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標準的な(?)ダイオードDBMの特性

2017-01-07      
 短い冬休みはあっという間に終わりました。4日の仕事始めの日から若干残業するなど滑り出し好調とは言えませんが、2017年はどんな年になるのか・・・ここ暫くは流れに任せましょうかね

 元旦の翌日は”ヘッポコ実験タイム”が取れ、本当は「冬休みのメインディッシュ」の筈だった実験の前に「違った味見」をする気になり、簡単な実験を行いました。この実験自体は、記事にして記録しておくことにあまり意味があるとは思えないんですが、まぁ今後二度としないようなものなんで逆にきちんと纏めておくことにして、今日は忙しい合間にデータ採りをしました。

 「冬休みのメインディッシュ」とは、とあるミキサーのIMD測定であり、素直にそちらに手を付ければ良かったんですが、前から部品箱に転がっている少々古いDBM「SBL-1」でミキサーの測定方法・・・「2ジェネ」ことツートーンジェネレータとAPB-3、SGというキャストできちんと測定ができるのか試してみることにしました。



 このDBMは秋月で長い間扱われていましたが、既に販売は終了しているようです。そもそもこのDBMは、途中でマイナーチェンジして最大入力電力が下方修正され、それが現行モデルの「SBL-1+」に継承されたようです。写真に写っているのは(多分)マイナーチェンジ前のもので、当時購入時に貰ったデータシート・・・写真に写っている1枚っぺらには以下のように記述されています。

2信号3次歪みI.P.+18dBm typ
最大入力電力200mWピーク
最大入力電流50mA

 ところが、肝心なLOレベルの適正値が何処にも書いてありません。後継と思しき「SBL-1+」の場合はLOレベルとして「+7dBm」と明示していますが、前述の通り最大入力電力が50mWになっていますから、手持ちのものはもう少しLOレベルを上げても良さそうです。この辺りは、実験で上手く導き出せそう・・・というわけで実験開始です。

 DBMの各端子はスナップの通りSMAコネクタで引っ張り出し、RFには2ジェネ、LOにはSG(HP8648B)、IFにはAPB-3を接続し、IMD/変換損失とLOレベルに対する依存性の形で纏めました。



 まずはIMD特性・・・LOレベルによってかなり変動しますが、「LO=+7dBm」辺りでカタログスペックの+18dBmくらいになります。ただ、そのままもう少しLOレベルを上げていくと「LO=+9,10dBm」辺りで+25dBm程度のIIPをマークするようになり、その後もなだらかながらLOに追随して"高IP"になっていきます。また、「LO=+2,3dBm」辺りに若干IIPが高いポイントがありますが、この原因はよく判りません。
 一方の変換ロスは綺麗な特性が出ています。「LO=+5dBm」より上では-6dBを下回り、大凡-5.6dBくらいでほぼ横這いになります。これは、カタログスペック的にもよく一致しています。

 この実験では、標準的なスペックと思われるDBMについてカタログ値が「本当なの」というフォーカスで見てみました。実験自体は特に問題なく行うことができましたから、今回のデータが採れたこと以上に「メインディッシュ」も同じ方法でできそうだという感触を得ました。

 明日、明後日は特に用事もない休みになりそう・・・この2日間に、果たして「メインディッシュ」を頂くことはできるでしょうか
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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