偽TCXOの実験的試作
2012-12-15
どんどんと「年の瀬」を感じる時期になってきました。一昨日と昨日は続けて「深酒」をしてしまい、今日は朝から三日酔いのような状態・・・身体にも財布にも悪いとは解っていても、この季節はどうしてもこうなってしまいます。
今日は、午前中から例の「C言語でライブラリ作成」に手を染めようかと思ったのですが、まだフラフラと酔いが回ってきて全く集中できず・・・。昼食を摂ったら一気にアルコール分解が進んで少しその気になったものの、画面を見ていると眠くなってしまうため、ちょっと気分を変えて怪しげな実験に手を染めることにしました。
先日、鈴商さんで買ってきた古いTCXOの安定度が気に入って新しいカウンタでも作ろうと思案したんですが、折角あるカウンタを直すべきだろうと考えて、共立エレショップさんで見つけたTCXOを購入したんですが、基準周波数を作るのに1/12分周する(TCXOが12MHz)のは良いとして、1MHzのゲート時間に合わせるためには修正部分が結構あることが判ってちょいと後回しにしていました。
一方、鈴商さんで購入した方はひとまず「保管庫」に入れておいたのですが、中身が何となく想像できたんで、「水晶を取っ替えたら、ちょっとは安定な信号源にはなるんじゃないかなぁ・・・」と思い立ち、10MHzの水晶に換装してみました。これが上手くいくと、赤いカウンタの修正はそんなに必要なく好都合
10MHzの水晶は千石電商さんで購入したHC-49Uの普通の水晶発振子です。

金属ケースを開けるため100Wのはんだごてとハンダ吸い取り機で格闘し、カッターで何度か切れ込みを入れたら簡単に開きました。思った通り、チップ部品の上に水晶が寝そべっています。

水晶を外した様子・・・よくある無調整回路のようです。左の黒い部品と水晶のケースが、ボンドでくっつけてありました。熱結合したいのか、単に物理的に固定したいのか解らなかったんですが、10MHzの水晶に換装する際にはエポキシでその部分を同じようにくっつけて蓋をしました。

右が完成品です・・・って、外見は変わりません
周波数表示はマジックで消しておきました。

測定は、例によってTS-590を基準とします。発振器からの電波を拾うと同時にCWのサイドトーンを鳴らし、そのうねりが小さくなった所(うねりの周期が概ね十秒以上になったところ)を発振周波数としていきますから、そんなに精度の高い評価はできませんが、1Hz程度の差は認識できますからまぁ十分でしょう。さぁ、どうなることやら・・・。

高温部はドライヤーで暖めておいて温度降下に追随、逆に低温部は洗面所の窓の所に30分ほど放置して急いで部屋に持ち込んで温度上昇に追随して測定するという、これまた小学生レベルの方法ですが何となく特性は取れています。
大凡15-50度の間を測定した感じですが、全体としては2.1Hz/度程度の比較的リニアな特性になりました。裸の水晶発振回路ではこれよりもう少し悪い感じでしょうから、とりあえず金属ケースを被っている程度の安定度にはなっています。温度傾斜に比して周波数変位が少ない・・・言わば安定している帯域が、丁度室温に近い20-35度付近にありそう。
年間を通じた室温としてどのくらいの温度が最適かよく解らなかったので、ひとまず22.5度として周波数合わせをしましたが、この辺りをもう少しクローズアップしてみます。

この辺りの傾きは1.5Hz/度の直線にほぼ沿っています。10MHzに対して1.5Hzですから、まずまず満足できる変位です
さて、問題の安定度ですが、これは改造前のTCXOの特性である±数Hzの初期変動以降は安定・・・という特性をそのまま引き継いでいるようで、30分程度で安定状態に入ります。この程度の「暖機」を覚悟すれば、それなりにまともな「周波数基準」として使えそうです。

時計が経過時間・・・でも、写真じゃ解りませんよね
まぁ、得意のナンチャッテ実験にしては、まずまずの結果となりました
今日は、午前中から例の「C言語でライブラリ作成」に手を染めようかと思ったのですが、まだフラフラと酔いが回ってきて全く集中できず・・・。昼食を摂ったら一気にアルコール分解が進んで少しその気になったものの、画面を見ていると眠くなってしまうため、ちょっと気分を変えて怪しげな実験に手を染めることにしました。
先日、鈴商さんで買ってきた古いTCXOの安定度が気に入って新しいカウンタでも作ろうと思案したんですが、折角あるカウンタを直すべきだろうと考えて、共立エレショップさんで見つけたTCXOを購入したんですが、基準周波数を作るのに1/12分周する(TCXOが12MHz)のは良いとして、1MHzのゲート時間に合わせるためには修正部分が結構あることが判ってちょいと後回しにしていました。
一方、鈴商さんで購入した方はひとまず「保管庫」に入れておいたのですが、中身が何となく想像できたんで、「水晶を取っ替えたら、ちょっとは安定な信号源にはなるんじゃないかなぁ・・・」と思い立ち、10MHzの水晶に換装してみました。これが上手くいくと、赤いカウンタの修正はそんなに必要なく好都合


金属ケースを開けるため100Wのはんだごてとハンダ吸い取り機で格闘し、カッターで何度か切れ込みを入れたら簡単に開きました。思った通り、チップ部品の上に水晶が寝そべっています。

水晶を外した様子・・・よくある無調整回路のようです。左の黒い部品と水晶のケースが、ボンドでくっつけてありました。熱結合したいのか、単に物理的に固定したいのか解らなかったんですが、10MHzの水晶に換装する際にはエポキシでその部分を同じようにくっつけて蓋をしました。

右が完成品です・・・って、外見は変わりません


測定は、例によってTS-590を基準とします。発振器からの電波を拾うと同時にCWのサイドトーンを鳴らし、そのうねりが小さくなった所(うねりの周期が概ね十秒以上になったところ)を発振周波数としていきますから、そんなに精度の高い評価はできませんが、1Hz程度の差は認識できますからまぁ十分でしょう。さぁ、どうなることやら・・・。

高温部はドライヤーで暖めておいて温度降下に追随、逆に低温部は洗面所の窓の所に30分ほど放置して急いで部屋に持ち込んで温度上昇に追随して測定するという、これまた小学生レベルの方法ですが何となく特性は取れています。
大凡15-50度の間を測定した感じですが、全体としては2.1Hz/度程度の比較的リニアな特性になりました。裸の水晶発振回路ではこれよりもう少し悪い感じでしょうから、とりあえず金属ケースを被っている程度の安定度にはなっています。温度傾斜に比して周波数変位が少ない・・・言わば安定している帯域が、丁度室温に近い20-35度付近にありそう。
年間を通じた室温としてどのくらいの温度が最適かよく解らなかったので、ひとまず22.5度として周波数合わせをしましたが、この辺りをもう少しクローズアップしてみます。

この辺りの傾きは1.5Hz/度の直線にほぼ沿っています。10MHzに対して1.5Hzですから、まずまず満足できる変位です

さて、問題の安定度ですが、これは改造前のTCXOの特性である±数Hzの初期変動以降は安定・・・という特性をそのまま引き継いでいるようで、30分程度で安定状態に入ります。この程度の「暖機」を覚悟すれば、それなりにまともな「周波数基準」として使えそうです。

時計が経過時間・・・でも、写真じゃ解りませんよね


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