、1SV99が10本・・・これだけあれば、ボーリング場が出来そうです
さて、少し前から停滞中の10.7MHz狭帯域簡易SG製作なんですが、実は発振周波数の上限と下限で出力が結構違っており、この平準化・・・要はAGCを検討しています。
我が最高傑作たる「クリームちゃん」(←誰だお前は
って、実はこの自作リグ、クリーム色なんです)のVXOを作ったときも、確か周波数の上下で出力差が結構あり、ミキサーからの出力が若干違った覚えがあります。DBMを使ったんで、変換損失にモロ影響した感じです。この時も出力の平準化を考えたのですが、結局送信部のALCを検討した挙げ句に諦めた記憶があります。
1SS110の大量購入は「損失が小さいスイッチを作りたかった」という理由であり、アイソレーション稼ぎについ複数個消費しそうですから、この購入に併せて1SS168も買ったんですね。一方の1SV99は純粋に「アッテネータ」に使うべく購入したんですが、要は使いようでどれも同じ役割を果たすわけですから、ちょっと買いすぎた感は否めず、かつその後に「不作の10年」が待っているとは・・・おっと、話が逸れました
今日のお題は、アッテネータとしてのPINダイオードの動作確認です。簡易SGのちょっとした出力制御ですから、凝った回路はゴメンして、どちらかというと「素性」を知るべく考えました。

インピーダンス整合などは二の次・・・ですが、ダイオードのコールド側が2.7KΩ、10.7MHzにおける22μHのチョークはインピーダンスが1.5KΩ弱になりますので、そんなに悪くないでしょう。
これをユニバーサル基板の切れっ端に組んで、簡易SGの実験基板とつないでデータを取りました。

実験の前に、1SS110のrf特性を披露しておきます。どこかで拾ったpdfから抜粋。

これって「情報」として酷い気もしますが、要は電流を小さくすると大凡線形に抵抗値が上がるから後は想像せぇよ
ってことでしょうか・・・。まぁ、両対数グラフで直線ですから結果は見えたような気もしますが、めげずにやってみました。

入力は8dBm程度ですが、1mAも流せばほぼそのまま出力されています。上のカタログ値でみると1オーム弱ですから、こんなもんでしょう。そして電流をどんどん絞っていくと、0.5mA付近からスーッと落ちていきます。流石にリニアではないにせよ、こんな簡単な回路で10dB程度はコントロールできそうです。
・・・とここまでの展開は良しとして、問題は「歪み」ですね。漸く手に入れたスペアナアダプタのお陰で、この辺りまでは追えるようになりました
まずは簡易SG実験基板の出力波形です。簡易SGの中間にある出力調整ボリュームで出力を0dBm付近に合わせています。

最近よく見る波形です。2SC1906のバッファでLC同調が一段増えましたので、基本波の-35dBくらいに二次高調波という案配。
さぁ、ここからです
これも、出力を0dBmになるように、簡易SGのボリュームを調整しています。

ドヒャー
これじゃぁ「コム・ジェネレータ」ですね。昔のクリスタルマーカーじゃあるまいし、これは頂けません
さらに・・・。

PINダイオードへの電流を極小にしています。入力は目一杯にしてありますから(ミスマッチ等を考えないと)8dBm程度突っ込んでいる勘定でしょう。ついに、二次~五次高調波より基本波の方が小さくなっちゃった
こんな波形を眺めていても仕方がない・・・ということで、入力のオーバーロードを疑って、簡易SGのボリュームを絞ってみました。

出力を-10dBmに調整してみました。何とか使えそうな波形ではありますね・・・ちょっと安心
トロ活にダイオード・ダブラ等の解説があって、+7dBm程度ぶち込むと偶数高調波が良い感じですわよ・・・って書いてありますが、図らずもこの実験で何となくこれを証明した感じですね。
逆に、適正な入力電力で扱ってやれば、まぁ少しは歪みますが何とか使えるものと思われます。傾向的には、受信信号などのかなり弱い入力・・・そうか、だから「FMチューナーのバンドスイッチ用」なわけですね
一方、スイッチ動作の際の「多めの電流を流す」という定石も、上記の「コムジェネ」の歪み方が電流の大小で違う部分・・・これで合点がいきますね。
PINダイオードのATTの特性を見るつもりが、「PINダイオードは考えて使わんと、どえらいことになるぞぃ」ということがよ~く解りました。

さて、少し前から停滞中の10.7MHz狭帯域簡易SG製作なんですが、実は発振周波数の上限と下限で出力が結構違っており、この平準化・・・要はAGCを検討しています。
我が最高傑作たる「クリームちゃん」(←誰だお前は

1SS110の大量購入は「損失が小さいスイッチを作りたかった」という理由であり、アイソレーション稼ぎについ複数個消費しそうですから、この購入に併せて1SS168も買ったんですね。一方の1SV99は純粋に「アッテネータ」に使うべく購入したんですが、要は使いようでどれも同じ役割を果たすわけですから、ちょっと買いすぎた感は否めず、かつその後に「不作の10年」が待っているとは・・・おっと、話が逸れました

今日のお題は、アッテネータとしてのPINダイオードの動作確認です。簡易SGのちょっとした出力制御ですから、凝った回路はゴメンして、どちらかというと「素性」を知るべく考えました。

インピーダンス整合などは二の次・・・ですが、ダイオードのコールド側が2.7KΩ、10.7MHzにおける22μHのチョークはインピーダンスが1.5KΩ弱になりますので、そんなに悪くないでしょう。
これをユニバーサル基板の切れっ端に組んで、簡易SGの実験基板とつないでデータを取りました。

実験の前に、1SS110のrf特性を披露しておきます。どこかで拾ったpdfから抜粋。

これって「情報」として酷い気もしますが、要は電流を小さくすると大凡線形に抵抗値が上がるから後は想像せぇよ


入力は8dBm程度ですが、1mAも流せばほぼそのまま出力されています。上のカタログ値でみると1オーム弱ですから、こんなもんでしょう。そして電流をどんどん絞っていくと、0.5mA付近からスーッと落ちていきます。流石にリニアではないにせよ、こんな簡単な回路で10dB程度はコントロールできそうです。
・・・とここまでの展開は良しとして、問題は「歪み」ですね。漸く手に入れたスペアナアダプタのお陰で、この辺りまでは追えるようになりました

まずは簡易SG実験基板の出力波形です。簡易SGの中間にある出力調整ボリュームで出力を0dBm付近に合わせています。

最近よく見る波形です。2SC1906のバッファでLC同調が一段増えましたので、基本波の-35dBくらいに二次高調波という案配。
さぁ、ここからです


ドヒャー



PINダイオードへの電流を極小にしています。入力は目一杯にしてありますから(ミスマッチ等を考えないと)8dBm程度突っ込んでいる勘定でしょう。ついに、二次~五次高調波より基本波の方が小さくなっちゃった

こんな波形を眺めていても仕方がない・・・ということで、入力のオーバーロードを疑って、簡易SGのボリュームを絞ってみました。

出力を-10dBmに調整してみました。何とか使えそうな波形ではありますね・・・ちょっと安心

トロ活にダイオード・ダブラ等の解説があって、+7dBm程度ぶち込むと偶数高調波が良い感じですわよ・・・って書いてありますが、図らずもこの実験で何となくこれを証明した感じですね。
逆に、適正な入力電力で扱ってやれば、まぁ少しは歪みますが何とか使えるものと思われます。傾向的には、受信信号などのかなり弱い入力・・・そうか、だから「FMチューナーのバンドスイッチ用」なわけですね

一方、スイッチ動作の際の「多めの電流を流す」という定石も、上記の「コムジェネ」の歪み方が電流の大小で違う部分・・・これで合点がいきますね。
PINダイオードのATTの特性を見るつもりが、「PINダイオードは考えて使わんと、どえらいことになるぞぃ」ということがよ~く解りました。