PINダイオードのATT実験が・・・
2012-09-21
どういうわけか、我が部品箱にはPINダイオードが沢山あります。1SS110は少し使ったものの「100本買い」したので100本弱、ほぼ同じ特性であろう1SS168がこれまた100本、1SV99が10本・・・これだけあれば、ボーリング場が出来そうです
さて、少し前から停滞中の10.7MHz狭帯域簡易SG製作なんですが、実は発振周波数の上限と下限で出力が結構違っており、この平準化・・・要はAGCを検討しています。
我が最高傑作たる「クリームちゃん」(←誰だお前は
って、実はこの自作リグ、クリーム色なんです)のVXOを作ったときも、確か周波数の上下で出力差が結構あり、ミキサーからの出力が若干違った覚えがあります。DBMを使ったんで、変換損失にモロ影響した感じです。この時も出力の平準化を考えたのですが、結局送信部のALCを検討した挙げ句に諦めた記憶があります。
1SS110の大量購入は「損失が小さいスイッチを作りたかった」という理由であり、アイソレーション稼ぎについ複数個消費しそうですから、この購入に併せて1SS168も買ったんですね。一方の1SV99は純粋に「アッテネータ」に使うべく購入したんですが、要は使いようでどれも同じ役割を果たすわけですから、ちょっと買いすぎた感は否めず、かつその後に「不作の10年」が待っているとは・・・おっと、話が逸れました
今日のお題は、アッテネータとしてのPINダイオードの動作確認です。簡易SGのちょっとした出力制御ですから、凝った回路はゴメンして、どちらかというと「素性」を知るべく考えました。

インピーダンス整合などは二の次・・・ですが、ダイオードのコールド側が2.7KΩ、10.7MHzにおける22μHのチョークはインピーダンスが1.5KΩ弱になりますので、そんなに悪くないでしょう。
これをユニバーサル基板の切れっ端に組んで、簡易SGの実験基板とつないでデータを取りました。

実験の前に、1SS110のrf特性を披露しておきます。どこかで拾ったpdfから抜粋。

これって「情報」として酷い気もしますが、要は電流を小さくすると大凡線形に抵抗値が上がるから後は想像せぇよ
ってことでしょうか・・・。まぁ、両対数グラフで直線ですから結果は見えたような気もしますが、めげずにやってみました。

入力は8dBm程度ですが、1mAも流せばほぼそのまま出力されています。上のカタログ値でみると1オーム弱ですから、こんなもんでしょう。そして電流をどんどん絞っていくと、0.5mA付近からスーッと落ちていきます。流石にリニアではないにせよ、こんな簡単な回路で10dB程度はコントロールできそうです。
・・・とここまでの展開は良しとして、問題は「歪み」ですね。漸く手に入れたスペアナアダプタのお陰で、この辺りまでは追えるようになりました
まずは簡易SG実験基板の出力波形です。簡易SGの中間にある出力調整ボリュームで出力を0dBm付近に合わせています。

最近よく見る波形です。2SC1906のバッファでLC同調が一段増えましたので、基本波の-35dBくらいに二次高調波という案配。
さぁ、ここからです
これも、出力を0dBmになるように、簡易SGのボリュームを調整しています。

ドヒャー
これじゃぁ「コム・ジェネレータ」ですね。昔のクリスタルマーカーじゃあるまいし、これは頂けません
さらに・・・。

PINダイオードへの電流を極小にしています。入力は目一杯にしてありますから(ミスマッチ等を考えないと)8dBm程度突っ込んでいる勘定でしょう。ついに、二次~五次高調波より基本波の方が小さくなっちゃった
こんな波形を眺めていても仕方がない・・・ということで、入力のオーバーロードを疑って、簡易SGのボリュームを絞ってみました。

出力を-10dBmに調整してみました。何とか使えそうな波形ではありますね・・・ちょっと安心
トロ活にダイオード・ダブラ等の解説があって、+7dBm程度ぶち込むと偶数高調波が良い感じですわよ・・・って書いてありますが、図らずもこの実験で何となくこれを証明した感じですね。
逆に、適正な入力電力で扱ってやれば、まぁ少しは歪みますが何とか使えるものと思われます。傾向的には、受信信号などのかなり弱い入力・・・そうか、だから「FMチューナーのバンドスイッチ用」なわけですね
一方、スイッチ動作の際の「多めの電流を流す」という定石も、上記の「コムジェネ」の歪み方が電流の大小で違う部分・・・これで合点がいきますね。
PINダイオードのATTの特性を見るつもりが、「PINダイオードは考えて使わんと、どえらいことになるぞぃ」ということがよ~く解りました。

さて、少し前から停滞中の10.7MHz狭帯域簡易SG製作なんですが、実は発振周波数の上限と下限で出力が結構違っており、この平準化・・・要はAGCを検討しています。
我が最高傑作たる「クリームちゃん」(←誰だお前は

1SS110の大量購入は「損失が小さいスイッチを作りたかった」という理由であり、アイソレーション稼ぎについ複数個消費しそうですから、この購入に併せて1SS168も買ったんですね。一方の1SV99は純粋に「アッテネータ」に使うべく購入したんですが、要は使いようでどれも同じ役割を果たすわけですから、ちょっと買いすぎた感は否めず、かつその後に「不作の10年」が待っているとは・・・おっと、話が逸れました

今日のお題は、アッテネータとしてのPINダイオードの動作確認です。簡易SGのちょっとした出力制御ですから、凝った回路はゴメンして、どちらかというと「素性」を知るべく考えました。

インピーダンス整合などは二の次・・・ですが、ダイオードのコールド側が2.7KΩ、10.7MHzにおける22μHのチョークはインピーダンスが1.5KΩ弱になりますので、そんなに悪くないでしょう。
これをユニバーサル基板の切れっ端に組んで、簡易SGの実験基板とつないでデータを取りました。

実験の前に、1SS110のrf特性を披露しておきます。どこかで拾ったpdfから抜粋。

これって「情報」として酷い気もしますが、要は電流を小さくすると大凡線形に抵抗値が上がるから後は想像せぇよ


入力は8dBm程度ですが、1mAも流せばほぼそのまま出力されています。上のカタログ値でみると1オーム弱ですから、こんなもんでしょう。そして電流をどんどん絞っていくと、0.5mA付近からスーッと落ちていきます。流石にリニアではないにせよ、こんな簡単な回路で10dB程度はコントロールできそうです。
・・・とここまでの展開は良しとして、問題は「歪み」ですね。漸く手に入れたスペアナアダプタのお陰で、この辺りまでは追えるようになりました

まずは簡易SG実験基板の出力波形です。簡易SGの中間にある出力調整ボリュームで出力を0dBm付近に合わせています。

最近よく見る波形です。2SC1906のバッファでLC同調が一段増えましたので、基本波の-35dBくらいに二次高調波という案配。
さぁ、ここからです


ドヒャー



PINダイオードへの電流を極小にしています。入力は目一杯にしてありますから(ミスマッチ等を考えないと)8dBm程度突っ込んでいる勘定でしょう。ついに、二次~五次高調波より基本波の方が小さくなっちゃった

こんな波形を眺めていても仕方がない・・・ということで、入力のオーバーロードを疑って、簡易SGのボリュームを絞ってみました。

出力を-10dBmに調整してみました。何とか使えそうな波形ではありますね・・・ちょっと安心

トロ活にダイオード・ダブラ等の解説があって、+7dBm程度ぶち込むと偶数高調波が良い感じですわよ・・・って書いてありますが、図らずもこの実験で何となくこれを証明した感じですね。
逆に、適正な入力電力で扱ってやれば、まぁ少しは歪みますが何とか使えるものと思われます。傾向的には、受信信号などのかなり弱い入力・・・そうか、だから「FMチューナーのバンドスイッチ用」なわけですね

一方、スイッチ動作の際の「多めの電流を流す」という定石も、上記の「コムジェネ」の歪み方が電流の大小で違う部分・・・これで合点がいきますね。
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