PSK31の各バンドの微調整
2013-02-23
PSK31の本格運用に向けあれこれ勉強中なんですが、微弱信号で通信可能なモード故、発射する電波のピュアリティが重要なようで、ALCが振らない範囲・・・要はリニアリティの高い範囲で送信することに気をつけなければなりません。このモードでもQRPで行きたいという思いもあって、とりあえず送信電力5Wの変調出力が出るように調整しようと思うのですが、幸い50W機で5W程度しか出さないような運用を目指せば、送信経路での歪みにはあまり神経質になる必要はなさそうです。詰まるところ、PCから出力される変調音で「ALCが振らないような音量」を見つければよいということになります。
ところが、このALCが振らない音量で送信出力を5Wに合わせるという調整について、TS-590の終段の広帯域アンプ特性がバンド毎に若干異なることがわかりました。CWモードでは1.8~50MHzの出力が大体一定になるんですが、やはりSSBのデータモードではPCからの出力が一定だといっても、終段動作を含めて各バンドのゲイン差が出てしまうのでしょう。そもそも、これを上手く抑えるのがALCの役割であるのに「ALCが掛からない範囲」を使うわけですからね・・・。
とりあえず、今後の基準作りの意味で、この辺りの調整度合いをまとめておくことにしました。出力はSWR計+ダミーで測定(SWR計はPEP)、CWで5W出力の場合の指示より針1本分少ないように調整しましたので5Wを若干下回る設定です。まぁ、厳密な意味ではありませんが、「QRP≦5W」のおまじないのようなもんです

矢印の先がダミーロード・・・やはり、あると便利な「周辺機器」ですね。
※PC音量の「WAVE」は100固定
この組み合わせは、TS-590のPWRを増やせばスピーカ音量を減らす・・・という格好になりますから、ベストチョイスがあるはずですが、ひとまず「13W固定」としました。これ以上の出力にすると、PCのスピーカ音量の増減がクリティカルになり過ぎるためです。
ALCが振らない範囲で5W出力となるスピーカ音量は、上表の通り幅があります。これは、ALCが振らなくて実際には少し掛かってしまっているところがあるものと推定され、「Min」で示した値で使った方が良さそうです。即ち、通常のスピーカ音量は「24」とし、14,18,28MHz帯での運用時にPWRを少しいじるといった感じにすればいいでしょう。
ここまで測定しておいた上で未だ疑問に残っているのは、「PWRを50Wとして音量調整した方が、ALCが絶対に掛からない設定ができるから良いのでは
」という部分です。先に書いたように、PCのスピーカ音量の設定がクリティカルになり過ぎるという部分を嫌ったわけですが、果たしてこれでいいのかしらん
この辺り、実運用で通用するか否かを通じて確かめていきたいと思います。
なお、この音量調整には「Fader Controller」というフリーソフトを使わせて貰い、音量の設定値を読み取りながら調整しました。もし、各バンドでアクティブに運用する場合は、コマンドプロンプトから音量設定できるソフトを使ってバンド毎の音量値を設定してやっても良さそうです。
余談ですが、最近は1つのバンドでPHONE/CW/DATAという3つのモードを楽しむことができるよう、バンド切替スイッチが独立したタイプのトランシーバでは、バンドスイッチを押した時点で直前にそのバンドで運用していたモードと周波数に切り替わるのは勿論ですが、同じバンドのスイッチを押すと、さらにプリセットされたそのバンドのモードと周波数に切り替えられるタイプ(都合、同一バンドに3つのモードと周波数がプリセットできるもの)が多く、TS-590にもこの機能が付いており大変便利です。購入当初はCW運用のみのため、「何でこんな機能が・・・」と思っていたんですが、今となっては重宝しています
2013/02/24 パワー設定だけでいける音量ポイントを発見、表内の値と説明文を修正しました。
ところが、このALCが振らない音量で送信出力を5Wに合わせるという調整について、TS-590の終段の広帯域アンプ特性がバンド毎に若干異なることがわかりました。CWモードでは1.8~50MHzの出力が大体一定になるんですが、やはりSSBのデータモードではPCからの出力が一定だといっても、終段動作を含めて各バンドのゲイン差が出てしまうのでしょう。そもそも、これを上手く抑えるのがALCの役割であるのに「ALCが掛からない範囲」を使うわけですからね・・・。
とりあえず、今後の基準作りの意味で、この辺りの調整度合いをまとめておくことにしました。出力はSWR計+ダミーで測定(SWR計はPEP)、CWで5W出力の場合の指示より針1本分少ないように調整しましたので5Wを若干下回る設定です。まぁ、厳密な意味ではありませんが、「QRP≦5W」のおまじないのようなもんです


矢印の先がダミーロード・・・やはり、あると便利な「周辺機器」ですね。
周波数 (MHz) | PWR | スピーカ | ||
Max | Min | |||
3.520 | 18 | 26 | 24 | |
7.030 | 16 | 26 | 24 | |
10.140 | 16 | 26 | 24 | |
14.070 | 19 | 26 | 24 | |
18.100 | 18 | 26 | 24 | |
21.070 | 15 | 26 | 24 | |
24.910 | 15 | 26 | 24 | |
28.070 | 11 | 26 | 24 |
この組み合わせは、TS-590のPWRを増やせばスピーカ音量を減らす・・・という格好になりますから、ベストチョイスがあるはずです
ALCが振らない範囲で5W出力となるスピーカ音量は、上表の通り幅があります。これは、ALCが振らなくて実際には少し掛かってしまっているところがあるものと推定され、「Min」で示した値で使った方が良さそうです。即ち、通常のスピーカ音量は「24」とし、
ここまで測定しておいた上で未だ疑問に残っているのは、「PWRを50Wとして音量調整した方が、ALCが絶対に掛からない設定ができるから良いのでは


なお、この音量調整には「Fader Controller」というフリーソフトを使わせて貰い、音量の設定値を読み取りながら調整しました。もし、各バンドでアクティブに運用する場合は、コマンドプロンプトから音量設定できるソフトを使ってバンド毎の音量値を設定してやっても良さそうです。
余談ですが、最近は1つのバンドでPHONE/CW/DATAという3つのモードを楽しむことができるよう、バンド切替スイッチが独立したタイプのトランシーバでは、バンドスイッチを押した時点で直前にそのバンドで運用していたモードと周波数に切り替わるのは勿論ですが、同じバンドのスイッチを押すと、さらにプリセットされたそのバンドのモードと周波数に切り替えられるタイプ(都合、同一バンドに3つのモードと周波数がプリセットできるもの)が多く、TS-590にもこの機能が付いており大変便利です。購入当初はCW運用のみのため、「何でこんな機能が・・・」と思っていたんですが、今となっては重宝しています

2013/02/24 パワー設定だけでいける音量ポイントを発見、表内の値と説明文を修正しました。
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