fc2ブログ

100mWでSWR検出できるのか!?

2011-11-26      
 SWR検出部の回路では、「①-20dBカップラで高周波を拾う→②ショットキーダイオードで整流して電圧で取り出す→③PICのA/D変換で数値化」というプロセスになります。

 PICは5V動作で考えており、A/D変換のリファレンス電圧は外から与えずVDD・・・すなわち最大5Vにしますので、5W送信時に5VになるようにするとA/D変換の分解能を最大限に活かせます。10ビットの分解能のため最大1024階調の変換・・・1階調の電圧差は約5mVになりますが、入力が5Vを超えると具合が悪いため、5Vを若干下回る電圧になるように調整する必要があります。

 一方、5W出力を-20dBカップラで拾うということは、0.05Wがダイオードに印加される計算になりますが、この時の電圧を50Ω系の回路として計算すると約2240mVp・・・ダイオードの電圧降下を踏まえると凡そ2Vの電圧が現れるはずです。つまり、2V→5V近くまで・・・要は2.5倍程度の電圧増幅してやらなければならず、これがSWR検出部とPICの間に入れるOPアンプの設計仕様になります。

 SWR測定時に小さな電力で測定する場合を考えます。

 IC-703の出力切替の仕様では、最大出力5W時の「クイックセットモード」(パネル操作により、簡単に電力が絞れるモード)における最小出力は100mWです。この送信出力を基に上記同様に計算すると、ダイオードの出力電圧は110mVp程度。これを5V付近まで増幅できるといいのですが、OPアンプの増幅率を可変にするためにはPIC側からの何らかの制御(増幅度を決める抵抗をリレー切り替えするなど)が必要・・・しかし、生憎PICポートはパンパンです
 OPアンプの増幅率を2.5倍固定とすると、100mW出力時のPIC入力電圧は凡そ275mVです。1階調の電圧差は約5mVですから、A/D変換後の値は「55」になります。この条件でSWRを測定する場合の概略を表でまとめてみましょう。

反射値03581119283755
SWR換算1.001.121.241.341.502.053.075.11

 これなら、100mW出力でも見当は付きそうですね

 ※ 2012/02/12 100mWでは、ダイオードの非直線域に掛かってしまうため、少々怪しそう・・・。
関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

Calendar
08 | 2023/09 | 10
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
New !
Category
Comments
Monthly Archives
Track Backs
Counter
Sunspot Now !

 


Survey Results

 

Profile

どよよん無線技士

Author :どよよん無線技士
こおるさいん:JM1DPL

アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

メールは「JARL経由」でお願いします。

Links
Follow me !
RSS Links
QR Code
QR