WW DX CW マジ⇒プチ参戦記
2015-11-30
副題:既に限界を感じている今の設備@QRP・・・それでも、発見はあるのです
今年のWW DX CW参戦は、例によって「フル参戦」を図らんと画策し、「月曜日に有休使わせないと、嵐を呼ぶぜ
」的なオーラを出しつつ、例年に無く忙しい中、マンマと有休を獲得しました。が、そもそも直前の記事に書いたように、コンテストばかりを楽しもうとまでは考えておらず、企画中の「小物製作」に絡む回路シミュレーションをやりたい部分もあって、豪華三連休を獲得したわけです
・・・というのは兎も角、このコンテスト参戦には、そこそこやる気を持って挑むつもりでした。つもり・・・ということは、聡明な読者(えっ、読者
)の方々にはお判りかも知れませんが、思った通りにはいかなかったということですね
このコンテストの開始は日本時間で9時になりますが、起きたら9時7分
・・・もう、この時点で躓いてしまっていますが、前日に15mにチューニングしたステルス君(我が、ベランダ軒下ダイポール)はきちんと機能しているよう。早速、西海岸をサクッとGet・・・なんですが、SSNが50程度、かつ我が設備的にNoisyな状況では、そうそうQSOは捗りません。やはりSSN低下を主因として、これからさらに下降するであろうハイバンドのCONDXは、QRPerにとっては辛い状況であることを目の当たりにしました
その後の数時間は、そこそこ入感している南太平洋、さらに近年活況のBYを呼びつつ過ごしたものの飽きてしまい、先に記した回路シミュレーションの興じてしまいました。陽が沈みかける頃にはEU方面を期待しましたが、「聞こえる≠QSOできる」をまざまざと知る結果・・・すかさず、薄暮の中、釣竿君をセットして早めに40mへ。
40mの初っ端は、08:57UのW6某。毎度、弱い信号を拾ってくれて、感謝、感謝・・・なんですが、どういうわけか、あまり西海岸は強くなく、3年程前に「西海岸なんて、雑魚よ雑魚
」と言い放ってしまった自分が恨めしい感じに
それでも暫く聞いていると、徐々に西海岸の信号が上がってきて、より容易く振り向いてくれるようになりました。結局、JSTで19時から21時辺りがイイ感じなんでしょうか、18時台は「未だ早い」と整理した方が良さそう・・・って、普段頻繁にオンエアしないと本当のところは謎ですが、この「殆ど冬」に近いシーズンの西海岸攻略ではこんな時間感覚なのかも知れません。
22時頃まで西海岸と戦っていましたが、この後の時間帯は言わば「中だるみ」になりました。これは毎度のDXコンテストで感じることで、40mは「交信局同士が夜間」にしかDX伝搬はありません(薄明や薄暮は、グレーゾーンというまた別個のDXチャンスではありますが)から、丁度「夜間帯ど真ん中」になると地理的には「WもEUも並」のような状態になり、QRPにとっては詰まらない時間になってしまうようです。ここを上手く「仮眠タイム」に使えるか否かが課題になりそうですね。
さて、初日のEUタイム@40m・・・これは全く振るわず
03時起床で頑張りましたが、05時過ぎにZONE15に何とか拾って貰いボウズは免れたものの、何とも悲惨な結果となりました。
少し仮眠を取り、15mにカムバックしたのが10時過ぎ。前日に取りこぼしているWと太平洋各局を順に呼び出すものの、惰性でやっているような体たらく
10mもぱっとせず、かといって20mも特段のことは無く、結局「夕刻待ち」としながら、またしても回路シミュレーションやデータシートを眺めて過ごしました。その上、待ちに待ったハイバンド@夕刻でも我が弱々電波はEUまでは届いてくれませんでした。
流石に11月ギリギリの開催とあって、薄暮は早くやってきます。そして、ハイバンドの惨憺たる様子から残るは40mしかありませんから、ちょっとフライング気味に17時15分くらいにはもう、釣竿君をセットアップしました。おまけに、千葉コンで使ったカウンターポイズの内、10m×2本、20m×1本のビニール線を無造作にベランダに投げて、気持ちだけでも「グランド環境の向上」に努めました。
40mのワッチを始めると、西海岸はまだまだ弱い中、聞き慣れないプリフィックスが聞こえてきます。アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ・・・なるほど、この時間帯は南米がピークの時間帯のよう。早速、とりわけ強く入感(プリ有りでS9+10dBほど)していたLUをGet
今年も「南米スタンプラリー」をコンプリッ
それも、あまりストレス無くQSOできましたから、その他南米各局を見つけては呼び倒し・・・でも、結局この1局のみで南米はクローズしていきました。
その後、毎回なかなか埋まらないZONE25をGetしたりマレーシアともQSOできたりと、QRP所以の醍醐味を少し味わっていると、出し抜けにフィンランドが入感。それほど強くなかった(ピークでS9、QSBが結構あった)ものの、ほぼ1発コピー。実は過去のコンテストでも、この「出し抜けOH」は経験しており、19時前後にはこの方面へのパスがあることを再確認。相変わらず不勉強で「一体どの方向から入感しているのか」が解らないんですが(まさかのロングパス
)、5W程度で北極の方まで飛んでいく電波・・・正に無線の不思議を味わうことができました。その後、久方振りのZONE5がピークS9で聞こえてきていました(QSOならず・・・)から、まぁCONDXはまずまずだったのかも知れません。
22時前には仮眠を取ろうと一旦リグの電源を切りました。ところが、小一時間トロトロと寝たところでどういう訳か目が冴えてしまい、またしても回路シミュレーション他・・・に興じ、結局0時半過ぎに復帰。その後はEUの信号浮上を待ちつつ、5時半に納竿するまでの間に8QSOほど増量できたものの、やはり非常に厳しいQSO・・・無論、厳しいのは相手局なんですが、昨年並みの結果に終始。納竿前にアンテナのデータを取り直し、15mのセットアップに戻したものの、起きたら10時半・・・既にコンテストは終了していました。総計78QSO。
今回の参戦での収穫は、何と言っても40mの挙動の理解が深まったことです。南米は日没直後で既にピークに差し掛かっていることが解りましたから、夕刻の出竿は兎に角早めの方がよさそう。また、19時辺りにOHと交信できることも実証できましたかから、この辺りも意識しておきたいと思います。
一方で、朝方のEU方面は現設備の限界を示した格好かと思います。「プリ無し、ATTをONでS6以上ならQSOの可能性有り」という今の入感強度の目安については今回のコンテストでも検証できましたが、この「S6を超える信号」は滅多に無く、この点の改善についてのアイディアがあまり思い浮かばないのが現状・・・それでも、もう少しアンテナまわりを何とか改善できないかが今後の課題です。
そして、まだ皆目分からないのが「40mのCONDXの善し悪し」です。果たして、このコンテストの2日間、40mのCONDXは良かったのか悪かったのか・・・奇特なOMさん、教えて頂けないでしょうかねぇ
他力本願が無理なら、来年辺りは「40mオンリーで寝ずの参戦」を経験してみてもいいかも知れませんね
さぁ、これもネタ切れとなって久しい「記念スナップ」・・・今回はこいつです。

何の変哲も無いLEDライトです。自在クリップが付いているため、野外運用の夜間(千葉コンの撤収時には欠かせません
)に身に付けたり、ベランダの夜間作業に使ったりと、非常に重宝します。今回は、無造作に投げたカウンターポイズの撤収を忘れていたのに先ほど気づき、真っ暗けとなったベランダを照らすのに使いました。洗濯ヒモに簡単に吊すことができ、単4×2で十分以上に明るくて安心です。
国内コンテストもそうですが、40mの面白さに填まってしまいつつあるコンテスト・エントリー・・・来年までにはもう少し「40mのアンテナまわりの拡充」をして、このコンテストにも挑みたいと思います。

今年のWW DX CW参戦は、例によって「フル参戦」を図らんと画策し、「月曜日に有休使わせないと、嵐を呼ぶぜ




このコンテストの開始は日本時間で9時になりますが、起きたら9時7分


その後の数時間は、そこそこ入感している南太平洋、さらに近年活況のBYを呼びつつ過ごしたものの飽きてしまい、先に記した回路シミュレーションの興じてしまいました。陽が沈みかける頃にはEU方面を期待しましたが、「聞こえる≠QSOできる」をまざまざと知る結果・・・すかさず、薄暮の中、釣竿君をセットして早めに40mへ。
40mの初っ端は、08:57UのW6某。毎度、弱い信号を拾ってくれて、感謝、感謝・・・なんですが、どういうわけか、あまり西海岸は強くなく、3年程前に「西海岸なんて、雑魚よ雑魚


22時頃まで西海岸と戦っていましたが、この後の時間帯は言わば「中だるみ」になりました。これは毎度のDXコンテストで感じることで、40mは「交信局同士が夜間」にしかDX伝搬はありません(薄明や薄暮は、グレーゾーンというまた別個のDXチャンスではありますが)から、丁度「夜間帯ど真ん中」になると地理的には「WもEUも並」のような状態になり、QRPにとっては詰まらない時間になってしまうようです。ここを上手く「仮眠タイム」に使えるか否かが課題になりそうですね。
さて、初日のEUタイム@40m・・・これは全く振るわず

少し仮眠を取り、15mにカムバックしたのが10時過ぎ。前日に取りこぼしているWと太平洋各局を順に呼び出すものの、惰性でやっているような体たらく

流石に11月ギリギリの開催とあって、薄暮は早くやってきます。そして、ハイバンドの惨憺たる様子から残るは40mしかありませんから、ちょっとフライング気味に17時15分くらいにはもう、釣竿君をセットアップしました。おまけに、千葉コンで使ったカウンターポイズの内、10m×2本、20m×1本のビニール線を無造作にベランダに投げて、気持ちだけでも「グランド環境の向上」に努めました。
40mのワッチを始めると、西海岸はまだまだ弱い中、聞き慣れないプリフィックスが聞こえてきます。アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ・・・なるほど、この時間帯は南米がピークの時間帯のよう。早速、とりわけ強く入感(プリ有りでS9+10dBほど)していたLUをGet


その後、毎回なかなか埋まらないZONE25をGetしたりマレーシアともQSOできたりと、QRP所以の醍醐味を少し味わっていると、出し抜けにフィンランドが入感。それほど強くなかった(ピークでS9、QSBが結構あった)ものの、ほぼ1発コピー。実は過去のコンテストでも、この「出し抜けOH」は経験しており、19時前後にはこの方面へのパスがあることを再確認。相変わらず不勉強で「一体どの方向から入感しているのか」が解らないんですが(まさかのロングパス

22時前には仮眠を取ろうと一旦リグの電源を切りました。ところが、小一時間トロトロと寝たところでどういう訳か目が冴えてしまい、またしても回路シミュレーション他・・・に興じ、結局0時半過ぎに復帰。その後はEUの信号浮上を待ちつつ、5時半に納竿するまでの間に8QSOほど増量できたものの、やはり非常に厳しいQSO・・・無論、厳しいのは相手局なんですが、昨年並みの結果に終始。納竿前にアンテナのデータを取り直し、15mのセットアップに戻したものの、起きたら10時半・・・既にコンテストは終了していました。総計78QSO。
今回の参戦での収穫は、何と言っても40mの挙動の理解が深まったことです。南米は日没直後で既にピークに差し掛かっていることが解りましたから、夕刻の出竿は兎に角早めの方がよさそう。また、19時辺りにOHと交信できることも実証できましたかから、この辺りも意識しておきたいと思います。
一方で、朝方のEU方面は現設備の限界を示した格好かと思います。「プリ無し、ATTをONでS6以上ならQSOの可能性有り」という今の入感強度の目安については今回のコンテストでも検証できましたが、この「S6を超える信号」は滅多に無く、この点の改善についてのアイディアがあまり思い浮かばないのが現状・・・それでも、もう少しアンテナまわりを何とか改善できないかが今後の課題です。
そして、まだ皆目分からないのが「40mのCONDXの善し悪し」です。果たして、このコンテストの2日間、40mのCONDXは良かったのか悪かったのか・・・奇特なOMさん、教えて頂けないでしょうかねぇ


さぁ、これもネタ切れとなって久しい「記念スナップ」・・・今回はこいつです。

何の変哲も無いLEDライトです。自在クリップが付いているため、野外運用の夜間(千葉コンの撤収時には欠かせません

国内コンテストもそうですが、40mの面白さに填まってしまいつつあるコンテスト・エントリー・・・来年までにはもう少し「40mのアンテナまわりの拡充」をして、このコンテストにも挑みたいと思います。
2SK241広帯域アンプの特性
2015-11-28
既に「WW DX CW」が始まっており、十数局QSOしました。まぁ、長丁場のコンテストですから、他のことも織り交ぜながらタップリ楽しみたいと思いますが、とりあえずその「他のこと」を記しておきましょう
ここ2週間程は小型の周波数カウンタ作りに傾倒しているんですが、基準クロックの実験が上手くいったことから、そろそろカウンタに前置するバッファアンプ部分を考え始めました。この前置バッファに要求されるスペックは以下のような感じでしょうか。
・ 入力インピーダンスは高め(披接続回路への影響極小化)
・ できるだけ広帯域でそこそこのゲイン(できれば20dB以上)
・ 目立った歪みの出ない安定な回路(シンプルな回路)
諸OMによる製作記事では、「FET受け+トランジスタの広帯域アンプ」というのが定番になっています。この「FET受け」の部分は入力インピーダンスを高める常套手段ですが、2SK241のソース接地を採用しているものが殆ど。確かにお手軽回路で外付け部品数も圧倒的に少ないことから採用され易いわけですが、広帯域アンプとしては如何なものか・・・この辺りに疑問が残ることから、このFETアンプ部分の特性を調べてみました。

この回路の入出力特性を調べました。肝になるのはドレインに接続されている抵抗と、負荷抵抗「R」です。
まずは、ドレイン抵抗が440Ωの場合。ネット上の製作記事では、ドレイン抵抗が470Ωのものが多かったため、これに近い値にしています。

約2倍のゲインが稼げる3dBにラインを引いています。負荷抵抗を次段のエミッタ接地アンプの入力インピーダンス程度で幾つか振ってみました。
3dB以上のゲインが保証できる帯域は、負荷抵抗1MΩのものを除いて13MHz前後までであり、この周波数以下で使う周波数カウンタのバッファとしては良さそうです。さらにその上・・・20MHzを超えるとマイナスゲインとなり、あまり宜しくないことも解ります。
では、ドレイン抵抗を半分の220Ωにしてみましょう。

低い周波数のゲインが平坦化しています。こういう特性の方が、周波数カウンタのバッファには向いていますね。おまけに、高域も若干伸びていることが解ります。ゲイン2dB程度で良ければ、510Ωの負荷でも20MHzくらいまでは使えそう。
ちなみに、両方とも50Ω負荷にすると・・・

何やら、非常にフラットな特性になります。これでは、ソースフォロワみたいですね。つまり、後置のアンプのインピーダンスは、あまり低すぎると困る(ゲインが稼げなくなる)ことになります。
上記の結果から考えると、後置のアンプとしてある程度広帯域でフラットなものが準備できるようなら、案外「ソースフォロア」を前置する格好でも良さそうですが、それなら2SK241のチョイスは不適切・・・2SK192Aの方が良さそう。逆に「アンプ」として前置するなら、少しバイアスを工夫して広帯域化を図りたいところ・・・何れにせよ、ゆっくり考えたいと思います。
修正 2015.12.02 回路図の表題間違いをこっそり差し替え・・・

ここ2週間程は小型の周波数カウンタ作りに傾倒しているんですが、基準クロックの実験が上手くいったことから、そろそろカウンタに前置するバッファアンプ部分を考え始めました。この前置バッファに要求されるスペックは以下のような感じでしょうか。
・ 入力インピーダンスは高め(披接続回路への影響極小化)
・ できるだけ広帯域でそこそこのゲイン(できれば20dB以上)
・ 目立った歪みの出ない安定な回路(シンプルな回路)
諸OMによる製作記事では、「FET受け+トランジスタの広帯域アンプ」というのが定番になっています。この「FET受け」の部分は入力インピーダンスを高める常套手段ですが、2SK241のソース接地を採用しているものが殆ど。確かにお手軽回路で外付け部品数も圧倒的に少ないことから採用され易いわけですが、広帯域アンプとしては如何なものか・・・この辺りに疑問が残ることから、このFETアンプ部分の特性を調べてみました。

この回路の入出力特性を調べました。肝になるのはドレインに接続されている抵抗と、負荷抵抗「R」です。
まずは、ドレイン抵抗が440Ωの場合。ネット上の製作記事では、ドレイン抵抗が470Ωのものが多かったため、これに近い値にしています。

約2倍のゲインが稼げる3dBにラインを引いています。負荷抵抗を次段のエミッタ接地アンプの入力インピーダンス程度で幾つか振ってみました。
3dB以上のゲインが保証できる帯域は、負荷抵抗1MΩのものを除いて13MHz前後までであり、この周波数以下で使う周波数カウンタのバッファとしては良さそうです。さらにその上・・・20MHzを超えるとマイナスゲインとなり、あまり宜しくないことも解ります。
では、ドレイン抵抗を半分の220Ωにしてみましょう。

低い周波数のゲインが平坦化しています。こういう特性の方が、周波数カウンタのバッファには向いていますね。おまけに、高域も若干伸びていることが解ります。ゲイン2dB程度で良ければ、510Ωの負荷でも20MHzくらいまでは使えそう。
ちなみに、両方とも50Ω負荷にすると・・・

何やら、非常にフラットな特性になります。これでは、ソースフォロワみたいですね。つまり、後置のアンプのインピーダンスは、あまり低すぎると困る(ゲインが稼げなくなる)ことになります。
上記の結果から考えると、後置のアンプとしてある程度広帯域でフラットなものが準備できるようなら、案外「ソースフォロア」を前置する格好でも良さそうですが、それなら2SK241のチョイスは不適切・・・2SK192Aの方が良さそう。逆に「アンプ」として前置するなら、少しバイアスを工夫して広帯域化を図りたいところ・・・何れにせよ、ゆっくり考えたいと思います。
修正 2015.12.02 回路図の表題間違いをこっそり差し替え・・・
PICで分周してみる
2015-11-22
昨日は穏やかな日和りの中、ピアノの発表会を観に行きました。毎年11月の行事ですがどういうわけか雨降りの日が多く、昨年に続いての2年連続の好天は珍しく、主催者の身内としては嬉しい限り
帰路は家族で食事をして帰宅・・・と、こう書くと、ヘッポコ工作やら実験やらはやっていないように思うのは素人の浅はかさ(はぁ
)。
実はまたしても横道に誘われ、発表会に出かける前に妙な実験回路をブレッドボードに仕込み、夜遅くからプチ実験を開始しました。
昨年のハムフェアで格安入手した12.8MHzのTCXO(コスモウェーブさんで、今でも売っています)を、部品箱を漁っているときに見かけたのが数週前・・・そして、aitendoの店頭で「99円」で売っていたLCDも見つけてしまい、「ちっこい周波数カウンタを作ろうか」というダンジョンに行き着きました。周波数カウンタは、このブログにも度々登場する「赤い奴」や「中古を治した奴」があり、特に後者は精度もそこそこにチューンしてありますから当面は要らないんですが、卓上の小さなものを用意するの一興・・・と悪魔が囁くわけです
そこで、折角のTCXOから「1Hz」を得るための分周について試してみました。PICは、直前の実験にも使ったPIC16F1823を使用しました。

PICで正確な周期を刻む方法は様々ですが、クロック周波数の「切れの良さ」によって工夫が必要になります。今回の実験では先にクロック周波数が12.8MHzと決まっていますから、PICの方で「1280万分周」ができれば良いわけですが、これが案外大変
また、できるだけソフトの介在を少なくして余計な誤差発生を防ぐためには、分周比を「2の倍数」になるようにし、割込処理内に分岐命令が不要なようにするのが常套手段です。
まず、クロックはPICの外部クロックモード(ECH)を使いました。これでPIC自体が12.8MHzで動作。その上で、Timer1を周期カウンタで動作させるため、CCP1モジュールのコンペアモードで実現する「特殊イベントトリガ」を使用し、カウンタ動作として「50,000分周」としました。分周数を以下にまとめておきます。
・Timer1にはFosc/4でクロックを供給・・・4分周
・Timer1のプリスケーラを使用・・・8分周
・Timer1を周期カウンタ動作・・・50,000分周
∴ 1,600,000分周
これで、割込周期が1/8秒・・・8Hzまではハード・ロジックのみの正確な分周ができます
肝心の割込処理は、以下のようになりました。
RA0への出力にはビット処理を使わないことで分岐処理を嫌っています。また、出力をDuty比50%の波形にするため、カウンタ「cnt」の2ビット目を利用しました。コンパイル結果を確認してみましょう。

ビット合わせのシフト命令「cnt >> 2」のところでループを構成していますが、毎回2回固定ですから問題はありません。その他には分岐命令はありませんので、これで必ず「割込発生からPORTA出力まで」(上のリストの608行まで)のステップ数が毎回同じになります。
さぁ、これを「チューン済みの中古カウンタ」で測定してみました。勿論、ブレッドボード上のTCXOの周波数微調整は済ませてあります。

このカウンタの「周期測定モード」で10秒間の測定を繰り返しています。分解能は約67nsですから、小数点以下8桁目・・・スナップに写っている連続した「0」の最下桁は誤差含みになります。周辺温度はあまり気にしていませんでしたが、21℃から22℃くらいの間を行ったり来たり・・・それでも最下桁がたま~に動く程度であり、剥き出しのブレッドボードの上で発振している割にはかなり安定していそう。こうなると、周波数カウンタへの応用が確実に近づいてしまい、またしても「大物作り」がお預けになってしまいそう
お休みはもう一日あります。明日は外出予定もありますが、その他の時間はこの実験の続き・・・周波数カウンタの構想でも練りましょうかね


実はまたしても横道に誘われ、発表会に出かける前に妙な実験回路をブレッドボードに仕込み、夜遅くからプチ実験を開始しました。
昨年のハムフェアで格安入手した12.8MHzのTCXO(コスモウェーブさんで、今でも売っています)を、部品箱を漁っているときに見かけたのが数週前・・・そして、aitendoの店頭で「99円」で売っていたLCDも見つけてしまい、「ちっこい周波数カウンタを作ろうか」というダンジョンに行き着きました。周波数カウンタは、このブログにも度々登場する「赤い奴」や「中古を治した奴」があり、特に後者は精度もそこそこにチューンしてありますから当面は要らないんですが、卓上の小さなものを用意するの一興・・・と悪魔が囁くわけです


PICで正確な周期を刻む方法は様々ですが、クロック周波数の「切れの良さ」によって工夫が必要になります。今回の実験では先にクロック周波数が12.8MHzと決まっていますから、PICの方で「1280万分周」ができれば良いわけですが、これが案外大変

まず、クロックはPICの外部クロックモード(ECH)を使いました。これでPIC自体が12.8MHzで動作。その上で、Timer1を周期カウンタで動作させるため、CCP1モジュールのコンペアモードで実現する「特殊イベントトリガ」を使用し、カウンタ動作として「50,000分周」としました。分周数を以下にまとめておきます。
・Timer1にはFosc/4でクロックを供給・・・4分周
・Timer1のプリスケーラを使用・・・8分周
・Timer1を周期カウンタ動作・・・50,000分周
∴ 1,600,000分周
これで、割込周期が1/8秒・・・8Hzまではハード・ロジックのみの正確な分周ができます

void interrupt int_divider() { cnt = (cnt + 1) & 0x07; // 8分周 PORTA = (PORTA & 0xfe) | (cnt >> 2); // RA0に出力 CCP1IF = OFF; } |
RA0への出力にはビット処理を使わないことで分岐処理を嫌っています。また、出力をDuty比50%の波形にするため、カウンタ「cnt」の2ビット目を利用しました。コンパイル結果を確認してみましょう。

ビット合わせのシフト命令「cnt >> 2」のところでループを構成していますが、毎回2回固定ですから問題はありません。その他には分岐命令はありませんので、これで必ず「割込発生からPORTA出力まで」(上のリストの608行まで)のステップ数が毎回同じになります。
さぁ、これを「チューン済みの中古カウンタ」で測定してみました。勿論、ブレッドボード上のTCXOの周波数微調整は済ませてあります。

このカウンタの「周期測定モード」で10秒間の測定を繰り返しています。分解能は約67nsですから、小数点以下8桁目・・・スナップに写っている連続した「0」の最下桁は誤差含みになります。周辺温度はあまり気にしていませんでしたが、21℃から22℃くらいの間を行ったり来たり・・・それでも最下桁がたま~に動く程度であり、剥き出しのブレッドボードの上で発振している割にはかなり安定していそう。こうなると、周波数カウンタへの応用が確実に近づいてしまい、またしても「大物作り」がお預けになってしまいそう

お休みはもう一日あります。明日は外出予定もありますが、その他の時間はこの実験の続き・・・周波数カウンタの構想でも練りましょうかね

PICのPWMでDimmerはどうなの!?
2015-11-15
昨日は、以前から頼まれていた用事を済ませに長男宅に行きました。孫娘は随分大きくなったものの未だ流暢な宇宙人語を操るため、言葉によるコミュニケーションはできなかったんですが、我が血族ながら可愛らしい笑顔(注:完全なる爺馬鹿)に浮き世の疲れが吹っ飛びました
ところが、帰りの電車が信号機故障で全く動かず、結局遠回りをして遅くに帰宅・・・土曜はこれでお終いとなりました。
今朝はちょっと寝坊をしましたが、先週に引き続いて「PICのソフト味見シリーズ」を敢行。タイトルの通りPICのPWMを使って、LEDの調光の様子を見てみました。
PICのPWM機能には、ON-OFFの単純な繰り返しを行うものの他に様々なモードがありますが、LEDの調光には前者の機能で十分。ただ、調光しようとするLEDに大きな消費電流のものを使う場合を想定して2ポートを同時にON-OFFすべく、PWM拡張モードの中の「Singleモード」を使い、出力設定で2ポート同時にON-OFFする動作についても確認しました。設定を1ポートにすれば、消費電流の小さなものは賄えるでしょう・・・という魂胆です。
PIC16F1823用のプログラムとしてXC8を使う限りは、これで周期約100Hz、Duty比約50%のパルスが、RC5,4のポートに現れるはずです。最終行の命令でパルス出力が始まります。
PICのポートには、LCDのバックライト用LEDを直結してみました。プログラム同様、実験風景もかなりシンプルです。

かなり明るい感じでしょ
Duty比約50%のパルスでここまで明るくなります。出力ポートも1つしか使用していません。

抵抗を入れていませんので、バックライト用LEDのVf付近まで電圧降下していますが、9.5mA程度の電流が流れていました。2ポートでは16mA程・・・かなり明るくなりましたが、このバックライトにはちょっとここまでは必要ないかなぁといった塩梅。逆に1ポートでDuty比を25%程にしてみる(CCPR1L = xxx の数値を半分にする)と、4.7mAくらいの消費電力で明るさもほどほどに・・・。
こんな感じで、必要な明るさに調光できることが解りました。「Duty比」を弄るだけでいとも簡単に調光できますから、QRPリグの各種表示の明暗について、必要に応じた調整ができそうです。当たり前の実験ですが、実用に即した「お試し」が完了・・・この日曜日も有意義に過ごすことができたようです

ところが、帰りの電車が信号機故障で全く動かず、結局遠回りをして遅くに帰宅・・・土曜はこれでお終いとなりました。
今朝はちょっと寝坊をしましたが、先週に引き続いて「PICのソフト味見シリーズ」を敢行。タイトルの通りPICのPWMを使って、LEDの調光の様子を見てみました。
PICのPWM機能には、ON-OFFの単純な繰り返しを行うものの他に様々なモードがありますが、LEDの調光には前者の機能で十分。ただ、調光しようとするLEDに大きな消費電流のものを使う場合を想定して2ポートを同時にON-OFFすべく、PWM拡張モードの中の「Singleモード」を使い、出力設定で2ポート同時にON-OFFする動作についても確認しました。設定を1ポートにすれば、消費電流の小さなものは賄えるでしょう・・・という魂胆です。
void init_pwm(void) { TRISC |= 0b00110000; // Buffer OFF // Fosc = 4MHz PR2 = 155; T2CONbits.T2CKPS = 0b11; // Prescale x64 CCP1CON = 0b00001100; // Single, Lower=00 // Mode=1100 CCPR1L = 0x4e; // Duty 9c(156):100% PSTR1CON = 0b00000011; // Set PWM Out bit TMR2IF = OFF; T2CONbits.TMR2ON = ON; while (TMR2IF == OFF); TRISC &= ~0b00110000; // Buffer ON } |
PIC16F1823用のプログラムとしてXC8を使う限りは、これで周期約100Hz、Duty比約50%のパルスが、RC5,4のポートに現れるはずです。最終行の命令でパルス出力が始まります。
PICのポートには、LCDのバックライト用LEDを直結してみました。プログラム同様、実験風景もかなりシンプルです。

かなり明るい感じでしょ


抵抗を入れていませんので、バックライト用LEDのVf付近まで電圧降下していますが、9.5mA程度の電流が流れていました。2ポートでは16mA程・・・かなり明るくなりましたが、このバックライトにはちょっとここまでは必要ないかなぁといった塩梅。逆に1ポートでDuty比を25%程にしてみる(CCPR1L = xxx の数値を半分にする)と、4.7mAくらいの消費電力で明るさもほどほどに・・・。
こんな感じで、必要な明るさに調光できることが解りました。「Duty比」を弄るだけでいとも簡単に調光できますから、QRPリグの各種表示の明暗について、必要に応じた調整ができそうです。当たり前の実験ですが、実用に即した「お試し」が完了・・・この日曜日も有意義に過ごすことができたようです

PICでI2Cの片通信開通
2015-11-08
今、完成を目指しているSGには幾つかの課題があります。アナログ系の課題は、自分の興味度合いを含めてまずまず進めることができるんですが、デジタル系・・・とりわけPICのソフト関連は億劫になりがち。手を付けてしまえば、昔取った杵柄よろしく案外サクサク進むんですが、きちんと動くのが当たり前という気持ちが強く、「兎に角、面倒・・・
」なんですよね
ただ、放っておいてもちっとも進みませんから、この週末は空き時間を利用してI2C関連のライブラリ関数を作成しました。
まずは、I2C接続できるLCDを相手に「マスターモードの送信」がきちんと行えるかを確認すべく、ライブラリの上に超簡単なテストプログラムを載せて実験。またしても「ついうっかり忘れて毎度引っかかるトラップ」にしっかり躓き、さらに微妙~なバグに翻弄され、昨日の午後はこれで潰れてしまいましたが何とかLCD表示は出来るように・・・ここでスナップショット

活躍したのは豆電球のように写っている白色LEDです。これで「何処まで来たか」を確認しながら進めるという原始的な方法ですが、昔のマイコンベースの製品でも、同様な方法でデバッグしたもんです
・・・って、急に爺ぃ化しても仕方ないか
LCDが保護シートを被っていて見にくいですが、思った通りに表示できました。ライブラリ関数自体の大きさも100バイトに満たないコンパクトな仕上がりに満足
・・・って、まぁI/Oを叩いているだけみたいな感じですからこんなもんでしょう。
ここまで動けば「スレーブモードの受信関数」も序でに作ってしまおうとチャチャッと組んでチャチャッとデバッグし切りました。これもスナップショット

このスナップに何の意味があるんでしょう
・・・とお思いでしょうが、その通り、自分にしか解りません
これでも「LCDの初期化に必要なI2C通信で飛んでくるデータをきちんと受信したらLEDが点灯するように組んだプログラム」で、想定したデータを受信した状態。これで、PIC-PICの組み合わせでも片方向の通信は出来るようになりました。
I2C通信は、マルチバス対応であることから「コリジョン」や「コンテンション」を考慮できるように設計されており、メーカが製品に採用する際にはこの辺りを考慮したプログラム作りが必要になりますが、PICなどの小さなマイコン、かつ趣味の世界では「どこまでプロトコルに忠実に作るか」によってプログラム規模が変わってきます。今回作ったライブラリでは、とりあえず1対1通信で困りそうな部分は「戻り値」で返すように考慮してありますが、半二重通信の範疇ではそれも必要ないかも・・・などと思いつつ、今週末のプログラム作成は当初の予定通り「完了」に漕ぎ着けました


まずは、I2C接続できるLCDを相手に「マスターモードの送信」がきちんと行えるかを確認すべく、ライブラリの上に超簡単なテストプログラムを載せて実験。またしても「ついうっかり忘れて毎度引っかかるトラップ」にしっかり躓き、さらに微妙~なバグに翻弄され、昨日の午後はこれで潰れてしまいましたが何とかLCD表示は出来るように・・・ここでスナップショット


活躍したのは豆電球のように写っている白色LEDです。これで「何処まで来たか」を確認しながら進めるという原始的な方法ですが、昔のマイコンベースの製品でも、同様な方法でデバッグしたもんです



ここまで動けば「スレーブモードの受信関数」も序でに作ってしまおうとチャチャッと組んでチャチャッとデバッグし切りました。これもスナップショット


このスナップに何の意味があるんでしょう


I2C通信は、マルチバス対応であることから「コリジョン」や「コンテンション」を考慮できるように設計されており、メーカが製品に採用する際にはこの辺りを考慮したプログラム作りが必要になりますが、PICなどの小さなマイコン、かつ趣味の世界では「どこまでプロトコルに忠実に作るか」によってプログラム規模が変わってきます。今回作ったライブラリでは、とりあえず1対1通信で困りそうな部分は「戻り値」で返すように考慮してありますが、半二重通信の範疇ではそれも必要ないかも・・・などと思いつつ、今週末のプログラム作成は当初の予定通り「完了」に漕ぎ着けました

ALL JA 2等賞の証拠
2015-11-07
11月に入りましたが、最初の一週はクールビズが終わった背広姿で歩き回るとちょっと汗ばむような陽気・・・その割に朝の気温は結構低く、会社のエアコンの温度調整に苦慮します。一方、お空の方はすっかり秋のDXシーズンとなり、EUがハイバンドで聞こえてきています。文化の日には、久し振りのUkrineとのQSO、そしてペディ中の3W3MDにはラストレターを拾って貰えず撃沈・・・それでも、サイクル24の名残りに触れることが出来ました
週半ばには、千葉コンのログを漸く提出しました。期限を忘れぬようメモ書きで「11/8」と記した紙片をPC画面のやや上方に貼り付けておいたんで忘れたりはしませんでしたが、ノートからログソフトへの「転載」が億劫で後回し、後回し・・・漸く、これをクリアした次第
そうそう、先週末には今年のALL JAの「2等賞」の賞状が送られてきました。やはり実際に賞状を手にすると嬉しいもんですが、昨年の「1等賞」の時に既に自慢してありますので(
)、今回はやめとこう・・・と思ったんですが、このブログの使命である「我が老後の楽しみ」のために、証拠の部分だけを貼り付けておきたいと思い直しました。

今回の結果は、何といっても「300QSO超え」です。思えば、2007年の復帰から(中断期間はあったものの)QRPに拘り、アパマンのビハインドを逆に糧として徐々に局数を増やしてきて、漸く辿り着いたある意味での大台・・・。ここから先は「CONDXの善し悪しに対する素早い判断」とか「CWのミスコピーを極力減らす」といったオペテクへの比重が大きくなっていくんだと思いますが、年間の一大イベントであることに変わりはありませんから、来年も頑張っちゃおう
と、この賞状を見ていて思いました。

週半ばには、千葉コンのログを漸く提出しました。期限を忘れぬようメモ書きで「11/8」と記した紙片をPC画面のやや上方に貼り付けておいたんで忘れたりはしませんでしたが、ノートからログソフトへの「転載」が億劫で後回し、後回し・・・漸く、これをクリアした次第

そうそう、先週末には今年のALL JAの「2等賞」の賞状が送られてきました。やはり実際に賞状を手にすると嬉しいもんですが、昨年の「1等賞」の時に既に自慢してありますので(


今回の結果は、何といっても「300QSO超え」です。思えば、2007年の復帰から(中断期間はあったものの)QRPに拘り、アパマンのビハインドを逆に糧として徐々に局数を増やしてきて、漸く辿り着いたある意味での大台・・・。ここから先は「CONDXの善し悪しに対する素早い判断」とか「CWのミスコピーを極力減らす」といったオペテクへの比重が大きくなっていくんだと思いますが、年間の一大イベントであることに変わりはありませんから、来年も頑張っちゃおう
