ヘッポコの極み・・・回路の中のコンデンサ耐圧に関する発見
2020-02-11
巷は、新型コロナウィルスの件で話題沸騰となっていますね。昨日は、所属会社のグループ一斉に海外渡航に纏わる注意喚起のメールが飛んできましたが、門外漢の自分としてはどこかピンと来ません。手洗いとうがいの励行を最優先に流行性感冒やインフルの予防と同じ防護策しか無さそうですから、変に慌てずに対処したいと思います。
ここ数ヶ月は、段階的に家の中の家具入れ替えを進めるため、なかなか落ち着いてヘッポコ工作に手を染め難いことになります。手始めとして、我が納戸シャックにあったキーボード(KORGのちゃんとした奴)が出て行き、代わりに部品整理棚が一昨日の日曜夕刻に届いて今日の祝日を部品整理に充てていますが、一寸違うことに手を染めてしまっています
果たして今日中に終わるんかいなぁ
年末・年始からオーディオ寄りの工作記事が続きますが、実はピロースピーカーとして、8cmユニットが入る10cm四方の密閉型スピーカーを製作中です。既に形にはなっているんですが、上記の通り家具の入れ替えがあることに加えて塗装にも手を染めたい(塗装だけに・・・っておい
)と考え、前面パネルは小型のクランプで仮止めして視聴しています。
このスピーカー云々は別記事に譲ることにしますが、今使っている”Sound Blaster play! 3”の出力で鳴らすのは心許なく、数百mWのアンプでもこしらえようかと例によってLTspiceで回路シミュレーションを始め、そこそこ煮詰まっています。そして、その回路のあちこちの電圧を測っていたら、超当たり前なことに気付きました。
※注意:ここから先、ベテラン工作士の方々には無用、Yahooニュースでもご覧頂いた方が無難ですぜ。
さて、何に気付いたかというと・・・まずは回路図をご披露。

0.5Wクラスのミニ・オーディオアンプです。Q1は無くてもいいんですが、入出力の位相が引っ繰り返るのがちょっと嫌で入れています。その後段にはオーソドックスなSEPPを配しています。これで1W弱までは、歪みも少ない出力が可能でしょう。
この回路のシミュレーションをしながらあちこちの定数を弄っていて気付いたのが、各コンデンサに加わる電圧についてです。C1から順に見てみると・・・
C1:入力が小さいため、Q1のバイアス電圧である1.97V程度
C2:Q1の出力に重畳された7.89VとQ2のバイアス電圧である1.47Vの差
C3:A級増幅のエミッタ部であり、1.06V程度で一定
C4,C5:電源部であり、凡そ電源電圧(12V)と同程度
C6:Q3とQ4の出力電位6.19Vを中心上下に数V動く程度
C7:ここに接続するコンデンサはケミコンでは無いため、あまり考慮は要らない
如何でしょうか
交流が掛かる部分はその電圧の振れ幅を考慮する必要があります。また、マージンをどの程度取るかは、設計者の経験がモノをいう部分ですが、仮にアマチュア仕様として”1.5倍”とすると・・・
C1,C3:6.3V
C2:10V
C4,C5:16V
C6:10Vまたは16V
ということになりますね。
ケミコンは、耐圧によって大きさ・・・さらに価格(低耐圧ほど安い)まで違ってきますから、何か大物をこしらえる場合やキットで量販しちゃったりする場合には、この辺りが響いてくるかも知れません。これまで何となく、或いは面倒くさくて「電源電圧が12Vだから16Vでよいな」とあまり深く考えていませんでしたが、今後はコンデンサに掛かる電圧にも目を向けて、少しでもお財布に優しい設計を心がけたいと思った次第。
これも、ヘッポコ所以の記事になってしまいましたが、自分以外のどなたかの参考になれば幸いです
ここ数ヶ月は、段階的に家の中の家具入れ替えを進めるため、なかなか落ち着いてヘッポコ工作に手を染め難いことになります。手始めとして、我が納戸シャックにあったキーボード(KORGのちゃんとした奴)が出て行き、代わりに部品整理棚が一昨日の日曜夕刻に届いて今日の祝日を部品整理に充てていますが、一寸違うことに手を染めてしまっています


年末・年始からオーディオ寄りの工作記事が続きますが、実はピロースピーカーとして、8cmユニットが入る10cm四方の密閉型スピーカーを製作中です。既に形にはなっているんですが、上記の通り家具の入れ替えがあることに加えて塗装にも手を染めたい(塗装だけに・・・っておい

このスピーカー云々は別記事に譲ることにしますが、今使っている”Sound Blaster play! 3”の出力で鳴らすのは心許なく、数百mWのアンプでもこしらえようかと例によってLTspiceで回路シミュレーションを始め、そこそこ煮詰まっています。そして、その回路のあちこちの電圧を測っていたら、超当たり前なことに気付きました。
※注意:ここから先、ベテラン工作士の方々には無用、Yahooニュースでもご覧頂いた方が無難ですぜ。
さて、何に気付いたかというと・・・まずは回路図をご披露。

0.5Wクラスのミニ・オーディオアンプです。Q1は無くてもいいんですが、入出力の位相が引っ繰り返るのがちょっと嫌で入れています。その後段にはオーソドックスなSEPPを配しています。これで1W弱までは、歪みも少ない出力が可能でしょう。
この回路のシミュレーションをしながらあちこちの定数を弄っていて気付いたのが、各コンデンサに加わる電圧についてです。C1から順に見てみると・・・
C1:入力が小さいため、Q1のバイアス電圧である1.97V程度
C2:Q1の出力に重畳された7.89VとQ2のバイアス電圧である1.47Vの差
C3:A級増幅のエミッタ部であり、1.06V程度で一定
C4,C5:電源部であり、凡そ電源電圧(12V)と同程度
C6:Q3とQ4の出力電位6.19Vを中心上下に数V動く程度
C7:ここに接続するコンデンサはケミコンでは無いため、あまり考慮は要らない
如何でしょうか

C1,C3:6.3V
C2:10V
C4,C5:16V
C6:10Vまたは16V
ということになりますね。
ケミコンは、耐圧によって大きさ・・・さらに価格(低耐圧ほど安い)まで違ってきますから、何か大物をこしらえる場合やキットで量販しちゃったりする場合には、この辺りが響いてくるかも知れません。これまで何となく、或いは面倒くさくて「電源電圧が12Vだから16Vでよいな」とあまり深く考えていませんでしたが、今後はコンデンサに掛かる電圧にも目を向けて、少しでもお財布に優しい設計を心がけたいと思った次第。
これも、ヘッポコ所以の記事になってしまいましたが、自分以外のどなたかの参考になれば幸いです

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コメントの投稿
No title
アンプの回路のコンデンサの耐圧に関する記事、とても参考になります。容量の決め方についてもルールを記述されると更に参考になりそうです。
コンデンサ容量は・・・
bachさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
コンデンサ容量の決定は、個々に条件が多岐に渡るんでエイヤ!の部分が大きくなりますが、ある程度「このくらいで充分」という容量は決められそうです。特に、この記事の回路に限れば、全て説明できそうです。
記事にできるか考えてみますね(^o^)/
コンデンサ容量の決定は、個々に条件が多岐に渡るんでエイヤ!の部分が大きくなりますが、ある程度「このくらいで充分」という容量は決められそうです。特に、この記事の回路に限れば、全て説明できそうです。
記事にできるか考えてみますね(^o^)/
コンデンサ容量
コメントを書いてから、何だか面倒なお願いをしてしまったような気がしました。hi
回路定数の決定をするのは、もう回路設計をしようねっていう段階ですね。お手数ですが教授願います。
回路定数の決定をするのは、もう回路設計をしようねっていう段階ですね。お手数ですが教授願います。
フィードバック
このアンプの回路、よく見られるフィードバックが掛かっていませんね。フィードバックを掛けると低歪、周波数帯域の拡大、素子のバラつきの吸収などが行えると聞いた覚えが有ります。このアンプでフィードバックを掛けるとしたらどのようにするのでしょうか?
次の記事のコンデンサの容量の決め方も併せて、この機会に勉強したいと思っています。引き続きブログを期待しています。
次の記事のコンデンサの容量の決め方も併せて、この機会に勉強したいと思っています。引き続きブログを期待しています。