AGC回路の初段の条件
2017-03-13
今日は少々早めに帰宅できたんで、IFアンプのコントロール部にあたるAGC回路・・・それも「初段」に当たる部分の条件を考えてみました。
AGCループを形成する場合、その入力となる信号ソースはIF出力かAF段のどこかにそのエントリーを設けることになります。IF出力から取り出す場合は、何といっても復調回路からのキャリア漏れを小さくする努力が必要。一方、AF段から取り出すのは容易ですが、やはり復調後の信号強弱によるコントロールで満足できるか・・・といったちょいとマニア臭が漂う部分でのトレードオフが必要です。また、RF⇒IF段のゲインが乏しいと、勢いAF段から必要十分なAGC電圧を取り出す方が簡単・無難になります。
とは言え、この辺りは「何処に重きを置きたいか」という嗜好の問題であることも確かであり"正解"はありません。自作機故の悩みでもありますが、自分の技術力とのバランスが必要な部分でもあります。
長い長い能書きは置いて結局どうしたいかというと、「自然なAGCを実現するソフト制御」が命題であり、それに付随する回路を順当に設計・実装できれば良いわけなんですが、どうしたってAGCの入力部分の吟味は必要なわけです。
やや難易度の高いIFからの取り出しには、先に記した通り復調回路からのキャリアのリークの押さえ込みが必要なんですが、まずまずその方法は判っているつもり・・・となると、今後の定番たる「IFからの取り出し回路」について、できるだけ簡素な(素直な)回路で定型化したいというのが「最初の実証課題」となりました。

何の変哲もない1石のFETアンプに倍波整流を施してAGC電圧を得る回路です。さぁ、ここからは、どよよん無線技士さんの思いつくままのTweetを列挙しましょう。
① VCCは9-12V辺りを想定。また、こんなところで無駄な電力を
消費するのは愚の骨頂・・・必要なゲインを確保するRDとRSを
上手く選定しながら、IDとして「10mA以下」を目指す(実)。
② CcはIF出力に直接接続する。FET入力のインピーダンスは
高いんで(ポピュラーな100KΩ設定として)計算上無視すると、
接続するIF出力に影響を与えない程度のインピーダンス・・・
IF周波数で数KΩ程度になるような容量のものを選択する(計)。
③ FETのチョイスはいろいろ考えられるが、IF周波数が低い
(概ね10MHz以下の)場合は、小信号向けのFETが広範囲で
使えるはず(実)。
④ いわゆるパスコン(Cp)は、IF周波数に対して十分低いインピー
ダンスのものを使う。10MHz以下は0.1μF、10MHz以上は
0.01μFで十分であろう(結)。
⑤ AGC検波用のダイオード(Di)は、検波性能の高い・・・
できるだけVfの低いもの(Geかショットキー)が望ましい(結)。
⑥ 終端のRLは出力インピーダンス。後続にオペアンプやADCが
つながることを前提にすると、10KΩ程度が望ましい。一方、
CLは整流信号への交流漏れをグランドに流すため、④と同じ
ような選択の仕方で良いが、RLと共に「時定数」を形成する
ため、余り大きな容量にも小さな容量にもできない。
ひとまず0.01μFとする(実)。
我が儘勝手な上記「6つの呟き」に対し、末尾に怪しげな「カッコ閉じの一文字」を添えてあります。
(計) 計算で求められる
(結) 大凡結論が出ている
(実) 実験してみよう
今回作ろうとしているIFアンプは、4MHz付近を中心周波数として想定しています。これを前提に考えると、②,④,⑤は回路図に記入できそうですね。

ちょっとオッチョコチョイですが、⑥のCL/RLの値もひとまず決めてしまいました。これで1ms程度の時定数を持ちますが、AGCでコントロールされる電圧の短時間変化が「数ms台の下の方」なら、”常人”には引っかかる感じや飛んだ感じが認識できず問題ないと思います(10KΩと0.01μFで構成される時定数は大凡1msであり、問題ないと判断)。
たったこれだけの回路ですが、個々の部品の値には「意味がある」ということですね。上記の考察を頼りに①と③について実験・・・もしその途上で問題が見つかったら、そこを掘り下げるような感じで進めたいと思います。
AGCループを形成する場合、その入力となる信号ソースはIF出力かAF段のどこかにそのエントリーを設けることになります。IF出力から取り出す場合は、何といっても復調回路からのキャリア漏れを小さくする努力が必要。一方、AF段から取り出すのは容易ですが、やはり復調後の信号強弱によるコントロールで満足できるか・・・といったちょいとマニア臭が漂う部分でのトレードオフが必要です。また、RF⇒IF段のゲインが乏しいと、勢いAF段から必要十分なAGC電圧を取り出す方が簡単・無難になります。
とは言え、この辺りは「何処に重きを置きたいか」という嗜好の問題であることも確かであり"正解"はありません。自作機故の悩みでもありますが、自分の技術力とのバランスが必要な部分でもあります。
長い長い能書きは置いて結局どうしたいかというと、「自然なAGCを実現するソフト制御」が命題であり、それに付随する回路を順当に設計・実装できれば良いわけなんですが、どうしたってAGCの入力部分の吟味は必要なわけです。
やや難易度の高いIFからの取り出しには、先に記した通り復調回路からのキャリアのリークの押さえ込みが必要なんですが、まずまずその方法は判っているつもり・・・となると、今後の定番たる「IFからの取り出し回路」について、できるだけ簡素な(素直な)回路で定型化したいというのが「最初の実証課題」となりました。

何の変哲もない1石のFETアンプに倍波整流を施してAGC電圧を得る回路です。さぁ、ここからは、どよよん無線技士さんの思いつくままのTweetを列挙しましょう。
① VCCは9-12V辺りを想定。また、こんなところで無駄な電力を
消費するのは愚の骨頂・・・必要なゲインを確保するRDとRSを
上手く選定しながら、IDとして「10mA以下」を目指す(実)。
② CcはIF出力に直接接続する。FET入力のインピーダンスは
高いんで(ポピュラーな100KΩ設定として)計算上無視すると、
接続するIF出力に影響を与えない程度のインピーダンス・・・
IF周波数で数KΩ程度になるような容量のものを選択する(計)。
③ FETのチョイスはいろいろ考えられるが、IF周波数が低い
(概ね10MHz以下の)場合は、小信号向けのFETが広範囲で
使えるはず(実)。
④ いわゆるパスコン(Cp)は、IF周波数に対して十分低いインピー
ダンスのものを使う。10MHz以下は0.1μF、10MHz以上は
0.01μFで十分であろう(結)。
⑤ AGC検波用のダイオード(Di)は、検波性能の高い・・・
できるだけVfの低いもの(Geかショットキー)が望ましい(結)。
⑥ 終端のRLは出力インピーダンス。後続にオペアンプやADCが
つながることを前提にすると、10KΩ程度が望ましい。一方、
CLは整流信号への交流漏れをグランドに流すため、④と同じ
ような選択の仕方で良いが、RLと共に「時定数」を形成する
ため、余り大きな容量にも小さな容量にもできない。
ひとまず0.01μFとする(実)。
我が儘勝手な上記「6つの呟き」に対し、末尾に怪しげな「カッコ閉じの一文字」を添えてあります。
(計) 計算で求められる
(結) 大凡結論が出ている
(実) 実験してみよう
今回作ろうとしているIFアンプは、4MHz付近を中心周波数として想定しています。これを前提に考えると、②,④,⑤は回路図に記入できそうですね。

ちょっとオッチョコチョイですが、⑥のCL/RLの値もひとまず決めてしまいました。これで1ms程度の時定数を持ちますが、AGCでコントロールされる電圧の短時間変化が「数ms台の下の方」なら、”常人”には引っかかる感じや飛んだ感じが認識できず問題ないと思います(10KΩと0.01μFで構成される時定数は大凡1msであり、問題ないと判断)。
たったこれだけの回路ですが、個々の部品の値には「意味がある」ということですね。上記の考察を頼りに①と③について実験・・・もしその途上で問題が見つかったら、そこを掘り下げるような感じで進めたいと思います。
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