お次はI2C
2014-08-28
一昨日辺りから、東日本は涼しげ・・・我がご当地の「千葉県北西部」は急に夏が去ってしまったような涼しさになっています。昨日の仕事合間の15時過ぎにアメダスで全国の「気温」を見たら、丁度大井川の辺りが「25度の敷居」になっていて、これより東側はかなり気温が下がっていました。職場の傍の測候所では21.7度・・・トンとご無沙汰な午後の気温です。
暑いのは好きではありませんが、夏の虫たちの勢いが減じていくのがちょっと寂しい気がします。昨晩辺りから一際煩くなった虫の声・・・とりわけ、カネタタキが鳴き始めたのを聞き、過ぎゆく夏を感じました。
・・・というわけで(
)、我が納戸でも工作の夜長を楽しめる季節がそろそろやってきそうです。まぁ予断は許されず、「猛烈な残暑」が来ないとも限らないわけですが、ここは早々に登場した秋の虫に期待を託してみましょうか。
さて、今回のヘッポコ工作実験・・・お題は「I2C」。2線式通信のメリットは、何といっても「制御信号線の少なさ」です。特にPICなどの小型チップでは、このことがかなり効いてきます。例えば、ポピュラーなキャラクタ表示LCDも、何だかんだで6,7本の信号線制御が必要なわけですが、これがたったの2本で済めばハード設計側面として非常に有り難い・・・。
一方、ソフトについてもそんなに難儀なものではなさそう。PICのCコンパイラにはライブラリが付いていたりしますが、組込ソフトサイズを小さく抑えるためには汎用的なドライバを作っておくと便利でしょう。
今回は、PIC-PICの相互通信手段として、マスタ側:受信、スレーブ側:送信の形で、マスターPICが複数のスレーブPICをポーリングしてデータ収集できるように整えてみようと思います。余力が有れば逆方向も。
実験回路はこんな感じ・・・モロに自分用ですが、ちょっと貼っ付けておきます。

動作チェック用にLEDをちょいと動かして・・・と、実に簡単、簡単。ドライバソフトについては完成しているため、後はこいつをブレッドボードに組んで動かしてみれば済むのにそこがなかなか手つかずでしたが、今週末辺りからちょっと本腰を入れようと思っています。
暑いのは好きではありませんが、夏の虫たちの勢いが減じていくのがちょっと寂しい気がします。昨晩辺りから一際煩くなった虫の声・・・とりわけ、カネタタキが鳴き始めたのを聞き、過ぎゆく夏を感じました。
・・・というわけで(

さて、今回のヘッポコ工作実験・・・お題は「I2C」。2線式通信のメリットは、何といっても「制御信号線の少なさ」です。特にPICなどの小型チップでは、このことがかなり効いてきます。例えば、ポピュラーなキャラクタ表示LCDも、何だかんだで6,7本の信号線制御が必要なわけですが、これがたったの2本で済めばハード設計側面として非常に有り難い・・・。
一方、ソフトについてもそんなに難儀なものではなさそう。PICのCコンパイラにはライブラリが付いていたりしますが、組込ソフトサイズを小さく抑えるためには汎用的なドライバを作っておくと便利でしょう。
今回は、PIC-PICの相互通信手段として、マスタ側:受信、スレーブ側:送信の形で、マスターPICが複数のスレーブPICをポーリングしてデータ収集できるように整えてみようと思います。余力が有れば逆方向も。
実験回路はこんな感じ・・・モロに自分用ですが、ちょっと貼っ付けておきます。

動作チェック用にLEDをちょいと動かして・・・と、実に簡単、簡単。ドライバソフトについては完成しているため、後はこいつをブレッドボードに組んで動かしてみれば済むのにそこがなかなか手つかずでしたが、今週末辺りからちょっと本腰を入れようと思っています。
ハムフェア2014の戦利品など
2014-08-24
年々、自作関連の部品やジャンクが減っていっていることはご承知の通り、かつ「どうしても欲しいもの」があまりない状況で迎えたハムフェア・・・他の予定との兼ね合いで長期滞在できず終いとなりました。が、とりあえず「存在証明記事」を。
初日の10時半過ぎには家を出て、大凡1時間ほどの移動で現着。生憎の曇天と思いきや、国際展示場では小雨が降っていました。ピーカンで暑いよりはマシでしたが、駅から会場までの屋根付き歩道の隙間で大きな雨だれを「何だかちょっと恥ずかしい場所」に被弾してちょっと凹みつつ入場。

どうです、スッゲぇスナップでしょ
とりあえず辿り着いたという記念撮影です。勿論、こんな薄暗い中で催されている訳ではありませんよ
入場すると、アマチュア無線機の著名メーカ三社が軒を連ねる格好のレイアウト・・・には目もくれず、中古屋さんとちょっと部品を売ってる屋さんに直行。ところが、興味が湧く「一品」は見当たらず・・・と、不調なノッケとなりました。その足で(
)クラブブースへ。
老舗のクラブから新参のクラブまで、1時間ほどを掛けて回りました。無論、ちょこっと置いてあるジャン測に目配せし、「高ぇ・・・」(本当にごめんなさい)と独りごちつつ一巡。実は、我がブログのコメント主たる「ぶんきゅうさん」を探しつつ見て回っていましたが、丁度昼時に差し掛かり、上手く見つけられませんでした。
再度振り出し(ってか、入り口の方)に戻り、メーカーブースをチラ見。I社の金ピカリグや、Y社のHF-70cmリグの「静態展示」(一体、どの漢字を当てるんだ
)をちょちょいと覗き見。何れも「ノー眼中」のため特に何とも思わずという「何のために来た族」と化して、中古屋さん、部品屋さんを回ったものの、やはり欲しいものがありません・・・。結局、2つほど買い物をして、2時間余りの見物を終えました。
出口に戻りしな、これも毎度の参戦で癖になっている(
)自作コンテストの展示ブースに寄りました。

今回は特に、アイデア賞を受賞されたJE1GIX局の「プラグイン式」という部分・・・なるほどなぁとじっくり眺めてきました。他の作品も毎度毎度「力作」で、本当に勉強になります。
・・・というわけで、これを読んだ方には誠に申し訳ない記事となってしまいました。最後に戦利品を・・・って、これも備忘録かしら

テフロン絶縁のMコネとコスモウェーブの12.8MHzの発振器です。この発振器は、今日時点でネットでも販売されています。何れ何かに使うだろう・・・という、またしても「死蔵品増加計画」になってしまいそうな・・・まぁこれも、近年のハムフェアの楽しみ方かも知れませんね。
初日の10時半過ぎには家を出て、大凡1時間ほどの移動で現着。生憎の曇天と思いきや、国際展示場では小雨が降っていました。ピーカンで暑いよりはマシでしたが、駅から会場までの屋根付き歩道の隙間で大きな雨だれを「何だかちょっと恥ずかしい場所」に被弾してちょっと凹みつつ入場。

どうです、スッゲぇスナップでしょ


入場すると、アマチュア無線機の著名メーカ三社が軒を連ねる格好のレイアウト・・・には目もくれず、中古屋さんとちょっと部品を売ってる屋さんに直行。ところが、興味が湧く「一品」は見当たらず・・・と、不調なノッケとなりました。その足で(

老舗のクラブから新参のクラブまで、1時間ほどを掛けて回りました。無論、ちょこっと置いてあるジャン測に目配せし、「高ぇ・・・」(本当にごめんなさい)と独りごちつつ一巡。実は、我がブログのコメント主たる「ぶんきゅうさん」を探しつつ見て回っていましたが、丁度昼時に差し掛かり、上手く見つけられませんでした。
再度振り出し(ってか、入り口の方)に戻り、メーカーブースをチラ見。I社の金ピカリグや、Y社のHF-70cmリグの「静態展示」(一体、どの漢字を当てるんだ

出口に戻りしな、これも毎度の参戦で癖になっている(


今回は特に、アイデア賞を受賞されたJE1GIX局の「プラグイン式」という部分・・・なるほどなぁとじっくり眺めてきました。他の作品も毎度毎度「力作」で、本当に勉強になります。
・・・というわけで、これを読んだ方には誠に申し訳ない記事となってしまいました。最後に戦利品を・・・って、これも備忘録かしら


テフロン絶縁のMコネとコスモウェーブの12.8MHzの発振器です。この発振器は、今日時点でネットでも販売されています。何れ何かに使うだろう・・・という、またしても「死蔵品増加計画」になってしまいそうな・・・まぁこれも、近年のハムフェアの楽しみ方かも知れませんね。
信州のんびり巡り
2014-08-17
昨年の夏期休暇はお伊勢さん・・・灼熱地獄の中、白い石を運ぶ「偽神領民」と化して活躍したわけだが、どうやらこの久し振りの家族旅行に皆が皆、味を占めたらしい。今年も早くから「夏はやっぱ避暑でしょ」と決め込んで、春に生まれた孫(注:実は、孫などいるような年齢ではないんだが、何事も「早め」に過ごしたある意味の成果である)を見物に行きがてら、長野県北部でのんびりしようと計画した。
例によって我が家族御一行がずっと世話になってきた伯父も同行ということで、都合6名は12日の12時24分、東京発長野行きの新幹線に乗り込んだ。そしてこれまた例によって年に一度の「高級弁当」を皆で平らげるわけだが、どこでどう間違えたのか座席指定を違えてしまい、5人分しか席を取っていなかった。詰まるところ、自分は自由席へ。上野を過ぎた辺りから弁当を高速で食し、柿の種をつまみにビールをグビリとやりつつしていたら、大宮辺りで寝てしまった・・・。気付けば上田である。まぁ生憎の雨天・曇天に加え、長野新幹線の車窓は全く以て詰まらないから、ある意味正解だったであろう。
この初日の予定は「宿に辿り着くのみ」という、何ともアイディアのない旅程である。宿の送迎バスが最寄りの「小布施駅」まで迎えに来る時間が決まっていて、爺(伯父)婆(お袋)2名の健康を考えて・・・というか、この2名が揃いも揃って前々日まで帰省していたため、疲れを考慮してのことである。その上、今回は温泉宿を予約・・・とっとと宿について大きな風呂に入るというのも、がつがつとあちこちを見て回る慌ただしい旅より具合が良いとも言える。
長野駅で新幹線から通称「ながでん」・・・長野電鉄の普通電車に乗り換えた。長野駅から暫くの間は地下駅が続く。東急のアルミカーの払い下げを使っているため、発車するまでは何やら日比谷線の駅に停車中の雰囲気であったが、地上に出て見晴らしが良くなると、全く当たり前に「山」が見えてくる。こうなると、アルミカーに揺られていてもちょっぴり旅情も感じるわけだ。小布施駅までの30分ほどは、車窓を満喫することができた。
同行した弟が「100円プラスで特急に乗れるぜ」と、スマホで検索した情報を教えてくれた。翌日はこいつに乗ってみようか・・・と、さっき長野駅で見かけた赤い電車を思い出した。やはり、アルミカーより赤い電車の方が格好よいわい・・・と子供の如く思った。

小布施駅周辺は閑散としていた。小さいとは言え観光地の駅なのに駅付けの土産屋と観光案内パンフがあるだけで、果たしてここを目当てに人が来るんだろうか・・・と心配になった。が、到着して凡そ20分後には送迎バスがやってきて、駅を後にした。
バスはどんどんと山を登っていく。今回の宿は「山田温泉」・・・初めて行くところだったが、山あいにある涼しげなところという印象だ。真夏故、木々は濃い緑である。然るにベストシーズンはやはり秋だろう。まだ青いリンゴ、そろそろ収穫を迎えるブドウなど、長野を代表する果物畑をちらほら見つつ、20分ほどで宿に着いた。
後は温泉、夕食・・・と続いていくのであるが、今日のメインは「プライベート露天」である。家族で貸し切り状態にできるもので、勿論男女の別はあるが、「余所の人」がいないわけだ。大きな蛾を追いやりつつ浸かる熱い湯と夏にも関わらず冷え切った夜気を交互に味わったり、大きなミヤマクワガタがひっくり返ってジタバタしているのを助けてやったりと、電球だけが頼りの中、のんびりと過ごすことができた。
実はこれら宿の中のスナップは殆ど無い。というのも、今回は春先に購入したデジイチを持参したことで、ちょっとしたシーンを撮るのが億劫になってしまい、結局こうしたお手軽スナップ撮影は娘に任せてしまった。即ち、この日の「この一枚」は小布施駅の看板ということに・・・と思ったら、そうでも無かった。
13日の未明は、毎夏訪れる「ペルセウス座流星群」の極大である。生憎の天気、そして山あいの宿故ちょっと躊躇したが、夜半過ぎに部屋の窓から空を眺めると、何と雲が完全に切れて夏の星座が見えている。こうなると、ちょっと夜更かしをしたら上手いこと見られるんじゃないか・・・と思い、夜風に当たりながら暫く待っていた。
ところがよく見てみると、十六夜の月が窓の左側から照らしているのが見える。ということは、輻射点とは真反対の位置を眺めることになるわけだ。これでは、少々難しいことになる。それでも時々、窓から見える範囲に目を凝らしていたら、肌寒さを感じるほどの夜気と眼下を流れる渓流(といっても暗くて見えぬが)の音に目が冴えてしまった。結局一つも流星を拝むこと無いままに外が白み掛かり、十六夜が山の稜線に沈みゆく様を眺めていた。

300mmの望遠でパチリ。うさぎの姿までくっきりと写すことができた。満足して、数時間の仮眠へ。
翌日は長野市内に住む息子の家・・・というか、お目当ては「孫見物」である。朝の送迎バスで小布施駅へ、そして長野駅まで戻り、そこから一路タクシーで息子宅。無論、小布施駅から長野駅までは「特急」に乗ることにした。

この特急は「スノー・モンキー」という愛称だそうだが、どこでどう聞き間違えたのか、我がお袋が「スーパー・ゴリラ」と言い放ち、皆に失笑を買っていた。やはり「100円高」の意味はあって、リクライニングの広々シートと自分向きに冷風を噴射してくれる機能(なんて言うんだろうか・・・)が有り難い。
息子宅では、我が孫娘が中心的存在である。即ち、詳説はここには記さぬが、「数週前に寝返りを覚えた命」を皆思い思いに愛でていたので、この旅行はこの時点で既にその役割を果たしたと言って良い・・・が、午後からは善光寺に足を伸ばした。
善光寺は何といっても「お戒壇巡り」がメインである。大昔に世田谷在住だった頃、玉川大師の地下霊場に行ったことがある。それこそ鼻先をぺろりと舐められても誰に舐められたのか絶対に判らないような真っ暗けっけ(この例え様は、きっと誰にも伝わらんだろうなぁ・・・)の経験はあるが、興味津々の娘と甥っ子の先導役として入場した。本当に真っ暗けっけの迷路で、携帯電話のライトを付けた馬鹿者がおり、「きっと、あ奴は地獄に落ちるよのぅ・・・」と思いつつそ奴を一喝し、やや怖々と着いてくる2人の子分を従えて、いざ錠前、錠前・・・すると、薄らと出口が見えてきた。即ち「素通り」である。引き返すこともできず、外に出た阿呆3名は、「また来なくっちゃジャン・・・」とリベンジを誓ったのだった。
善光寺の本堂や大きな門の写真は他に譲ろう。ここでは奇を衒って「逆の眺め」を披露したい。

善光寺参りを終え、直ぐ近くの「東山魁夷館」を回ってきたあと、再度参道に戻ってきたところだ。仁王門を裏から撮影したわけだが、並んでいる店屋の佇まいが素敵だ。ここで名物の七味唐辛子と「唐辛子の種」という柿の種の辛いバージョンを買い(ここのブログ主は、比類希な辛党である)、その他皆の衆も思い思いの土産を買い込み、循環バスに乗って長野駅へ、そして今日の旅程は終了と相成った。
この晩は定番の「大浴場」で長時間湯船に浸かってややのぼせ気味だったものの、前日の寝不足も相まってコロリと寝入ってしまい、翌朝の朝食時間まで爆睡してしまった。
最終日の14日は小布施を歩いた。定番の北斎館を巡って漫ろ歩き。北斎館では、江戸末期とは思えない画風と色使いに感嘆し、絵はがきと絵入りのクリアフォルダを買った。特に「桔梗」の絵が気に入った。
昼近くになると、少し小粒の雨が降ってきた。湿度が高くて過ごしにくかったもののやはり千葉県北西部とは違い、日陰で風に吹かれると心地よい。名物の蕎麦を平らげたら、何やら爺婆が「ジャム、ジャム・・・」とジャム屋さんを探し出し、友人への贈り物をし始めた。そのジャム屋さんの店先に・・・

ブリーベリーのようだ。摘まんで食べてみたいところだったが、流石に止めておいた。それぞれの粒が熟し具合で色が違っているところが面白い。
そうこうしている内に帰りの時間だ。小布施駅までノロノロと歩き、随分と長いこと電車を待った。そして長野駅を経て東京駅・・・18時には戻ってきた。こうなると、締めのイベントは夕飯ということになる。

鰻重で締め・・・昨夏の旅行と同じ締めになってしまったが、これは昨夏食わず嫌いが治った3名による「たっての願い」。伯父に奢って頂いた。美味い食事で会話に華が咲き・・・それでも帰らなければならない。頃合いで伯父と別れ、馴染みの電車に乗った。
14日21時に全員無事帰宅。荷物は宅配便にしたから、まだ「帰路」だ。思いの外暑くなかった家の中(31℃くらいだった)、掃除し立てで絶好調のエアコンをフル回転させたら30分ほどで過ごせるようになり、慣れた布団にゴロリ。
これで今年の旅はお終い。また一つ、思い出が増えた。来年は草津辺り、いやいや河口湖もいいぞ・・・既に計画が始まったようだ。
例によって我が家族御一行がずっと世話になってきた伯父も同行ということで、都合6名は12日の12時24分、東京発長野行きの新幹線に乗り込んだ。そしてこれまた例によって年に一度の「高級弁当」を皆で平らげるわけだが、どこでどう間違えたのか座席指定を違えてしまい、5人分しか席を取っていなかった。詰まるところ、自分は自由席へ。上野を過ぎた辺りから弁当を高速で食し、柿の種をつまみにビールをグビリとやりつつしていたら、大宮辺りで寝てしまった・・・。気付けば上田である。まぁ生憎の雨天・曇天に加え、長野新幹線の車窓は全く以て詰まらないから、ある意味正解だったであろう。
この初日の予定は「宿に辿り着くのみ」という、何ともアイディアのない旅程である。宿の送迎バスが最寄りの「小布施駅」まで迎えに来る時間が決まっていて、爺(伯父)婆(お袋)2名の健康を考えて・・・というか、この2名が揃いも揃って前々日まで帰省していたため、疲れを考慮してのことである。その上、今回は温泉宿を予約・・・とっとと宿について大きな風呂に入るというのも、がつがつとあちこちを見て回る慌ただしい旅より具合が良いとも言える。
長野駅で新幹線から通称「ながでん」・・・長野電鉄の普通電車に乗り換えた。長野駅から暫くの間は地下駅が続く。東急のアルミカーの払い下げを使っているため、発車するまでは何やら日比谷線の駅に停車中の雰囲気であったが、地上に出て見晴らしが良くなると、全く当たり前に「山」が見えてくる。こうなると、アルミカーに揺られていてもちょっぴり旅情も感じるわけだ。小布施駅までの30分ほどは、車窓を満喫することができた。
同行した弟が「100円プラスで特急に乗れるぜ」と、スマホで検索した情報を教えてくれた。翌日はこいつに乗ってみようか・・・と、さっき長野駅で見かけた赤い電車を思い出した。やはり、アルミカーより赤い電車の方が格好よいわい・・・と子供の如く思った。

小布施駅周辺は閑散としていた。小さいとは言え観光地の駅なのに駅付けの土産屋と観光案内パンフがあるだけで、果たしてここを目当てに人が来るんだろうか・・・と心配になった。が、到着して凡そ20分後には送迎バスがやってきて、駅を後にした。
バスはどんどんと山を登っていく。今回の宿は「山田温泉」・・・初めて行くところだったが、山あいにある涼しげなところという印象だ。真夏故、木々は濃い緑である。然るにベストシーズンはやはり秋だろう。まだ青いリンゴ、そろそろ収穫を迎えるブドウなど、長野を代表する果物畑をちらほら見つつ、20分ほどで宿に着いた。
後は温泉、夕食・・・と続いていくのであるが、今日のメインは「プライベート露天」である。家族で貸し切り状態にできるもので、勿論男女の別はあるが、「余所の人」がいないわけだ。大きな蛾を追いやりつつ浸かる熱い湯と夏にも関わらず冷え切った夜気を交互に味わったり、大きなミヤマクワガタがひっくり返ってジタバタしているのを助けてやったりと、電球だけが頼りの中、のんびりと過ごすことができた。
実はこれら宿の中のスナップは殆ど無い。というのも、今回は春先に購入したデジイチを持参したことで、ちょっとしたシーンを撮るのが億劫になってしまい、結局こうしたお手軽スナップ撮影は娘に任せてしまった。即ち、この日の「この一枚」は小布施駅の看板ということに・・・と思ったら、そうでも無かった。
13日の未明は、毎夏訪れる「ペルセウス座流星群」の極大である。生憎の天気、そして山あいの宿故ちょっと躊躇したが、夜半過ぎに部屋の窓から空を眺めると、何と雲が完全に切れて夏の星座が見えている。こうなると、ちょっと夜更かしをしたら上手いこと見られるんじゃないか・・・と思い、夜風に当たりながら暫く待っていた。
ところがよく見てみると、十六夜の月が窓の左側から照らしているのが見える。ということは、輻射点とは真反対の位置を眺めることになるわけだ。これでは、少々難しいことになる。それでも時々、窓から見える範囲に目を凝らしていたら、肌寒さを感じるほどの夜気と眼下を流れる渓流(といっても暗くて見えぬが)の音に目が冴えてしまった。結局一つも流星を拝むこと無いままに外が白み掛かり、十六夜が山の稜線に沈みゆく様を眺めていた。

300mmの望遠でパチリ。うさぎの姿までくっきりと写すことができた。満足して、数時間の仮眠へ。
翌日は長野市内に住む息子の家・・・というか、お目当ては「孫見物」である。朝の送迎バスで小布施駅へ、そして長野駅まで戻り、そこから一路タクシーで息子宅。無論、小布施駅から長野駅までは「特急」に乗ることにした。

この特急は「スノー・モンキー」という愛称だそうだが、どこでどう聞き間違えたのか、我がお袋が「スーパー・ゴリラ」と言い放ち、皆に失笑を買っていた。やはり「100円高」の意味はあって、リクライニングの広々シートと自分向きに冷風を噴射してくれる機能(なんて言うんだろうか・・・)が有り難い。
息子宅では、我が孫娘が中心的存在である。即ち、詳説はここには記さぬが、「数週前に寝返りを覚えた命」を皆思い思いに愛でていたので、この旅行はこの時点で既にその役割を果たしたと言って良い・・・が、午後からは善光寺に足を伸ばした。
善光寺は何といっても「お戒壇巡り」がメインである。大昔に世田谷在住だった頃、玉川大師の地下霊場に行ったことがある。それこそ鼻先をぺろりと舐められても誰に舐められたのか絶対に判らないような真っ暗けっけ(この例え様は、きっと誰にも伝わらんだろうなぁ・・・)の経験はあるが、興味津々の娘と甥っ子の先導役として入場した。本当に真っ暗けっけの迷路で、携帯電話のライトを付けた馬鹿者がおり、「きっと、あ奴は地獄に落ちるよのぅ・・・」と思いつつそ奴を一喝し、やや怖々と着いてくる2人の子分を従えて、いざ錠前、錠前・・・すると、薄らと出口が見えてきた。即ち「素通り」である。引き返すこともできず、外に出た阿呆3名は、「また来なくっちゃジャン・・・」とリベンジを誓ったのだった。
善光寺の本堂や大きな門の写真は他に譲ろう。ここでは奇を衒って「逆の眺め」を披露したい。

善光寺参りを終え、直ぐ近くの「東山魁夷館」を回ってきたあと、再度参道に戻ってきたところだ。仁王門を裏から撮影したわけだが、並んでいる店屋の佇まいが素敵だ。ここで名物の七味唐辛子と「唐辛子の種」という柿の種の辛いバージョンを買い(ここのブログ主は、比類希な辛党である)、その他皆の衆も思い思いの土産を買い込み、循環バスに乗って長野駅へ、そして今日の旅程は終了と相成った。
この晩は定番の「大浴場」で長時間湯船に浸かってややのぼせ気味だったものの、前日の寝不足も相まってコロリと寝入ってしまい、翌朝の朝食時間まで爆睡してしまった。
最終日の14日は小布施を歩いた。定番の北斎館を巡って漫ろ歩き。北斎館では、江戸末期とは思えない画風と色使いに感嘆し、絵はがきと絵入りのクリアフォルダを買った。特に「桔梗」の絵が気に入った。
昼近くになると、少し小粒の雨が降ってきた。湿度が高くて過ごしにくかったもののやはり千葉県北西部とは違い、日陰で風に吹かれると心地よい。名物の蕎麦を平らげたら、何やら爺婆が「ジャム、ジャム・・・」とジャム屋さんを探し出し、友人への贈り物をし始めた。そのジャム屋さんの店先に・・・

ブリーベリーのようだ。摘まんで食べてみたいところだったが、流石に止めておいた。それぞれの粒が熟し具合で色が違っているところが面白い。
そうこうしている内に帰りの時間だ。小布施駅までノロノロと歩き、随分と長いこと電車を待った。そして長野駅を経て東京駅・・・18時には戻ってきた。こうなると、締めのイベントは夕飯ということになる。

鰻重で締め・・・昨夏の旅行と同じ締めになってしまったが、これは昨夏食わず嫌いが治った3名による「たっての願い」。伯父に奢って頂いた。美味い食事で会話に華が咲き・・・それでも帰らなければならない。頃合いで伯父と別れ、馴染みの電車に乗った。
14日21時に全員無事帰宅。荷物は宅配便にしたから、まだ「帰路」だ。思いの外暑くなかった家の中(31℃くらいだった)、掃除し立てで絶好調のエアコンをフル回転させたら30分ほどで過ごせるようになり、慣れた布団にゴロリ。
これで今年の旅はお終い。また一つ、思い出が増えた。来年は草津辺り、いやいや河口湖もいいぞ・・・既に計画が始まったようだ。
3年振りのエアコン掃除
2014-08-10
我が家のエアコンは、冷やす体積に対して非力なものである。そもそも、エアコンが設置されている部屋とその続き部屋くらいは冷やせるだろう・・・といったコンセプトのものに、「遠く離れた納戸」たる我が引き籠もり部屋まで何とかさせようというのが無謀なわけだが、「フル稼働」を強いて何とか凌いでいる。まぁ、可哀想なエアコンだ。
過日、またしても不規則な吹き出し(風がヒュンヒュンと強弱を繰り返す)が現れた。その原因が「埃」であることは、ここ数年の経験から直ぐに判明。例によって埃取りを敢行したが、苦労に反してあまり改善しない。昨年まではこれで何とかなっていたわけだが、既に家族全員がエアコンなしでは眠れない脆弱軍団に於いては、この微々たる改善では満足が行かないことは明白だ。つまるところ、ちょっと本格的な掃除・・・いわゆる「水洗い」を思いついた。
家庭用のエアコン掃除では、熱交換部分であるステンレスの「フィン」と、風を送り出すための「ファン」を綺麗にすればよい。とりわけ「フィン」の洗浄に関しては、様々なメーカから扱い易いスプレー式のものが販売されておりそこそこ効果もあるが、どちらかというと「埃臭・カビ臭」を排除するようなものが多い。
このフィンの部分にある程度液体を吹きかけても、そもそも排水できる機能を持っている場所だから問題ない。それこそ気に入った芳香の洗浄剤を吹きかけてお茶を濁すことは可能だが、総じて「綺麗」といった風にはならない。やはり「水洗い」に近い形の作業で、目詰まりしたフィンの隙間を洗い流すことが必要。実際、フィン洗浄に向いた溶液も売っている。
ファンについては構造上、洗浄するための工夫が必要・・・風を吹き出すべくエアコンの下部に位置することと、「液体で洗うこと」を前提にしていないためそのまま水洗いすることはほぼ不可能であり、勢い「何かを吹き付けて洗い流す」という行為には養生用のシートが必要だ。市販品が勿論ある。ただのビニールとゴムが構成材料だから、2千円弱の価格はちょっと高い気もしたが、要は「家庭用のエアコン掃除ならこの形でしょ」という、正にベストフィットの形をしている。仕事中であったが、「夏休みの一大行事の必須アイテム」として購入すべく、スマホからポチってしまった。
液体を拭きかける、それも勢いよく・・・となると、コンプレッサ式の電動のものが必要なのだろうが、素人が「試しに洗ってみよう」という企てに、あまり豪勢な機材を用意するのはナンセンスだ。そこで、ペットボトル用の噴霧ノズルを購入してみた。勢いこそ足りなさそうだが、ピンポイントで狙って噴霧できることや、動力源が「手」であることなど、失敗覚悟のこの掃除作戦には丁度良い。これも序でにポチっとな。
さて、問題は洗浄液。噴霧ノズルまで用意したから、それこそ「専用」のものがあれば・・・と探してみたが、前述の「フィン用」はあるが「ファン用」はムース状のものしか見当たらない。これはこれで良さそうだが、要は「プラスチックに付着した埃を洗い流せばよい」という風に考えると、そんなに大仰なものを準備しなくても済むんじゃないか・・・というわけで、100円ショップで重曹を買ってきた。にわか造りの「弱アルカリ洗浄剤」である(500mlに対し、大さじ一杯ぐらいの濃度で作った)。

いざ掃除開始・・・って、この間は洗浄に夢中で、スナップ撮影どころではないのである。ほっかむりの如くエアコンに養生シートを掛け、このにわか洗浄剤を吹き付けたらどの程度の「汚泥」が出たのかだけ、証拠写真とした。

この黒い柱のようなものが、エアコンから採集された埃の水・・・まさに「黒カビ一杯」の感じだ。この後バケツにぶちまけたが、墨汁のようであった。こんなものをすり抜けてきた風を浴びていたのかと思うと、ちょっとぞっとする。が、今まで突っつき落としていたファンの隙間の埃を、見事に根こそぎ取り去ることができたようだ。都合2時間余りの作業としては上出来だろう。
掃除した晩もいつものようにエアコン全開で寝たが、連日と同じ温度設定でも些か寒かった。即ち、これが我が家のエアコンの実力ということになるということか・・・。ということは、またしても数年前の如く「電気の無駄遣い」をしていたということなのだろうか・・・。
過日、またしても不規則な吹き出し(風がヒュンヒュンと強弱を繰り返す)が現れた。その原因が「埃」であることは、ここ数年の経験から直ぐに判明。例によって埃取りを敢行したが、苦労に反してあまり改善しない。昨年まではこれで何とかなっていたわけだが、既に家族全員がエアコンなしでは眠れない脆弱軍団に於いては、この微々たる改善では満足が行かないことは明白だ。つまるところ、ちょっと本格的な掃除・・・いわゆる「水洗い」を思いついた。
家庭用のエアコン掃除では、熱交換部分であるステンレスの「フィン」と、風を送り出すための「ファン」を綺麗にすればよい。とりわけ「フィン」の洗浄に関しては、様々なメーカから扱い易いスプレー式のものが販売されておりそこそこ効果もあるが、どちらかというと「埃臭・カビ臭」を排除するようなものが多い。
このフィンの部分にある程度液体を吹きかけても、そもそも排水できる機能を持っている場所だから問題ない。それこそ気に入った芳香の洗浄剤を吹きかけてお茶を濁すことは可能だが、総じて「綺麗」といった風にはならない。やはり「水洗い」に近い形の作業で、目詰まりしたフィンの隙間を洗い流すことが必要。実際、フィン洗浄に向いた溶液も売っている。
ファンについては構造上、洗浄するための工夫が必要・・・風を吹き出すべくエアコンの下部に位置することと、「液体で洗うこと」を前提にしていないためそのまま水洗いすることはほぼ不可能であり、勢い「何かを吹き付けて洗い流す」という行為には養生用のシートが必要だ。市販品が勿論ある。ただのビニールとゴムが構成材料だから、2千円弱の価格はちょっと高い気もしたが、要は「家庭用のエアコン掃除ならこの形でしょ」という、正にベストフィットの形をしている。仕事中であったが、「夏休みの一大行事の必須アイテム」として購入すべく、スマホからポチってしまった。
液体を拭きかける、それも勢いよく・・・となると、コンプレッサ式の電動のものが必要なのだろうが、素人が「試しに洗ってみよう」という企てに、あまり豪勢な機材を用意するのはナンセンスだ。そこで、ペットボトル用の噴霧ノズルを購入してみた。勢いこそ足りなさそうだが、ピンポイントで狙って噴霧できることや、動力源が「手」であることなど、失敗覚悟のこの掃除作戦には丁度良い。これも序でにポチっとな。
さて、問題は洗浄液。噴霧ノズルまで用意したから、それこそ「専用」のものがあれば・・・と探してみたが、前述の「フィン用」はあるが「ファン用」はムース状のものしか見当たらない。これはこれで良さそうだが、要は「プラスチックに付着した埃を洗い流せばよい」という風に考えると、そんなに大仰なものを準備しなくても済むんじゃないか・・・というわけで、100円ショップで重曹を買ってきた。にわか造りの「弱アルカリ洗浄剤」である(500mlに対し、大さじ一杯ぐらいの濃度で作った)。

いざ掃除開始・・・って、この間は洗浄に夢中で、スナップ撮影どころではないのである。ほっかむりの如くエアコンに養生シートを掛け、このにわか洗浄剤を吹き付けたらどの程度の「汚泥」が出たのかだけ、証拠写真とした。

この黒い柱のようなものが、エアコンから採集された埃の水・・・まさに「黒カビ一杯」の感じだ。この後バケツにぶちまけたが、墨汁のようであった。こんなものをすり抜けてきた風を浴びていたのかと思うと、ちょっとぞっとする。が、今まで突っつき落としていたファンの隙間の埃を、見事に根こそぎ取り去ることができたようだ。都合2時間余りの作業としては上出来だろう。
掃除した晩もいつものようにエアコン全開で寝たが、連日と同じ温度設定でも些か寒かった。即ち、これが我が家のエアコンの実力ということになるということか・・・。ということは、またしても数年前の如く「電気の無駄遣い」をしていたということなのだろうか・・・。
古いカウンタの精度向上は如何に!?
2014-08-04
そもそも自作の「赤い周波数カウンタ」(秋月の古~いキットを組み立てたもの)の精度がちょいとばかり気になる(数十Hzの変動がある)といっても、そんなに「高確度」のものが必要とは思っておらず、じゃぁ、どの程度
と自問してみると、やはり「1Hz」の単位がある程度信用できるレベル・・・例えば「1000Hz」という表示を見て「ひょっとしたら1001Hzかも」「いやいや999Hzでしょ」という場面で「いや、ひとまず1000Hz
」と自信を持って判断したいなぁというくらいのもんです。そのためには「0.1Hzの桁」が必要であり、999.5Hzから1000.4Hzに入っているという「四捨五入安心論」(そんなもんねぇよ
)を、取り敢えずの目標にしたかったという程度です。
そして、OCXOを入手した挙げ句、GPSが室内でも良好に受信できるという安普請マンションであることに気づき、だったらかなり正確な「調整不要の周波数カウンタ」が自作できるぞ
と思案しているところに「飲み代1回分の中古カウンタ」を思わずポチってしまい、このカウンタの精度が気になって・・・って、何やら堂々巡りになってしまいました
実は、このカウンタにはきちんと「外部クロック入力」が具備されており、10MHzの正確な信号を入れてやれば「内部クロック」がスットコドッコイでも全然構いません。即ち、入手済みのOCXOを活用すれば済むんです。さらに、外部から正確なゲート信号を与えてやると、そのゲート時間に従ってパルスカウントしてくれる機能付き・・・ということは、GPSの1PPS出力をつないでやればそれこそ正確無比なカウンタに仕立て上げることも容易
しかぁし
このカウンタの内部クロックで普段の使用に耐える程度の精度が満たせるようであれば、測定の度にゴテゴテと他の機材(OCXOやGPS受信モジュール)を引っ張り出さずに済みますからそれに越したことはありません。そこで、スペック的には十分満足できそうなVC-TCXO 「CFPT-125」(TVXO009900)を手に入れて換装し、このことでどの程度精度が改善されるのかを確かめてみよう・・・と、ここまでまたしても能書きでした
換装したTCXOの周波数安定度の確認方法は、元のTCXOの安定度を調べる時と同様、十分にエージングしたOCXOの周波数を測定し、1分毎に表示される周波数とTCXOの温度(TCXOの近くに温度計のセンサをテープで貼り付け)を記録して変化をトレースする方法です。

青三角の部分が10.0000000MHzです。青い折れ線が周波数変位を示しているんですが、元のTCXOで問題にしていたような「Hz単位での変動」ではなく、総じて1桁(以上)精度が上がっています。20分も経過すると、その後の温度上昇には追随せず±0.1Hzの範囲で安定・・・これにはかなり驚きました。
これを温度に読み替えると、概ね36℃から39℃の範囲で±0.1Hzの範囲をキープ・・・といったところでしょうか。因みに、今回の改造でTCXOが「高床式」で装着されるため、元のTCXOの測定をしていた時のように40℃以上にはならなくなりました。元のTCXOは基板にベタ付けでしたから、多分、基板から直接伝わってきていた熱が遮断されたということでしょう。そこで、本体の通気口を布で塞いで無理矢理41℃まで持っていってみましたが、39℃から41℃の間も±0.1Hzの範囲に入っていました(10.0000001MHz±0.1Hz)。
流石に1トレースでは・・・と思い、都合3回観測しました。

それぞれ、測定開始時点の室温、TCXO周辺温度など違っています。
01:02 室温:28.7度、TCXO:30.0℃
10:30 室温:27.9度、TCXO:27.8℃
01:02 室温:29.4度、TCXO:29.0℃
結構違っているんですが、どれも20分経過する辺りで安定してきています。さらに言えば、通電後5分経過時点で既に「±0.5Hz」の範囲に入ってきますから、例の「四捨五入安心論」(まだ言うか
)はこの時間から適用できますし、通電直後から考えても1Hzちょっとしか動かないとは・・・いやぁ、恐れ入りました
ちょいと失敗したのは、緑のグラフの測定が終わった後に10MHzへの合わせ込みを再度行った時に少し下げ過ぎてしまい、他の2回は-0.1Hzのところが安定点になってしまったこと。いじんなきゃ良かったなぁ・・・。
何れにせよこの状態であれば、20分ほど暖機すればかなり周波数精度の高い測定ができそうです。季節が変わって気温が下がった時にTCXO周辺温度が36℃を超えられるかが課題になりますが、まぁその時はその時で再調整すれば良いだけのこと。1K¥余りのVC-TCXOとちょっとした周辺部品で、そこそこ実用に耐える・・・というか、自分にとってはとても満足のいく「中古カウンタ」に仕立て上げられたようです



そして、OCXOを入手した挙げ句、GPSが室内でも良好に受信できるという安普請マンションであることに気づき、だったらかなり正確な「調整不要の周波数カウンタ」が自作できるぞ


実は、このカウンタにはきちんと「外部クロック入力」が具備されており、10MHzの正確な信号を入れてやれば「内部クロック」がスットコドッコイでも全然構いません。即ち、入手済みのOCXOを活用すれば済むんです。さらに、外部から正確なゲート信号を与えてやると、そのゲート時間に従ってパルスカウントしてくれる機能付き・・・ということは、GPSの1PPS出力をつないでやればそれこそ正確無比なカウンタに仕立て上げることも容易

しかぁし


換装したTCXOの周波数安定度の確認方法は、元のTCXOの安定度を調べる時と同様、十分にエージングしたOCXOの周波数を測定し、1分毎に表示される周波数とTCXOの温度(TCXOの近くに温度計のセンサをテープで貼り付け)を記録して変化をトレースする方法です。

青三角の部分が10.0000000MHzです。青い折れ線が周波数変位を示しているんですが、元のTCXOで問題にしていたような「Hz単位での変動」ではなく、総じて1桁(以上)精度が上がっています。20分も経過すると、その後の温度上昇には追随せず±0.1Hzの範囲で安定・・・これにはかなり驚きました。
これを温度に読み替えると、概ね36℃から39℃の範囲で±0.1Hzの範囲をキープ・・・といったところでしょうか。因みに、今回の改造でTCXOが「高床式」で装着されるため、元のTCXOの測定をしていた時のように40℃以上にはならなくなりました。元のTCXOは基板にベタ付けでしたから、多分、基板から直接伝わってきていた熱が遮断されたということでしょう。そこで、本体の通気口を布で塞いで無理矢理41℃まで持っていってみましたが、39℃から41℃の間も±0.1Hzの範囲に入っていました(10.0000001MHz±0.1Hz)。
流石に1トレースでは・・・と思い、都合3回観測しました。

それぞれ、測定開始時点の室温、TCXO周辺温度など違っています。
01:02 室温:28.7度、TCXO:30.0℃
10:30 室温:27.9度、TCXO:27.8℃
01:02 室温:29.4度、TCXO:29.0℃
結構違っているんですが、どれも20分経過する辺りで安定してきています。さらに言えば、通電後5分経過時点で既に「±0.5Hz」の範囲に入ってきますから、例の「四捨五入安心論」(まだ言うか


ちょいと失敗したのは、緑のグラフの測定が終わった後に10MHzへの合わせ込みを再度行った時に少し下げ過ぎてしまい、他の2回は-0.1Hzのところが安定点になってしまったこと。いじんなきゃ良かったなぁ・・・。
何れにせよこの状態であれば、20分ほど暖機すればかなり周波数精度の高い測定ができそうです。季節が変わって気温が下がった時にTCXO周辺温度が36℃を超えられるかが課題になりますが、まぁその時はその時で再調整すれば良いだけのこと。1K¥余りのVC-TCXOとちょっとした周辺部品で、そこそこ実用に耐える・・・というか、自分にとってはとても満足のいく「中古カウンタ」に仕立て上げられたようです

古いカウンタの心臓部移植敢行!
2014-08-03
ここ一連の記事でまとめてきた通り、古いカウンタのTCXOを交換することにしました。直前に入手したVC-TCXOの出力波形を確認した結果そのまま供給しても動きそうと踏んで、早速「同じくらいの大きさ」を意識してプチ工作。

TCXOと水晶が光ってしまいましたが、様子は判るかと・・・。元のTCXOは、いわゆる14ピンICの1,7,8,14ピンが使われているオーソドックスなタイプです。この大きさに合わせて万能基板を切り取り、「足の生えたTCXO」(直前記事を参照して下さい)を8ピンのICソケットを利用して乗せました。
多回転ポテンショメータは周波数微調整用、その他パスコンは基板裏へ。供給電圧を5Vから3.3Vに変換する部分は、3.3V時の消費電流を測って降圧用の抵抗値を求めて突っ込んだだけ・・・という横着です
これも基板の裏へ。
これが上手く動かなくても本体をぶっ壊すようなことにはならんだろうと高を括り、単体で発振することを確認して早速装着

本体ボードには14ピンのICソケットの不要な足をちょん切ったものを半田付けし、そこに乗せました。些か「ノッポ」ですが、失敗した際の着脱をちょっぴり意識した次第。
早速、分解姿のカウンタを元に戻し、恐る恐る電源オン・・・果たして

OCXOを信号源に見事測定できました
上のスナップは、既に周波数変動の様子を確認しているときに撮ったもので、ポテンショメータを微調整してひとまずOCXOに合わせ込んだ状態です。いやぁ、実に簡単な工作で取り敢えず換装完了・・・ちょっとあっけない感じです。
さぁ、驚くべき結果は別の記事にまとめます。

TCXOと水晶が光ってしまいましたが、様子は判るかと・・・。元のTCXOは、いわゆる14ピンICの1,7,8,14ピンが使われているオーソドックスなタイプです。この大きさに合わせて万能基板を切り取り、「足の生えたTCXO」(直前記事を参照して下さい)を8ピンのICソケットを利用して乗せました。
多回転ポテンショメータは周波数微調整用、その他パスコンは基板裏へ。供給電圧を5Vから3.3Vに変換する部分は、3.3V時の消費電流を測って降圧用の抵抗値を求めて突っ込んだだけ・・・という横着です

これが上手く動かなくても本体をぶっ壊すようなことにはならんだろうと高を括り、単体で発振することを確認して早速装着


本体ボードには14ピンのICソケットの不要な足をちょん切ったものを半田付けし、そこに乗せました。些か「ノッポ」ですが、失敗した際の着脱をちょっぴり意識した次第。
早速、分解姿のカウンタを元に戻し、恐る恐る電源オン・・・果たして


OCXOを信号源に見事測定できました

さぁ、驚くべき結果は別の記事にまとめます。
古いカウンタの心臓部移植準備
2014-08-02
期待に反して暑い日が続いています。昨年よりはマシか・・・とも思えますが、特に外出がある日は「鬼瓦」のような顔をして歩いています
そして8月・・・既にバテ気味のこの身体を上手く秋までコントロールしないとなぁ
ぶっ壊してしまいそうな勢いの古い周波数カウンタ(3つ前の記事を参照して下さい)ですが、心臓部たる内蔵TCXOの安定度に問題があったため、この部分を何とかもう少しマシなものにしようとあれこれ考えた末、CFPT-125(TVXO009900)を入手しました。
このTCXOは電圧制御で発振周波数をコントロールできる「VC-TCXO」であり、周波数微調整が必要な用途には持って来いのもの。出力もHCMOSですから使い勝手も非常によく、その上あまり値が張りません。手近なところではRSオンラインさんで売っていますが、どこでも概ね「一千円台」です。
周波数の確度や安定度についてはデータシートに譲りますが、値段の割にはかなりイイ感じでイケそうなスペックになっています。また、既に同様の用途で自作OCXOに採用され記事を書かれているOMさんもいらっしゃいますから、何やら追試めいたことになってしまいそうです・・・が、逆に「自信を持って使える」とも言えますね。毎度のことですが、先駆の諸OMに感謝

SMDのモジュールでは扱いにくいため、0.6mm の錫メッキ線で足を誂えました。火星探査機のような風貌ですね
手前の黒いゴミのようなものは、1ピンをマジックでマークしたものです。

実験風景・・・といっても、電圧可変による周波数調整に利き具合やら波形取りやらしかしませんので、スナップしておく必要はなかったかな
まぁ、手前の青い奴・・・多回転の半固定ポテンショメータで上手く微調整が利くことが解りました。
このスナップの上の方に火星探査機がもう1機見られますが、これは普通のTCXOです。ちょっと思うところがあって準備したんですが、これはまた別の記事にするかも知れません・・・と、煙に巻いておきましょう
さて、たまたま上のスナップに写っている火星探査機のさらに上の方にある元のTCXO・・・こいつと、手前で実験中のVC-TCXOを上手く換装できれば古い周波数カウンタも格段に良くなるわけですが、物理的には無理ですからそこは何とかするとしても、出力波形の電圧値がどんな風なのか調べ、どんな変換が要るのかを考えなくてはなりません。そこで、元のTCXOと実験中のVC-TCXOの波形を測定してみました。
まずは元のTCXO。

またしても突拍子もない波形に見えますが、アンダーシュート部分を端折ってみると-2Vから+1.5V程度の波形です。出力にコンデンサが入っているものと思われますが、5V電源ですからまぁ妥当な波形と言えそうです。
一方のVC-TCXOの波形はこちら。HCMOS出力のため、発振出力にコンデンサ(0.01uFのセラコン)を入れてあります。

こちらもオーバー/アンダーシュートをちょん切って考えると、大凡±1.5V程度の矩形波に見て取れますが、デューティー比はかなり違いますね。ただ、周波数カウンタのクロックとしては、多分問題にならないところでしょう。
実際にカウンタに換装する場合、受け側の回路の初っ端は33pFのチップコンで受けていますから、VC-TCXOが3.3V駆動である点だけを上手くしてやれば、ほぼそのまま載っけ替えることができるかも
それなら、この上ない簡単作業で終えられそうです
これで大凡の様子は確認できました。ゆるゆると「手術」に向かいましょうかね・・・。


ぶっ壊してしまいそうな勢いの古い周波数カウンタ(3つ前の記事を参照して下さい)ですが、心臓部たる内蔵TCXOの安定度に問題があったため、この部分を何とかもう少しマシなものにしようとあれこれ考えた末、CFPT-125(TVXO009900)を入手しました。
このTCXOは電圧制御で発振周波数をコントロールできる「VC-TCXO」であり、周波数微調整が必要な用途には持って来いのもの。出力もHCMOSですから使い勝手も非常によく、その上あまり値が張りません。手近なところではRSオンラインさんで売っていますが、どこでも概ね「一千円台」です。
周波数の確度や安定度についてはデータシートに譲りますが、値段の割にはかなりイイ感じでイケそうなスペックになっています。また、既に同様の用途で自作OCXOに採用され記事を書かれているOMさんもいらっしゃいますから、何やら追試めいたことになってしまいそうです・・・が、逆に「自信を持って使える」とも言えますね。毎度のことですが、先駆の諸OMに感謝


SMDのモジュールでは扱いにくいため、0.6mm の錫メッキ線で足を誂えました。火星探査機のような風貌ですね


実験風景・・・といっても、電圧可変による周波数調整に利き具合やら波形取りやらしかしませんので、スナップしておく必要はなかったかな

このスナップの上の方に火星探査機がもう1機見られますが、これは普通のTCXOです。ちょっと思うところがあって準備したんですが、これはまた別の記事にするかも知れません・・・と、煙に巻いておきましょう

さて、たまたま上のスナップに写っている火星探査機のさらに上の方にある元のTCXO・・・こいつと、手前で実験中のVC-TCXOを上手く換装できれば古い周波数カウンタも格段に良くなるわけですが、物理的には無理ですからそこは何とかするとしても、出力波形の電圧値がどんな風なのか調べ、どんな変換が要るのかを考えなくてはなりません。そこで、元のTCXOと実験中のVC-TCXOの波形を測定してみました。
まずは元のTCXO。

またしても突拍子もない波形に見えますが、アンダーシュート部分を端折ってみると-2Vから+1.5V程度の波形です。出力にコンデンサが入っているものと思われますが、5V電源ですからまぁ妥当な波形と言えそうです。
一方のVC-TCXOの波形はこちら。HCMOS出力のため、発振出力にコンデンサ(0.01uFのセラコン)を入れてあります。

こちらもオーバー/アンダーシュートをちょん切って考えると、大凡±1.5V程度の矩形波に見て取れますが、デューティー比はかなり違いますね。ただ、周波数カウンタのクロックとしては、多分問題にならないところでしょう。
実際にカウンタに換装する場合、受け側の回路の初っ端は33pFのチップコンで受けていますから、VC-TCXOが3.3V駆動である点だけを上手くしてやれば、ほぼそのまま載っけ替えることができるかも


これで大凡の様子は確認できました。ゆるゆると「手術」に向かいましょうかね・・・。