工作再開の手始め・・・ローレベル・パワー計の改良
2016-10-30
あっという間に10月が過ぎていきます。寒暖の差が激しい週を過ごして虫の音が聞こえないなぁと思ったら、高圧鉄塔が聳える中央分離帯・・・家の直ぐ傍にある「蟋蟀天国」の草が刈られていました。この季節にあれをやられたらたまったもんじゃないんだろうなぁと、少し気の毒になりました。
一昨日に漸く仕事上のヤマを越え、昨日は机の周りの掃除をちょこちょこしながらウダウダ過ごしてしまいましたが、今日は綺麗になった机でずっとお座なりになっていた工作の方へ・・・とはいえ、あまり複雑怪奇なことはしたくなかったため、思うところあってローレベル・パワー計の改造&動作確認をすることにしました。このパワー計は5月の終わりに入手したSGの出力を測るのに重宝し、AD8307を使ったものよりも案外使い勝手がよいことが判った半面もう少し工夫できそうな部分が見つかり、他の作りものの狭間にちょっと確認してみようと思っていた次第。確認ポイントは以下の通りです。
◆検波用の1SS43をもう少し感度が良さそうな1SS106に換えることで
-20dBm程度までは測定できるようにしたい
◆SGの出力を測定した際に高い周波数での挙動が「造作のせい」なのか
確かめたい
1SS106への換装は容易い話で、多分これ自体は「載せ替えりゃ上手くいく」という範疇。ただ、換装後のパワー計としては再度特性の取り直しが必要なんで、ちょっと億劫だったわけです
「造作のせい」の部分は、明らかに作りっぱなしでVHF帯くらいまでしか通用しなさそうな造作に加え、検波後のパスコンが広帯域(特にVHF以上)にきちんと効いているのか否かも確認が必要・・・というわけで、まずは回路図をご披露。

電力を消費する抵抗(100Ωx2)には、本当は高周波特性に優れたものをチョイスする必要がありますが、これまでと同じ金皮の1/8Wのものを使うことに。ダイオードは文字通り「換装」しますが、Vfが小さいもの(実測で0.17V)をチョイスしました。パスコン群は、ひとまず0.1μF+1000pFで試してみて、必要に応じてもう少し小容量のものをパラに置くことにしました。
造作としての改良は、プラケースの内側に銅箔テープを貼ってキャビティー化してグランドが最短で接続できるようにし、リアクタンス成分ができるだけ小さくなるようにしました。

写真では判り難いですね・・・まぁ簡単な回路ですから空中配線で十分。肝はグランドにできるだけ最短距離で落とすという工夫です。実はこのスナップは最終形・・・パスコンに56pFを追加する前と後で、高い周波数(300MHz以上)の暴れが若干減ったために追加しています。
1SS106への換装で測定レンジは飛躍的に広くなりました。特性図は省略しますが、-30dBmから+20dBmまでの測定が可能となりました。1SS43のVfは0.36V(取り外したものの実測)でしたから約0.2Vのアドバンテージが生じ、かなりローレベルまで測定が可能に。また、Vfの最大定格も5Vから10Vになり、+20dBmくらいまで余裕を持って測定できるようになりました。
お待ちかねの周波数特性は・・・

300MHzから上の方に効果が現れています。パスコンの追加(56pF)については、先に記した通り、300MHz以上の検出電力の正常化に寄与すること(周波数上昇に追随して電力が大きくなるように見える度合いが小さくなること)が判り採用しました。
今回の実験で期待したのは、本当は40MHzから300MHz辺りまでの凹み・・・検出電力が少なく見える部分への改善だったんですが、この辺りの周波数特性は旧パワー計と同じような感じであることから、原因はSG側の出力偏差(誤差)なのかも知れません。ちょっとガッカリ・・・。その上、ハンダごての熱でプラケースのコネクタ上部が少し溶けて変形してしまいました

まぁ、この程度の「手術跡」は我慢しようと思います
一昨日に漸く仕事上のヤマを越え、昨日は机の周りの掃除をちょこちょこしながらウダウダ過ごしてしまいましたが、今日は綺麗になった机でずっとお座なりになっていた工作の方へ・・・とはいえ、あまり複雑怪奇なことはしたくなかったため、思うところあってローレベル・パワー計の改造&動作確認をすることにしました。このパワー計は5月の終わりに入手したSGの出力を測るのに重宝し、AD8307を使ったものよりも案外使い勝手がよいことが判った半面もう少し工夫できそうな部分が見つかり、他の作りものの狭間にちょっと確認してみようと思っていた次第。確認ポイントは以下の通りです。
◆検波用の1SS43をもう少し感度が良さそうな1SS106に換えることで
-20dBm程度までは測定できるようにしたい
◆SGの出力を測定した際に高い周波数での挙動が「造作のせい」なのか
確かめたい
1SS106への換装は容易い話で、多分これ自体は「載せ替えりゃ上手くいく」という範疇。ただ、換装後のパワー計としては再度特性の取り直しが必要なんで、ちょっと億劫だったわけです

「造作のせい」の部分は、明らかに作りっぱなしでVHF帯くらいまでしか通用しなさそうな造作に加え、検波後のパスコンが広帯域(特にVHF以上)にきちんと効いているのか否かも確認が必要・・・というわけで、まずは回路図をご披露。

電力を消費する抵抗(100Ωx2)には、本当は高周波特性に優れたものをチョイスする必要がありますが、これまでと同じ金皮の1/8Wのものを使うことに。ダイオードは文字通り「換装」しますが、Vfが小さいもの(実測で0.17V)をチョイスしました。パスコン群は、ひとまず0.1μF+1000pFで試してみて、必要に応じてもう少し小容量のものをパラに置くことにしました。
造作としての改良は、プラケースの内側に銅箔テープを貼ってキャビティー化してグランドが最短で接続できるようにし、リアクタンス成分ができるだけ小さくなるようにしました。

写真では判り難いですね・・・まぁ簡単な回路ですから空中配線で十分。肝はグランドにできるだけ最短距離で落とすという工夫です。実はこのスナップは最終形・・・パスコンに56pFを追加する前と後で、高い周波数(300MHz以上)の暴れが若干減ったために追加しています。
1SS106への換装で測定レンジは飛躍的に広くなりました。特性図は省略しますが、-30dBmから+20dBmまでの測定が可能となりました。1SS43のVfは0.36V(取り外したものの実測)でしたから約0.2Vのアドバンテージが生じ、かなりローレベルまで測定が可能に。また、Vfの最大定格も5Vから10Vになり、+20dBmくらいまで余裕を持って測定できるようになりました。
お待ちかねの周波数特性は・・・

300MHzから上の方に効果が現れています。パスコンの追加(56pF)については、先に記した通り、300MHz以上の検出電力の正常化に寄与すること(周波数上昇に追随して電力が大きくなるように見える度合いが小さくなること)が判り採用しました。
今回の実験で期待したのは、本当は40MHzから300MHz辺りまでの凹み・・・検出電力が少なく見える部分への改善だったんですが、この辺りの周波数特性は旧パワー計と同じような感じであることから、原因はSG側の出力偏差(誤差)なのかも知れません。ちょっとガッカリ・・・。その上、ハンダごての熱でプラケースのコネクタ上部が少し溶けて変形してしまいました


まぁ、この程度の「手術跡」は我慢しようと思います

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