VXO実験-4 バッファの小手調べ
2012-09-02
今回実験中のVXOやVFO、VCO、キャリア発振などなど、発振部分には付いて回るバッファ回路・・・発振部への影響を考慮すると「限りなく軽い自励発振を妨げずに必要な出力まで持ち上げる」という役割ですから、前段の負荷をハイ・インピで受けて増幅する格好ですね。こうなると、J-FETのソース接地が思い浮かびます。回路構成も比較的簡単で安心して使えます。
一方、今回作ろうとしているのは狹帯域SGですが、周波数と出力電力をある程度いじれるようにしたいという目論見があり、周波数の可変はVXO(実験3である程度形にしました)に任せるとして、出力可変をどうするか・・・ここが課題です。
ただ、「気楽に使えるSG」と考えるとこの部分だけあんまり凝っても仕方がないし、ボリュームで調整できる程度・・・となれば、入力にそれこそ抵抗値の比較的大きいボリュームを付ければいいかな
っと安易に考え、早速回路図を引いてみました。

今回のもう一つのテーマ(いつの間に・・・)である「死蔵部品の活用」を念頭に考えたものの、FETは手持ちが限られていますので、大昔の定番中の定番「2SK19」のYランクをチョイス。残り一つを使うことにしました。GRランクは残り8本ありますが、2SK19自体はまだネットでは流れているようですね・・・知りませんでした。
回路構成も何も・・・見ての通りの簡単な構成なのですが、出力の82pFの部分にどういうわけか56pFを付けたり、それでも出力が足りないためソース抵抗(22Ω)を取っ払ったりして結構苦労しました
さて、バラックに次ぐバラックですが、2SK19Yの勇姿を記念撮影。

暗いし黒いし俯きがちなんですが、「Y」の字が辛うじて見える方の
は、まだまだイケてると思いますよ
さぁ、問題の出力と波形です。まずは最大出力。

正弦波を綺麗にする実験の際の測定データと比較して、16dBほど出力電力がアップしています。スペアナが構成前ですので絶対値は不明ですが、増幅分のこの値は大体合っていそうです
そして、出力を絞っていく内に面白いことを発見しました。

丁度10dBほど出力を絞ると高調波が激減
基本波に近い第二から第四高調波が落ちているのが解りますね。この調整ポイントはやや広めに位置しています(ボリュームでの調整幅が広い)ので、簡単に綺麗な波形が得られるようです。
考えられる要因を列挙しておきます。
◆ 発振部の負荷として、高調波が少ないインピーダンスに整合
◆ バッファの入力インピーダンスにより、高調波が少ないポイントがある
◆ 出力が大きい時は、バッファ部分への入力過多で歪んでいる
何れにせよ、こうした部分にもインピーダンスマッチングの重要性が隠れているようですね・・・まだまだ、勉強しなくっちゃ
残された問題は「出力不足」です。もうちょいバッファ部でゲインを稼いでやり、欲を言えば10dBm以上の出力を期待したいところです。折角の「死蔵Yランク」でしたが、ちょっと足りなかったかな
GRランクに変えるか、もう少し新しい素子を使って凌ぐか・・・これが次の課題になりそうです。
一方、今回作ろうとしているのは狹帯域SGですが、周波数と出力電力をある程度いじれるようにしたいという目論見があり、周波数の可変はVXO(実験3である程度形にしました)に任せるとして、出力可変をどうするか・・・ここが課題です。
ただ、「気楽に使えるSG」と考えるとこの部分だけあんまり凝っても仕方がないし、ボリュームで調整できる程度・・・となれば、入力にそれこそ抵抗値の比較的大きいボリュームを付ければいいかな


今回のもう一つのテーマ(いつの間に・・・)である「死蔵部品の活用」を念頭に考えたものの、FETは手持ちが限られていますので、大昔の定番中の定番「2SK19」のYランクをチョイス。残り一つを使うことにしました。GRランクは残り8本ありますが、2SK19自体はまだネットでは流れているようですね・・・知りませんでした。
回路構成も何も・・・見ての通りの簡単な構成なのですが、出力の82pFの部分にどういうわけか56pFを付けたり、それでも出力が足りないためソース抵抗(22Ω)を取っ払ったりして結構苦労しました

さて、バラックに次ぐバラックですが、2SK19Yの勇姿を記念撮影。

暗いし黒いし俯きがちなんですが、「Y」の字が辛うじて見える方の


さぁ、問題の出力と波形です。まずは最大出力。

正弦波を綺麗にする実験の際の測定データと比較して、16dBほど出力電力がアップしています。スペアナが構成前ですので絶対値は不明ですが、増幅分のこの値は大体合っていそうです

そして、出力を絞っていく内に面白いことを発見しました。

丁度10dBほど出力を絞ると高調波が激減

考えられる要因を列挙しておきます。
◆ 発振部の負荷として、高調波が少ないインピーダンスに整合
◆ バッファの入力インピーダンスにより、高調波が少ないポイントがある
◆ 出力が大きい時は、バッファ部分への入力過多で歪んでいる
何れにせよ、こうした部分にもインピーダンスマッチングの重要性が隠れているようですね・・・まだまだ、勉強しなくっちゃ

残された問題は「出力不足」です。もうちょいバッファ部でゲインを稼いでやり、欲を言えば10dBm以上の出力を期待したいところです。折角の「死蔵Yランク」でしたが、ちょっと足りなかったかな

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