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2015年を振り返ってみましょうかね・・・

2015-12-31      
 遂に大晦日・・・例年、売り切れてしまい弱ってしまう食材の買い込みを、開店早々のスーパーで済ませて帰ってきました。酎ハイ片手に今年を振り返ろうという何とも余裕をブッこいたこの時間の背景には、「年末大掃除の放棄」という絡繰りがあります・・・って、自慢気に書くようなことではありませんね せめて、大きな不要物は午後から片付けようと思います。

 何年か同じような綴り方でブログを続けていると、節目節目の記事が残っています。こいつを頼りに振り返るのが常套手段の年末・年始記事ですが、果たして今年はどうだったのか・・・自分しか興味が湧かないネタで今年を締め括ってみましょう。

 ◆ 「ちばハムの集い」初参戦

 ちばハムの集いに初めて参加しました。千葉県住民になって早三十年程となっているのに、「四街道」という街は初めての土地。その上、駅から少し距離がありそうな会場までは、インフルからの病み上がりの身には堪えた記憶があります。直前に飲んだ薬のせいでやや茫洋と壇上に導かれ、千葉コンの立派な賞状を貰ったのが二月の終わりでした。
 今でこそ告白しますが、体調的にはかなり難儀だったんで「ドタキャン」も考えました。でも、JARL支部イベント参加は高校時代振り・・・今となっては無理を圧して参加できて良かったと思っています。ぶんきゅうさんに頂いた「副賞」・・・マジックハンダが嬉しかったなぁ

 ◆ オールJAは2着

 遂に念願の「超300QSO@QRP」を達成したこのコンテスト・・・アパマンハムなのに「ローバンドの局数伸ばし」が奏功してきたここ近年の集大成とも言える結果に加え、何とQRP部門で2着を獲得できました こうなると、残るは同部門3着・・・これでグランドスラム達成なわけです(えっ)が、無論自己ベストの更新と「あわよくば、1着Again」を狙って、これからも頑張りたいと思っています。

 ◆ 千葉コン、二連覇ならず・・・

 今年の千葉コンは、本当に素晴らしいロケーションを満喫することができました。これもぶんきゅうさんのお陰・・・本当にありがとうございました。
 このコンテストの結果が昨日発表されましたが、残念ながら2着・・・これは、逆L型アンテナの「支柱」の問題と分析しています(って、自分にしか解らないんですがね)。
 そろそろ、「自作機とワイヤーアンテナ」と洒落込みたいんですが、自作系はついに「迷走」を始めているんでねぇ

 ◆ 一般QSO@QRPは「5」て・・・

 今年は何と5局しかQSOしていませんでした。それも全てDX-QSOという、あり得ない感じの結果・・・。SSNが相当に落ちてきた結果、40mで2局のRussia が収穫といったところでしょう。特に、コンテストでもないのにMoscow近くまで飛ぶとは思ってもいませんでした。無論、相手局の受信系に助けられてのことなんでしょうがね
 サイクル24は、流石に終焉を迎えて下降中・・・そして、1局だけ12mでUkraineとQSOできています。これが、このサンスポット周期の最後になるのか・・・来春もできるだけワッチしてみましょうか。
 ところで、この一般QSOの少なさはやはり「常態」のアンテナに起因する部分が多く、ステルス君は専ら「受信用」といったところ。釣竿君がもう少しお手軽にセットアップできれば・・・。

 ◆ ヘッポコ電子工作は相変わらず「亀の歩み」

 中華で必要そうなデバイスをポツリポツリ購入しつつ、今年こそSSGを完成に・・・と思っていましたが、どうしても寄り道になってしまいます。APB-3があるのを良いことに変な実験に熱中したり、もう2台もある周波数カウンタの「3台目」を画策したりと、目標通りに行かないのが悩ましい・・・いや、面白いところ
 そんな中、「自分的2015年ヘッポコ工作グランプリ」に輝いたのは「超簡単、電流測定アダプタ」ですっ もの好きにもこのブログをお読みの諸兄にも、是非製作して頂きたい一品です。ACアダプタや電流計が付いていない電源でプチ電子工作ををお楽しみの方には必携かも・・・キット販売でもしようかしら

 こうして、やや平凡な2015年が過ぎていくようです。来年の抱負は・・・気が向いたら、来年記事にするかも


ついに決定版! ソースフォロワ実験終了

2015-12-23      
 我ながら長いこと拘りましたが、漸くソースフォロアの決定版に辿り着いた感じです。用途は、周波数カウンタの入力アンプやノイズアンテナの初段(一般にPA0RDT考案の「Mini-Whip」の通り名で有名)など、比較的微小信号を扱う部分でしょうか。

 今回は、もう既にいろいろな形で記事にしてきたことから、自分の覚え書きとして回路図と特性をサクッとアップしておきましょう。



 入力にあたるゲートのバイアス抵抗は、実用時のハイインピを想定して2MΩ分圧・・・大凡1MΩの入力抵抗にしてあります。Rsはボリュームで追いかけましたが、286Ωとなりましたので、270-300Ωくらいが目安になります。Idssがもう少し大きい場合には、直前の実験結果より330Ωくらいがよさそうですね。

 この実験では、Rsの部分に(1)同じ程度のIdssのFETを入れてみる、(2)定電流ダイオードにしてみる・・・という実験を併せて行いましたが、出力インピーダンスを「50Ω終端」としたため、大きめの電流が必要だったことからイイ感じの組み合わせを探し切れませんでした。定電流ダイオードで上手くいけば、余計なFETを使うこと無く処理できていいなぁ・・・と思ったんですが、もっと別のシチュエーションの時に改めて検証したいと思います。



 結果的に-3.5dB程度のロスに納めることができました。もう少しVgsを小さくできれば・・・と思いますが、手持ちのFETのバリエーションや「残り数」の塩梅を考えても、もうこれでいいや・・・といった感じです

 いよいよ、年の瀬が迫ってきました。周波数カウンタとしての製作にこの冬休みを当てたいと思っていますが、なんか「寝正月の雰囲気」・・・勿体なく過ごさないように気をつけないと

また間違えた・・・ソースフォロワの追試

2015-12-20      
 昨日はちょっと強めの寒風の中、浅草を漫ろ歩きしてきました。帰りには、かれこれ6,7年振りに田原町の「染太郎」へ・・・入店時間が夕飯の時間より早かったことから丁度空いていて、のんびりと鉄板焼きとビールで至福の時間を過ごしてきました。

 昨日のブログにも書いたように、ソースフォロワで躓いて何となく方針めいたものを決めましたが、今日我が師匠の旧ローカル”とおちゃん”からコメントあり、曰く「ソースフォロワの実験、間違ってないかいカットオフしてないVgs低すぎない」との有り難いお言葉。で、実験回路を見てみると、またしてもバイアス回路がおかしいことに気付きました。この失敗、昨日の記事に書いた以前に製作したノイズアンテナのエラーと同じ・・・書いた時点で自分で気付きそうなもんなんですが 早速、再実験です。



 ゲート電圧を作り出すためのゲートとドレインの間の抵抗が抜けていました ソースフォロワの場合、VDDの中点辺りに電位を置けばよいことから、1MΩを1本追加しての実験です。また、電源のパスコンは前回実験の回路図には明記していませんでしたが、今回の回路図にはバッチリ書き込んでおきました。



 ソース抵抗を2種類用意して試しています。終端は50Ωです。ご覧の通り-6,7dB程のロスまで改善しましたが、結構な消費電流になりますから、ポータブルな機器製作ではちょっと不利です。今回完成を目指す周波数カウンタは、電池とACアダプタの両用で考えますが、何れにしても消費電流少なめが吉・・・ちょっと悩み所になりそうです。

 そこで、昨日出かける前に書き置きした・・・って、まぁ直前記事ですが、2SK161を使ったソースフォロワの測定も行いました。回路は上記のものと同じで、単にFETを入れ替えています。



 ソース抵抗は半固定抵抗で追い込み、固定抵抗の近い値のものに置き換えています。これで-4.5dB程度のロスに収まりそう。消費電流も6mAあまりでありお手頃・・・ソースフォロワの実験としてはこれで幕が引けそうです

 このソースフォロワを初段とし、後置に20dB程度のエミッタ接地アンプを置いてトータル+15dB程度のアンプを周波数カウンタの入力にしてもよさそうですが、やはりもう一声欲しいところ・・・もう一捻りするか否かは、次の実験で決めたいと思います。

ソースフォロワ向きのFETのチョイス

2015-12-19      
 暮れに向けての忙しさをさらに増幅させるような(って、この記事のカテゴリとは違いますよ)を乗り越え、漸く週末休みに辿り着きました。今日は午後からお出かけ・・・その前に、自分の頭の整理をしておきたいと思います。

 ここ一連の周波数カウンタ用入力アンプに関する実験を含め、何となくソースフォロワに自分の頭が持って行かれています。

 1) Vgs分の電圧降下でフォローしてくるわけだから、これがロスに
   見えてしまうのでVgsをできるだけ小さくしたい
 2) 後続の回路のインピーダンスが低いとドレイン電流(ソース電流の
   方がイメージが近い)を大きくしたいのでVgsが大きくなる

 この相反するところを「頃合いのFET」を見つけて片付ける必要があるわけです。今回ドライブするであろうアンプの入力インピーダンスは、エミッタ接地らしいかなり低い値ですから、適当なところで折り合いを付ける必要があることは解っています。まともに数十Ωの出力インピーダンスで戦おうとすると、J310辺りの大きなドレイン電流が流せるFETをチョイスしてやればいいんですが、Vgsが大きくなってしまうことは明白・・・。

 一方、ソースフォロワではいわゆる「ミラー効果」が(原理的に)現れないわけですから、特に内部でカスコード接続を施したFETは不要・・・ということで、手持ちでは2SK192A、J310、2SK19(古)の中からチョイスすればいいと考え、2SK192Aを使った実験をしてみたんですが、50Ω終端で-10dB相当のロスに見えるということが解りました。Vgsは実測で0.5V程度でしたからまぁ妥当な値。

 手持ちで小さい電流で動くFETとしては、2SK161を持っています。これは、以前にノイズキャンセラの「ノイズアンテナ」を作った際に使いましたが、これをすっかり忘れていました。この時は、このアンテナの動作原理があまりよく解っていなかったために「極端に入力インピーダンスを上げなくていいんじゃないか」と思って22KΩでバイアスしている変な回路になっていますが、ノイズアンテナとしては見事に動きました。
 今回もこれを使えばもう少し「ロス」が減りそう・・・ところが、このFETは内部カスコード構造なんですね。これはこのところのネットサーフィンで知りました。とは言え、まぁ気にしなければいいわけですから、このソースフォロワ騒動はこの石っころで折り合いを付けたいと思っていますが、最終的にはやはり「実験有りき」で進めたいと思います。

 それにしても、「ド近眼+老眼」でもまぁまぁ取り扱える従来型の「3本足」の中からベストチョイスするのは難しいですね

ソースフォロワはアッテネータ!?

2015-12-15      
 昨日は忘年会で日本酒を大いに飲んでハッチャケ過ぎて二日酔い、今日は挨拶回りもそこそこに早め帰宅しました。夕飯を食べたら漸く体調が回復、懲りずに軽く飲んでます そして折角直したAPB-3で、またしても基礎的な実験を実施。

 周波数カウンタの入力アンプの初段についてソースフォロアでいこうと決め、後段に実験済みである約20dBゲインのあるエミッタ接地アンプを配置してみたら、広帯域調整はできたもののゲインがかなり小さく・・・凡そ10dB程度のアンプになってしまいました。これでは目標の「数十mVrmsでもカウントできる周波数カウンタ」にはならないことが判りました。



 最良にチューニングしたアンプ全体のゲイン特性です。そもそも20dB程度のアンプにソースフォロワを前置しただけですから、もう少しゲインがあってよさそう・・・ということは、ソースフォロワでロスってるんだろうと踏んで、ソースフォロワ部分だけで改めて測定することにしました。覚え書きとして活用すべく、回路図も作っておきました。



 さぁ、サクッと測定です。



 50Ωと1MΩで各々終端してみました。後続のアンプの入力インピーダンスは数百Ω~20Ωくらいになりますから、50Ω終端の場合(青い線)が参考になりそう・・・-11dB程の値がほぼフラットになっていることが判ります。これでアンプ全体のゲインが凡そ10dB少ないことに合点がいきますね。逆に、後続のアンプでこの分を補ってやらないと当初予定のゲイン稼ぎはできないということですね。

 さぁて、どうしたもんだべな・・・

APB-3が壊れた・・・直した

2015-12-13      
 このところPICを使った周波数カウンタの入力アンプの実験を平日の晩に絶好調()で続けていましたが、金曜の晩にAPB-3の出力が小さいことに気付きました。実験の途中から小さくなった感じ・・・「やべぇ、壊したか」と思ったら、壊してました



 APB-3は、完成時のチェックとして「入出力をケーブルでショート、50Ω終端したネットアナ測定で-10dB(下の方の周波数)から-15dB(40MHz)程度の測定が出来ればヨシ」という確認をすることになっています。最新の実行ファイルである「2014/07/10版」では、これより少し低い出力(下の方で-11dB程度、40MHz付近で-16dB程度)になるはずがこの有様 青い線が50Ω終端であり、見事に10dBほど落ちています。赤い線の1MΩ終端は何やら波打っていますが、こんな風ではなかったなぁ
 この状態では入力側の不具合も考えられるんですが、そこは自前の電力計で出力が小さいこと、さらに入力側はクラニシ君@簡易SGで問題が無いことを確認しました。購入直後の各周波数の電力を測定しておいたのが役に立ちました・・・といっても、故障確定

 この電力低下についてネットを検索したら同様な現象に見舞われている方の記事を発見したんですが、この方の処置は最終的に「出力側のDACの換装」に至っています。そこで、APB-3の開発者である「おじさん工房」さんの掲示板に質問を上げさせて貰う一方、このDAC(AD9707)は何処ぞに・・・と調べると、Analog Devices の品揃えが多い若松通商さんに売っていることが判りました。そして、昨日の土曜に買いに行きました。店員さんに、「これ、半田付けするの 大変そうですね・・・」と同情されてしまいました

 今朝は朝から準備開始です。



 真ん中の正方形のゲジゲジが今回のターゲットです。周辺が比較的空いているため、換装作業はやり易そう・・・って、これじゃぁ広さが判らないですね では、今回の修理役者と共にもう一枚。



 ミニトーチと先が少しカッティングされているこて先の横にあるのが新しいDACです。換装するDACは、このスナップの上の方に少しだけ見えている養生テープ(これは百均で購入)で足が見えるように四角く囲い、それを何層か重ねて「耐熱壁」を作ります。そして、「どうせ壊れているんだ」と言い聞かせてトーチでこのDACを「火炙り」に・・・というわけで、取り外した様子を。



 この養生テープ、結構燃え出すんで最初ちょっとビビりますが、かなり「強気」で炙らないといつまで経っても外れません。この後、DACの「退去跡地」のハンダを吸い取りながら整地し、フラックス除去液でよく拭いてから新たなDACを乗せて半田付けします。
 今回換装するAD9707はQFNパッケージで、0.5mmピッチですが案外取り付けはスムーズ。そもそもハンダメッキが効いているランドへの取り付けですから、ハンダてんこ盛りで後から吸い取るのではなく、糸半田を溶かしながらランド部分をさらっていくと上手く付いた感じ。



 換装が完了しました。本当にくっついたのかひとまず見渡しましたが、あまりよく判らないんでヨシとしました(ちょっと乱暴な判断

 一方、この取り付け作業の折、以前に基板裏面に施した「スプリアス改善対策」のFB9が外れてしまいました。よく見ると、この部品が折れてしまっていて上手くありません。そこで、適当なFBを取り付け直しました。



 FBを入れたのはお呪いのようなもの。この処置は水晶発振器にピュアな電源供給を行えばよいようで、FBを取り外して3.3Vのレギュレータ出力(このスナップの右端)に繋げてもよい・・・と、おじさん工房の掲示板にも書き込みがありました。

 さぁ、修理は上手くいったのか・・・いよいよ通電。



 見事に復活しました いやぁ、ホッとしました。このブログに残していた各種の測定結果を見本にあれこれ試してみましたが、特に差異は見られず大丈夫なようです。

 今回の故障原因については先に記した掲示板に早速回答があり、入力側のADC同様、不用意な電圧印加や静電気などが考えられるとのことで、測定の際には出力側にもATTを入れたり小容量コンデンサを接続したりするなどの「自衛」が必要だということでした。何となく「出力側」ということで過信していましたが、今後は気をつけて扱おうと思います。

 故障発見時にはかなり落胆しましたが、あっという間に直すことが出来ました。メデタシ、メダタシ

2SC1906広帯域アンプの入力インピーダンス

2015-12-08      
 今日は久し振りに早く帰宅できました。プライベートの方でも一件落着したことがあり、平日にも関わらずちょっとした開放感・・・の割には、またしてもヘッポコ実験に手を染めました 実験机は一昨日の日曜日のままですから、チョチョイノパで準備完了。

 2SC1906を使った広帯域アンプの周波数特性は掴んだ感じですが、周波数カウンタのバッファアンプとしては、この広帯域アンプの前に前置するアンプへの「要求仕様」があります。それは、多分周波数によって入力インピーダンスが大きく違うであろうこの広帯域アンプができるだけ安定に動作するよう、ソースフォロワを前置して十分な電力供給をしてやるということ・・・ということで、この広帯域アンプの入力インピーダンスがどんな風なのか見ておこうと思い立ちました。

 この辺りの実験は、既に作成済みのインピーダンスブリッジを使ってAPB-3でトレースすればよく、実験自体は超簡単。平日のプチ実験には最適ですね 今回は、10KΩ負荷で動作している広帯域アンプの特性という格好で入力インピーダンスを測定してみました。



 補助的に50Ωの終端抵抗を測定してから、インピーダンスの「絶対値」のデータを採りました。500KHz辺りで900Ωに達した後、高い周波数に向かってスーッと下がってくるのが測定した入力インピーダンスです。やはり、エミッタ接地の入力インピーダンスは、各種の技術本に記述がある通り、かなり低くなっていますね。

 ここでFETアンプの実験を振り返ってみると、負荷インピーダンスが大きいと高ゲインの帯域が低い方にズレるという傾向があること(これは、ソース接地の宿命ですね)が思い出されますが、上のような特性のアンプにソース接地のFETアンプを前置したら、低域に高ゲインの帯域が寄るばかり・・・HFの途中辺りで急激にゲインが低下するのは目に見えています。やはり、周波数カウンタのバッファアンプの初段は、ソースフォロワを置くのが良さそうです。

 測定グラフでは、赤・青のカーソルラインが大凡「SWR≒2」の範囲を示しています。この辺りはゲインの平坦域として期待できる部分ですが、特にこの帯域より低い周波数の入力インピーダンスの挙動に対して前置のソースフォロワがどんな動きをするか・・・興味津々です

 段々と煮詰まってきましたが、そろそろこれまでの実験結果を基にバッファアンプを形にしようと思います。あ~ぁ、明日が休みならなぁ・・・

広帯域アンプ実験にブレッドボードは!?

2015-12-06      
 広帯域アンプの実験をブレッドボードで進めていましたが、どう考えても高域が落ち過ぎの感じが拭えず、「やはり、同じ定数の回路をベタアースで組んでみよう」ということで、FETの実験で使った使い古しの基板にサクッと組んでみました。



 SMAコネクタを基板に半田付けして立て、その中に「完全空中配線」で組んでいます。回路図も再掲します。



 V2としたのは、電源部分のパスコン。これは、ブレッドボードの実験では接続してありませんでした。この有無による特性の変化も含めて、またしてもAPB-3のネットアナで測定しました。



 直前記事に掲載したブレッドボードで測定したものとは、全く違いますね 50Ω終端の場合、25MHz辺りまではなだらかにゲインが上昇していきますが、10KΩ終端の方は15MHz辺りにピークがあり、高い周波数に向かって緩やかに落ちてます。作りっぱなしでもかなり広帯域で使えそうです。
 一方、電源部に入れたパスコンの周波数特性に対する影響は50Ω終端では違いが出なかったんですが、10KΩ終端の方は10~15MHz辺りの暴れが綺麗になりました。上記の測定では2.2μFを使いましたが、0.01μF程度でも同様の特性となりました。まぁ、あまり悩まずに入れといた方が無難なようですね。

 10KΩ終端の場合の下の方の周波数特性も採っておきました。








 これくらいのゲインが稼げるとなると、もう少し各部の定数を最適化すれば周波数カウンタのバッファとしては使えそうです。周波数のカウント部にはPICのTimer1を使うつもりですから、50MHzよりもう少し上まで測れれば上出来・・・とすると、まずは候補として考えてよさそう。ただ、10MHz以下の感度が低い部分について、エミッタに接続したパスコンの容量を大きくすると、かなり下の方に高ゲインの部分がズレてしまうため、2石で補完し合うような組み合わせ、或いは負帰還をかけた回路にした方が良いかも知れません。この辺り、どこまで拘るかの問題でしょう。

 もう一つ解ったことは、やはりブレッドボード上の高周波実験では、HFの下の方くらいまでが限界だということ。逆に言えば、ブレボ実験では各所の定数が妥当かどうかを知る程度に留め、最終的には今回のようなベタアースか万能基板上で最終的な実験をした方が良いということですね。

 今日の実験もまずまずの首尾で完了、普段より短い週末休みでしたが、そこそこ意味のある実験ができました

トランジスタアンプのエミッタに接続するコンデンサ

2015-12-06      
 12月最初の週末・・・金曜にはいきなり会社の所属部門の忘年会があり、翌日の土曜日は持ち帰り仕事を片付けるのに半日以上を費やしてしまいました。それでも、残り1日はのんびり過ごせそうです

 周波数カウンタの前置バッファの検討を続けています。初段のFETアンプの特性があまり芳しくなく、後段で受ける形になる1,2石の広帯域アンプのフラットな特性に期待がかかるわけで、実は味見的な実験は平日に少しずつ進めていたところ、これまたあまり芳しくない特性のよう 広帯域アンプって、こんなもんかなぁ・・・ということで、きちんとデータ採りすることにしました。
 きちんとデータを採ると言っても、まずはお手頃なブレッドボードでの実験。FETアンプの方はベタアース(秋月ミニ基板に銅テープを貼ったもの)に組んでSMAコネクタで入出力を接続しましたから、データ自体は丁寧に採ったつもりですが、今回の実験は一体どんな感じになるのか・・・。



 何の変哲も無い回路です。ベース電流をもう少し流したいと思ったんですが、3.9KΩの抵抗がなくてちょっと高め。コレクタ電流は7mA程度です。回路図上の「C」は何かって それは後のお楽しみということで



 実験風景をスナップにしました。これで上の方の周波数をどうこう言っても始まらないんですが、「ラフに組んだらどうなのよ・・・」といったような実験です。早速、実験結果をご披露。



 まずは、入出力を50Ωにした場合の特性です。既に正規化済みで、左の「MAG」がそのままゲインになります。緑、赤、青のカーブが何を指すか・・・の前に、周波数特性があまりフラットでないことは一目瞭然ですね。

 さて、そろそろ回路図にあった「C」の謎に触れたいと思いますが、実は今回の実験では、エミッタに接続するバイパスコンデンサの容量と周波数特性に密接な関係があることを知るための実験だったんです。

 上のグラフ上の緑、赤、青はそれぞれ2.2μF、0.01μF、1000pFを接続した場合の周波数特性です。このアンプの入出力のカップリングは0.01μFを使っていますから、パスコンの容量が同じ0.01μFの時に最大ゲインになっています。トロ活を始めとする技術書の広帯域アンプの解説には、容量の違うコンデンサを複数接続してこうしたピークをできるだけ作らないようにしよう(或いは、広帯域にインピーダンスを下げて安定化しよう)と書いてありますが、実際に見てみるとこんなに違うんですね

 もう一つデータを採りました。



 周波数カウンタの最終段に置かれるアンプの場合、出力インピーダンスは数十KΩになるものと思います。そこで、10KΩの終端でゲインはどのくらいになるか見てみました。なるほど、最も高い0.01μF の3,4MHz付近のゲインは30dBを超えています。

 折角ですから()上記3つのパスコンを全部繋いで測定。



 低い周波数では、2.2μFと0.01μFのコラボレーションで特性改善していますが、上の方はあまり顕著な改善はないようです。が、まぁこんなバラックでHF帯の上の方までは流石に解りそうもありませんね。ユニバーサル基板にちょっと組んでみて同じように確認すると、ブラボ実験の限界も見えてくるかも知れません。

 ちょっと夜更かししてしまいましたが、まずまず納得できる結果に落ち着きました
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どよよん無線技士

Author :どよよん無線技士
こおるさいん:JM1DPL

アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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