コアも適材適所
2012-10-25
一連のコモンモード電圧について、15mと12mは落ち着いた模様(室内の同軸は概ね40mV以下の部位が殆どで、室内の1つ目のCMF以降は数mV程度)ですが、やはり10mは進入して来ている(っていう表現はおかしいか・・・)のは確実で、200mV以上の箇所があります。つまり、10mには効き目 のない処置になってしまっているわけですね。
今日は仕事帰りに少し時間があったため秋葉原に寄り、大勢の方がお使いのFT240-43・・・何だか巨大な輪っかと、その一回り下のFT140-43を2つ買ってきました。これら実績のあるコアの代わりに、パッチンコアを中心とした工夫で凌げないか考えたわけですが、流石にちょっと飽きてきたので、少しまともな測定をすることにしました。
コアには同軸を巻くわけですから、実際の使い方に近い方・・・つまり同軸を巻いて測るのが良く、かつ無駄に長い部分があると測定結果に影響が出るんで、外から撤去した同軸を使ってここのコアに巻き、できる限り切り詰めて測定する方法で試すことにしました。

こんな感じです。3m余りの同軸ですが、外で使っていたモノですからある意味廃品利用。でも、この実験が終わると本当の廃品になっちゃいますね
またしてもデータ・オンパレードになりますが、今後の「CMF決定版作成」のために貼りまくっておきます。
まずは、カタログスペックで選んだLF-130Bの3回巻きx単連、2連の特性です。


結局このコアでは、最適周波数がうんと上の方にありそうですね。
次にLF-190Bの3回巻き・・・これは、室内でも使っています。

これはやはり、結構使えそうです。が、10m付近は精々-20dBってところ。もう1回巻けると良いんですが・・・。
さぁ、ここで「真打ち」の登場・・・FT240-43に8回巻きです。

いやぁ、天晴れ天晴れ、雨あられ・・・10MHzから上のHF帯が30dB以上の減衰量をキープ。実は、最初一気に10回ほど巻いたら、最適部分がHFの下の方にずれていたため、数回分解いてこの特性に持っていきました。8MHz、16MHz辺りに共振点があるようです。
続いて、FT140-43に7回巻きです。

まずまずですね。リグの直後に同じモノが入っていますが、まぁ意味はありそうです。その上で、どうも7回だと10mにとっては巻き過ぎのようです。また、FT240-43同様、8,16MHz辺りに共振が見られます。
このコアは2つ買ってきましたので2連の実験も序でに行いました。上記の結果から、2連については7回巻きを基準にもう少し巻き数の少ないものとの組み合わせで、フィットポイントの周波数引き上げを狙いました。もう1つの方は、5回巻き、6回巻きの何れかが良さそうです。後者の結果が以下の通りです。

10m付近は-35dB程度取れていそうですね
この程度の減衰量のCMFをアンテナ直下にひとまず(何も考えずに)入れておくのが常套手段かも知れません。ただ、これにも8,16MHz辺りに共振が見られます。
最後に、FT114-43と61で作ったまともなCMF・・・これもフィットポイントが若干低いことから、それぞれ2回ずつ解いて11回巻きに修正しました(12回巻きとしていましたが、実際は13回巻きでした・・・。W1JR巻きですが、反対側にケーブルを潜らす部分を勘定していませんでした)。特性は以下の通りです。

6mにも使えそうですが、流石にローバンドはダメっぽいですね
ちなみに、くどいようですがこのCMFにも8,16MHz辺りに共振が見られます。どうやら、測定系(スペアナアダプタにつながっている1.5D2Vの長などなど)に原因がありそうです。
大体、答えが見えてきました。とりあえずアンテナ直下のCMFは、FT140-43を2つ使ったものに変更かな・・・と考えています。やはり、定番の部材で作るのが近道であることは確かですが、LF-190Bの多巻きのものは、10mや6mの補助的なCMFとして使えそうですね。まぁ、細い同軸(3D)でないと、それほど巻けませんが・・・。
以上で測定作業は終了、今度の休みにでもCMFの作り直しだな、こりゃ・・・。
※追記 2012/10/27
8,16MHzの共振は、スペアナアダプタの問題のようです。
・16MHzの共振は、スペアナアダプタ本体のみを動作させた状態でも出る。
・8MHzの共振は、SG側に1.5D2Vを接続すると出る。
今日は仕事帰りに少し時間があったため秋葉原に寄り、大勢の方がお使いのFT240-43・・・何だか巨大な輪っかと、その一回り下のFT140-43を2つ買ってきました。これら実績のあるコアの代わりに、パッチンコアを中心とした工夫で凌げないか考えたわけですが、流石にちょっと飽きてきたので、少しまともな測定をすることにしました。
コアには同軸を巻くわけですから、実際の使い方に近い方・・・つまり同軸を巻いて測るのが良く、かつ無駄に長い部分があると測定結果に影響が出るんで、外から撤去した同軸を使ってここのコアに巻き、できる限り切り詰めて測定する方法で試すことにしました。

こんな感じです。3m余りの同軸ですが、外で使っていたモノですからある意味廃品利用。でも、この実験が終わると本当の廃品になっちゃいますね

まずは、カタログスペックで選んだLF-130Bの3回巻きx単連、2連の特性です。


結局このコアでは、最適周波数がうんと上の方にありそうですね。
次にLF-190Bの3回巻き・・・これは、室内でも使っています。

これはやはり、結構使えそうです。が、10m付近は精々-20dBってところ。もう1回巻けると良いんですが・・・。
さぁ、ここで「真打ち」の登場・・・FT240-43に8回巻きです。

いやぁ、天晴れ天晴れ、雨あられ・・・10MHzから上のHF帯が30dB以上の減衰量をキープ。実は、最初一気に10回ほど巻いたら、最適部分がHFの下の方にずれていたため、数回分解いてこの特性に持っていきました。8MHz、16MHz辺りに共振点があるようです。
続いて、FT140-43に7回巻きです。

まずまずですね。リグの直後に同じモノが入っていますが、まぁ意味はありそうです。その上で、どうも7回だと10mにとっては巻き過ぎのようです。また、FT240-43同様、8,16MHz辺りに共振が見られます。
このコアは2つ買ってきましたので2連の実験も序でに行いました。上記の結果から、2連については7回巻きを基準にもう少し巻き数の少ないものとの組み合わせで、フィットポイントの周波数引き上げを狙いました。もう1つの方は、5回巻き、6回巻きの何れかが良さそうです。後者の結果が以下の通りです。

10m付近は-35dB程度取れていそうですね

最後に、FT114-43と61で作ったまともなCMF・・・これもフィットポイントが若干低いことから、それぞれ2回ずつ解いて11回巻きに修正しました(12回巻きとしていましたが、実際は13回巻きでした・・・。W1JR巻きですが、反対側にケーブルを潜らす部分を勘定していませんでした)。特性は以下の通りです。

6mにも使えそうですが、流石にローバンドはダメっぽいですね

大体、答えが見えてきました。とりあえずアンテナ直下のCMFは、FT140-43を2つ使ったものに変更かな・・・と考えています。やはり、定番の部材で作るのが近道であることは確かですが、LF-190Bの多巻きのものは、10mや6mの補助的なCMFとして使えそうですね。まぁ、細い同軸(3D)でないと、それほど巻けませんが・・・。
以上で測定作業は終了、今度の休みにでもCMFの作り直しだな、こりゃ・・・。
※追記 2012/10/27
8,16MHzの共振は、スペアナアダプタの問題のようです。
・16MHzの共振は、スペアナアダプタ本体のみを動作させた状態でも出る。
・8MHzの共振は、SG側に1.5D2Vを接続すると出る。