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中禅寺湖畔と改修中の陽明門(前編)

2015-08-13      
 暑かった数週間を凌ぎ切り、漸く夏期休暇まで辿り着いたと思ったら直ぐに家族旅行の到来だ。今年の目的地はきっと涼しいに違いない日光の中禅寺湖畔・・・我が家に住む家族5人と伯父貴、そして息子一家3人、合計9人の大移動である。孫娘が未だ小さいことから息子家族は車で、残る6人は東武鉄道+バス移動でホテル合流とした。

 8月10日11時発のスペーシアに例によって弁当を買い込んで乗り込むと、嗚呼、なんと意地汚いことか(といっても、これも見慣れた風景なんだが)都内を走っている間に食べ始める始末・・・ワイワイガヤガヤとしゃべる様は、ひょっとすると「はた迷惑」だったかも知れぬが、自分は電車の振動でビールが程よく回ってきて、何やらニンマリニヤニヤと過ごした。

 下今市から各駅停車に乗り換えて10分足らずで東武日光駅に着いた。バスの時刻表を見ると、十数分待ちで中禅寺湖畔まで行くバスが発車するようだ。まだ都内とあまり変わらない気温の駅前で、各自水分補給用の飲み物を買ったらもう出発時間である。
 駅前からいろは坂に向かう途中、最終日に訪れるであろう東照宮の辺りまでは、信号渋滞でかなり時間を掛けて上っていった感じだったが、その後は特段の滞りもなく中善寺湖畔に到着。なるほど「下界」とは違い、ヒンヤリとした気温ではあるが、歩けばそこそこ汗ばむかなぁ・・・といった塩梅。



 丁度、男体山にかかった雲が晴れてきた所で、あまりよいショットにはならなかった・・・が、まぁこんな風に「明るい曇り」といった到着の風景だ。そして程なく、二連泊予定の「日光レークサイドホテル」に着いた。
 このホテルは中禅寺湖畔では金谷ホテルと並ぶ老舗だが、リニューアルのため、年明けの1月4日に一時休止となるとのことだ。こうなると、今の佇まいはこの旅行で見納めになるであろう・・・と老舗故にどこか煤けた、或いは傷みかけた風情を期待したが、いえいえ、とても綺麗なホテルだった。建て替えなくても良さそうなものだが、まぁいろいろ事情もあるのでしょうな。

 ホテルに荷物を置いて休息を取っていると、程なく息子家族が到着。人見知りの我が孫娘は、ほんの数ヶ月見ぬ間にまたしても一段と大きくなっているようだ。どこの民族か判らないような言葉を発するものの、1年と半年足らずでしっかり歩くようになり、これでちょっとは「旅行」の体を成すようだ。
 そして、彼女の歩調に合わせてゆったりと向かったのが、名瀑「華厳ノ滝」だ。小学校の修学旅行以来だから、かれこれ40年振りの「再会」である。さらに伯父貴も高校の修学旅行で来たそうで、それこそ60年振りという勘定になるようだ。華厳ノ滝自体は流石に「名瀑」と言われるだけあってテレビ番組等でも取り上げられることが多く、映像的にはあまり色褪せないで記憶しているつもりになっているが、果たしてそのスケール感は如何に・・・と歩みを進めれば見えてくるのである。



 こんなスナップにしてしまうと流石にその大きさが全く伝わらないが、底篭りしたゴーッという爆音が聞こえてくる。直ぐにこの瀑布の圧倒的なスケールを満喫できる展望台へ向かった。
 エレベータ乗り場に幾らか列はできていたものの5分足らずで乗り込むことができ、あっという間に100mを降下。メチャクチャ涼しい(というか、じっとしていたら寒い)トンネルを抜けると、爆音を轟かす「奴」が現れた。水飛沫が身体を包み込むように纏わり付き、曇天の明るく白い光でさらに白っぽいその姿・・・これがなかなか上手く撮影できないのだ。さらに悪いことに、丁度滝口の少し上に太陽があって露出がオーバーしてしまう・・・と、自分の腕前を棚上げした上で、雰囲気だけでも残しておこうか。



 まぁ、恥さらしはこれくらいにしよう。

 この大いなる「自然の崩落」を満喫して地上に戻れば、今宵の「室内的宴会用食材」を買い込んでホテルに引き返すことに。ここからは、快適な室内で「一族の他愛ない会話」⇒「勝手に温泉に入りに行く時間」⇒「美味しいフランス料理の夕餉」⇒「一族の他愛ない宴会」へと続き、夜が更けていくのであったが、何を隠そう自分は夕餉の後に腹痛を催し、「宴会会場」の隣の部屋で寝くたばる始末・・・日頃の罰が当たったのだろうか。幸い、翌朝には軽快してバイキング形式の大盛りな朝食を平らげたことは言うまでも無い。

 というわけで、2日目は「中禅寺湖」の名称由来と言って良い「中善寺」に歩いて行くことにした。中善寺には「立木観音」と呼ばれる観音様が居られる。何でも立木のまま彫り上げた木像だと聞くが、果たしてどんなお姿なんじゃろう・・・と半ば興味本位で訪ねることにした。
 ホテルからの距離は凡そ1Km。かなり近いであろう道を歩いて行ったが、これがどういう訳かなかなか着かぬ。皆が皆、まだかまだかと尋ね合うほどだ。まぁ、まだまだ覚束ない足取りの孫娘の歩調に所々合わせて歩くんだから仕方が無いが、気温に比して湿度が高くて漫ろ歩きでも汗ばんでしまう。またしても、自販機を見つけては「熱射病防止用」の飲料を購入しながら歩くこと40分あまり・・・漸く現着となった。

 到着していきなりだが、母が「御朱印、御朱印・・・」とウロウロしている間にみくじを引いたら小吉だった。大吉、中吉、小吉、吉・・・第三位、まずまずである。読むと有り難いことが書いてある。曰く、「失せ物 物の間にあり」・・・当たり前とも言うが、嗚呼、アリガタヤアリガタヤ。そして、本堂の中へ。ここのご本尊たる立木観音は、とっても穏やかなお顔の観音様だった。千手観音故、無理なお願いも聞いてくれるということだったので、3つ程お願い事をして来たが、無論、こんな所にひけらかすほどに耄碌はして居らぬ。

 ヒンヤリとしたお堂を上の方へ上がると、何とそこが出口だ。



 絶好の眺めなんだが、奇しくも今日も曇天。手前は薄日が差しているが、中禅寺湖とその周辺の山々は、お世辞にも綺麗とは言い難い。ただ、吹き抜ける風は涼しく、昨日まで納戸(=寝室)でへたり込んでいたのが嘘のようではある。

 おっと、本堂の撮影を忘れていた。慌てて構図探し。正面からバチッと撮りたかったがタイミング悪く団体さんが何やら説明を受けていて、どうしても人が写り込んでしまうので仕方なく・・・。



 結局、このスナップにも人影があるし、何だかかなり斜めからの構図で「意味不明」なものとなってしまったが、これら全ては団体さん達のせいである。もっと綺麗な写真が見たけりゃ、中善寺のホームページへどうぞ。

 さて、このお寺が神仏混淆であることはその色味から判るであろう。朱塗りの寺は各地にあって、まぁ珍しいといったわけでは無いが、麓(でいいのかなぁ)にある輪王寺の別院としての面影はあるものの、その煌びやかさはない。そもそも、山を神とする土着の「神教」と後乗りの「仏教」が上手く融合するところ辺りが「日出づる国」の大いに不可思議なところであり、諸外国の人間には全く以てオッペケペな人種として不思議がられ、訝しがられ、さらには恐れられる所以なのかも知れない。その大らかな解釈(包容力)で「山岳修行修験道」を生み出すなんざぁ、その最たるもんだと思う・・・おっと、旅行記から逸れた。

 次の目的地はさらに1Kmほど行ったところにある「イタリア大使館別荘記念公園」だ。湖畔の道を歩いて行けば、まぁそのうちに着くだろう・・・と、ホテルから中善寺までの道中のことを省みずに歩き出したものの、やはりなかなか辿り着かない。皆、歩調が小さくなりダラダラと歩いているような・・・と思ってよく考えたら、実は「なだらかな上り坂」であることに気付いた。なるほど、思いの外長く感じられたのはこのせいだったのかと納得したものの、目的地になかなか着かないことには変わりは無い。
 しかし、このノロノロ歩きのお陰で沢山いる赤トンボを時に捕まえたり(道路にも平気で止まっていて、踏んづけそうになるのが玉にキズ)、ヤマアジサイを眺めたりすることができた。とりわけ目立っていたのが、この赤いちっちゃい奴である。



 野いちご、ヘビイチゴ・・・どうも違うよう。結局何だか判らなかったが、この鮮やかな赤が殺風景な石垣に色味を与える様は印象的だった。

 未だ旅疲れが残った状態でここまで書いてきたが、おねむになってしまった。ここからは後編に続けようか・・・実に中途半端な気もするが。
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家族旅行ですか~

この夏休みならではですね。
暑さを避けられるし・・・ちょっぴり羨ましさを。
でも、今年の夏はどこも暑くて大変ですよね。
こちらは、昨日になってようやく雨・・8月最初の雨が涼しさを呼んでくれました。
私、日光は行ったことないので・・。
どよよんさんのレポが参考になりますよ~。
後編も楽しみにしてます。
あ、スピーカー・・ようやく組み立て始めました。
仕上げは・・塗装じゃ無くて・・張り物を使ってみますね。
まだ残暑厳しいかと。
ご自愛なさってくださいね。

早く秋よ来い!

EOSマンさん、コメントありがとうございます。
何とか無事に帰ってきました。普段の運動不足で3日目は足の筋肉痛に少し苦しみました(^^;
日光周辺にはもっと面白いところがあるんですが、第一目標を「避暑」にすると、1日に回れる所の数が自ずと少なくなります。もっともっと見たい所はあったんですが、中禅寺湖畔のホテルから歩いて行ける範囲でも、結構な目の保養となりました。
EOSマンさんも是非一度、行ってみて下さい。
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