LED周りを真面目に検証してみる
2014-04-14
今日は休暇を取りました。3月中が比較的忙しかったことに加え、コンテスト翌日は支障が無ければ休むスタンスを定着させようという狙いです。グループウェアに「謎の印」を入れておくと、最近は「おや、今週末は無線
」などと聞かれるようになってきましたから、もう一押しでしょう
くどいようですが「春の工作祭り開催中」・・・そこで、初っ端の工作モノに使う7セグのLEDについて、ちょっと真面目に検証することにしました。まずは前提条件から。
1) 電源は3.3V、PICによる4桁のダイナミック表示
2) 高輝度LEDに電流を少なめに流して省エネ化
3) ハード要素としては「定格」を重視して、輝度等はソフトで調整
◆ LEDの選定
まずはLEDのチョイスですが、これは既に1)、2) を意識して入手してある「OSL10561-LB」(秋月で購入)です。最大輝度の定格電流(20mA)は絶対に必要の無い明るいものであることは「検証済み」であり、凡そ2mA程度でも十分な輝度のようです。ダイナミック表示にすると勿論輝度は落ちますが、この辺りは表示周期で調整できると踏んで、とりあえず「5~10mA」を流すことにしました。
◆ PICの出力電流に注意
表示をPIC任せにする場合、IOピンの出力電流でLEDの供給電流を賄える必要があります。今回使用するPICでは、VDDの流し込み電流最大値が「70mA」となっていますから、7セグのLED(DPを含めると8セグ)の個々のLEDに対して9mA弱までしか流せないということになりますね。これが、今回必要となる電流制限用の抵抗値の最大値算出条件となります。
◆ PICのIOピンの出力電圧
PICのIOピンの出力電圧は、カタログスペック上はMinimumで「VDD-0.7V」となっていますが、流石にここまでは下がらないでしょう。敢えて無視してもいいと思いますが、0.1V程度は低くなるものと考えておきます。
◆ スイッチング用のトランジスタのVCE値
今回使用する7セグLEDは「カソードコモン」であり、2SC1815をスイッチングに使用する予定です。トランジスタ・スイッチングを使う以上は、VCE間の飽和電圧が生じますから、これも0.1V程度見ておく必要があります。上記のPICの出力電圧の低下分を合わせて、0.1~0.2V くらいの低下分を考慮しておく必要がありそうです。
◆ LEDのVf 値
今回使用するLEDのVf 値は、最高輝度の20mA時のカタログスペックで、「Typical:3.3V」となっています。これを5mA程度まで制限してやる必要があるわけです。仮に5mA時のVf が3Vだとすると、直列に抵抗を接続して0.3V分の電圧降下を起こさせることが必要ですが、実際のVf を実測しておいた方が無難・・・というわけで、これが実験ネタになります。
いろいろと列挙しましたが、この検討の意味合いは、約3Vで光るLEDに対して電源電圧(VDD)が3.3Vという、正に「余裕が無い」というところにあります。これが5V程度の電源電圧であれば、細かい検討はある意味ネグってしまっても問題無いわけですね。
さて、実験自体は既に組み立てに着手した工作モノの表示部を使いました。

とりあえずエイヤで考えた51Ωの抵抗を接続して点灯させています。電源は、たまたまあった単四乾電池×2本で3.15V。若干多めではありますが、5mA台になっています。

回路図まで書く必要はありませんが、暇だったんで・・・
この図から判るように実測Vf は2.87Vとなりましたが、LED個々にバラツキがあって、「凡そ2.9V程度」というのが正解のようです。
ちょっと考察してみると、51Ωの抵抗を前提にもし上の図の電源電圧が3.3Vだったとすると「8mA強」の電流となります。これで「全点灯」すると、PICの最大定格(先に記したVDD流し込み電流の最大値)に迫る電流量となってしまいますから、もう少し抵抗値を上げたいところです。
一方で、あまり電流をけちってしまうと輝度が低くなり過ぎ、ダイナミック点灯の点灯間隔が短くなる⇒消費電流が増えるということになりますから、必要十分な電流は流しておきたいところ・・痛し痒しですね。
今回の工作モノでは、DPを含めた全てのLEDが点灯する可能性のある桁は1桁しかないため、4回に1回しか「8セグ全点灯」はなく、そういう意味ではこの「エイヤの51Ω」は案外イケてるチョイスだったかも・・・というわけで、大体結論が見えました。
有給休暇を活用したヘッポコ実験はこの辺で・・・


くどいようですが「春の工作祭り開催中」・・・そこで、初っ端の工作モノに使う7セグのLEDについて、ちょっと真面目に検証することにしました。まずは前提条件から。
1) 電源は3.3V、PICによる4桁のダイナミック表示
2) 高輝度LEDに電流を少なめに流して省エネ化
3) ハード要素としては「定格」を重視して、輝度等はソフトで調整
◆ LEDの選定
まずはLEDのチョイスですが、これは既に1)、2) を意識して入手してある「OSL10561-LB」(秋月で購入)です。最大輝度の定格電流(20mA)は絶対に必要の無い明るいものであることは「検証済み」であり、凡そ2mA程度でも十分な輝度のようです。ダイナミック表示にすると勿論輝度は落ちますが、この辺りは表示周期で調整できると踏んで、とりあえず「5~10mA」を流すことにしました。
◆ PICの出力電流に注意
表示をPIC任せにする場合、IOピンの出力電流でLEDの供給電流を賄える必要があります。今回使用するPICでは、VDDの流し込み電流最大値が「70mA」となっていますから、7セグのLED(DPを含めると8セグ)の個々のLEDに対して9mA弱までしか流せないということになりますね。これが、今回必要となる電流制限用の抵抗値の最大値算出条件となります。
◆ PICのIOピンの出力電圧
PICのIOピンの出力電圧は、カタログスペック上はMinimumで「VDD-0.7V」となっていますが、流石にここまでは下がらないでしょう。敢えて無視してもいいと思いますが、0.1V程度は低くなるものと考えておきます。
◆ スイッチング用のトランジスタのVCE値
今回使用する7セグLEDは「カソードコモン」であり、2SC1815をスイッチングに使用する予定です。トランジスタ・スイッチングを使う以上は、VCE間の飽和電圧が生じますから、これも0.1V程度見ておく必要があります。上記のPICの出力電圧の低下分を合わせて、0.1~0.2V くらいの低下分を考慮しておく必要がありそうです。
◆ LEDのVf 値
今回使用するLEDのVf 値は、最高輝度の20mA時のカタログスペックで、「Typical:3.3V」となっています。これを5mA程度まで制限してやる必要があるわけです。仮に5mA時のVf が3Vだとすると、直列に抵抗を接続して0.3V分の電圧降下を起こさせることが必要ですが、実際のVf を実測しておいた方が無難・・・というわけで、これが実験ネタになります。
いろいろと列挙しましたが、この検討の意味合いは、約3Vで光るLEDに対して電源電圧(VDD)が3.3Vという、正に「余裕が無い」というところにあります。これが5V程度の電源電圧であれば、細かい検討はある意味ネグってしまっても問題無いわけですね。
さて、実験自体は既に組み立てに着手した工作モノの表示部を使いました。

とりあえずエイヤで考えた51Ωの抵抗を接続して点灯させています。電源は、たまたまあった単四乾電池×2本で3.15V。若干多めではありますが、5mA台になっています。

回路図まで書く必要はありませんが、暇だったんで・・・

ちょっと考察してみると、51Ωの抵抗を前提にもし上の図の電源電圧が3.3Vだったとすると「8mA強」の電流となります。これで「全点灯」すると、PICの最大定格(先に記したVDD流し込み電流の最大値)に迫る電流量となってしまいますから、もう少し抵抗値を上げたいところです。
一方で、あまり電流をけちってしまうと輝度が低くなり過ぎ、ダイナミック点灯の点灯間隔が短くなる⇒消費電流が増えるということになりますから、必要十分な電流は流しておきたいところ・・痛し痒しですね。
今回の工作モノでは、DPを含めた全てのLEDが点灯する可能性のある桁は1桁しかないため、4回に1回しか「8セグ全点灯」はなく、そういう意味ではこの「エイヤの51Ω」は案外イケてるチョイスだったかも・・・というわけで、大体結論が見えました。
有給休暇を活用したヘッポコ実験はこの辺で・・・

- 関連記事
-
- お次はI2C
- 電圧コンバータ、再び・・・
- LED周りを真面目に検証してみる
- AD8307の狭帯域整合
- D.S.OのCSVデータの覚書
コメントの投稿
ついでに・・・
ダイナミック点灯の時なんですが想定より暗いってことありませんか?
蛍光表示管と違って流れているくせに光らない、そう遅延が有って電流ロスがあるような気がして疑っているんですが。。。
安い素子を使っているからかな~?
蛍光表示管と違って流れているくせに光らない、そう遅延が有って電流ロスがあるような気がして疑っているんですが。。。
安い素子を使っているからかな~?
書き込み制限くらいましたorz
おはようございます!
工作祭りやってますね!3.3Vは意外とシビアなんですね。電池の電圧低下で輝度やら測定自体も不安定になりませんか?
コンセプトからは逸脱してしまうかもですが、昇圧回路を活用するのも手かと。
最近作った送信機用の外部コントローラは、電源として超小型のDC-DCモジュールを使って単三電池2本の電圧から5Vに昇圧してPICを動かしてます。
工作祭りやってますね!3.3Vは意外とシビアなんですね。電池の電圧低下で輝度やら測定自体も不安定になりませんか?
コンセプトからは逸脱してしまうかもですが、昇圧回路を活用するのも手かと。
最近作った送信機用の外部コントローラは、電源として超小型のDC-DCモジュールを使って単三電池2本の電圧から5Vに昇圧してPICを動かしてます。
そこが今回の肝なんです・・・
mickさん、こんにちは。
仰るようにダイナミック点灯は、思いの外暗い場合があります。以前、無線機の周波数表示で6ケタのカウンタをロジックICで拵えた時も、当初想定の電流制限抵抗を小さいものに変えたり、表示間隔を小さくしたりと手を焼いた覚えがあります。今回もこの点は避けて通れないかなぁ・・・と思いつつ、比較的明るいLED採用で自由度を上げています。
どうなることやら・・・また寄ってください(^^)/
仰るようにダイナミック点灯は、思いの外暗い場合があります。以前、無線機の周波数表示で6ケタのカウンタをロジックICで拵えた時も、当初想定の電流制限抵抗を小さいものに変えたり、表示間隔を小さくしたりと手を焼いた覚えがあります。今回もこの点は避けて通れないかなぁ・・・と思いつつ、比較的明るいLED採用で自由度を上げています。
どうなることやら・・・また寄ってください(^^)/
小物シリーズが続きそう・・・
ぶんきゅ。さん、こんにちは。
今回の製作モノは、実は電池駆動・・・ニッカド単四×3本の3.6V⇒3端子で3.3V降圧で考えているんです。場合によっては「乾電池」に逃げちゃうかも・・・なんですが、何とか今回の検証の通り動いてくれないかなぁ・・・と思っています。
最近どうも一気に組み立ててしまわず、瑣末な確認をコチョコチョやるのがマイ・ブームな上、電流計や電圧計なんかも「大きな表示で見やすい奴」を作りたくなったりと、なかなか「大物作り」にコマが進みません(^^; まぁ、仕事じゃないんでノンビリやりますわ(^^)v
今回の製作モノは、実は電池駆動・・・ニッカド単四×3本の3.6V⇒3端子で3.3V降圧で考えているんです。場合によっては「乾電池」に逃げちゃうかも・・・なんですが、何とか今回の検証の通り動いてくれないかなぁ・・・と思っています。
最近どうも一気に組み立ててしまわず、瑣末な確認をコチョコチョやるのがマイ・ブームな上、電流計や電圧計なんかも「大きな表示で見やすい奴」を作りたくなったりと、なかなか「大物作り」にコマが進みません(^^; まぁ、仕事じゃないんでノンビリやりますわ(^^)v