ブレッドボードの改良と微小容量測定時のキャリブレ留意点
2017-09-23
今朝はかなり気温が下がりました。Tシャツ一枚でゴミ出しに行ったら、暑がりの自分でも流石に涼し過ぎな感じ・・・セミも鳴いておらず、明らかに秋が近づいた気がしました。
今日はあれこれ片付けながら、合間を見てプチ工作・・・ブレッドボードの改造を行いました。今後のIFアンプの実験で多用すると踏んでの準備です。
ブレッドボードは大変便利なツールですが、高周波実験ではある程度気を遣いながらの配線が肝要です。ただ、安定に実験を進める上ではそれだけでは少々心許ない感じ・・・グランドに関しては"買ってきたまま"では少々役不足になるように思います。そこで、よく使う小型のブレッドボードの裏にグランドを貼り付けることにしました。

このブレッドボードの裏にグランドとして0.6mm厚の片面基板をカットして貼り付け、ボード両端の"-"の部分をグランドと直接接続してしまい、グランドへの配線が高周波的に改善するようにします。

このボードの両端の電源ライン部分は簡単に分離することができます。この部分の金属端子を外して底の部分に小穴を開け、短いスズメッキ線をハンダ付けしておきます。その上で、底面にカットした基板を貼り付ける際にこのスズメッキ線が貫通するように穴を開け、基板を取り付けた後でスズメッキ線とグランドとをハンダ付けして完了です。

完成後の様子です。四隅のハンダ付けがスズメッキ線と接続した部分です。手前のハンダ付け痕は、実験時に電源のマイナスとの接続が簡単・確実になるようタマゴラグを取り付けたもの。30Wのコテで無理矢理取り付けたためちょっと汚いですが、まぁ裏面ですから見なかったことに
さて、ここまでできたら前々からやっておこうと思っていた”ブレッドボードのストレー容量測定”を行うことにしました。これは、JA9TTT/加藤OMが既に実施・発表されているものであり、多分同様の結果に落ち着くものと想像していましたが、兎に角自分の
で確認することに意味がある・・・ってなわけで実測開始。
結果は意に反さずほぼ同じ値・・・ではあったんですが、どうも自分の測定結果の方が軒並み0.5pF程度多くなるんです
測定器は氏と同様”DE-5000”を使っており測定前のキャリブレも手順通り行っていますから、拘り症の自分としては納得がいきません。が、コンデンサ容量測定は相当数こなしてきたことから「ひょっとして・・・」とキャリブレの”ある部分”が不味いのでは
と考え及びました。
DE-5000のキャリブレは、測定端子のオープンとショートの状態をそれぞれ30秒間自己測定して行う仕様になっています。ショートの方は直流的に測定端子をショートさせるからいいとして、問題はオープンの方・・・ちょっとスナップを使って説明しようと思います。

DE-5000の測定端子には、チップ型のデバイス測定に使用するプローブ”TL-22”を使います。このプローブのオープン状態は、このスナップで判るように1cm強の間隔になります。この状態でキャリブレした後に、例えばこのスナップのように隣り合わせのピン接続端子間の容量を測定する場合、プローブ先端が2.5mmくらいに近づきます。すると、このプローブの端子間容量の影響が出てしまい、測定容量が上昇してしまうんです。
そこで、オープン状態のキャリブレの際に2.5mm程度になるようにしてキャリブレを終えて測定し直すと、期待した(加藤OMの測定した結果に近い)値となることが判りました。
このことは、キャリブレ中の測定端子間の間隔を”実際に測定する際の間隔”に合わせてキャリブレしないと上手くないという、”自作LCメータでの経験”があったお陰で長時間悩まずに済んだ次第。日々のヘッポコ実験も、こうした部分で役立つわけですな
今日はあれこれ片付けながら、合間を見てプチ工作・・・ブレッドボードの改造を行いました。今後のIFアンプの実験で多用すると踏んでの準備です。
ブレッドボードは大変便利なツールですが、高周波実験ではある程度気を遣いながらの配線が肝要です。ただ、安定に実験を進める上ではそれだけでは少々心許ない感じ・・・グランドに関しては"買ってきたまま"では少々役不足になるように思います。そこで、よく使う小型のブレッドボードの裏にグランドを貼り付けることにしました。

このブレッドボードの裏にグランドとして0.6mm厚の片面基板をカットして貼り付け、ボード両端の"-"の部分をグランドと直接接続してしまい、グランドへの配線が高周波的に改善するようにします。

このボードの両端の電源ライン部分は簡単に分離することができます。この部分の金属端子を外して底の部分に小穴を開け、短いスズメッキ線をハンダ付けしておきます。その上で、底面にカットした基板を貼り付ける際にこのスズメッキ線が貫通するように穴を開け、基板を取り付けた後でスズメッキ線とグランドとをハンダ付けして完了です。

完成後の様子です。四隅のハンダ付けがスズメッキ線と接続した部分です。手前のハンダ付け痕は、実験時に電源のマイナスとの接続が簡単・確実になるようタマゴラグを取り付けたもの。30Wのコテで無理矢理取り付けたためちょっと汚いですが、まぁ裏面ですから見なかったことに

さて、ここまでできたら前々からやっておこうと思っていた”ブレッドボードのストレー容量測定”を行うことにしました。これは、JA9TTT/加藤OMが既に実施・発表されているものであり、多分同様の結果に落ち着くものと想像していましたが、兎に角自分の

結果は意に反さずほぼ同じ値・・・ではあったんですが、どうも自分の測定結果の方が軒並み0.5pF程度多くなるんです


DE-5000のキャリブレは、測定端子のオープンとショートの状態をそれぞれ30秒間自己測定して行う仕様になっています。ショートの方は直流的に測定端子をショートさせるからいいとして、問題はオープンの方・・・ちょっとスナップを使って説明しようと思います。

DE-5000の測定端子には、チップ型のデバイス測定に使用するプローブ”TL-22”を使います。このプローブのオープン状態は、このスナップで判るように1cm強の間隔になります。この状態でキャリブレした後に、例えばこのスナップのように隣り合わせのピン接続端子間の容量を測定する場合、プローブ先端が2.5mmくらいに近づきます。すると、このプローブの端子間容量の影響が出てしまい、測定容量が上昇してしまうんです。
そこで、オープン状態のキャリブレの際に2.5mm程度になるようにしてキャリブレを終えて測定し直すと、期待した(加藤OMの測定した結果に近い)値となることが判りました。
このことは、キャリブレ中の測定端子間の間隔を”実際に測定する際の間隔”に合わせてキャリブレしないと上手くないという、”自作LCメータでの経験”があったお陰で長時間悩まずに済んだ次第。日々のヘッポコ実験も、こうした部分で役立つわけですな

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