ALL JAの頃のCONDX考察
2016-04-29
失意のALL JA(って、またぁ大袈裟な
)が終わり、待ちに待ったGWがスタートしました。今回は5/6が出勤日ですが、結構長めの休暇を満喫できそう・・・と思ったら初っ端から「軽めの風邪っ引き」で、昨日辺りから37度前半の発熱と喉痛に苛まれています。この風邪自体は家の連中から引き継いだものであり、大トリが自分のようです
その失意のALL JA(未だ言うか
)が終わるや否や、コンテストの最中にちょっと気付いた「foF2の挙動」についてNICTのデータを自分なりに調べてみたところ、ちょっと面白い・・・ローバンドを長年運用している局長さんには実に面白くない傾向があることが判りました。
foF2・・・F2層の臨界周波数には日変化・季節変化があるというのはある程度知っていて、例えば40mは総じて日中帯がF2層の恩恵で「国内の近距離」が強く入感する一方、夜間は臨界周波数が朝方に向かって下がっていくため、その日その日のCONDXの善し悪しはあるものの「朝方は不利」といった曖昧な記憶をしていました。
ところが、今回のコンテストで40mの「あまりに早い国内スキップ」を目の当たりにし、自分の認識とは違う40mを垣間見た気がしました。それまでは少なくとも、ACAGより夏至に近いこのコンテストでは何となく「夜半くらいまでは使えるバンド」という認識だったわけです。
そこで、改めてfoF2の変化を、40mのCONDXが好調だった(と自分が思っていた)昨年・一昨年のデータと比較したら、かなりの誤解をしていることが判りました。国内CONDXとして余り関係ないと思っていた太陽活動が実は大いに関係ある・・・こうなったら、過去まで遡って調べてみようと、NICTのデータベースから「ALL JAコンテストの頃のfoF2」を拾ってみました。

※2016年の値は4/1~14の平均値、2017年は当ブログ主の予測
このグラフは、毎年4月のfoF2平均値について、日変化として一番低くなる04時と釣竿君を出竿できる18時を最高としてトレースしています。実際、F2層が臨界周波数の最高をマークするのはもう少し早い17時頃のようですが、我が釣竿君の運用・・・夜間にしか稼働できない事情に合わせた形にしています
グラフの見方としては、青線で示した18時のデータが臨界周波数の最高、赤線が最低・・・これは「夕方の18時から徐々にfoF2が下がっていき、朝方の04時頃に最低を記録する」という形に解釈します。
このグラフをよく見ると、「Cycle xx」と称する太陽活動の周期のピークとボトムで全く違った形になるのが判ります。例を2つ取っていますので、個々に見てみましょう。
Cycle23の真っ最中である2000年では、18時には12MHz以上の臨界周波数が04時を迎えても7MHzを超えています。これはきっと、夕刻にはF2の正規伝搬で14MHzで中・長距離の伝搬が可能、かつ朝方まで7MHzや3.5MHzはかなり使えることを示しています。
逆にCycle23と24の間の「谷間」である2009年では、18時の時点で臨界周波数が5.5MHz、そして04時のボトムである2.8MHzまで徐々に落ちていくわけですから、18時の時点で既に7MHzでは近距離が出感して中長距離しか交信できず、かつ04時頃には3.5MHzでさえもそろそろ怪しい(近距離交信がきつくなる)といった状況を示していると言えるでしょう。
勿論CONDXの日変化には、この平均値に対して±1.5MHz程度の振れ幅がありますから、「今日は遅くまで国内が開けていた」とか「今日は夕方にはCONDXが落ちてきてNGだった」といったような感覚につながるんだと思います。
先の記事にも書きましたが、自分が本格的にALL JAコンテストに参戦したのが丁度Cycle24のピークに近いここ数年と、Cycle21ピークの頃の3年間ですから、「7MHz帯は夜中も結構使えるバンド」と認識していたことにも頷けますが、これは大いなる誤解だったということですね
普段のワッチで何気なく「最近、7MHzの国内が夜間はダメっぽいなぁ」と感じていたことは、何も「最近のCONDX」ということではなかったわけです
何れにせよ7MHz帯においては太陽活動の影響をかなり受けることは明白であり、少なくともこの先6,7年のALL JAコンテストでは、夜間しか釣竿君の稼働ができない自分にとっては「局数稼ぎのバンド」とはならないようで、オンエアのタイミングは、
1) 開始21時から数時間の当日CONDXによるオンエア
2) 終了前18時からのオンエア(但し、あまり稼げない場合も覚悟)
ということになります。特に1)については、開始直後のカオスにQRPで突っ込んでいって太刀打ちできるのか・・・この辺りを今後の参加機会に見極めていくことが必要なようです。
以上、自分にしか余り役に立たないかも知れないfoF2の特性まとめでした。


その失意のALL JA(未だ言うか

foF2・・・F2層の臨界周波数には日変化・季節変化があるというのはある程度知っていて、例えば40mは総じて日中帯がF2層の恩恵で「国内の近距離」が強く入感する一方、夜間は臨界周波数が朝方に向かって下がっていくため、その日その日のCONDXの善し悪しはあるものの「朝方は不利」といった曖昧な記憶をしていました。
ところが、今回のコンテストで40mの「あまりに早い国内スキップ」を目の当たりにし、自分の認識とは違う40mを垣間見た気がしました。それまでは少なくとも、ACAGより夏至に近いこのコンテストでは何となく「夜半くらいまでは使えるバンド」という認識だったわけです。
そこで、改めてfoF2の変化を、40mのCONDXが好調だった(と自分が思っていた)昨年・一昨年のデータと比較したら、かなりの誤解をしていることが判りました。国内CONDXとして余り関係ないと思っていた太陽活動が実は大いに関係ある・・・こうなったら、過去まで遡って調べてみようと、NICTのデータベースから「ALL JAコンテストの頃のfoF2」を拾ってみました。

※2016年の値は4/1~14の平均値、2017年は当ブログ主の予測
このグラフは、毎年4月のfoF2平均値について、日変化として一番低くなる04時と釣竿君を出竿できる18時を最高としてトレースしています。実際、F2層が臨界周波数の最高をマークするのはもう少し早い17時頃のようですが、我が釣竿君の運用・・・夜間にしか稼働できない事情に合わせた形にしています

グラフの見方としては、青線で示した18時のデータが臨界周波数の最高、赤線が最低・・・これは「夕方の18時から徐々にfoF2が下がっていき、朝方の04時頃に最低を記録する」という形に解釈します。
このグラフをよく見ると、「Cycle xx」と称する太陽活動の周期のピークとボトムで全く違った形になるのが判ります。例を2つ取っていますので、個々に見てみましょう。
Cycle23の真っ最中である2000年では、18時には12MHz以上の臨界周波数が04時を迎えても7MHzを超えています。これはきっと、夕刻にはF2の正規伝搬で14MHzで中・長距離の伝搬が可能、かつ朝方まで7MHzや3.5MHzはかなり使えることを示しています。
逆にCycle23と24の間の「谷間」である2009年では、18時の時点で臨界周波数が5.5MHz、そして04時のボトムである2.8MHzまで徐々に落ちていくわけですから、18時の時点で既に7MHzでは近距離が出感して中長距離しか交信できず、かつ04時頃には3.5MHzでさえもそろそろ怪しい(近距離交信がきつくなる)といった状況を示していると言えるでしょう。
勿論CONDXの日変化には、この平均値に対して±1.5MHz程度の振れ幅がありますから、「今日は遅くまで国内が開けていた」とか「今日は夕方にはCONDXが落ちてきてNGだった」といったような感覚につながるんだと思います。
先の記事にも書きましたが、自分が本格的にALL JAコンテストに参戦したのが丁度Cycle24のピークに近いここ数年と、Cycle21ピークの頃の3年間ですから、「7MHz帯は夜中も結構使えるバンド」と認識していたことにも頷けますが、これは大いなる誤解だったということですね


何れにせよ7MHz帯においては太陽活動の影響をかなり受けることは明白であり、少なくともこの先6,7年のALL JAコンテストでは、夜間しか釣竿君の稼働ができない自分にとっては「局数稼ぎのバンド」とはならないようで、オンエアのタイミングは、
1) 開始21時から数時間の当日CONDXによるオンエア
2) 終了前18時からのオンエア(但し、あまり稼げない場合も覚悟)
ということになります。特に1)については、開始直後のカオスにQRPで突っ込んでいって太刀打ちできるのか・・・この辺りを今後の参加機会に見極めていくことが必要なようです。
以上、自分にしか余り役に立たないかも知れないfoF2の特性まとめでした。
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コメントの投稿
解説有り難うございます
どよさん、お疲れ様です。
過去のデータまで遡ってくれたおかげで、よく分かりました。
こうなってくるとしばらくは耐える年が続きそうだな~と。
お陰様でログ出しました(^^ゞ
過去のデータまで遡ってくれたおかげで、よく分かりました。
こうなってくるとしばらくは耐える年が続きそうだな~と。
お陰様でログ出しました(^^ゞ
太陽活動って奴ぁ・・・
EOSマンさん、こんばんは。
まぁ、日中に十分にオンエアできる環境であれば、バンドプランの検討・組み替えだけでよさそうですが、自分のような「隠密アパマンハム」にとっては、コンテストを楽しめるか否かに関わる重大な問題なんですよね・・・。
でもまぁ、自分の認識違いが晴れたのは収穫だったと思っています。
まぁ、日中に十分にオンエアできる環境であれば、バンドプランの検討・組み替えだけでよさそうですが、自分のような「隠密アパマンハム」にとっては、コンテストを楽しめるか否かに関わる重大な問題なんですよね・・・。
でもまぁ、自分の認識違いが晴れたのは収穫だったと思っています。