WW DX CW 2016 参戦備忘録
2016-11-30
副題:40mのCONDXが良かったとすれば、もう限界なのか!?
毎年このコンテストをその年の「集大成」として楽しみにするようになったのは、閑古鳥が電波の代わりにたくさん飛んでいたハイバンドが、サイクル24到来と共にガラリと様相を変えた2011年以降の話です。それから6回目を迎えた今回の参戦では、既にハイバンドはなかなか難しい状況となり、専らローバンド・・・主に40mが主戦場となりました。そう、QRP参戦はなかなか難儀なものとなってきました。
一方で、タイミングさえ図ればZONE15までのEUやちらほらとSAも何とか交信できてしまう、実はDXバンドでもあった40mは、太陽活動の「谷」でもあまり遜色なく海外と交信できそう。アパマンハムとして「夜間専用の隠密釣竿アンテナ」を頼りにしても、ほぼDXとの交信では時間的ロスは少なく、上手くすればかなり期待できることが解ってきました。
今年も仕事関係の調整は無事に済み、その気になれば「48Hフル参戦」も可能な状況となりました。ひとまず、スタートは15mとしました。
既に北米はSSNの低下で難しいだろうなぁとバンドスイープすると、何局かの西海岸局が聞こえました。一番強力な局を呼ぶと何とか応答ありQSO成立
なんだぁ、届くじゃんと気を良くしましたが、結局Wはこの1局。その後は毎度の太平洋艦隊と戯れ、夕刻までに26QSO。特に「珍」はありませんでしたが、A3(Tonga)は初めてかも
夕刻の40mはあまり芳しからぬCONDXに感じたものの、VOACAPでの「予習」で、自分が思っているより遅めに西海岸が開けることが判っていましたから、ここは慌てず騒がず。逆にSA方面を捕まえるべく、細かくワッチしていると、LUやCEなどの常連局が入感・・・ただ、細かいQSBが激しく、QSOには至りませんでした。
そんな中、印象に残ったのがTI(Costa Rica)。かなり強力に入感していたため、あわよくば・・・と粘りましたが、流石に難しかったよう。
40mのCONDX良し悪しの目安は、ZONE16まで届くか否か・・・というのが、ここ数年の指標になっていますが、ここもVOACAPの予習で思いの外早めから開けることが判ったため、早い時間にQSO成立したことにはあまり驚きませんでした。
逆に、格段に難しくなるZONE15について、ある意味「早過ぎ
」と思える昨年のQSO成立のようなこともなく夜が更けていき、霧雨が小雨へと変わってきた01:14JのQSOを最後に納竿としました。完全なる眠気負け・・・ZONE15は未交信
翌日は09時J過ぎに起きましたが、15mの常連局を追い掛けるのも億劫となり、夕刻の出竿時間までは無線を忘れることにしました。そして迎えた2日目の40m・・・前日とあまり代わり映えのしない感じでしたが、「今日は40mのCONDX変化をできるだけ見極めよう」と、朝方まで粘る覚悟をしました。
LUのコンテストステーションが強力に入感しているのに気付き、「そうそう、今年も南米スタンプラリーだ
」としつこく呼ぶものの、ほぼ「無視」といった案配でありQSOに至らず。この時点では「CONDX悪し」と判断したもののさらに粘っていると、いつもは結構苦労するZONE16が早めに(19:27J)、かつ比較的楽にQSOができたため「CONDXはまぁまぁ?」くらいにまで評価を戻しました。
そして、23:00Jに「今回のコンテストで初のZONE15」(Poland)とQSO後、この1HでZONE16の固め打ち(3QSO)となりました。こうなるともう、「かなりCONDXは良さそう」と評価せざるを得ません。
ところが、0時半Jを回ると小雨が降り始め、時間を追う毎にそこそこ本降りになってしまいました。ローディングコイルが雨で濡れると、丁度雨粒でショートするような格好で急激にSWRが悪化します。ベランダで釣竿をポンポンと叩いてから再調整すると、20分ぐらいは使えますがまたSWRが上がってしまう始末。雨雲レーダを見ると、どうやら02時半J頃には雲が切れてきそう・・・というわけで小休止。
02時半Jには確かに雨が上がっていました。ワッチを開始すると、いよいよDL,I・・・といったZONE15の中でもまだ未交信のカントリーが軒並み強くなってきました。特にItalyは強力な2局がいましたが、結果的にはこれらの局とのQSOには至らず、Slovakia×2を最後に04時Jに納竿としました。
今回のコンテストから得られた教訓は沢山ありますが、事前に行ったVOACAPを使った予習が奏功して思い込みや突飛な経験で「この時間にはこの辺りとQSOできるはず」という先入観無しで挑めたことが一番の収穫でした。また、ATTを入れたオペレーションで聞き疲れから解放されることが長時間運用では非常に有益であることを再認識しました。
ちなみに、今回のコンテスト直前にはコロナホールに伴う太陽風が強くなり、直前(前日)までは地磁気がかなり乱れていました。コンテスト当日はというと・・・。

※上記のNOV 26,27がコンテスト当日に当たります。
概ね「K-Indexが3以下」ということで良好だったようです。ただ、QRP運用の経験として「3」では良好とは言い難く、そういう意味では1日目より2日目ということが言えそうです。また、SSNはそれぞれ13,31ということで2日目の方が良かったようです。2日目のハイバンドを覗き見しておくんだったなぁ・・・
ただ、今回のCONDX程度でもう少し交信できる範囲を拡大するためには、やはりアンテナシステムのグレードアップが必要そう。まずはローディング部分を無くすべく、ロングワイヤーとしてきちんと1/4λに近くなるような「アンテナの上げ方の工夫」が必要そうです。釣竿をもう一本増やすのが、我がベランダにとってはスマートな方法になるかも知れません。
今回の記念スナップはこちらです。

コンテスト当日は娘の15インチのサブディスプレイを借りて凌いでいましたが、運用中はかなり近い距離で見ることが多いことから、一回り小さい12インチのディスプレイを準備しました。輝度を適度に落とすとかなり快適な使用感・・・もっと早く導入しておけば良かったかも
毎年このコンテストをその年の「集大成」として楽しみにするようになったのは、閑古鳥が電波の代わりにたくさん飛んでいたハイバンドが、サイクル24到来と共にガラリと様相を変えた2011年以降の話です。それから6回目を迎えた今回の参戦では、既にハイバンドはなかなか難しい状況となり、専らローバンド・・・主に40mが主戦場となりました。そう、QRP参戦はなかなか難儀なものとなってきました。
一方で、タイミングさえ図ればZONE15までのEUやちらほらとSAも何とか交信できてしまう、実はDXバンドでもあった40mは、太陽活動の「谷」でもあまり遜色なく海外と交信できそう。アパマンハムとして「夜間専用の隠密釣竿アンテナ」を頼りにしても、ほぼDXとの交信では時間的ロスは少なく、上手くすればかなり期待できることが解ってきました。
今年も仕事関係の調整は無事に済み、その気になれば「48Hフル参戦」も可能な状況となりました。ひとまず、スタートは15mとしました。
既に北米はSSNの低下で難しいだろうなぁとバンドスイープすると、何局かの西海岸局が聞こえました。一番強力な局を呼ぶと何とか応答ありQSO成立


夕刻の40mはあまり芳しからぬCONDXに感じたものの、VOACAPでの「予習」で、自分が思っているより遅めに西海岸が開けることが判っていましたから、ここは慌てず騒がず。逆にSA方面を捕まえるべく、細かくワッチしていると、LUやCEなどの常連局が入感・・・ただ、細かいQSBが激しく、QSOには至りませんでした。
そんな中、印象に残ったのがTI(Costa Rica)。かなり強力に入感していたため、あわよくば・・・と粘りましたが、流石に難しかったよう。
40mのCONDX良し悪しの目安は、ZONE16まで届くか否か・・・というのが、ここ数年の指標になっていますが、ここもVOACAPの予習で思いの外早めから開けることが判ったため、早い時間にQSO成立したことにはあまり驚きませんでした。
逆に、格段に難しくなるZONE15について、ある意味「早過ぎ


翌日は09時J過ぎに起きましたが、15mの常連局を追い掛けるのも億劫となり、夕刻の出竿時間までは無線を忘れることにしました。そして迎えた2日目の40m・・・前日とあまり代わり映えのしない感じでしたが、「今日は40mのCONDX変化をできるだけ見極めよう」と、朝方まで粘る覚悟をしました。
LUのコンテストステーションが強力に入感しているのに気付き、「そうそう、今年も南米スタンプラリーだ

そして、23:00Jに「今回のコンテストで初のZONE15」(Poland)とQSO後、この1HでZONE16の固め打ち(3QSO)となりました。こうなるともう、「かなりCONDXは良さそう」と評価せざるを得ません。
ところが、0時半Jを回ると小雨が降り始め、時間を追う毎にそこそこ本降りになってしまいました。ローディングコイルが雨で濡れると、丁度雨粒でショートするような格好で急激にSWRが悪化します。ベランダで釣竿をポンポンと叩いてから再調整すると、20分ぐらいは使えますがまたSWRが上がってしまう始末。雨雲レーダを見ると、どうやら02時半J頃には雲が切れてきそう・・・というわけで小休止。
02時半Jには確かに雨が上がっていました。ワッチを開始すると、いよいよDL,I・・・といったZONE15の中でもまだ未交信のカントリーが軒並み強くなってきました。特にItalyは強力な2局がいましたが、結果的にはこれらの局とのQSOには至らず、Slovakia×2を最後に04時Jに納竿としました。
今回のコンテストから得られた教訓は沢山ありますが、事前に行ったVOACAPを使った予習が奏功して思い込みや突飛な経験で「この時間にはこの辺りとQSOできるはず」という先入観無しで挑めたことが一番の収穫でした。また、ATTを入れたオペレーションで聞き疲れから解放されることが長時間運用では非常に有益であることを再認識しました。
ちなみに、今回のコンテスト直前にはコロナホールに伴う太陽風が強くなり、直前(前日)までは地磁気がかなり乱れていました。コンテスト当日はというと・・・。

※上記のNOV 26,27がコンテスト当日に当たります。
概ね「K-Indexが3以下」ということで良好だったようです。ただ、QRP運用の経験として「3」では良好とは言い難く、そういう意味では1日目より2日目ということが言えそうです。また、SSNはそれぞれ13,31ということで2日目の方が良かったようです。2日目のハイバンドを覗き見しておくんだったなぁ・・・

ただ、今回のCONDX程度でもう少し交信できる範囲を拡大するためには、やはりアンテナシステムのグレードアップが必要そう。まずはローディング部分を無くすべく、ロングワイヤーとしてきちんと1/4λに近くなるような「アンテナの上げ方の工夫」が必要そうです。釣竿をもう一本増やすのが、我がベランダにとってはスマートな方法になるかも知れません。
今回の記念スナップはこちらです。

コンテスト当日は娘の15インチのサブディスプレイを借りて凌いでいましたが、運用中はかなり近い距離で見ることが多いことから、一回り小さい12インチのディスプレイを準備しました。輝度を適度に落とすとかなり快適な使用感・・・もっと早く導入しておけば良かったかも

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コメントの投稿
参戦されたんですね
どよよんさん
お疲れ様です。
11月も終わりですね~。
WW DX CW参戦されたんですね。
私も粘れば良かったかな~。
私、1局やって諦めました。
夜しか聞けなかったので。
お疲れ様です。
11月も終わりですね~。
WW DX CW参戦されたんですね。
私も粘れば良かったかな~。
私、1局やって諦めました。
夜しか聞けなかったので。
結果は奮わず…
EOSマンさん、こんにちは。
今日から師走を迎えました。暮れに向かって忙しくなりそうです。
今回は、40mの開けていく具合を事前に作ったVOCAPの伝搬予想と比較しながら運用し、昨年までぼんやりしていた部分を検証しました。QRP故、交信に至るかは判りませんが、何時頃に入感し始め頃合いが何時頃なのか、少し具体的に把握できるようになりました。
課題はやはりアンテナのグレードアップにありそうです。
今日から師走を迎えました。暮れに向かって忙しくなりそうです。
今回は、40mの開けていく具合を事前に作ったVOCAPの伝搬予想と比較しながら運用し、昨年までぼんやりしていた部分を検証しました。QRP故、交信に至るかは判りませんが、何時頃に入感し始め頃合いが何時頃なのか、少し具体的に把握できるようになりました。
課題はやはりアンテナのグレードアップにありそうです。