ナンチャッテなアンケートやってます!
2017-12-29
年の瀬を迎えました。昨日から冬休みに突入していたんですが、朝から半日は例によって二日酔いでフラフラしていました。午後から久方振りのLTSpiceで回路シミュレート。2SK192AのGRランクのモデルをでっち上げてあれこれ遊んでいました。今日はこれから買い物をしに「八潮」へ行こうと思っています・・・って、何処に行くかは言わずもがなですね
さて、今年は工作も思った程には捗りませんでしたが、まぁまぁ妙な実験を中心に過ごしてきました。そんな中、今年も一年頑張ってきたハンダゴテ・・・これは小学生の時(確か4年生)に買った30Wのもので、コテ先は替えつつも未だ現役として動いていますが、時に少しパワー不足を感じることがあって、ふと「40Wくらいの方がいいのかなぁ」と思いました。そして、工作好きのOM諸氏は一体何ワットのハンダゴテを主力に使っているか知りたくなり、ブログにアンケート設けちゃいました。
”あなたの工作の主力ハンダゴテは何ワット?”
年末年始の忙しいときですが、是非気軽に投票して下さい
なお、発表は正月明けを予定しています。宜しくお願いします

さて、今年は工作も思った程には捗りませんでしたが、まぁまぁ妙な実験を中心に過ごしてきました。そんな中、今年も一年頑張ってきたハンダゴテ・・・これは小学生の時(確か4年生)に買った30Wのもので、コテ先は替えつつも未だ現役として動いていますが、時に少しパワー不足を感じることがあって、ふと「40Wくらいの方がいいのかなぁ」と思いました。そして、工作好きのOM諸氏は一体何ワットのハンダゴテを主力に使っているか知りたくなり、ブログにアンケート設けちゃいました。
”あなたの工作の主力ハンダゴテは何ワット?”
年末年始の忙しいときですが、是非気軽に投票して下さい


AGC制御部の動き方
2017-12-23
年末が近づいてきましたが、気分的にはまだ”その気”にはなれずにいます。今年の仕事納めは通例より一日早い27日・・・なるべく”来年に丸投げ”みたいな残務を残さぬよう、ちょいと気合いを入れて今年一杯を勤め上げたいと思います。
AGC関連の検討が”机上”というか脳内思考から徐々に出て行きそうです。この辺りをまとめておきたいと思います。まずはグラフを。

前回の実験で、AGCアンプ出力のダイナミックレンジが凡そ「25dB」程度であることが判りました。そこでこのグラフでは、-127dBを最低レベルとして、25dB毎に分割したグラフを主軸として描いています。
まずは、ある時点でS4に満たない信号強度・・・-107dBの信号を受信したとします。この場合、まだAGCの制御範囲に満たないため、ゲインのコントロールはしません。つまり、①の範囲ではIFとしてのゲイン最大で動いている状態であり、言わば「放っておく」という感じ。
続いてS8に満たない信号強度・・・②の範囲で-87dBの信号を受信したとします。この場合、まずはAGCアンプのレンジ超え(①超え)がいきなり発生するため、即座に-25dBのAGCを掛けます。すると、AGC範囲で出力したい-13dBを下回ってしまいますから、掛け過ぎた10dB分を調整・・・-15dBのAGCを掛け直して完了。さらにこの信号が消失した場合、AGC時定数に従ってリリースしていきます。
S8以上の信号がいきなり入ってきた場合(③~⑤)も「-25dBのAGCを掛けてもレンジ超えが発生する」という事象が何回か続くだけで、レンジ超えしなくなったら正しい減衰量になるようAGCを掛けるという部分は変わりません。
さて、MC1350はお世辞にもローノイズとは言えないようです。

データシートから抜き出しました。HF帯の情報はありませんが、ひとまず45MHzのデータと同様としましょう。
今回のIF回路は2段で考えていますから、AGCをそれぞれ個別に制御することができます。これも、先のグラフに「二題」で示しています。
まず、黄緑の横縦矢印で示しているのが、前段と後段の制御範囲を同一の45dBにしたものです。こうすると、後段の制御が満了して前段に移るS9+15dBまでは、大凡前段のNFである6dBに近い値(データシートの抜き出しグラフ参照)に収まります。前段に制御が移るとNFは悪い方向に動いていきますが、既にかなりの信号強度で受信できている領域ですから、あまり気にならないでしょう。
一方、ピンクの横矢印の方は前段のゲインリダクションが-15dB程度・・・NFが13dB程度(これも抜き出しデータ参照)になっていますから、NF的には明らかに不利になります。
今回のMC1350x2の構成では、できるだけNFの良いフルゲインの状態を前段に任せられる「前段と後段の制御範囲を同一の45dBにする」というのが正解になります。これは、一般的な多段IFアンプにも適用できるセオリーになるでしょう。
自分用の頭の整理なんであまり上手く表現できていないんですが、今日のところはこの辺で切り上げたいと思います。
修正 2018/01/01>
我がブログのコメント主であるぶんきゅう先生よりグラフ表現のご指摘を頂きました。グラフを差し替え、ホンの一文字ですが記事も修正しました。ぶんきゅうさん、ありがとうごさいました。
AGC関連の検討が”机上”というか脳内思考から徐々に出て行きそうです。この辺りをまとめておきたいと思います。まずはグラフを。

前回の実験で、AGCアンプ出力のダイナミックレンジが凡そ「25dB」程度であることが判りました。そこでこのグラフでは、-127dBを最低レベルとして、25dB毎に分割したグラフを主軸として描いています。
まずは、ある時点でS4に満たない信号強度・・・-107dBの信号を受信したとします。この場合、まだAGCの制御範囲に満たないため、ゲインのコントロールはしません。つまり、①の範囲ではIFとしてのゲイン最大で動いている状態であり、言わば「放っておく」という感じ。
続いてS8に満たない信号強度・・・②の範囲で-87dBの信号を受信したとします。この場合、まずはAGCアンプのレンジ超え(①超え)がいきなり発生するため、即座に-25dBのAGCを掛けます。すると、AGC範囲で出力したい-13dBを下回ってしまいますから、掛け過ぎた10dB分を調整・・・-15dBのAGCを掛け直して完了。さらにこの信号が消失した場合、AGC時定数に従ってリリースしていきます。
S8以上の信号がいきなり入ってきた場合(③~⑤)も「-25dBのAGCを掛けてもレンジ超えが発生する」という事象が何回か続くだけで、レンジ超えしなくなったら正しい減衰量になるようAGCを掛けるという部分は変わりません。
さて、MC1350はお世辞にもローノイズとは言えないようです。

データシートから抜き出しました。HF帯の情報はありませんが、ひとまず45MHzのデータと同様としましょう。
今回のIF回路は2段で考えていますから、AGCをそれぞれ個別に制御することができます。これも、先のグラフに「二題」で示しています。
まず、黄緑の
一方、ピンクの横矢印の方は前段のゲインリダクションが-15dB程度・・・NFが13dB程度(これも抜き出しデータ参照)になっていますから、NF的には明らかに不利になります。
今回のMC1350x2の構成では、できるだけNFの良いフルゲインの状態を前段に任せられる「前段と後段の制御範囲を同一の45dBにする」というのが正解になります。これは、一般的な多段IFアンプにも適用できるセオリーになるでしょう。
自分用の頭の整理なんであまり上手く表現できていないんですが、今日のところはこの辺で切り上げたいと思います。
修正 2018/01/01>
我がブログのコメント主であるぶんきゅう先生よりグラフ表現のご指摘を頂きました。グラフを差し替え、ホンの一文字ですが記事も修正しました。ぶんきゅうさん、ありがとうごさいました。
AGCアンプとAD変換
2017-12-15
仕事の山がひと山越えました。暇になったとは言い難いんですが、ここ数日は比較的早めに帰宅できています。年末に向かって例年なら飲み会三昧なんですが、今春の”異動効果”で何やらペコペコしながらの無駄(
)な飲み会が減ったとは言えます。まさに良い傾向
勉強不足が露呈してなかなか進まなかったAGC関連の検討が漸く少し進み始めたと思ったら、AGCアンプの特性の取り直しに逆戻りしてしまいました。半年以上前の実験では最大出力のみに着目して悦に入ってしまいましたが、AGCアンプの後段に当たるダイオードによる倍波整流後の信号はそれほど「線形」にはなっていないのではないか・・・この辺りを再実験することにしました。

この回路は今年の3月に味見した回路構成通りに組んでいます。IF周波数は4MHzが前提。アンプの肝に当たるFETは、比較的手持ちの多い(というか、秋月で未だ入手できる)2SK192AのYランクを使っています。さらに整流用のダイオードは、V/UHFのデテクタ用途の安価(20円くらい)なダイオードを使っています。Vfが0.4V弱@1mAですから、1N60や古いショットキー(1SS43とか1SS97とか)とドッコイドッコイの特性です。要は、再現性が比較的高いであろうデバイス構成にしてみました。
入力のコンデンサ容量は、”3月末回路”では12pFというかなり小さな容量にしましたが、「並級ダイオード検波」で出力が下がってしまったため、27pFまで容量アップ。

検波回路への出力として-13dBm(50mV@50Ω)を仮定し、この出力を最大として入力を絞っていくと、上のグラフのような特性・・・ダイオード検波の特性がよく表れていて、予想通り”線形ではない”ということが解りました。
この特性の出力をAD変換で受けるとどうなるか・・・実はこれを想定した実験だったわけですが、グラフを流用することでこの様子が解ります。PIC内蔵のAD変換として、10ビットで見てみましょうか。

-13dBmを10ビットADCで表現できる最大値「1023」とすると、1dB刻みではあまり無理なく個々の「整数値」に変換されるはずです。つまり、今回の回路でも凡そ25dBの範囲はPICに無理なく取り込め、ソフト制御が可能になるというわけですね。
問題は、90dB程度のゲイン・・・AGCのダイナミックレンジとして100dB超を想定したIFアンプのダイナミックレンジをカバーする程には到底いかないわけで、さらに検討していく必要があります。この辺りが次の記事になりそうです。


勉強不足が露呈してなかなか進まなかったAGC関連の検討が漸く少し進み始めたと思ったら、AGCアンプの特性の取り直しに逆戻りしてしまいました。半年以上前の実験では最大出力のみに着目して悦に入ってしまいましたが、AGCアンプの後段に当たるダイオードによる倍波整流後の信号はそれほど「線形」にはなっていないのではないか・・・この辺りを再実験することにしました。

この回路は今年の3月に味見した回路構成通りに組んでいます。IF周波数は4MHzが前提。アンプの肝に当たるFETは、比較的手持ちの多い(というか、秋月で未だ入手できる)2SK192AのYランクを使っています。さらに整流用のダイオードは、V/UHFのデテクタ用途の安価(20円くらい)なダイオードを使っています。Vfが0.4V弱@1mAですから、1N60や古いショットキー(1SS43とか1SS97とか)とドッコイドッコイの特性です。要は、再現性が比較的高いであろうデバイス構成にしてみました。
入力のコンデンサ容量は、”3月末回路”では12pFというかなり小さな容量にしましたが、「並級ダイオード検波」で出力が下がってしまったため、27pFまで容量アップ。

検波回路への出力として-13dBm(50mV@50Ω)を仮定し、この出力を最大として入力を絞っていくと、上のグラフのような特性・・・ダイオード検波の特性がよく表れていて、予想通り”線形ではない”ということが解りました。
この特性の出力をAD変換で受けるとどうなるか・・・実はこれを想定した実験だったわけですが、グラフを流用することでこの様子が解ります。PIC内蔵のAD変換として、10ビットで見てみましょうか。

-13dBmを10ビットADCで表現できる最大値「1023」とすると、1dB刻みではあまり無理なく個々の「整数値」に変換されるはずです。つまり、今回の回路でも凡そ25dBの範囲はPICに無理なく取り込め、ソフト制御が可能になるというわけですね。
問題は、90dB程度のゲイン・・・AGCのダイナミックレンジとして100dB超を想定したIFアンプのダイナミックレンジをカバーする程には到底いかないわけで、さらに検討していく必要があります。この辺りが次の記事になりそうです。
半額になった秋月SMAコネクタ活用のススメ
2017-12-10
今週末は久方振りの”フリー”・・・といっても少々の買い物やらはありましたが、まずまずマイペースでのんびりの休日となりました。昨日から例のAGC関連の検討を本格的に始め、特性の取り忘れがあったためちょっとステップバックしたりで実験は継続中なんですが、ちょっと思いついて「戯れ記事」を。
今回のAGC回路の実験を始め、最近の実験には秋月のSMAコネクタを重用しています。

左が秋月のSMAコネクタです。4個で200円・・・単価50円という値段でちょっと高い気もしていましたが、秋月に寄る度に1袋ずつ購入していました。右は中華で見つけたコネクタで、これは単価換算で33円くらいでした(購入当時)が、芯線が太くてそのままではユニバーサル基板に刺さらないためあまり活躍せず、少し前に製作した50dBアッテネータに使った以外はケース取付用としてストックしてあります。
基板に直付けする際に邪魔になる白い絶縁材部分は、カッターで切り落として使います。

ハンダ付けの手間はありますが、端子間(芯線とグランド間)の容量は2pF程度と430MHzくらいまでの良好なコネクションが期待できますし、ワニ口などに比して圧倒的にしっかりとした接続ができます。測定精度の向上ややり直しの軽減など、恩恵はかなりあります
グランドへのハンダの”ノリ”もかなりいい感じで、30Wのハンダゴテでもちょっと長く加熱すればハンダ付けが可能です。勿論、2mmΦのビス・ナットとタマゴラグを買っておいてもいいでしょう。

買い込んだコネクタは「食べられません」と一緒に瓶詰めにしています。50個くらいはストックできたようです。
実はこのコネクタが何と半額になりました
4個で100円、単価25円ですから、単品購入のコンデンサや抵抗などと遜色のない値段で入手できるように・・・これは、活用しない手はありませんよ
今回のAGC回路の実験を始め、最近の実験には秋月のSMAコネクタを重用しています。

左が秋月のSMAコネクタです。4個で200円・・・単価50円という値段でちょっと高い気もしていましたが、秋月に寄る度に1袋ずつ購入していました。右は中華で見つけたコネクタで、これは単価換算で33円くらいでした(購入当時)が、芯線が太くてそのままではユニバーサル基板に刺さらないためあまり活躍せず、少し前に製作した50dBアッテネータに使った以外はケース取付用としてストックしてあります。
基板に直付けする際に邪魔になる白い絶縁材部分は、カッターで切り落として使います。

ハンダ付けの手間はありますが、端子間(芯線とグランド間)の容量は2pF程度と430MHzくらいまでの良好なコネクションが期待できますし、ワニ口などに比して圧倒的にしっかりとした接続ができます。測定精度の向上ややり直しの軽減など、恩恵はかなりあります

グランドへのハンダの”ノリ”もかなりいい感じで、30Wのハンダゴテでもちょっと長く加熱すればハンダ付けが可能です。勿論、2mmΦのビス・ナットとタマゴラグを買っておいてもいいでしょう。

買い込んだコネクタは「食べられません」と一緒に瓶詰めにしています。50個くらいはストックできたようです。
実はこのコネクタが何と半額になりました


忙しい合間の電圧計の処置
2017-12-07
師走を迎えて早一週間、めっきり寒くなりました。暑がりの自分はスーツの下にベストを着て凌いでいましたが、流石に今朝からコート着用。まだ、コートの裏に付ける着脱可能なモアモア(何ていう名前か知らん・・・)は外してありますが、快適に通勤できました。
このところ仕事の方が結構忙しくて早く帰ってきてもグロッキーなことが多く、22時前後に寝てしまう始末・・・これでは、ヘッポコ工作が進みません。そこで、今年のGW明けに発覚した「秋月デジタル電圧計」の発振(多分、ダイナミック表示の電圧変動の漏れ)について処置し、我が主力電源の電圧監視を行えるよう試みました。
この処置のヒントは、記事にも時々登場する「とおちゃん」の「電源三線化」でした。即ち、二線式電圧計で共用となっている電源と測定端子としての分離です。この改造方法はネットに記事が一杯転がっていますから割愛するとして、どんな風に処置したかを回路図で説明しましょう。

要は、電圧計の電源はレギュレータのIN側・・・どでかい容量のコンデンサがある方に接続して800Hzのパルスを吸収させようという魂胆です。さらに、この電源の回路構成上ブリッジ出力電圧が結構高くなり、電圧計にとってはちょっと心配な電圧が掛かりますから、回路図上の赤線の先っちょに510Ωの抵抗を直列に入れました。
では、この対策結果をご覧あそばせ

やれやれ、これで800Hzご一行様がいなくなり一件落着。

やはり、ロータリースイッチ周りの小さなレタリングより、電源電圧がハッキリとよく見えます。隣に鎮座まします旧型電圧計もスナップに。斯くして、ちょっと二枚目になった電源・・・平日のプチ修理はめでたく完了となりました。
このところ仕事の方が結構忙しくて早く帰ってきてもグロッキーなことが多く、22時前後に寝てしまう始末・・・これでは、ヘッポコ工作が進みません。そこで、今年のGW明けに発覚した「秋月デジタル電圧計」の発振(多分、ダイナミック表示の電圧変動の漏れ)について処置し、我が主力電源の電圧監視を行えるよう試みました。
この処置のヒントは、記事にも時々登場する「とおちゃん」の「電源三線化」でした。即ち、二線式電圧計で共用となっている電源と測定端子としての分離です。この改造方法はネットに記事が一杯転がっていますから割愛するとして、どんな風に処置したかを回路図で説明しましょう。

要は、電圧計の電源はレギュレータのIN側・・・どでかい容量のコンデンサがある方に接続して800Hzのパルスを吸収させようという魂胆です。さらに、この電源の回路構成上ブリッジ出力電圧が結構高くなり、電圧計にとってはちょっと心配な電圧が掛かりますから、回路図上の赤線の先っちょに510Ωの抵抗を直列に入れました。
では、この対策結果をご覧あそばせ


やれやれ、これで800Hzご一行様がいなくなり一件落着。

やはり、ロータリースイッチ周りの小さなレタリングより、電源電圧がハッキリとよく見えます。隣に鎮座まします旧型電圧計もスナップに。斯くして、ちょっと二枚目になった電源・・・平日のプチ修理はめでたく完了となりました。