CW用クリスタルフィルタの設計・製作(その5)
2017-07-30
今日の千葉県北西部は少し涼しげ・・・最高気温は28℃くらいだったようで、昼食の買い物も大汗をかかずに済みました。我が家の外階段にニイニイゼミがひっくり返っていましたが、持ち上げ上げたらワシワシ動くんで、そのまま放り投げると元気よく飛んでいきました。
セミは、図体の割に羽根が華奢なことから「飛ぶこと」がそれ程得意ではなく、着地を失敗して転げてしまうと体重のあまり「上方向」に飛ぶことが困難。陽向の地面や屋上、階段や踊り場に転げると、そのまま死んじゃうことが間々あります。特に仰向けになってしまうと致命傷であり、起き上がること亀のごとし・・・そう言えばセミは「カメムシ目」だったりします
セミの一生は置いといて(
)・・・今日は待望のクリスタルフィルタの「味見」をしました。Dishalの設計の理屈でシミュレーション上は手応えを掴んだものの、実際設計通りに動くんだかどうだかは半信半疑。それでも、今のところ充てにすべき別の方法もないわけですから、何とか上手くいって欲しいと言ったところ。
本当は、高周波的に安定な基板に組み込みたいところですが、組んじゃった挙げ句「なんじゃこりゃぁぁぁ・・・」(「太陽にほえろ
」の名シーンより)となるのもナンセンスなんで、幾ら味見とは言え躊躇は隠せない「ブレッドボードへの組み込み」を試してみることにしました。
今回のフィルタの中心周波数は4.095MHz辺りとかなり低い周波数であるとは言うものの、ヒューヒュー、チャレンジャーやね・・・って、おい
と戯れ言は置いといて、ブレッドボードに組んだクリスタルフィルタの勇姿をご覧じろ

スンバラしいでしょ
入力インピーダンス整合用の抵抗以外、足という足を切っておらず、高周波的にかなり劣悪な組み方になっています。まぁ、これで「正常な手応え」があったらキチンと組むことにしよう・・・ということで、お待ちかねの特性も披露しましょうか。

この状態で細かく見ても仕方が無いわけですが、ちょっとだけ考察しておこうと思います。なお、入出力のインピーダンス整合は抵抗による擬似的なものであること、コンデンサ容量も「選別なし」(銘板容量のものを無造作にチョイス)で組んでいることも付け加えておきます。
・全体像としてガウシャン特性にはなっておらず、「バターワース」と「リプルが少ないチェビシェフ」のあいのこのような特性。
・”共振域”(通過帯域の天辺の平たい部分、どよよん無線技士的造語)の減衰量は大凡9~10dB程度であり、これはほぼシミュレーション通り。
・-3dBの帯域は大凡300Hzで、設計値より広め。
・減衰域は”共振域”から55乃至60dBダウンであり、ブレボによる測定(入出力のアイソレーションが良くない)、脆弱なグランドに起因するものと推定。
それにしてもどうです、そこそこ使えそうな特性になっているとは思いませんか
無作為にオクで購入した低価格(@30円)の水晶でこんな特性のクリスタルフィルタが作れれば、受信機自作の幅が広がりますよね
専用の基板(というか、高周波的にイケてる基板)に組んでみて精査する必要はあるものの、「優秀なツールとやる気」でかなり良好なフィルタ製作はできそうです
では、自信を持って「最終形」にしてみましょうか・・・乞う、ご期待
セミは、図体の割に羽根が華奢なことから「飛ぶこと」がそれ程得意ではなく、着地を失敗して転げてしまうと体重のあまり「上方向」に飛ぶことが困難。陽向の地面や屋上、階段や踊り場に転げると、そのまま死んじゃうことが間々あります。特に仰向けになってしまうと致命傷であり、起き上がること亀のごとし・・・そう言えばセミは「カメムシ目」だったりします

セミの一生は置いといて(

本当は、高周波的に安定な基板に組み込みたいところですが、組んじゃった挙げ句「なんじゃこりゃぁぁぁ・・・」(「太陽にほえろ

今回のフィルタの中心周波数は4.095MHz辺りとかなり低い周波数であるとは言うものの、ヒューヒュー、チャレンジャーやね・・・って、おい



スンバラしいでしょ


この状態で細かく見ても仕方が無いわけですが、ちょっとだけ考察しておこうと思います。なお、入出力のインピーダンス整合は抵抗による擬似的なものであること、コンデンサ容量も「選別なし」(銘板容量のものを無造作にチョイス)で組んでいることも付け加えておきます。
・全体像としてガウシャン特性にはなっておらず、「バターワース」と「リプルが少ないチェビシェフ」のあいのこのような特性。
・”共振域”(通過帯域の天辺の平たい部分、どよよん無線技士的造語)の減衰量は大凡9~10dB程度であり、これはほぼシミュレーション通り。
・-3dBの帯域は大凡300Hzで、設計値より広め。
・減衰域は”共振域”から55乃至60dBダウンであり、ブレボによる測定(入出力のアイソレーションが良くない)、脆弱なグランドに起因するものと推定。
それにしてもどうです、そこそこ使えそうな特性になっているとは思いませんか




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コメントの投稿
復活おめ!
おはようございます!
ようやく本調子に戻ったようですね。お疲れさまです。
しかしこのフィルターの特性、まるで絵に描いたように綺麗な特性で驚いています。
ちゃんと選別して計算するとこうなるのですね・・・勉強になります。
BBで構成されているので、ちゃんと基板で組めばスカート特性もかなり改善するのではないでしょうか。
受信機完成したらぜひ受信音聞いてみたいです。
ようやく本調子に戻ったようですね。お疲れさまです。
しかしこのフィルターの特性、まるで絵に描いたように綺麗な特性で驚いています。
ちゃんと選別して計算するとこうなるのですね・・・勉強になります。
BBで構成されているので、ちゃんと基板で組めばスカート特性もかなり改善するのではないでしょうか。
受信機完成したらぜひ受信音聞いてみたいです。
バラックでもかなり綺麗・・・
ぶんきゅうさん、こんにちは。
お陰さまで、長引きがちの夏風邪はほぼ先週の三連休(って、1日は有休)+αで落ち着きましたが、娘が一昨日辺りから同じ症状・・・ぶんきゅうさんも、お気を付けください。
いやぁ、自分でもびっくりしてしまいました。まさかの「超バラック」で、ここまで綺麗な特性が表れるとは思ってもいませんでした。
ただ、文中に少し書いたように、実際に狙った特性(ガウシャンぽい感じ)にはなっておらず、どちらかというとDishalで設計した直後の特性に似ています。この辺り、もう少しまともな組み方でどう変化するか・・・自分も興味深々です。
お陰さまで、長引きがちの夏風邪はほぼ先週の三連休(って、1日は有休)+αで落ち着きましたが、娘が一昨日辺りから同じ症状・・・ぶんきゅうさんも、お気を付けください。
いやぁ、自分でもびっくりしてしまいました。まさかの「超バラック」で、ここまで綺麗な特性が表れるとは思ってもいませんでした。
ただ、文中に少し書いたように、実際に狙った特性(ガウシャンぽい感じ)にはなっておらず、どちらかというとDishalで設計した直後の特性に似ています。この辺り、もう少しまともな組み方でどう変化するか・・・自分も興味深々です。