P-16の後継はまだ先でしょう・・・
2015-10-25
ずっと愛用している秋月テスタ「P-16」の精度については、以前から気になっていました。丁度1年程前にクタクタになった付属のテスト棒を三和電気計器のテスト棒(TL-61)に換え、その後もずっと絶好調で使えているんで特に問題はないし、導通試験もできて小っこいくせに直流電流までしっかり測れるこいつをできるだけ末永く使いたいと思っているものの、最近のテスタにも興味は湧いてしまいます
とはいえ、あまり「大柄」なものは小さい工作机には不似合い・・・というか邪魔になりますから、やはり同じくらいのスペックで大きさもそこそこ小さい奴となると、なかなか食指が動きません。
そこで今日は、以前から準備していた電圧リファレンス「LM4040AIM3-4.1」(これも秋月で売ってます)を使って、P-16の電圧測定に関する精度を観てみることにしました。もし、この結果が芳しくなかったら、真面目に「後継探し」をしようかなぁ・・・ってな塩梅。
このICはツェナダイオードのような感覚で使えるもので、出力4.096Vに対して±0.1%の精度です。P-16のよく使う電圧測定レンジ(6V-600V)では、±0.8%(2digit)というのがカタログスペックですから、
・電圧リファレンスの出力は4.091904Vから4.100096V(±0.1%)
・測定結果として±0.8%にあたる「4.059」から「4.132」
・さらに2digit分のプラス誤差「4.134」
∴ 4.059から4.134までの値が表示されるはず
となれば、ひとまず納得できることになります。勿論これは「誤差が最大」ということですからもう少し4.096Vに近い値になるはずで、この辺りの確認が今日の「肝」になります。
このICへの電流の与え方については、マニュアルを理解した上で実験的に求めることにしました。回路図というと大袈裟ですが、後の参考に回路図掲載。

秋月に売っているこのICのパッケージタイプは「SOT-23」であり、実験の前に以降の取り扱いを考えてDIPへの変換基板に乗せました。固定する足が3つしかないため、この取り付けはあっという間に済みました。
さて、一気に実験結果をスナップで。

5Vを電源として回路図にある定数で表示されたのが何と「4.096V」という正にピッタリな値でちょっと驚き
2個で1セットだったこの電圧リファレンスのもう一方で測定しても4.095Vという結果でした。また、電源電圧を12Vまで上げるとそれぞれ0.001Vずつ表示が上がりました。
このICについては15mAが最大出力電流ですが、電圧リファレンスとして使う場合にはここまで電流容量は必要がなく、逆に低消費電流を狙うためにはマニュアルにある計算式で当たりを付けて追い込んでいくのが良さそうです。回路図の組み合わせで5Vを与えた場合、消費電流は1mA弱となりました。10KΩの負荷は、PICで電圧を測る際のリファレンス電圧を与える場合を想定していますが、これで12ビット分解能のDACを搭載したPICで高精度な(1mV+2digit 程度の誤差に収まるような)電圧計を作るのは容易でしょう。
それにしても、今回驚いたのはP-16の精度の良さ・・・この実験の結果から考えると殆ど誤差無しですから、本当に壊れてしまうまでは大事に使っていきたいと改めて思った次第・・・後継のテスタは当分要らないようです

そこで今日は、以前から準備していた電圧リファレンス「LM4040AIM3-4.1」(これも秋月で売ってます)を使って、P-16の電圧測定に関する精度を観てみることにしました。もし、この結果が芳しくなかったら、真面目に「後継探し」をしようかなぁ・・・ってな塩梅。
このICはツェナダイオードのような感覚で使えるもので、出力4.096Vに対して±0.1%の精度です。P-16のよく使う電圧測定レンジ(6V-600V)では、±0.8%(2digit)というのがカタログスペックですから、
・電圧リファレンスの出力は4.091904Vから4.100096V(±0.1%)
・測定結果として±0.8%にあたる「4.059」から「4.132」
・さらに2digit分のプラス誤差「4.134」
∴ 4.059から4.134までの値が表示されるはず
となれば、ひとまず納得できることになります。勿論これは「誤差が最大」ということですからもう少し4.096Vに近い値になるはずで、この辺りの確認が今日の「肝」になります。
このICへの電流の与え方については、マニュアルを理解した上で実験的に求めることにしました。回路図というと大袈裟ですが、後の参考に回路図掲載。

秋月に売っているこのICのパッケージタイプは「SOT-23」であり、実験の前に以降の取り扱いを考えてDIPへの変換基板に乗せました。固定する足が3つしかないため、この取り付けはあっという間に済みました。
さて、一気に実験結果をスナップで。

5Vを電源として回路図にある定数で表示されたのが何と「4.096V」という正にピッタリな値でちょっと驚き

このICについては15mAが最大出力電流ですが、電圧リファレンスとして使う場合にはここまで電流容量は必要がなく、逆に低消費電流を狙うためにはマニュアルにある計算式で当たりを付けて追い込んでいくのが良さそうです。回路図の組み合わせで5Vを与えた場合、消費電流は1mA弱となりました。10KΩの負荷は、PICで電圧を測る際のリファレンス電圧を与える場合を想定していますが、これで12ビット分解能のDACを搭載したPICで高精度な(1mV+2digit 程度の誤差に収まるような)電圧計を作るのは容易でしょう。
それにしても、今回驚いたのはP-16の精度の良さ・・・この実験の結果から考えると殆ど誤差無しですから、本当に壊れてしまうまでは大事に使っていきたいと改めて思った次第・・・後継のテスタは当分要らないようです

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コメントの投稿
P-16は名機ですよね
こんにちは!
P-16は当局も愛用しています。しかし、テスター棒の電線が断線してしまっため少し前に1台買いなおしました。(断線したP-16も交換すればまた使えると思いますが)
そうしたら、いつの間にか秋月のラインナップから消えてしまったようです。昔のサンワのバーグラフ表示テスターももっていますが、P-16のほうが小さくて使いやすいですね^^
P-16は当局も愛用しています。しかし、テスター棒の電線が断線してしまっため少し前に1台買いなおしました。(断線したP-16も交換すればまた使えると思いますが)
そうしたら、いつの間にか秋月のラインナップから消えてしまったようです。昔のサンワのバーグラフ表示テスターももっていますが、P-16のほうが小さくて使いやすいですね^^
後継はPICで作るかな・・・
ぶんきゅうさん、コメントありがとうございます。
そうなんですよ・・・P-16の秋月での取り扱いは終了したようで、他の機種を探したらXB-866/862などが似たようなスペックでいいかなぁ・・・と思いつつも、結局は「未だ動くしなぁ」と思い留まりました。その上で記事のような実験をしたら、まずまずの精度であることも(電圧だけですがね・・・)確認できたんで、さらに後継の準備は遠のきました。
アナログ系の小さい電力を扱う場合、mAオーダーで「もう一桁」(1.5mAとか)欲しくなりますが、これをある程度正確に測れる電流計を別に拵えようかと考えていますが、こうしてまたしても、大物作りから遠のいてしまうんですなぁ。
まぁ、こうした遠回りも結構楽しいんですけどね(^^;
そうなんですよ・・・P-16の秋月での取り扱いは終了したようで、他の機種を探したらXB-866/862などが似たようなスペックでいいかなぁ・・・と思いつつも、結局は「未だ動くしなぁ」と思い留まりました。その上で記事のような実験をしたら、まずまずの精度であることも(電圧だけですがね・・・)確認できたんで、さらに後継の準備は遠のきました。
アナログ系の小さい電力を扱う場合、mAオーダーで「もう一桁」(1.5mAとか)欲しくなりますが、これをある程度正確に測れる電流計を別に拵えようかと考えていますが、こうしてまたしても、大物作りから遠のいてしまうんですなぁ。
まぁ、こうした遠回りも結構楽しいんですけどね(^^;