今さらながらの「ハイバンド用ホイップ」
2012-11-23
我が家はほぼ真南に向いたベランダにアンテナがあるため、太平洋の南の島々やVK/ZL方面、東南アジア(これは近いから・・・という部分もありますね)は「射程範囲」ではあります。無論、QRP故の苦労は付いて回りますが・・・。一方、北方向・・・特に北東に当たる北米方面は絶望的な有様なんですが、どういうわけか電波は飛んでいきます。3Fの我が家から、真横の6階建てのマンション、その向こうの10階建てのマンション群をモノともせず飛び越え、それなりにQSOできていますが、これは本当に不思議な気がしています。
そう言う意味では、北といってもEU方面・・・つまり北西側は案外障害物が少なく、北西方向に上手く電波が輻射できれば(ショートパスの場合)良いわけですが、現行のステルス君とベランダの西端に設置した短縮ホイップと「EU向けにはどっちが飛ぶの
」というのが、前々からの比較課題でした。
ステルス君は「腐ってもほぼフルサイズDP」であり、まぁ軒下とは言えど、そこそこ飛んでいるように思います(EUとも交信できています)が、そこに「ベランダに収まる1.5mほどの短縮ホイップ」が挑んで勝負になるのか・・・・。結果は2つしかないんですが、改めて書き出してみましょう。
1) 無論、DP(=ステルス君)の勝ち。1.5mの短縮ホイップでは、10mでもDP比で-5dBほどゲインが下がるため。
2) ホイップの勝ち。やはり、飛ばしたい方向に開けていることに加え、打ち上げ角が低いからねぇ・・・。
・・・というわけで、これこそ実験してみないことには判らないため、手頃な長さ(1.5mほど)のモビホを探したんですが、少し長いもの(2.2m程度)か短いもの(1mちょい)しかなく、「じゃぁ、作っちゃえ」という悪い癖がまた出たわけです
基台について目処が立ったため、これまで温存してきた部材を引っ張り出してサクッっと作ってみました。
材料:3φのアルミパイプ1m×2本、4φ×65mmスペーサ×1(貫通していないもの)、4φ×10mmスペーサ×1
スズメッキ線 1.2φ×3m、1.6φと0.26φ少々
自在ブッシュ少々、熱収縮チューブ少々、3D用Mコネのオス
① アルミパイプ1本を50cmに切断し、Mコネに接続
するための造作をする。アルミは通常、はんだ付け
できないが、切断直後に切断面にフラックスを塗布し、
ハンダを盛ったはんだごてでこすると馴染んでくる。
② 1.6φのスズメッキ線をアルミパイプに数センチ差し込み、
Mコネの芯線部分との接続部分を作る。接触部分を多く
するため、ニッパーで適当に挟んでアルミパイプとスズ
メッキ線が接触するポイントを作る。

③ Mコネの心線部分に上の写真のスズメッキ線を差し込んで
はんだ付けするが、パイプが細いため隙間を埋める。
下の写真は、熱収縮チューブを二重にし、3D2Vの外被を
差し込んで隙間を埋めたところ。

③ アルミパイプを4φ×65mmスペーサに差し込むと同時に、
接点となる引き出し線を同時に差し込んでおく。これも、
できるだけ接触ポイントが多くなるよう、0.26φのスズメッキ線を
2本同時にねじ込む。
スズメッキ線は、ねじ込む際に抜けないようにパイプに
引っかかるように折り返しておく。また、パイプの接触部分は
念のため磨いておく(これは気休め・・・アルミは直ぐに腐食が
進むため、あんまり意味はない)。


④ 差し込んだスズメッキ線は、上の写真のように「接続端子」として
アルミパイプに2,3回絡げて引き出しておく。
反対側にもパイプを接続して同様に処理した後、双方のパイプに
4φ×10mmのスペーサを、「接続端子」を挟むような位置まで
通しておき、熱収縮チューブを被せて一体化させる。

⑤ 上の写真のように「接続端子」がチューブの中にあるため、チューブに
小さな切り込みを入れて引っ張り出しておく。
⑥ コイルを作る。作り方はここを参照。

⑦ パイプにコイルを通し、「接続端子」にはんだ付けする。

⑧ Mコネ側の「接続端子」にショート用のワニ口付きリード線を
接続して完成。

全材料で1000円弱になりましたが、下手に既製品を買ってきて失敗するより安上がりですし、ベランダで使うが故に、多少柔くても風の強い日に「出しっぱ」にしなければどうということもないでしょう。コイルの雨よけもひとまず無しで
細かい部分の説明は省略しましたが、何となく流れが解って頂けて、何かの製作の折に参考になれば幸いです。
今回は、コイル部分の「手動可変」で10mと12mにマッチングできるように設計してみましたが果たして・・・実験は、明日のコンテスト中かなぁ
そう言う意味では、北といってもEU方面・・・つまり北西側は案外障害物が少なく、北西方向に上手く電波が輻射できれば(ショートパスの場合)良いわけですが、現行のステルス君とベランダの西端に設置した短縮ホイップと「EU向けにはどっちが飛ぶの

ステルス君は「腐ってもほぼフルサイズDP」であり、まぁ軒下とは言えど、そこそこ飛んでいるように思います(EUとも交信できています)が、そこに「ベランダに収まる1.5mほどの短縮ホイップ」が挑んで勝負になるのか・・・・。結果は2つしかないんですが、改めて書き出してみましょう。
1) 無論、DP(=ステルス君)の勝ち。1.5mの短縮ホイップでは、10mでもDP比で-5dBほどゲインが下がるため。
2) ホイップの勝ち。やはり、飛ばしたい方向に開けていることに加え、打ち上げ角が低いからねぇ・・・。
・・・というわけで、これこそ実験してみないことには判らないため、手頃な長さ(1.5mほど)のモビホを探したんですが、少し長いもの(2.2m程度)か短いもの(1mちょい)しかなく、「じゃぁ、作っちゃえ」という悪い癖がまた出たわけです

材料:3φのアルミパイプ1m×2本、4φ×65mmスペーサ×1(貫通していないもの)、4φ×10mmスペーサ×1
スズメッキ線 1.2φ×3m、1.6φと0.26φ少々
自在ブッシュ少々、熱収縮チューブ少々、3D用Mコネのオス
① アルミパイプ1本を50cmに切断し、Mコネに接続
するための造作をする。アルミは通常、はんだ付け
できないが、切断直後に切断面にフラックスを塗布し、
ハンダを盛ったはんだごてでこすると馴染んでくる。
② 1.6φのスズメッキ線をアルミパイプに数センチ差し込み、
Mコネの芯線部分との接続部分を作る。接触部分を多く
するため、ニッパーで適当に挟んでアルミパイプとスズ
メッキ線が接触するポイントを作る。

③ Mコネの心線部分に上の写真のスズメッキ線を差し込んで
はんだ付けするが、パイプが細いため隙間を埋める。
下の写真は、熱収縮チューブを二重にし、3D2Vの外被を
差し込んで隙間を埋めたところ。

③ アルミパイプを4φ×65mmスペーサに差し込むと同時に、
接点となる引き出し線を同時に差し込んでおく。これも、
できるだけ接触ポイントが多くなるよう、0.26φのスズメッキ線を
2本同時にねじ込む。
スズメッキ線は、ねじ込む際に抜けないようにパイプに
引っかかるように折り返しておく。また、パイプの接触部分は
念のため磨いておく(これは気休め・・・アルミは直ぐに腐食が
進むため、あんまり意味はない)。


④ 差し込んだスズメッキ線は、上の写真のように「接続端子」として
アルミパイプに2,3回絡げて引き出しておく。
反対側にもパイプを接続して同様に処理した後、双方のパイプに
4φ×10mmのスペーサを、「接続端子」を挟むような位置まで
通しておき、熱収縮チューブを被せて一体化させる。

⑤ 上の写真のように「接続端子」がチューブの中にあるため、チューブに
小さな切り込みを入れて引っ張り出しておく。
⑥ コイルを作る。作り方はここを参照。

⑦ パイプにコイルを通し、「接続端子」にはんだ付けする。

⑧ Mコネ側の「接続端子」にショート用のワニ口付きリード線を
接続して完成。

全材料で1000円弱になりましたが、下手に既製品を買ってきて失敗するより安上がりですし、ベランダで使うが故に、多少柔くても風の強い日に「出しっぱ」にしなければどうということもないでしょう。コイルの雨よけもひとまず無しで

細かい部分の説明は省略しましたが、何となく流れが解って頂けて、何かの製作の折に参考になれば幸いです。
今回は、コイル部分の「手動可変」で10mと12mにマッチングできるように設計してみましたが果たして・・・実験は、明日のコンテスト中かなぁ

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