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短縮コンデンサの初歩的な実験

2015-05-10      
 既にステルス君のマッチングボックス内にも具備している短縮コンデンサですが、釣竿君のマッチングにも使用する可能性があるんで、「きちんと理解するためのプチ実験」をしました。簡単な実験ですから、逆にやったことがない方も多いかも知れませんので、一応披露致しましょう

 我がステルス君は、その昔、80mにオンエアするための接続点を持っていました。ダイポールアンテナの左右のエレメントをショートさせるスイッチがマッチングボックス内に具備されており、これをショートさせた上で片側のエレメントにある接続点にローディングコイルとアンテナカップラをシリーズに接続してオンエアするようなスタイル・・・これは、その後の釣竿君の台頭で廃れてしまいましたが、80m初の関東以遠の交信記録を樹立した記念すべきエントリーポイントだったんです。そして、現用のステルス君にも、そのエントリーは残されています。
 ここにローディングコイルを接続しないと、4~5MHz辺りに同調点のあるロングワイヤーになります。今日は、このエントリーポイントを使って、短縮コンデンサを接続した場合の同調点の動きをトレースしてみようと思い立ったわけです。

 まずは、アンアナ54号君を直接、上記エントリーポイントに接続(勿論グランド側にはカウンターポイズを接続)して同調周波数を測ると、こんな風になりました。



 リアクタンス成分が-j1.8Ω分ありますから、厳密に言うと数KHz上が同調点になりますが、ひとまずこれは無視して5.152MHzとしましょう。

 さぁ、コンデンサを接続してみましょう。用意したコンデンサはこれ。



 Max200pFのタイトバリコン・・・実測では約215pFとなりましたが、これを使って実験です。アンテナとアンアナの間に直列に接続し、恰も「短縮コンデンサを入れた状態」にしました。



 なるほど、凡そ260KHz動いた勘定になります。では、この状態で、コンデンサを接続していない時の同調周波数である5.152MHzはどうなっているのか・・・。



 凡そ137Ω程度のリアクタンス値となっていますね。同調周波数である5.412MHzにおけるリアクタンス値としてこれをコンデンサの容量に換算すると、何と「214.7pF」と計算できるんです 様々に誤差含みの部分が今回の実験では上手く相殺されていい値になったことは否めませんが、適当に張ったアンテナ相手でもきちんと「理論通りに再現できる」というところが味噌・・・リアクタンス成分の測定ができれば、実際のマッチングに必要な計算が机上である程度の精度でできるということになります。これは、偶然上手くいった⇒ある程度アタリが付いてきちんと作れたという成長に繋がること・・・素晴らしいことだと思います

 どうも、アンテナ回りというのは「SWRありき」で語られ、実際の調整シーンでも闇雲にSWRが下がったらそれでヨシ・・・ということが多いと思います。その上、この記事のような初歩的な実験は、アンテナ弄りの好きな諸OMには「何を当たり前のことで騒いでおる」と一喝頂く程度のものなんでしょうが、こうした基礎的な部分は、時折振り返って自分の理解度や納得度を高める(深める)ことも、結構大切だと思っています GW明け最初の週末は、まずまずの首尾で完了のようですね
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ちと頭がイタイ

ちゃんとしたアプローチはすばらしい!
あたりまえっちゃ~あたり前なんですが、我がアパマンシャックでは半導体ファイナルを無難に動かそうとSWRを優先してごまかしっぱなしなので、う~ん頭がイタイ。

普通はSWRを落とせばOKですよね(^^;

がたがたラジオさん、初めまして。
コメントありがとうございます。自分も、カップラ任せで闇雲にSWRだけ落として使っているのが普通ですが、たまには(?)ちゃんと見てみたいと思い立った次第です。
アンテナ調整はアパマンハムの悩み所ですが、これも楽しみの一部と考えて、今後も「SWR下げ」に勤しみたいと思います。
また寄って下さいね(^^)/
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