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フェーズシフトのバッファ考察

2013-06-08      
 さらに「ひねる」というアイディアで突き進んでいるMFJ-1025の改良ですが、今日は直前の記事で実験しているフェーズシフト回路後段のバッファ部分に対してどんな要素が必要なのか考えてみました。

 まず、先の記事では単純に「フェーズシフト回路の減衰が大きい」とした部分について、どの程度のロスがあるのかきちんと測ってみました。回路は前の記事の通り・・・誤記があった部分は修正してあります(この記事の内容が解り易くなるよう再掲します)。



 入力は例によって「クラニシ君@SG」で21MHz付近の正弦波を入れてやり、出力は50Ωで終端しました。これは、MFJ-1025に元からあるフェーズシフト回路に上記の回路が前置されることから、負荷として50Ω付近のインピーダンスが想定されるためです。



 オシロで入出力を比較・・・何れも10mVレンジです。今回のフェーズシフト回路では、同相・・・つまり、位相差がない状態の出力が一番小さくなりますが、この時の電圧比は48mV対5mV・・・-20dB弱の減衰があると捉えられます(位相差が一番大きいときの出力が最大:この時の値は10mV)。この一要因は、上記回路のソースフォロワの出力インピーダンスが200-250Ω(2SK192AのID=9mA付近のgmは、データシートより4~5mSと読み取れる:Zo=1/gm)であり、そもそも50Ω負荷との不整合で数dB(SWR換算で計算すると-3~4dB程度)はロスしている部分です。模倣元であるMFJ-1025では、このバッファの部分にJ310を用い、多めのドレイン電流を流して不整合を補っている風に見て取れます。

 ただ、残りの十数dBは何らかのアンプが必要であり、MFJ-1025は前置のプリアンプでロス分を稼ぐという形でバランスを取っているものと考えられますから、上記「フェーズシフト+バッファ回路」においても同様に、何らかの形でロス分を稼いでやる「アンプ」が必要なようです。

 さて、一度まとめましょう。今回追加する回路のバッファ部には、以下のようなスペックが求められます。

 ① 追加するフェーズシフト回路の出力インピーダンスは非常に低く、かつ変動する(50Ω前後数十Ωは動く)ため、ハイインピーダンスで受けてやるのが望ましい。この部分だけなら、今の回路のバッファで十分通用している。

 ② バッファ回路の負荷として、MFJ-1025のフェーズシフト回路が直結されることから、出力インピーダンスは非常に低く、かつ変動する(50Ω前後数十Ω)。このため、もっとドライブ能力のある(低インピーダンス出力の)バッファが本当は望ましい。

 ③ 最終的には、総合的なロス分を補う広帯域なアンプの追加も必要になる。

 即ち、「ハイ受け・ロー出し、広帯域」というコンセプトで「バッファ・アンプ」を設計する必要があるという、ちょっと難儀なことになってきました ひとまず頭の整理はできましたが、やはりMFJ-1025を改造するより、レベル配分を考えながら「ノイズ撃退装置」をこしらえた方が良いようにも思えてきました さて、どうしたものか・・・。
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