APB-3が壊れた・・・直した
2015-12-13
このところPICを使った周波数カウンタの入力アンプの実験を平日の晩に絶好調(
)で続けていましたが、金曜の晩にAPB-3の出力が小さいことに気付きました。実験の途中から小さくなった感じ・・・「やべぇ、壊したか
」と思ったら、壊してました

APB-3は、完成時のチェックとして「入出力をケーブルでショート、50Ω終端したネットアナ測定で-10dB(下の方の周波数)から-15dB(40MHz)程度の測定が出来ればヨシ
」という確認をすることになっています。最新の実行ファイルである「2014/07/10版」では、これより少し低い出力(下の方で-11dB程度、40MHz付近で-16dB程度)になるはずがこの有様
青い線が50Ω終端であり、見事に10dBほど落ちています。赤い線の1MΩ終端は何やら波打っていますが、こんな風ではなかったなぁ
この状態では入力側の不具合も考えられるんですが、そこは自前の電力計で出力が小さいこと、さらに入力側はクラニシ君@簡易SGで問題が無いことを確認しました。購入直後の各周波数の電力を測定しておいたのが役に立ちました・・・といっても、故障確定
この電力低下についてネットを検索したら同様な現象に見舞われている方の記事を発見したんですが、この方の処置は最終的に「出力側のDACの換装」に至っています。そこで、APB-3の開発者である「おじさん工房」さんの掲示板に質問を上げさせて貰う一方、このDAC(AD9707)は何処ぞに・・・と調べると、Analog Devices の品揃えが多い若松通商さんに売っていることが判りました。そして、昨日の土曜に買いに行きました。店員さんに、「これ、半田付けするの
大変そうですね・・・」と同情されてしまいました
今朝は朝から準備開始です。

真ん中の正方形のゲジゲジが今回のターゲットです。周辺が比較的空いているため、換装作業はやり易そう・・・って、これじゃぁ広さが判らないですね
では、今回の修理役者と共にもう一枚。

ミニトーチと先が少しカッティングされているこて先の横にあるのが新しいDACです。換装するDACは、このスナップの上の方に少しだけ見えている養生テープ(これは百均で購入)で足が見えるように四角く囲い、それを何層か重ねて「耐熱壁」を作ります。そして、「どうせ壊れているんだ」と言い聞かせてトーチでこのDACを「火炙り」に・・・というわけで、取り外した様子を。

この養生テープ、結構燃え出すんで最初ちょっとビビりますが、かなり「強気」で炙らないといつまで経っても外れません。この後、DACの「退去跡地」のハンダを吸い取りながら整地し、フラックス除去液でよく拭いてから新たなDACを乗せて半田付けします。
今回換装するAD9707はQFNパッケージで、0.5mmピッチですが案外取り付けはスムーズ。そもそもハンダメッキが効いているランドへの取り付けですから、ハンダてんこ盛りで後から吸い取るのではなく、糸半田を溶かしながらランド部分をさらっていくと上手く付いた感じ。

換装が完了しました。本当にくっついたのかひとまず見渡しましたが、あまりよく判らないんでヨシとしました(ちょっと乱暴な判断
)
一方、この取り付け作業の折、以前に基板裏面に施した「スプリアス改善対策」のFB9が外れてしまいました。よく見ると、この部品が折れてしまっていて上手くありません。そこで、適当なFBを取り付け直しました。

FBを入れたのはお呪いのようなもの。この処置は水晶発振器にピュアな電源供給を行えばよいようで、FBを取り外して3.3Vのレギュレータ出力(このスナップの右端)に繋げてもよい・・・と、おじさん工房の掲示板にも書き込みがありました。
さぁ、修理は上手くいったのか・・・いよいよ通電。

見事に復活しました
いやぁ、ホッとしました。このブログに残していた各種の測定結果を見本にあれこれ試してみましたが、特に差異は見られず大丈夫なようです。
今回の故障原因については先に記した掲示板に早速回答があり、入力側のADC同様、不用意な電圧印加や静電気などが考えられるとのことで、測定の際には出力側にもATTを入れたり小容量コンデンサを接続したりするなどの「自衛」が必要だということでした。何となく「出力側」ということで過信していましたが、今後は気をつけて扱おうと思います。
故障発見時にはかなり落胆しましたが、あっという間に直すことが出来ました。メデタシ、メダタシ




APB-3は、完成時のチェックとして「入出力をケーブルでショート、50Ω終端したネットアナ測定で-10dB(下の方の周波数)から-15dB(40MHz)程度の測定が出来ればヨシ



この状態では入力側の不具合も考えられるんですが、そこは自前の電力計で出力が小さいこと、さらに入力側はクラニシ君@簡易SGで問題が無いことを確認しました。購入直後の各周波数の電力を測定しておいたのが役に立ちました・・・といっても、故障確定

この電力低下についてネットを検索したら同様な現象に見舞われている方の記事を発見したんですが、この方の処置は最終的に「出力側のDACの換装」に至っています。そこで、APB-3の開発者である「おじさん工房」さんの掲示板に質問を上げさせて貰う一方、このDAC(AD9707)は何処ぞに・・・と調べると、Analog Devices の品揃えが多い若松通商さんに売っていることが判りました。そして、昨日の土曜に買いに行きました。店員さんに、「これ、半田付けするの


今朝は朝から準備開始です。

真ん中の正方形のゲジゲジが今回のターゲットです。周辺が比較的空いているため、換装作業はやり易そう・・・って、これじゃぁ広さが判らないですね


ミニトーチと先が少しカッティングされているこて先の横にあるのが新しいDACです。換装するDACは、このスナップの上の方に少しだけ見えている養生テープ(これは百均で購入)で足が見えるように四角く囲い、それを何層か重ねて「耐熱壁」を作ります。そして、「どうせ壊れているんだ」と言い聞かせてトーチでこのDACを「火炙り」に・・・というわけで、取り外した様子を。

この養生テープ、結構燃え出すんで最初ちょっとビビりますが、かなり「強気」で炙らないといつまで経っても外れません。この後、DACの「退去跡地」のハンダを吸い取りながら整地し、フラックス除去液でよく拭いてから新たなDACを乗せて半田付けします。
今回換装するAD9707はQFNパッケージで、0.5mmピッチですが案外取り付けはスムーズ。そもそもハンダメッキが効いているランドへの取り付けですから、ハンダてんこ盛りで後から吸い取るのではなく、糸半田を溶かしながらランド部分をさらっていくと上手く付いた感じ。

換装が完了しました。本当にくっついたのかひとまず見渡しましたが、あまりよく判らないんでヨシとしました(ちょっと乱暴な判断

一方、この取り付け作業の折、以前に基板裏面に施した「スプリアス改善対策」のFB9が外れてしまいました。よく見ると、この部品が折れてしまっていて上手くありません。そこで、適当なFBを取り付け直しました。

FBを入れたのはお呪いのようなもの。この処置は水晶発振器にピュアな電源供給を行えばよいようで、FBを取り外して3.3Vのレギュレータ出力(このスナップの右端)に繋げてもよい・・・と、おじさん工房の掲示板にも書き込みがありました。
さぁ、修理は上手くいったのか・・・いよいよ通電。

見事に復活しました

今回の故障原因については先に記した掲示板に早速回答があり、入力側のADC同様、不用意な電圧印加や静電気などが考えられるとのことで、測定の際には出力側にもATTを入れたり小容量コンデンサを接続したりするなどの「自衛」が必要だということでした。何となく「出力側」ということで過信していましたが、今後は気をつけて扱おうと思います。
故障発見時にはかなり落胆しましたが、あっという間に直すことが出来ました。メデタシ、メダタシ

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さすがにですね
私も入力保護はしましたが、出力も弱いとは盲点でした
出力側は強そうなのに…
JK1QJSさん、初めまして。
コメント、ありがとうございます。
本当に盲点ですよね…測定器類は、ある程度の自己防御が必要であることは解っていましたが、流石に出力側は「大丈夫だろう」と高を括っていました。
QJSさんのブログ、拝見させて頂きました。様々な作りものが綺麗にまとめらていてとても参考になります。今後も時折、寄せて貰おうと思っていますので、QJSさんも是非、覗きに来て下さい。
コメント、ありがとうございます。
本当に盲点ですよね…測定器類は、ある程度の自己防御が必要であることは解っていましたが、流石に出力側は「大丈夫だろう」と高を括っていました。
QJSさんのブログ、拝見させて頂きました。様々な作りものが綺麗にまとめらていてとても参考になります。今後も時折、寄せて貰おうと思っていますので、QJSさんも是非、覗きに来て下さい。