釣り竿君の正体見たり!
2013-04-16
今年のJIDX-CWの合間を利用して、「釣り竿君」(もう、どうしてもこの名前のようです)を詳細測定してみました。最近手に入れた「あんあな54号君」(AA-54)による情報収集。そして、後はPCに取り込んで「どないだ
」と見るだけです。
釣り竿君のエレメント部分は約5.2mのビニール線であり、真ん中にギボシ端子が入れてあって、ここに40m用のローディングコイルが挿入できるような仕組みです。元々は20mの1/4λを意識した上で若干長めにすることでリアクティブにし、マッチングを取り易くしたつもりです。40m用のコイルはMMANAの計算値をひとまず信じて、直径40mmの空芯コイルになっています。
釣り竿君の相手に当たるカウンターポイズは、アルミ線をベランダ床の「向こう側とこっち側」に這わせただけのもので、向こう側(ベランダの外に近い側)が5mほど、こっち側(ベランダの家に近い側)に10mほど、無造作に引き摺り回しているだけの粗末なものですが、まずまず動いてそうなんでこのところ特に工夫はしていません。
こんな「作りっぱなし」のものですが、自作カップラの「TYPE-Ⅲ」で十分にSWRは下げることができますし、少なくとも5Wで東欧辺りまではQSOできちゃってます。つまり放っておいてもいいんですが、特性を知っておくこと自体は別に何の邪魔にもならないし、無理矢理カップラで落としているような状態は好ましくないなぁ・・・ってなことで測定することに。
アンアナ54号君はMコネですから、仮設アンテナのSWR測定用に以前こしらえたMコネにワニ口クリップをくっつけた治具をエレメント側とカウンターポイズ側にそれぞれ接続して測定しました。

さて、まずは40m。これはちょっとオドロキの結果です。

なんと、7.408MHzでSWRが1.01
と、完全に同調しています。SWR<1.2の範囲が72KHzもあり、ローディングコイルをもう数回巻き数足せばバッチリ・・・カップラも要らないような世界です。
それでは、本命の20mはどうかというと・・・。

同調点は12.888MHz付近とかなり低めになっています。MMANAでカウンターポイズ部分を簡単に擬似ってみると、どうもカウンターポイズの長さに引き摺られているようです。即ち、カウンターポイズが良好な「接地」の役割をしておらず、「変形DPの片側のエレメント」のような有様。
ちなみにインピーダンスを見てみると、14MHz付近が110.0+91.8jとなっています。MMANAでも50Ωより高めになるように計算されます(77.8+84.3j)から傾向は何となく正しそうですが、インピーダンス上昇分を「接地抵抗」と見立てると、あまり上手くないようですね・・・。
考えられる対策は「エレメントを短くする」というのが最も楽な方法ですが、なるべく家屋から離れた部分を多く取りたいと思いますので、カウンターポイズをもう少し短くする(特に「向こう側」の奴は40m用としては短すぎますから、20m用のカウンターポイズと割り切って少しちょん切っちゃう)、少し長さの違うものを複数本用意して本数を増やしてしまい、「接地」としてより良好な方向に持っていく・・・といったところでしょうか。
JIDXで見えた課題の1つは、実はこの「釣り竿君」に纏わるカウンターポイズの見直し・・・夜しかできないこの調整(釣り竿君は夜専用ですからね)は根気が要りそうですが、ひょっとすると数dBのロスが解消できるかも知れませんから、折々詰めていきたいと思っています。

釣り竿君のエレメント部分は約5.2mのビニール線であり、真ん中にギボシ端子が入れてあって、ここに40m用のローディングコイルが挿入できるような仕組みです。元々は20mの1/4λを意識した上で若干長めにすることでリアクティブにし、マッチングを取り易くしたつもりです。40m用のコイルはMMANAの計算値をひとまず信じて、直径40mmの空芯コイルになっています。
釣り竿君の相手に当たるカウンターポイズは、アルミ線をベランダ床の「向こう側とこっち側」に這わせただけのもので、向こう側(ベランダの外に近い側)が5mほど、こっち側(ベランダの家に近い側)に10mほど、無造作に引き摺り回しているだけの粗末なものですが、まずまず動いてそうなんでこのところ特に工夫はしていません。
こんな「作りっぱなし」のものですが、自作カップラの「TYPE-Ⅲ」で十分にSWRは下げることができますし、少なくとも5Wで東欧辺りまではQSOできちゃってます。つまり放っておいてもいいんですが、特性を知っておくこと自体は別に何の邪魔にもならないし、無理矢理カップラで落としているような状態は好ましくないなぁ・・・ってなことで測定することに。
アンアナ54号君はMコネですから、仮設アンテナのSWR測定用に以前こしらえたMコネにワニ口クリップをくっつけた治具をエレメント側とカウンターポイズ側にそれぞれ接続して測定しました。

さて、まずは40m。これはちょっとオドロキの結果です。

なんと、7.408MHzでSWRが1.01

それでは、本命の20mはどうかというと・・・。

同調点は12.888MHz付近とかなり低めになっています。MMANAでカウンターポイズ部分を簡単に擬似ってみると、どうもカウンターポイズの長さに引き摺られているようです。即ち、カウンターポイズが良好な「接地」の役割をしておらず、「変形DPの片側のエレメント」のような有様。
ちなみにインピーダンスを見てみると、14MHz付近が110.0+91.8jとなっています。MMANAでも50Ωより高めになるように計算されます(77.8+84.3j)から傾向は何となく正しそうですが、インピーダンス上昇分を「接地抵抗」と見立てると、あまり上手くないようですね・・・。
考えられる対策は「エレメントを短くする」というのが最も楽な方法ですが、なるべく家屋から離れた部分を多く取りたいと思いますので、カウンターポイズをもう少し短くする(特に「向こう側」の奴は40m用としては短すぎますから、20m用のカウンターポイズと割り切って少しちょん切っちゃう)、少し長さの違うものを複数本用意して本数を増やしてしまい、「接地」としてより良好な方向に持っていく・・・といったところでしょうか。
JIDXで見えた課題の1つは、実はこの「釣り竿君」に纏わるカウンターポイズの見直し・・・夜しかできないこの調整(釣り竿君は夜専用ですからね)は根気が要りそうですが、ひょっとすると数dBのロスが解消できるかも知れませんから、折々詰めていきたいと思っています。
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あんあな54号くんに触手が生えた
エレメントの共振はぶっちゃけどうとでもなるので、むしろ接地抵抗を減らすためにカウンターポイズを見直されるのは正解だと思います。あとはローディングコイルのQを上げてコイルでの損失を下げるなどなど、まだまだ楽しみはつきませんです。
捕食中のクリオネのよう・・・
ぶんさん、コメントありです。
コイルの大型化は考えています。ベランダから突き出すため、あまりドデカいのは風当たりの面でも躊躇してしまいますが、今のものよりはもう少し大きくはできそう。
カウンターポイズはやはり「本数増やし」でいこうと思っていますが、40mが今の状態でも「ベタ落ち」にまで持っていけそうなのは以外でした。一時は「アースのないコンクリベランダ」に落胆しましたが、アンアナを頼りにまだまだ改良できそう。
アンアナ購入の後押し、感謝です(^^)v
コイルの大型化は考えています。ベランダから突き出すため、あまりドデカいのは風当たりの面でも躊躇してしまいますが、今のものよりはもう少し大きくはできそう。
カウンターポイズはやはり「本数増やし」でいこうと思っていますが、40mが今の状態でも「ベタ落ち」にまで持っていけそうなのは以外でした。一時は「アースのないコンクリベランダ」に落胆しましたが、アンアナを頼りにまだまだ改良できそう。
アンアナ購入の後押し、感謝です(^^)v