コイルの自己共振周波数
2013-06-30
このところの「課題」は、何とかノイズのない環境(まぁ、皆無は無理ですが・・・)をできるだけ構築しようと、MFJ-1025を中心とした外来ノイズ(特に同じ建物内のものや直ぐ隣のマンション群由来のもの)の撃退作戦です。勿論、そんなに性急な話ではなく、「徐々に良くなっていけば良いわい」程度の話なんですが、比較的手元で行うヘッポコ実験でもあれこれ理解することができるため、「Mid Summer Experiments 2013」の1つとして(なんだべ、これは
)ユルユル進めようかというネタでもあります。
今回の肝は、MFJ-1025の心臓部・・・というかキーテクノロジーである「フェーズシフト回路」の最適化が最終着地点なんですが、「ノイズを消すために必要なノイズ集め」も課題の1つです。この部分は、JI1ANI/福井OMの有り難い助言やブログ記事から勉強させて頂きながら、「Mini-Whipモドキ」(自作のMini-Whip)で突っ切ろうと思っているんですが、福井OMの記事の中で「Mini-Whipは、同軸を使ったDC給電時のチョークがちょっと悪さするぜぃ
」(注:原典はこんな乱暴な書き方ではありませんよ、念のため・・・)という記事で目の当たりにした「コイルがコンデンサに変わる時」・・・即ち、自己共振を超えた周波数のRFCの挙動について、自作のMini-Whipの感度不足を追いかける過程で見事に発見・解決されている記事に出会し、目から鱗どころか脳髄が出んばかりの「なるほどなぁ~体験」をさせて頂きました。この機会を無駄にするのは勿体ないんで、日曜の午後という限られた時間でできる範囲の確認を、毎度の測定器群でやってみることに。
まずはFB801-43を使ってRFCをこしらえ、自己共振周波数をディップメータで測らん・・・と思い立ち、0.2φのUEWを17回ほど巻き付け、両端を少し長めに取ってピックアップ用1ターンコイルにして、久々登場のディップメータ「DM800」で測ってみたもののディップ点が見つからず・・・。多分、自己共振周波数がかなり低い方に行ってしまっているんでしょうが、ちっとも面白くありません
そこで、テーブルの隅でいじけていた「手巻きコイル」と「そのコイルの次のバージョン」をたぐり寄せて実験することに。

何のことはない、釣り竿君のセンターローディングの「新旧」です。右のものはもう使う機会もないんでしょうが、何となく机の隅っこに鎮座しています。
自己共振周波数の測定・・・というと何やら難しげですが、要はコイルの両端を短結した状態で同調周波数を測ればいいわけで至極簡単。

インレタが剥げてしまい、DM800の原型を知らない方には「どこのディップメータ
」って感じでしょう。思えばこいつは「電話級」に受かった祝いに祖母に買って貰ったもので、今となっては「形見」とも言えますが、こうしてまだ使えています。
思い出話はさておき、結局このコイルの自己共振周波数は72MHzくらいのところで見つかりました。これで20μHくらいのコイルですから、RFCにするためにはこの数倍の大きさのコイルを巻いて小さなケースに入れるという四次元的なことになり、やはり空芯コイルでは無茶ですね・・・って当たり前だろっ
ただ、明らかに自己共振周波数より低い周波数ではちゃんと「私はコイル」として動いてくれるわけですから、釣り竿君を始め、我がステルス君達のコイルはちゃんとまともに動いているということが確認できました。ちなみに、大きな方の自己共振周波数は55MHzの上辺りでした。
結局、大きなインダクタンスのコイルの自己共振周波数を高めるためには、「透磁率が低いコアで多巻きする⇒こうすると線間容量が増えて自己共振周波数が下がる⇒じゃぁ透磁率の高いコアに巻く⇒これでも自己共振周波数が下がる」というジレンマに陥るわけで、コアの材料から頃合いのコイル径(これによって、線材の長さが変わる)まで考えなければ、本当に良いものはできないということになるわけですね・・・いやぁ、奥が深すぎる
で、今回の教訓は、上記のジレンマ云々ではなく「どれも知識として知っていたこと」が案外、きちんと理解されるところまではこなれていないんだなぁ・・・というところです。毎度感じる「まだまだ素人」・・・勿論「素人無線」ですからそれはいいんですが、こうした「原理に近いこと」を塗り潰す作業も、まだまだやっていかなければならない「修行」といったところでしょうか
さて、明日からまたちっと忙しくなりそうですが、とりあえず「充実の日曜」はそろそろ終わりの時間になりそうです。

今回の肝は、MFJ-1025の心臓部・・・というかキーテクノロジーである「フェーズシフト回路」の最適化が最終着地点なんですが、「ノイズを消すために必要なノイズ集め」も課題の1つです。この部分は、JI1ANI/福井OMの有り難い助言やブログ記事から勉強させて頂きながら、「Mini-Whipモドキ」(自作のMini-Whip)で突っ切ろうと思っているんですが、福井OMの記事の中で「Mini-Whipは、同軸を使ったDC給電時のチョークがちょっと悪さするぜぃ

まずはFB801-43を使ってRFCをこしらえ、自己共振周波数をディップメータで測らん・・・と思い立ち、0.2φのUEWを17回ほど巻き付け、両端を少し長めに取ってピックアップ用1ターンコイルにして、久々登場のディップメータ「DM800」で測ってみたもののディップ点が見つからず・・・。多分、自己共振周波数がかなり低い方に行ってしまっているんでしょうが、ちっとも面白くありません

そこで、テーブルの隅でいじけていた「手巻きコイル」と「そのコイルの次のバージョン」をたぐり寄せて実験することに。

何のことはない、釣り竿君のセンターローディングの「新旧」です。右のものはもう使う機会もないんでしょうが、何となく机の隅っこに鎮座しています。
自己共振周波数の測定・・・というと何やら難しげですが、要はコイルの両端を短結した状態で同調周波数を測ればいいわけで至極簡単。

インレタが剥げてしまい、DM800の原型を知らない方には「どこのディップメータ

思い出話はさておき、結局このコイルの自己共振周波数は72MHzくらいのところで見つかりました。これで20μHくらいのコイルですから、RFCにするためにはこの数倍の大きさのコイルを巻いて小さなケースに入れるという四次元的なことになり、やはり空芯コイルでは無茶ですね・・・って当たり前だろっ

ただ、明らかに自己共振周波数より低い周波数ではちゃんと「私はコイル」として動いてくれるわけですから、釣り竿君を始め、我がステルス君達のコイルはちゃんとまともに動いているということが確認できました。ちなみに、大きな方の自己共振周波数は55MHzの上辺りでした。
結局、大きなインダクタンスのコイルの自己共振周波数を高めるためには、「透磁率が低いコアで多巻きする⇒こうすると線間容量が増えて自己共振周波数が下がる⇒じゃぁ透磁率の高いコアに巻く⇒これでも自己共振周波数が下がる」というジレンマに陥るわけで、コアの材料から頃合いのコイル径(これによって、線材の長さが変わる)まで考えなければ、本当に良いものはできないということになるわけですね・・・いやぁ、奥が深すぎる

で、今回の教訓は、上記のジレンマ云々ではなく「どれも知識として知っていたこと」が案外、きちんと理解されるところまではこなれていないんだなぁ・・・というところです。毎度感じる「まだまだ素人」・・・勿論「素人無線」ですからそれはいいんですが、こうした「原理に近いこと」を塗り潰す作業も、まだまだやっていかなければならない「修行」といったところでしょうか

さて、明日からまたちっと忙しくなりそうですが、とりあえず「充実の日曜」はそろそろ終わりの時間になりそうです。
MFJ-1025の受信感度改善
2013-06-30
昨晩からCONDXは回復基調のようですが、ちょっと大きな磁気の乱れが発生した余波で午前中は40mが全くNG。そこで、朝から6mのモビホをセットしてJA6YBRをBGMにしてEスポ状況を確認しながら、少し前に実施したMFJ-1025の受信改造による感度の改善具合を確認しました。
この装置のノイズを拾う側・・・Aux 端子には、自局が発射する電波をノイズアンテナが受信してもぶっ壊れないように、何と豆電球流用のヒューズと、耐圧大きめのシリコンダイオードによるクランプ回路が入っており、前者の減衰と後者の高域感度低下があって、折角苦労して拾っているノイズを減衰させてしまいます。詰まるところ、これらを取っ払えばその分の感度上昇は期待できるわけで、「W8JIのバイブル」 を参考にさせて頂きながら上記2つの部品を外しました。
Aux 端子の受信感度はボリュームで調整できるようになっていますが、この改造の恩恵は「ノイズ受信の改善」と言う意味では絶大であり、我が家で最も効果の高い40mについてはホンの少しこのボリュームを回すだけでキャンセルに必要十分なノイズ受信量(表現が微妙ですが・・・)となりました。この辺りを、定量的にまとめておきます。

このグラフは、「クラニシ君@SG」からMFJ-1025のMAIN端子に信号を与えたときの出力電圧とAux 端子に与えたときの出力電圧でdB換算したものです。また、Aux 端子のアンテナ選択は「Low」にしています。ご覧のように、殆どのバンド(1.8MHzを除いて)で4dB程度の改善が見られます。特にハイバンドほど改善度合いが高いのは、クランプダイオードの結合容量が無くなったことに起因するものと思われます。
High側についても同様のデータを取りました。こちらは、オリジナルのフェーズシフト回路の位相コンデンサを既に120pF⇒47pFに改造してあります。

こちらもほぼ同じような特性ですが、特にハイバンドの感度改善が顕著です。やはり、位相コンデンサ容量については、このシステムにおいて十分に吟味すべきもののようです。
ただ、相変わらず15mはノイズ除去に至っておらずS3-4程度のノイズからは解放されません。これは、ノイズアンテナ感度の問題でなく、完全な180度の位相(逆位相)が実現できないことなど別の要因だと思われますので、やはり「さらに『ひねる』回路」のさらなる追試が必要ですね。
この装置のノイズを拾う側・・・Aux 端子には、自局が発射する電波をノイズアンテナが受信してもぶっ壊れないように、何と豆電球流用のヒューズと、耐圧大きめのシリコンダイオードによるクランプ回路が入っており、前者の減衰と後者の高域感度低下があって、折角苦労して拾っているノイズを減衰させてしまいます。詰まるところ、これらを取っ払えばその分の感度上昇は期待できるわけで、「W8JIのバイブル」 を参考にさせて頂きながら上記2つの部品を外しました。
Aux 端子の受信感度はボリュームで調整できるようになっていますが、この改造の恩恵は「ノイズ受信の改善」と言う意味では絶大であり、我が家で最も効果の高い40mについてはホンの少しこのボリュームを回すだけでキャンセルに必要十分なノイズ受信量(表現が微妙ですが・・・)となりました。この辺りを、定量的にまとめておきます。

このグラフは、「クラニシ君@SG」からMFJ-1025のMAIN端子に信号を与えたときの出力電圧とAux 端子に与えたときの出力電圧でdB換算したものです。また、Aux 端子のアンテナ選択は「Low」にしています。ご覧のように、殆どのバンド(1.8MHzを除いて)で4dB程度の改善が見られます。特にハイバンドほど改善度合いが高いのは、クランプダイオードの結合容量が無くなったことに起因するものと思われます。
High側についても同様のデータを取りました。こちらは、オリジナルのフェーズシフト回路の位相コンデンサを既に120pF⇒47pFに改造してあります。

こちらもほぼ同じような特性ですが、特にハイバンドの感度改善が顕著です。やはり、位相コンデンサ容量については、このシステムにおいて十分に吟味すべきもののようです。
ただ、相変わらず15mはノイズ除去に至っておらずS3-4程度のノイズからは解放されません。これは、ノイズアンテナ感度の問題でなく、完全な180度の位相(逆位相)が実現できないことなど別の要因だと思われますので、やはり「さらに『ひねる』回路」のさらなる追試が必要ですね。
XC8のアセンブルリスト不具合改善!
2013-06-27
XC8の「自分的不具合」を見つけてから、何となく疎遠になってしまったPICですが、漸く改善したようです。
XC8のVer 1.12で見つけた不具合は、多分拘らなければどうということのないもの・・・アセンブルリストの「行情報」が何やらミョウテケレンなコメントになってしまい、直視的に「Cソースのどこをコンパイルしてこの結果になったのか」が解りにくくなったというまさに末梢の、それこそ「重箱の隅」的なものだったんですが、こうした細かいところが気になるように「ここのブログ主」はなっちゃっており、PICに関わる様々な作り物に対するやる気が失せてしまっていました。
ところがたまたま今日の昼休み、「様々なマイクロチップの環境調査」と称し、仕事の立場上あれこれD/Lしても怒られないことをいいことにあちこちのサイトをチェックしていたら、XC8の最新版がVer 1.20になっていることに気づいて即インストール。そして、上記の不具合部分を確認すると、見事に元通り・・・というかVer 1.11の頃のような「正しきコメント」に戻っていました。
帰宅後、早速最新版のMPLABX IDEと共に上記最新のXC8を改めてインストールし直し、アセンブルリストを確認してニンマリ
これで、夏休みを含めた「交信停滞期」に、PICであれこれ遊べそうです
XC8のVer 1.12で見つけた不具合は、多分拘らなければどうということのないもの・・・アセンブルリストの「行情報」が何やらミョウテケレンなコメントになってしまい、直視的に「Cソースのどこをコンパイルしてこの結果になったのか」が解りにくくなったというまさに末梢の、それこそ「重箱の隅」的なものだったんですが、こうした細かいところが気になるように「ここのブログ主」はなっちゃっており、PICに関わる様々な作り物に対するやる気が失せてしまっていました。
ところがたまたま今日の昼休み、「様々なマイクロチップの環境調査」と称し、仕事の立場上あれこれD/Lしても怒られないことをいいことにあちこちのサイトをチェックしていたら、XC8の最新版がVer 1.20になっていることに気づいて即インストール。そして、上記の不具合部分を確認すると、見事に元通り・・・というかVer 1.11の頃のような「正しきコメント」に戻っていました。
帰宅後、早速最新版のMPLABX IDEと共に上記最新のXC8を改めてインストールし直し、アセンブルリストを確認してニンマリ


あと20C!
2013-06-23
メジャー処のコンテスト前半戦が一通り終わりました。6m&Dは残っていますが、全市全郡に備えた2mと70cmの「味見参戦」になりそうですので、まぁオフ・シーズンと言ったところです。6月末のQSL到着を待って、ここ半年分を一気に印刷してお送りしようと思っています。
DX-QSOについては、コンテストでのQSOを含め、ビューロー経由で可能な方には全てこちらからカードをお送りしています(国内のコンテストQSOについては、基本的に到着分にのみ返信させて貰っています)。DXCCのQRP特記にカードが必須だったこともあってせっせと送っていたんですが、最近(いつからかは知りません・・・)QSL実物が要らなくなったと知りました。つまり、自己申告によりこのアワードが取得できるようなんですが、やはり海外とのQSOの記念としてカード交換をすることはまた格別の味わいがあるんで、結局送り続けることにしています。
当初の目標である「DXCC-100&QRP特記」の進捗状況ですが、単純な「Worked」で現在80Cまで到達
JAとJD1を除けば78Cになりますが、一昨年の秋以降の実績として、それ以前にQSOできていたエンティティは全部包含された形になっていますので、「1年半あまりでの成果」ということになります。そして、どういう訳か普段のQSOとコンテストQSOのエンティティの数が同数・・・57エンティティになっています。
本当は、コンテストの手を借りずに(変な表現かな
)100Cまでいけるといいんですが、そうなると残り41エンティティ・・・今後落ちてきそうな太陽活動を踏まえると、やはりコンテストでのものも勘定に入れないと難しそう
反面、まだまだ「近場」も結構落としており、どう申請しようか迷うところです。
一方、eQSLのConfirm済みは41エンティティです。ビューローよりはよほどConfirmされますが、流石に「全部」というわけにはいきません。LoTWを早く始めないと・・・とも思うんですが、PCのOSを入れ替えてから(結局、今使っているソフトの親和性や会社の仕事との関係も考えると、現時点では延命措置であるXP⇒7で落ち着きそうです)と思っており、これは今年の暮れの作業になりそうです。
今サイクルに助けられたにせよ、5W+軒下(たまに軒先)の8mHほどのワイヤーアンテナで80Cは「イイ線いってるんじゃない
」と自画自賛・・・何とか今サイクル中に100Cは完遂したいなぁと思っています。
※ 2014/01/05 このblogを書いた時点で、カウント違いしてました。残り21Cだったようです・・・。
DX-QSOについては、コンテストでのQSOを含め、ビューロー経由で可能な方には全てこちらからカードをお送りしています(国内のコンテストQSOについては、基本的に到着分にのみ返信させて貰っています)。DXCCのQRP特記にカードが必須だったこともあってせっせと送っていたんですが、最近(いつからかは知りません・・・)QSL実物が要らなくなったと知りました。つまり、自己申告によりこのアワードが取得できるようなんですが、やはり海外とのQSOの記念としてカード交換をすることはまた格別の味わいがあるんで、結局送り続けることにしています。
当初の目標である「DXCC-100&QRP特記」の進捗状況ですが、単純な「Worked」で現在80Cまで到達

本当は、コンテストの手を借りずに(変な表現かな


一方、eQSLのConfirm済みは41エンティティです。ビューローよりはよほどConfirmされますが、流石に「全部」というわけにはいきません。LoTWを早く始めないと・・・とも思うんですが、PCのOSを入れ替えてから(結局、今使っているソフトの親和性や会社の仕事との関係も考えると、現時点では延命措置であるXP⇒7で落ち着きそうです)と思っており、これは今年の暮れの作業になりそうです。
今サイクルに助けられたにせよ、5W+軒下(たまに軒先)の8mHほどのワイヤーアンテナで80Cは「イイ線いってるんじゃない

※ 2014/01/05 このblogを書いた時点で、カウント違いしてました。残り21Cだったようです・・・。
All Asianの最中の太陽
2013-06-22
このナンチャッテ予想もそろそろ板に付いてきました(
)が、先週のAll Asianの数日前時点での予想と比較したいと思います。

黒点はご覧の通り・・・左下の方に活動域が来るぞという予想に見事にマッチングし、16日のNICT発表のSSNは72でした。東欧を中心として十分に楽しめたのはこのお陰。おまけに直前のフレア発生などもなかったことで、地磁気も黙っていましたしね
さて、当日のSTEREO画像がこれです。

このイメージは、前出の記事のイメージとやはりよく似ています。唯一、黒点画像の右の方にあるものは、予想した時点より後に現れたもので、こうした「ちょっと予想外」の動きも勿論あるわけです。
地磁気の活動が乱れる要因は、2-3日前に発生したフレアから発生するCMEの影響に加え、コロナホールなどからの強い太陽風の影響が大きく、これにX線が強いことによる電離層の乱れがそこはかとなく影響しますが、まぁ2,3日前には大方の予想はできるようになってきました。秋のDXシーズンにも懲りずに続けたいと思います。


黒点はご覧の通り・・・左下の方に活動域が来るぞという予想に見事にマッチングし、16日のNICT発表のSSNは72でした。東欧を中心として十分に楽しめたのはこのお陰。おまけに直前のフレア発生などもなかったことで、地磁気も黙っていましたしね

さて、当日のSTEREO画像がこれです。

このイメージは、前出の記事のイメージとやはりよく似ています。唯一、黒点画像の右の方にあるものは、予想した時点より後に現れたもので、こうした「ちょっと予想外」の動きも勿論あるわけです。
地磁気の活動が乱れる要因は、2-3日前に発生したフレアから発生するCMEの影響に加え、コロナホールなどからの強い太陽風の影響が大きく、これにX線が強いことによる電離層の乱れがそこはかとなく影響しますが、まぁ2,3日前には大方の予想はできるようになってきました。秋のDXシーズンにも懲りずに続けたいと思います。
釣り竿君の打ち上げ角
2013-06-22
All Asianも終わり多忙な一週間も乗り越え、久々の「何にもない日」です。天気予報では気温が上がるということで、絶好調のエアコンを頼りにゴロゴロしています。
ここ数回のDXコンテスト参戦で20mの飛びがイマイチのように思い、ゴロゴロしながらもMMANAでちょっとシミュレートしてみました。まずは、ベランダ部分を含めてモデルにしている釣り竿君の実態図から・・・。

相変わらず7mほどのアルミ線を二本、ベランダに這わせているだけですが、これで80m-40m-20m-15mの順で輻射パターンを取ってみました。

垂直成分は黒、水平が赤です。垂直成分の仰角として「この辺りがピークかな
」という所に青い印を付けていますが、他のバンドはほぼ30度ちょいになっているのが、20m(薄黄色で着色したもの)だけ明らかに少し仰角が大きく、40度近いところのように見えます。ハイバンドはベランダ付近の鉄筋に見立てた横の棒・・・即ち、地面と水平になる部分が波長と近くなることから水平成分が多くなるんで、これで引っ張られるのかなぁ・・・と思うものの、それでは15mの説明が成り立ちません
一方、8mHのGP(周辺の建物なし前提)をサンプルとしてシミュレートしましたが、その打ち上げ角は上記4バンドとも大凡30度程度ですから、20mを除くバンドの垂直成分の出方としては「当たらずとも遠からず」で、やはり20mだけ解せない・・・。勿論、シミュレーションデータのベランダの作りなどは得意のナンチャッテですから、この結果をそのまま鵜呑みにはできませんが、今の釣り竿の長さとして比較的効率がよいはず(大凡1/4λ)のこのバンドの飛びが怪しいのは、この「打ち上げ角の差」が影響しているんじゃないかと邪推するに至りました。
試しに、カウンターポイズたる二本のアルミ線・・・これを複数本増やしてシミュレートしましたが、そうそう劇的には変わらないようです。釣り竿君は「夜営専用」ですからあれこれ試すことができないんで、何とかもう少しシミュレーションで追っかけて、何らかの「奇策」を考え出したいと思います。
ここ数回のDXコンテスト参戦で20mの飛びがイマイチのように思い、ゴロゴロしながらもMMANAでちょっとシミュレートしてみました。まずは、ベランダ部分を含めてモデルにしている釣り竿君の実態図から・・・。

相変わらず7mほどのアルミ線を二本、ベランダに這わせているだけですが、これで80m-40m-20m-15mの順で輻射パターンを取ってみました。

垂直成分は黒、水平が赤です。垂直成分の仰角として「この辺りがピークかな


一方、8mHのGP(周辺の建物なし前提)をサンプルとしてシミュレートしましたが、その打ち上げ角は上記4バンドとも大凡30度程度ですから、20mを除くバンドの垂直成分の出方としては「当たらずとも遠からず」で、やはり20mだけ解せない・・・。勿論、シミュレーションデータのベランダの作りなどは得意のナンチャッテですから、この結果をそのまま鵜呑みにはできませんが、今の釣り竿の長さとして比較的効率がよいはず(大凡1/4λ)のこのバンドの飛びが怪しいのは、この「打ち上げ角の差」が影響しているんじゃないかと邪推するに至りました。
試しに、カウンターポイズたる二本のアルミ線・・・これを複数本増やしてシミュレートしましたが、そうそう劇的には変わらないようです。釣り竿君は「夜営専用」ですからあれこれ試すことができないんで、何とかもう少しシミュレーションで追っかけて、何らかの「奇策」を考え出したいと思います。
All Asian CW 2013 参戦記
2013-06-17
副題:主戦場は15m・・・またもやアンテナ対策が必要なのね
今年前半戦のDXコンテストの締め括りであるAll AsianのCW部門に参加しました。サイクル24で太陽が元気な間は、48時間のコンテストにできるだけフル参戦し、普段交信できないようなあっちこっちとQSOしたいなぁ・・・というささやかな動機ですが、今回はCONDXもまずまずの雰囲気だったこともあって、得意の「有休煙幕」を張りつつ期待は結構高め。とは言え、何も夏至間近のこの時期でなくても・・・と、今の開催時期に少々不満を感じるこのコンテストは「夜が勝負」ということで、乗っけからのフル加速はせず、毎度の勢いとはちょっと違った緩やかなスタートとなりました。
この時期の普通~のCONDXであれば、日中はいわゆる「太平洋艦隊」がそこそこ聞こえてきて、それらをぽつりぽつりと拾っていくものとイメージしていたんですが、どうもあまり聞こえてこない感じ。15mスタートでしたが、最初の2Hで何と6QSOという低調なスタートになってしまいました。やはり、お空は「真夏」のCONDXに移ったんでしょうが、これではちっとも面白くないなぁ・・・と半ば諦め模様。さらに、先のコンテスト直前に仲間入りした「20mローディングDP」でどこか聞こえるかしらんと探っても、こちらもパッとせず・・・。とは言っても、VKとVEを拾えましたから進歩は進歩です。この時点でまだ日の入りまでには2Hほどあったんですが、ちょっと
に手を伸ばしたら、本日から稼働し始めたエアコンで絶好調な室温の中、何と不敵にも
「お父さん、夕飯食べないの
」の声で起こされると、日はとっぷりと沈み・・・っていうか、20時Jになっており、慌てて夕飯を喰らって、早速「釣り竿君」の出陣となりました。即ち、ここまでは「序章」・・・9QSOで11時間も経過してしまったという顛末
・・・というわけで、参戦記としてはここからが本題になるわけです。以下、またしてもUTCで。
釣り竿君出動で即40mへ。そして11:34Uのロシアのこっち側を皮切りに、毎度お馴染みの「西海岸のGood
」に拾って貰いました・・・が、今回は20mのお勉強と最近好調な15mへのスイッチも怠らぬよう、40mではW,UA(こっちサイド),VE、そしてLU(遂にLUまで「常連化」してしまった・・・)を片付けると直ぐに20mへ。
昨年のWPXで、Wが一杯聞こえることに気を取られて15mの好CONDXに気づかなかったという愚を起こさぬよう、とりあえずS&Pを行い、ホンの小一時間で10QSOほど増量。やはり中心はWですが、LUも拾えてちょっとニンマリ
ところが、EU方面が聞こえるもののそれほど強くなく、S>9の局でも空振り連発のため、直ぐに15mに上がりました。
いやぁ、久々の「東欧天国」・・・ある意味、一昨年の非常にCONDXが良かった秋の「WW DX CW」に近いノリで聞こえてきます。「SSNは50程度&地磁気は大人しい」というまずまずのCONDXの中、東欧を一巡しました。おニューはMontenegroとMoldovaでしたが、これまで交信回数が少なかったドイツと3QSO・・・なんか「DL」というプリフィックスが聞こえてくると、ちょっとワクワクする感じ・・・未だ衰えていません。F,I,OHなども数局聞こえていましたがQSOには至らず、とにかくハンガリー、チェコスロバキア勢が強かった印象です。
途中1Hほど20mに下りてみましたが、とにかく届かない・・・「
」も返ってこない有様で収穫無し。結局、15mについては3Hで23QSOと、かなりの収穫となり、18:09UのQSOを最後にこの日は納竿。コンフェデ杯「JA vs PY」を見てちょっとションボリし、仮眠のつもりでさらに一杯引っかけて
さて、次の日・・・何ときちんと睡眠を取ってしまい昼食に起きるという体たらく
昨日は全くオンエアしなかった10mの昼間・・・2QSOほどしましたが、もう「夜以外はダメなのね・・・」と達観。割れてしまったドライバケースを修繕したり、コンフェデをPC録画したさに買ってきた地デジチューナ(先の「JA vs PY」観戦は、流石に夜中でTVチャンネル争いにはならず、娘を起こして二人で観戦、ワーワーブーブー言っていました)をセッティングしたりと「普段の日曜」のようになってしまいましたが、またしても「出竿」を合図に、10:55Uに40mへ。Wが結構奥の方まで聞こえていたため、これは20mも期待できるかな
と上がってみると、東海岸が聞こえています
勿論、「聞こえる≠QSOできる」は当たり前なんですが、アメリカ本土で過去最遠となる「NY」にあと一歩の所まで迫りました。実に残念・・・。
さぁ、最終日の15m。SSNは上昇方向、地磁気は大人しいままという絶好のシチュエーションで、最初に飛び込んできたのがOH・・・昨日は振られまくりでしたが、今日はきちんと拾って貰えました。ちょっとした「OH祭り」の如く、数局を固め打ち
普段滅多に繋がらないところですから、ちょっと図々しく粘り欲張ってみました
その後の小休止で「東海岸が開けることと北欧が開けることは、何かしら関連があるのかなぁ」と、暫し地図と睨めっこしましたがよく解らず。
それにしても、WとEUが同時に開けている15m・・・これは初めての体験です。呼べばQSOできるわけではないものの、これだけ開けると目移りしてしまいます。そして、15時Uを回った辺りから、東欧各局が尋常じゃない強さで入感するようになり、殆ど「1 by 1」でQSOが成立していく様は圧巻でした。F,I,SM辺りはQSOできなかったものの、「この東欧の旅、いつまで続くのかしらん・・・」と思うほど。DLもさらに2QSO増量でご満悦
ところが、終焉は実にあっという間にやってきました。17時Uを回ると、いきなり各局の信号が弱くなっていき、我が設備では手の届かぬ状態・・・言わば、普段よく出会すシチュエーションになってしまいました。結局、夢のような時間は3H程度・・・17:13のUA3を最後に薄明まで粘りましたがQSOには至らず納竿となり、本当に夢の世界へ
そして、ラストは30分ほど15mを覗き、2QSO増量でタイムアップとなりました。
多分、昨年のWW WPX CWで逃した好CONDXは、まぁこんな感じだったのかなぁ・・・と思いつつも、今年のあの忌まわしき「地磁気潰し」が無かったら・・・と、今さらながらに思った次第。だってWPXの方が、きっと参加局数は多いですからね。
コンテスト参戦記に記念写真を付けるのも、流石に「ネタ切れ」になってきましたが、今回頑張ってくれたのがこれ。

実はこれまでのコンテスト参戦において、毎度カップラの調整後にリグ前に戻るとSWRの様子がおかしくなることが度々あって、シャックとベランダを頻々と往復する様を見た家族に「良い運動だね」と冷やかされていたわけですが、カップラの根っこにフロートバランを入れてやろうと思いつき、これまで使っていたカップラ接続用の長めの同軸(5mくらい)の先っちょにトロイダルコア(FT-240-43)を入れてみたところ、この効果は絶大
ほぼ「往復せずに済む」ということになりました。
その横にあるタイトトリマは、15mにオンエアする際に流用する20m用の釣り竿エレメント(5.2m)がちょいと長すぎるため、短縮コンデンサとして入れてみました。MMANAで試算したところ30pF程度と出たため、50pFのトリマも目分量で加減してありますが、これぞ「いい加減」ですね
根本的な対策は、15mにきちんと同調する長さのエレメントにすべき・・・なんでしょうが、今回こんだけ飛んだから良しとしましょうかね
総交信局数は98局でしたが、東欧中心に沢山QSOでき、15mのEUマルチは18。得点云々より「十分に楽しめたコンテスト」と言えます。DXコンテストは暫くお預け・・・は寂しいですが、サイクル24の名残りになるであろう秋の「WW DX CW」にも参戦したいと思います。

今年前半戦のDXコンテストの締め括りであるAll AsianのCW部門に参加しました。サイクル24で太陽が元気な間は、48時間のコンテストにできるだけフル参戦し、普段交信できないようなあっちこっちとQSOしたいなぁ・・・というささやかな動機ですが、今回はCONDXもまずまずの雰囲気だったこともあって、得意の「有休煙幕」を張りつつ期待は結構高め。とは言え、何も夏至間近のこの時期でなくても・・・と、今の開催時期に少々不満を感じるこのコンテストは「夜が勝負」ということで、乗っけからのフル加速はせず、毎度の勢いとはちょっと違った緩やかなスタートとなりました。
この時期の普通~のCONDXであれば、日中はいわゆる「太平洋艦隊」がそこそこ聞こえてきて、それらをぽつりぽつりと拾っていくものとイメージしていたんですが、どうもあまり聞こえてこない感じ。15mスタートでしたが、最初の2Hで何と6QSOという低調なスタートになってしまいました。やはり、お空は「真夏」のCONDXに移ったんでしょうが、これではちっとも面白くないなぁ・・・と半ば諦め模様。さらに、先のコンテスト直前に仲間入りした「20mローディングDP」でどこか聞こえるかしらんと探っても、こちらもパッとせず・・・。とは言っても、VKとVEを拾えましたから進歩は進歩です。この時点でまだ日の入りまでには2Hほどあったんですが、ちょっと




・・・というわけで、参戦記としてはここからが本題になるわけです。以下、またしてもUTCで。
釣り竿君出動で即40mへ。そして11:34Uのロシアのこっち側を皮切りに、毎度お馴染みの「西海岸のGood

昨年のWPXで、Wが一杯聞こえることに気を取られて15mの好CONDXに気づかなかったという愚を起こさぬよう、とりあえずS&Pを行い、ホンの小一時間で10QSOほど増量。やはり中心はWですが、LUも拾えてちょっとニンマリ

いやぁ、久々の「東欧天国」・・・ある意味、一昨年の非常にCONDXが良かった秋の「WW DX CW」に近いノリで聞こえてきます。「SSNは50程度&地磁気は大人しい」というまずまずのCONDXの中、東欧を一巡しました。おニューはMontenegroとMoldovaでしたが、これまで交信回数が少なかったドイツと3QSO・・・なんか「DL」というプリフィックスが聞こえてくると、ちょっとワクワクする感じ・・・未だ衰えていません。F,I,OHなども数局聞こえていましたがQSOには至らず、とにかくハンガリー、チェコスロバキア勢が強かった印象です。
途中1Hほど20mに下りてみましたが、とにかく届かない・・・「


さて、次の日・・・何ときちんと睡眠を取ってしまい昼食に起きるという体たらく



さぁ、最終日の15m。SSNは上昇方向、地磁気は大人しいままという絶好のシチュエーションで、最初に飛び込んできたのがOH・・・昨日は振られまくりでしたが、今日はきちんと拾って貰えました。ちょっとした「OH祭り」の如く、数局を固め打ち


それにしても、WとEUが同時に開けている15m・・・これは初めての体験です。呼べばQSOできるわけではないものの、これだけ開けると目移りしてしまいます。そして、15時Uを回った辺りから、東欧各局が尋常じゃない強さで入感するようになり、殆ど「1 by 1」でQSOが成立していく様は圧巻でした。F,I,SM辺りはQSOできなかったものの、「この東欧の旅、いつまで続くのかしらん・・・」と思うほど。DLもさらに2QSO増量でご満悦

ところが、終焉は実にあっという間にやってきました。17時Uを回ると、いきなり各局の信号が弱くなっていき、我が設備では手の届かぬ状態・・・言わば、普段よく出会すシチュエーションになってしまいました。結局、夢のような時間は3H程度・・・17:13のUA3を最後に薄明まで粘りましたがQSOには至らず納竿となり、本当に夢の世界へ

多分、昨年のWW WPX CWで逃した好CONDXは、まぁこんな感じだったのかなぁ・・・と思いつつも、今年のあの忌まわしき「地磁気潰し」が無かったら・・・と、今さらながらに思った次第。だってWPXの方が、きっと参加局数は多いですからね。
コンテスト参戦記に記念写真を付けるのも、流石に「ネタ切れ」になってきましたが、今回頑張ってくれたのがこれ。

実はこれまでのコンテスト参戦において、毎度カップラの調整後にリグ前に戻るとSWRの様子がおかしくなることが度々あって、シャックとベランダを頻々と往復する様を見た家族に「良い運動だね」と冷やかされていたわけですが、カップラの根っこにフロートバランを入れてやろうと思いつき、これまで使っていたカップラ接続用の長めの同軸(5mくらい)の先っちょにトロイダルコア(FT-240-43)を入れてみたところ、この効果は絶大

その横にあるタイトトリマは、15mにオンエアする際に流用する20m用の釣り竿エレメント(5.2m)がちょいと長すぎるため、短縮コンデンサとして入れてみました。MMANAで試算したところ30pF程度と出たため、50pFのトリマも目分量で加減してありますが、これぞ「いい加減」ですね


総交信局数は98局でしたが、東欧中心に沢山QSOでき、15mのEUマルチは18。得点云々より「十分に楽しめたコンテスト」と言えます。DXコンテストは暫くお預け・・・は寂しいですが、サイクル24の名残りになるであろう秋の「WW DX CW」にも参戦したいと思います。
(再)広帯域バッファのシミュレーション
2013-06-15
昨日アップした直前記事の広帯域バッファは、出力のマッチングばかりに気を取られてコレクタ電流を大きくしたため、入力側のインピーダンスが「エミッタ接地」そのものの特性・・・数百Ωの「ロー受け」になってしまって台無し
そこで「1石」を諦め、順当に役割分担をさせた「2石」で再考しました。
何と言っても、あまり気にせずに「ハイ受け」を実現できるのはFETです。これは、「さらに『ひねる』回路」で用いたソースフォロワそのものでよさそう。つまり、昨日考えたバッファにこの「ソーフォロ」(エミフォロって言うのに、こっちの略は聞かないなぁ・・・)を前置すればいいと考え、早速例のシミュレーションをやってみました。

多くを語る必要も無さそうですね。SG直後の50Ωの抵抗値を振ってみましたが、流石はFET受け・・・出力レベルの変動は少なく、バッファとしてきちんと機能しています。逆に、昨日の広帯域バッファ回路で同じ所の抵抗値を振ってみると、やはりとんでもないことになるのも確認できました。また、個々のトランジスタの消費電流は共に10mA程度ですから、そんなに大食らいでも無さそうです。バイアス等を精査した上でこちらをひとまず「次の実験候補」にしたいと思います。

何と言っても、あまり気にせずに「ハイ受け」を実現できるのはFETです。これは、「さらに『ひねる』回路」で用いたソースフォロワそのものでよさそう。つまり、昨日考えたバッファにこの「ソーフォロ」(エミフォロって言うのに、こっちの略は聞かないなぁ・・・)を前置すればいいと考え、早速例のシミュレーションをやってみました。

多くを語る必要も無さそうですね。SG直後の50Ωの抵抗値を振ってみましたが、流石はFET受け・・・出力レベルの変動は少なく、バッファとしてきちんと機能しています。逆に、昨日の広帯域バッファ回路で同じ所の抵抗値を振ってみると、やはりとんでもないことになるのも確認できました。また、個々のトランジスタの消費電流は共に10mA程度ですから、そんなに大食らいでも無さそうです。バイアス等を精査した上でこちらをひとまず「次の実験候補」にしたいと思います。
広帯域バッファのシミュレーション
2013-06-14
フェーズシフト回路に絡んで、「ハイ受け・ロー出し、広帯域」という要望(
)に応えなければなりませんが、あまり部品点数が多いのもどうかと思い、何とか「1石」で組みたいとあれこれ考えました。
利得15-20dBの広帯域アンプとなると、やはりFETにはちと荷が重い反面、「ハイ受け」のアドバンテージも捨て難い・・・とは言え、フェーズシフト回路のインピーダンスは数十Ω程度になりますから、エミッタ接地アンプの入力インピーダンスである数KΩ(※)で受けてやればまずまず行けそう。その上、ゲインはそれなりに稼げ、かつ「ロー出し」の部分はトランジスタに軍配が上がりますから、ここはトランジスタ1石の広帯域アンプで行くことにしましたが、とりあえずシミュレーションで「味見」をしてみました。例によって、シミュレータはCircuit Makerの無償版です。

このシミュレータは無償版故、既に準備されている部品の組合わせしかできませんので「部品のチョイス」が肝心。その上で、今回選択したトランジスタは「MPSA18」・・・用途はズバリ「ローノイズアンプ」でしょう。データシートを見ると結構エグいトランジスタだと思いますが、10-20mA程度のIcでfTが450MHz程度になるためこれにしました。実際の回路作りでは、定番の2SC1906(fT=1GHz)になると思うんで、高域がもう少し伸びるだろうというアバウトなチョイスです。前置されている50Ωの抵抗がフェーズシフト回路の代わりです。こんなんで良いのかどうか解りませんが、とりあえず
エミッタの0.1Ωの抵抗は、広帯域化の比較用に入れてあります。たったの0.1Ωですから、無いものとして考えればOK。この抵抗の値を大きくすると、ゲインは下がるもののその分広帯域になるわけですが、この辺りの「頃合い」を知りたいというのも、このシミュレーションの意図です。
エミッタのパスコンはシミュレーション上の周波数特性にかなり影響し、0.1μFにすると低域の方に伸びてしまうように見えたため0.01μFに、入出力のコンデンサ(1000pF)も低域を凹ませるために小さめにしました。その他の値はIc=10mA程度を前提に設計しました。
最後尾のトランスは大凡9:1にしてあります。50Ω終端ですから、エミッタ接地増幅器にはちと可哀想だったことと、このままでは入出力が反転してしまうために入れました。FB801-43のトリファイラを想定しています。なお、コイルの結合度は適当です
早速シミュレーション結果を・・・。

この結果を見るとゲイン(電圧利得)のピークでは20dB程度取れていますが、ピーク値から3dBダウンの帯域をひとまず守備範囲とすると3.4MHz~24.2MHzになっています。今回の用途としてはこれで十分であり、もう少しゲインを落としても良いかも知れません。

一方、さらに広帯域・・・というかゲインの平坦化をするために、前述の0.1Ωの抵抗を3.3Ωにしたところ、ゲインは18dBほどに下がったものの、-3dB帯域は2.1MHz~36.7MHzまで拡がりました。
なお、何れの回路も前置した50Ωの抵抗の直後で電圧を測ってみると±18mVですから、広帯域化したアンプの方が正味+20dBのアンプと言えそうです。
実際の製作ではトランジスタが違うことは勿論、部品配置やトランスの周波数特性など、様々な要素がパラメータになりますから、この通りの性能が出ることが保証されたわけではありませんが、ひとまずこんな感じの回路をバラックで組んで実験してみたいと思います。
(※)2013/06/14 よく考えたら、Icを10mAも流してしまうと、入力インピは数百Ωにしかなりませんね
もうちょっと考えてみます。

利得15-20dBの広帯域アンプとなると、やはりFETにはちと荷が重い反面、「ハイ受け」のアドバンテージも捨て難い・・・とは言え、フェーズシフト回路のインピーダンスは数十Ω程度になりますから、エミッタ接地アンプの入力インピーダンスである数KΩ(※)で受けてやればまずまず行けそう。その上、ゲインはそれなりに稼げ、かつ「ロー出し」の部分はトランジスタに軍配が上がりますから、ここはトランジスタ1石の広帯域アンプで行くことにしましたが、とりあえずシミュレーションで「味見」をしてみました。例によって、シミュレータはCircuit Makerの無償版です。

このシミュレータは無償版故、既に準備されている部品の組合わせしかできませんので「部品のチョイス」が肝心。その上で、今回選択したトランジスタは「MPSA18」・・・用途はズバリ「ローノイズアンプ」でしょう。データシートを見ると結構エグいトランジスタだと思いますが、10-20mA程度のIcでfTが450MHz程度になるためこれにしました。実際の回路作りでは、定番の2SC1906(fT=1GHz)になると思うんで、高域がもう少し伸びるだろうというアバウトなチョイスです。前置されている50Ωの抵抗がフェーズシフト回路の代わりです。こんなんで良いのかどうか解りませんが、とりあえず

エミッタの0.1Ωの抵抗は、広帯域化の比較用に入れてあります。たったの0.1Ωですから、無いものとして考えればOK。この抵抗の値を大きくすると、ゲインは下がるもののその分広帯域になるわけですが、この辺りの「頃合い」を知りたいというのも、このシミュレーションの意図です。
エミッタのパスコンはシミュレーション上の周波数特性にかなり影響し、0.1μFにすると低域の方に伸びてしまうように見えたため0.01μFに、入出力のコンデンサ(1000pF)も低域を凹ませるために小さめにしました。その他の値はIc=10mA程度を前提に設計しました。
最後尾のトランスは大凡9:1にしてあります。50Ω終端ですから、エミッタ接地増幅器にはちと可哀想だったことと、このままでは入出力が反転してしまうために入れました。FB801-43のトリファイラを想定しています。なお、コイルの結合度は適当です

早速シミュレーション結果を・・・。

この結果を見るとゲイン(電圧利得)のピークでは20dB程度取れていますが、ピーク値から3dBダウンの帯域をひとまず守備範囲とすると3.4MHz~24.2MHzになっています。今回の用途としてはこれで十分であり、もう少しゲインを落としても良いかも知れません。

一方、さらに広帯域・・・というかゲインの平坦化をするために、前述の0.1Ωの抵抗を3.3Ωにしたところ、ゲインは18dBほどに下がったものの、-3dB帯域は2.1MHz~36.7MHzまで拡がりました。
なお、何れの回路も前置した50Ωの抵抗の直後で電圧を測ってみると±18mVですから、広帯域化したアンプの方が正味+20dBのアンプと言えそうです。
実際の製作ではトランジスタが違うことは勿論、部品配置やトランスの周波数特性など、様々な要素がパラメータになりますから、この通りの性能が出ることが保証されたわけではありませんが、ひとまずこんな感じの回路をバラックで組んで実験してみたいと思います。
(※)2013/06/14 よく考えたら、Icを10mAも流してしまうと、入力インピは数百Ωにしかなりませんね

All Asian 2013の頃の太陽活動予想
2013-06-10
太陽黒点が何やら寂しい状態になっています。右上の方に小さな黒点群が活動を終えつつ太陽の向こう側に回っていくような様子・・・NOAAの情報でSSN=41と、暫く賑わっていたんで余計に気になる有様ですが、例によってSTEREO画像を加工し、ALL Asianのど真ん中辺り・・・6/23頃の様子を収めておきます。

黄色で囲んだ-60度付近の活性領域が本命、逆に赤で囲んだ領域は日毎に衰えて行く方向のように見えます。実は10日前のデータも取ってあり、その時は赤囲みの部分がかなり活性化していたため期待したんですが、どうも難しいようです。
数日前に大荒れだった地磁気も漸く落ち着いてきたようで、昨日発生したフレアもCクラスでしたから、暫く大人し目な状況は続くんでしょうが、黄色囲みの部分には何とか頑張って貰い、そこそこの黒点数まで引き上げて欲しいところです。

黄色で囲んだ-60度付近の活性領域が本命、逆に赤で囲んだ領域は日毎に衰えて行く方向のように見えます。実は10日前のデータも取ってあり、その時は赤囲みの部分がかなり活性化していたため期待したんですが、どうも難しいようです。
数日前に大荒れだった地磁気も漸く落ち着いてきたようで、昨日発生したフレアもCクラスでしたから、暫く大人し目な状況は続くんでしょうが、黄色囲みの部分には何とか頑張って貰い、そこそこの黒点数まで引き上げて欲しいところです。