ALL JA 2016 参戦失敗記
2016-04-25
副題:私の頭の中の40m・・・記憶に頼ってちゃいけない
今年は直前の準備もきちんとでき、またしても「去年の自分」を相手に戦う気満々。おまけに、コンテスト開始前に1Hほど仮眠が取れるなど、かなり「前のめり感炸裂」で開始時間を待ちました。開始時点の天候は曇り・・・ただ、夜半から明け方に雨がある模様で降水確率は50%。そして午前6時頃からは回復に向かうということで、あまり影響は出ないものと予測。
バンドプランについては、直前に知ってしまった「foF2が昨年までより低くなる」という昨今のCONDXを考慮して20mのQSO数減量を覚悟、夜間の80mに少しウェイトを掛けるもののやはり主戦場は40mと考え、目標達成に向けては「開始は6m、その後40mを覗き、調子が悪そうなら80m」という初動作戦を立てました
開始30分程前の6mは閑散としています。SSB帯をワッチしても、いわゆる「チャンネル確保」のQSOがまばらな感じで一抹の不安。念のためSWRを測ってみると、ベタ落ちの筈がどういう訳か1.3くらいを示しています。これでも上等なんですが、リグの送信時のメータ(この呼称、液晶表示には馴染まんよねぇ)が「いつもより余計に」振れている・・・おっと、パワーを絞るのを忘れていました
JIDX参戦前にTS-590を新しいファームへアップデートした後、HF帯は全て5Wに設定し直しましたが、6mはオンエアしないんで忘れていました。
開始5分前に及んで、漸く「VVV」があちこちで聞こえ始めて一安心・・・CTESTWINの設定を最終確認して呼吸を整えます。
21時、開始の時刻です。1st QSOは特に狙いを付けたわけではなく、バンドエッジからS&Pすることに・・・それでも結構待たされ、1st QSOは21:07になってしまいました
とは言えこれは「予定調和」。その後は毎度のペースをキープして、少し早めの40mへのQSY。
40mの1stは近場のコンテスト・ステーション。その後、強めの8エリア×2局、4エリア某局に拾われたものの、バンド内は出感していく弱い信号ばかり・・・そう、悪夢は既に待っていたのです
40mに見切りを付け80mにQSY・・・こちらはここ数年の賑わい通り。23時、0時は軒並み20局超/1Hと、勢いを取り戻しました。ただ、昨年の40mのように、30局/1Hを上回るような風には行きません。80mはやはり短縮率的には不利ですから、呼んだ局が1発でQSOに至るようにはなかなかなりません。それでも、直前に敷設したカウンターポイズも80m用のボトム・ローディングコイルも良好に動いているようです
40mは夜が更ける程CONDXが落ちていきます。そういう意味もあって、80mにQSYした後はこのバンドに没頭できました。結局、脇目も振らずに04時半までで80mは107QSO・・・まずまずなんですが、少しだけでも40mの増量をしようかとアンテナを調整してワッチしてみると、何やらロシアが一杯。何かのDXコンテストのようですが、国内は全く聞こえません。40mが夜間に使えないとは大きな誤算
80mでは流石にDupeが増えてきたため、そのまま一旦納竿することにしました。この時は小雨が降っている程度で「何とか保つんじゃないかな・・・」と高を括っていました。
入眠剤としての買い置きを忘れた「三五缶
」を買いに行こうと外に出ると、何とほんの数分前までと打って変わっての土砂降り
強行して傘をさしながら近くのコンビニまで歩いて行きましたがかなり豪快な降りっぷりです。直ぐに戻ってベランダから外を見ると、薄明の中、隣の家の屋根がけぶって見えます。「こりゃぁ、午前中はSWR下げるのに苦労するぞ・・・」とちょっと不安になりつつ5時半頃まで6mを運用し、ひとまず仮眠へ。09時には起きようと目覚ましセット。
09時にアラーム音できちんと起床。ひとまず、繋ぎっぱなしになっている6mをユルユルと運用し続けた後、10時になってHFの様子を見ようと日中のオンエアの実戦アンテナであるステルス君につなぎ替えてSWR調整・・・全く下がらない
やはりあのにわか雨が周辺を思いっきり濡らしたことで、同調点が下がり過ぎて今の調整範囲では各バンドとも動かないことが判りました。それでも何とか40mのSWRを下げることができ、やおら運用を始めましたが、近場の強い局しか入感しておらず
アンテナがもっと上等でかつ出力が大きければ、それでも何とか楽しめるんでしょうが、これでは上手くありません。
ここまで「票田」たる40mが低迷してはそもそものスコアメークもままならず、この辺りで緊張の糸が切れてしまいました。そこで、一旦リグの電源を落としてこの40mのCONDXの謎を解くべくNICTの各種データと睨めっこしていると、その原因が分かってきました。
これ、書き始めると長くなるんで核心部分しか書きませんが、要は「夜中まで国内QSOが安定してできるのは、太陽活動が活発なとき」ということだったようです。夜中に40mでコンテスト参戦して沢山QSOできたのは、ここ数年の参戦・・・サイクル24の真っ最中に当たり、それ以外では高校時代のクラブ局での運用。この時も夜中にかなりの数の交信ができたんですが、これまたサイクル21のピークの頃であり、それ以外は上手いこと運用経験が無いという何とも個人的な事情で、40mの性質を誤解していました
こうなるともう、やる気が起きません。15時前には復帰しましたが仕方なく40m運用を継続。この時間には流石に「普段の40m」の顔をしたこのバンドでは、ステルス君運用にも関わらず30分で12QSO・・・流石にDUPEが少ないので、応答があればポイントアップ。そして午後から晴れ間が見え、HFハイバンドの同調がようやく取れ始めたため一巡してローカルマルチを確保。夕刻に低めのEsが出て20mが賑わっていましたが、やはりこのバンドは今の設備(ステルス君に仕込んだコンデンサで 無理矢理に乗せる)ではなかなか厳しく、かつ急に開けたため「呼び負け」が連発。昨年はF2正規伝搬で皆さんが「十分にQSOした後」を拾いましたから、こ のバンドは失敗・・・。
夕飯を食べてQRTしようかと思いましたが200QSOは達成しようと思い直し、19時過ぎから釣竿君で40mを一巡したら流石に高レートでQSOが成立していきます。なるほど、この時間帯は未だ40mは死んでいないわけですね。さらに取りこぼしを嫌って80mも一巡しましたが流石にDUPE多し。最後は6mで数局拾って貰い200QSOを達成し、残り10分でCQ連呼したらQRP局に呼ばれてちょっと嬉しい201QSOで幕となりました。
今回の参戦は、明らかに失敗・・・まぁ、200QSO超は数年前なら大喜びの結果なんですが、300QSO超えを経験した以上、流石にこれでは満足できません。その上、釣竿君が大いに頑張れる夜間帯の40mが今後数年間(SSNが低い間)は「意味が無くなった」という事実は結構堪えています、既に
でもまぁ、今年の結果を今一度「自己基準」に置き換えて、日中の運用形態や雨天の場合の方策を見直すには良い機会となったのかも知れません。このビハインドを跳ね返して「300QSOは余裕だぜ
」と、一皮剥けたいと思います。
最後に、恒例のスナップは・・・

土砂降りの前に記念撮影した「コイルを刷新した釣竿君」です。コンデジの露出を思いっきり上げたため、肉眼より遙かに明るく撮れています。今になってよく見てみると、こりゃぁ強い雨が今にも降りそうな空模様ですね
以上、40mに絡む大きな見直しが必要だと気付いた参戦失敗記でした。

今年は直前の準備もきちんとでき、またしても「去年の自分」を相手に戦う気満々。おまけに、コンテスト開始前に1Hほど仮眠が取れるなど、かなり「前のめり感炸裂」で開始時間を待ちました。開始時点の天候は曇り・・・ただ、夜半から明け方に雨がある模様で降水確率は50%。そして午前6時頃からは回復に向かうということで、あまり影響は出ないものと予測。
バンドプランについては、直前に知ってしまった「foF2が昨年までより低くなる」という昨今のCONDXを考慮して20mのQSO数減量を覚悟、夜間の80mに少しウェイトを掛けるもののやはり主戦場は40mと考え、目標達成に向けては「開始は6m、その後40mを覗き、調子が悪そうなら80m」という初動作戦を立てました

開始30分程前の6mは閑散としています。SSB帯をワッチしても、いわゆる「チャンネル確保」のQSOがまばらな感じで一抹の不安。念のためSWRを測ってみると、ベタ落ちの筈がどういう訳か1.3くらいを示しています。これでも上等なんですが、リグの送信時のメータ(この呼称、液晶表示には馴染まんよねぇ)が「いつもより余計に」振れている・・・おっと、パワーを絞るのを忘れていました

開始5分前に及んで、漸く「VVV」があちこちで聞こえ始めて一安心・・・CTESTWINの設定を最終確認して呼吸を整えます。
21時、開始の時刻です。1st QSOは特に狙いを付けたわけではなく、バンドエッジからS&Pすることに・・・それでも結構待たされ、1st QSOは21:07になってしまいました

40mの1stは近場のコンテスト・ステーション。その後、強めの8エリア×2局、4エリア某局に拾われたものの、バンド内は出感していく弱い信号ばかり・・・そう、悪夢は既に待っていたのです

40mに見切りを付け80mにQSY・・・こちらはここ数年の賑わい通り。23時、0時は軒並み20局超/1Hと、勢いを取り戻しました。ただ、昨年の40mのように、30局/1Hを上回るような風には行きません。80mはやはり短縮率的には不利ですから、呼んだ局が1発でQSOに至るようにはなかなかなりません。それでも、直前に敷設したカウンターポイズも80m用のボトム・ローディングコイルも良好に動いているようです

40mは夜が更ける程CONDXが落ちていきます。そういう意味もあって、80mにQSYした後はこのバンドに没頭できました。結局、脇目も振らずに04時半までで80mは107QSO・・・まずまずなんですが、少しだけでも40mの増量をしようかとアンテナを調整してワッチしてみると、何やらロシアが一杯。何かのDXコンテストのようですが、国内は全く聞こえません。40mが夜間に使えないとは大きな誤算

80mでは流石にDupeが増えてきたため、そのまま一旦納竿することにしました。この時は小雨が降っている程度で「何とか保つんじゃないかな・・・」と高を括っていました。
入眠剤としての買い置きを忘れた「三五缶


09時にアラーム音できちんと起床。ひとまず、繋ぎっぱなしになっている6mをユルユルと運用し続けた後、10時になってHFの様子を見ようと日中のオンエアの実戦アンテナであるステルス君につなぎ替えてSWR調整・・・全く下がらない


ここまで「票田」たる40mが低迷してはそもそものスコアメークもままならず、この辺りで緊張の糸が切れてしまいました。そこで、一旦リグの電源を落としてこの40mのCONDXの謎を解くべくNICTの各種データと睨めっこしていると、その原因が分かってきました。
これ、書き始めると長くなるんで核心部分しか書きませんが、要は「夜中まで国内QSOが安定してできるのは、太陽活動が活発なとき」ということだったようです。夜中に40mでコンテスト参戦して沢山QSOできたのは、ここ数年の参戦・・・サイクル24の真っ最中に当たり、それ以外では高校時代のクラブ局での運用。この時も夜中にかなりの数の交信ができたんですが、これまたサイクル21のピークの頃であり、それ以外は上手いこと運用経験が無いという何とも個人的な事情で、40mの性質を誤解していました

こうなるともう、やる気が起きません。15時前には復帰しましたが仕方なく40m運用を継続。この時間には流石に「普段の40m」の顔をしたこのバンドでは、ステルス君運用にも関わらず30分で12QSO・・・流石にDUPEが少ないので、応答があればポイントアップ。そして午後から晴れ間が見え、HFハイバンドの同調がようやく取れ始めたため一巡してローカルマルチを確保。夕刻に低めのEsが出て20mが賑わっていましたが、やはりこのバンドは今の設備(ステルス君に仕込んだコンデンサで 無理矢理に乗せる)ではなかなか厳しく、かつ急に開けたため「呼び負け」が連発。昨年はF2正規伝搬で皆さんが「十分にQSOした後」を拾いましたから、こ のバンドは失敗・・・。
夕飯を食べてQRTしようかと思いましたが200QSOは達成しようと思い直し、19時過ぎから釣竿君で40mを一巡したら流石に高レートでQSOが成立していきます。なるほど、この時間帯は未だ40mは死んでいないわけですね。さらに取りこぼしを嫌って80mも一巡しましたが流石にDUPE多し。最後は6mで数局拾って貰い200QSOを達成し、残り10分でCQ連呼したらQRP局に呼ばれてちょっと嬉しい201QSOで幕となりました。
今回の参戦は、明らかに失敗・・・まぁ、200QSO超は数年前なら大喜びの結果なんですが、300QSO超えを経験した以上、流石にこれでは満足できません。その上、釣竿君が大いに頑張れる夜間帯の40mが今後数年間(SSNが低い間)は「意味が無くなった」という事実は結構堪えています、既に


最後に、恒例のスナップは・・・

土砂降りの前に記念撮影した「コイルを刷新した釣竿君」です。コンデジの露出を思いっきり上げたため、肉眼より遙かに明るく撮れています。今になってよく見てみると、こりゃぁ強い雨が今にも降りそうな空模様ですね

以上、40mに絡む大きな見直しが必要だと気付いた参戦失敗記でした。
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コメントの投稿
私も散々でした
どよさん お疲れ様でした。
私なんざさらに悲惨・・。
SD330を3.5MHZフル仕様にしてませんでしたから。
で、ハイバンドオープンの淡い期待も文字通り「水の泡」・・。
40mの夜間コンディションは予想してました。
精々22時過ぎであろうと。
日課として朝の6時から1時間、夜は8~11時台で40mQRVしてると一昨年>昨年>今年の図式が。
なので、睡眠不足は嫌だし・・と80mは早朝からで・・はい寝坊でした。
結局私は150そこそこで終了~。
課題も見えたので、参加して良かったと。
次のWPX CWにも参戦予定です。
私なんざさらに悲惨・・。
SD330を3.5MHZフル仕様にしてませんでしたから。
で、ハイバンドオープンの淡い期待も文字通り「水の泡」・・。
40mの夜間コンディションは予想してました。
精々22時過ぎであろうと。
日課として朝の6時から1時間、夜は8~11時台で40mQRVしてると一昨年>昨年>今年の図式が。
なので、睡眠不足は嫌だし・・と80mは早朝からで・・はい寝坊でした。
結局私は150そこそこで終了~。
課題も見えたので、参加して良かったと。
次のWPX CWにも参戦予定です。
毎回、是精進・・・
EOSマンさん、コメアリです。
何を隠そうまたしても「翌日休暇」を取り、ある意味万全で挑んだ今回のコンテストの失敗は、記事に書いた通り結構堪えています。とりわけ、普段のワッチなどもあまりできていない40mを、勝手に「ALL JA の頃は夜中も使える」と信じ切っていました・・・。
そうですか、80mが痛いところですね。実はこのバンドのオンエア時間が長かったため113QSO・・・自己最高を叩き出しました(^^; まぁ、他がNGな分、ちょっとだけ満足できたのがこのバンドです。
ALL JA のハイバンドは、Es頼みの部分があってなかなか難しいですね。アパマンハム&QRPでも、Esが出たら結構楽しめるんですが・・・。
自分も、WW WPX CWには参戦予定です。国内同士もアリですから、繋がったら良いですね(^^)b
何を隠そうまたしても「翌日休暇」を取り、ある意味万全で挑んだ今回のコンテストの失敗は、記事に書いた通り結構堪えています。とりわけ、普段のワッチなどもあまりできていない40mを、勝手に「ALL JA の頃は夜中も使える」と信じ切っていました・・・。
そうですか、80mが痛いところですね。実はこのバンドのオンエア時間が長かったため113QSO・・・自己最高を叩き出しました(^^; まぁ、他がNGな分、ちょっとだけ満足できたのがこのバンドです。
ALL JA のハイバンドは、Es頼みの部分があってなかなか難しいですね。アパマンハム&QRPでも、Esが出たら結構楽しめるんですが・・・。
自分も、WW WPX CWには参戦予定です。国内同士もアリですから、繋がったら良いですね(^^)b
TU!
今回もQSOありがとうございました。しかしコンディションが悪すぎでした・・・
CONDX悪かったですね・・・
JP1LRTさん、こんにちは。
こちらこそ、QSOありがとうございました。自分は6m以外のバンドが玉砕状態で、却って6mオンエア時間が増えました(^^;
次回も是非、宜しくお願いします。
こちらこそ、QSOありがとうございました。自分は6m以外のバンドが玉砕状態で、却って6mオンエア時間が増えました(^^;
次回も是非、宜しくお願いします。