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トランジスタアンプのエミッタに接続するコンデンサ

2015-12-06      
 12月最初の週末・・・金曜にはいきなり会社の所属部門の忘年会があり、翌日の土曜日は持ち帰り仕事を片付けるのに半日以上を費やしてしまいました。それでも、残り1日はのんびり過ごせそうです

 周波数カウンタの前置バッファの検討を続けています。初段のFETアンプの特性があまり芳しくなく、後段で受ける形になる1,2石の広帯域アンプのフラットな特性に期待がかかるわけで、実は味見的な実験は平日に少しずつ進めていたところ、これまたあまり芳しくない特性のよう 広帯域アンプって、こんなもんかなぁ・・・ということで、きちんとデータ採りすることにしました。
 きちんとデータを採ると言っても、まずはお手頃なブレッドボードでの実験。FETアンプの方はベタアース(秋月ミニ基板に銅テープを貼ったもの)に組んでSMAコネクタで入出力を接続しましたから、データ自体は丁寧に採ったつもりですが、今回の実験は一体どんな感じになるのか・・・。



 何の変哲も無い回路です。ベース電流をもう少し流したいと思ったんですが、3.9KΩの抵抗がなくてちょっと高め。コレクタ電流は7mA程度です。回路図上の「C」は何かって それは後のお楽しみということで



 実験風景をスナップにしました。これで上の方の周波数をどうこう言っても始まらないんですが、「ラフに組んだらどうなのよ・・・」といったような実験です。早速、実験結果をご披露。



 まずは、入出力を50Ωにした場合の特性です。既に正規化済みで、左の「MAG」がそのままゲインになります。緑、赤、青のカーブが何を指すか・・・の前に、周波数特性があまりフラットでないことは一目瞭然ですね。

 さて、そろそろ回路図にあった「C」の謎に触れたいと思いますが、実は今回の実験では、エミッタに接続するバイパスコンデンサの容量と周波数特性に密接な関係があることを知るための実験だったんです。

 上のグラフ上の緑、赤、青はそれぞれ2.2μF、0.01μF、1000pFを接続した場合の周波数特性です。このアンプの入出力のカップリングは0.01μFを使っていますから、パスコンの容量が同じ0.01μFの時に最大ゲインになっています。トロ活を始めとする技術書の広帯域アンプの解説には、容量の違うコンデンサを複数接続してこうしたピークをできるだけ作らないようにしよう(或いは、広帯域にインピーダンスを下げて安定化しよう)と書いてありますが、実際に見てみるとこんなに違うんですね

 もう一つデータを採りました。



 周波数カウンタの最終段に置かれるアンプの場合、出力インピーダンスは数十KΩになるものと思います。そこで、10KΩの終端でゲインはどのくらいになるか見てみました。なるほど、最も高い0.01μF の3,4MHz付近のゲインは30dBを超えています。

 折角ですから()上記3つのパスコンを全部繋いで測定。



 低い周波数では、2.2μFと0.01μFのコラボレーションで特性改善していますが、上の方はあまり顕著な改善はないようです。が、まぁこんなバラックでHF帯の上の方までは流石に解りそうもありませんね。ユニバーサル基板にちょっと組んでみて同じように確認すると、ブラボ実験の限界も見えてくるかも知れません。

 ちょっと夜更かししてしまいましたが、まずまず納得できる結果に落ち着きました
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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