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TS-590とIC-705の受信性能比較 (1/2)

2021-01-04      
 2021年の仕事が始まりました。今日は未だ本格的な通勤ラッシュに至っておらず、なんと最寄駅から都内の本社までの乗車時間約1時間をずっと座ることができました。こんなの初めて・・・まぁ、明日からは元の混雑っぷりになると思います

 寝正月を過ごしたとはいえ流石にネットサーフィンくらいはしましたし、最終日にはプチ工作まで手を出したと直前ブログでお知らせしましたが、そのネットサーフィンで時々チェックしていたIC-705の受信性能データがアップされているのに気づきました。

 自分が受信性能データをチェックしているのは、以下の2つです。

 ① PA1HR局(HANS REMEEUS氏)がまとめられているQSTマガジンのサマリーデータ
 ② Sherwood Engineering Inc.の受信性能データ

 ここには、多数の(殆どの?)アマチュア無線機に関する性能データが掲げられており、受信性能の客観的な比較には非常に便利です。リンクは張っていませんが、すぐに見つかると思います。

 この記事では、①のデータを読み易いように(というか、このブログで表示し易いように)まとめました。この表をクリックすると少し大きいのが現れます。



 左端に"3rdorder Dynamic Range"の2KHzの値(黄色でハッチングしたところ)で降順に並べて順位を付けていますが、自分の主力機であるTS-590S(自分が持っているのは50W機のため"D")が26位、IC-705が36位となっています。

 さて、最初のデータである"Reciprocal Mixing Dynamic Range"(RMDR)は、昨今のSSB/CW無線機器には欠かせない指標です。「近接する強信号の影響で、受信感度がどの程度の影響を受けるか」というものであり、このQSTのまとめでは小さい数字ほど良いということになります。特にコンテストなどの狭い範囲が極端に混んでいる場面では、この数値がモノを言うでしょう。
 残念ながら、TS-590Sの方は測定データがないものの、IC-705の2KHz離調時で"-110dB"という値は、兄貴分のIC-7300を超えてIC-7610にも引けを取らない値です。特にRFダイレクトサンプリングを採用した機器ではこの値が良好なものが多く、いわゆるスーパーヘテロダイン方式のものより優秀なようです。
 参考に、TS-590Sの後継であるTS-590SGのデータを下の方に付記していますが、RMDRに関して言えば、IC-705の方が優秀と言うことができそうです。

 次の"Blocking Gain Compression"も、目的信号が他の信号に抑圧されてしまう度合いを示すものです。目的信号より俄然強い信号を受信してその強い信号で受信アンプが直線性を失うような時、受信アンプのゲインが見かけ上小さくなり、目的信号が弱められてしまうというものです。
 この値は大きいほど良いというものですが、IC-705は結構奮闘しており、2KHz離調時の測定値はTS-590を若干上回っていますね。しかし、20KHzまで離調した場合はTS-590Sには及びません。

 続く"3rd Order Dynamic Range"は、他局の強い信号の合成により、実際には存在しない周波数にその信号が現れる度合いです(もっと詳しく説明したいんですが、JAIAから分かり易い説明ドキュメントが提供されていますのでご覧あれ~)。混雑しているバンド内には様々な強さの信号が無数にあり、それらが複雑に組み合わさるため、この”幽霊”のような架空の信号が目的信号に影響を与える場合があるわけです。
 この指標も大きい方が良いわけですが、これはTS-590Sに軍配。IFフィルタを具備する強みで、ある程度離調した信号は入ってきませんから、その恩恵が反映した測定値だと思います。
 残念ながら、IC-705では2KHz離調時と20KHz離調時に差はなく、満遍なく影響を受ける・・・そんな感じでしょうか

 最後の指標は俗に"IP3"などと略される"3rd Order Intercept"・・・これは、前述の"3rd Order Dynamic Range"の数値版と捉えていいと思います。目的信号以外の2つの信号が"幽霊"を作り出し、その信号が丁度目的信号と重なった場合に、その"幽霊"が目的信号と同じ強さになる点のことです。
 この指標は、IC-705では測定されていないため何とも言えませんが、その傾向は"3rd Order Dynamic Range"で推察できそう・・・TS-590Sに軍配でしょう。

 閑話休題。昔はフロントエンドの石にパワーMOSFETを使ってアイドリングをたくさん流して歪みを極力抑えたり、そのやや下のグレードでは"2SK125"に代表されるFETをゲート接地で動作させ、できるだけフロントエンドやそのあとのミキサー段で飽和しないように回路設計しました・・・って大昔の出来事のように言っていますが、アナログ好きの自作派はまだまだ「ゲート接地アンプで何とかしよう」という御仁も多いことでしょう。というか、自分は簡単なアナログ回路辺りまでしか手が出ません

 さぁ、大凡の受信性能の傾向は判りました。IC-705は狭帯域(数KHz)の受信性能は”イイ線”ではあるものの、コンテスト指定の周波数帯域(数十KHz以上)に多くの局がひしめき合うような状況においてはTS-590Sに軍配・・・という感じでしょうか。
 確かに、IC-705で初参戦した全市全郡でも、近接局が気になるという場面より少し離れた周波数にいる強力局の方が気になる感じでした。最近は、同市内の超強力局(コンテストステーション)が出現しないんで、過去のTS-590”D"での経験との比較ができませんが、大凡100K¥ちょいの小っこいリグにしたら、IC-705は「上出来中の上出来」かも知れません

 受信データチェックの②については、次回に回すことにしましょうかね
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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