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実験用電源を真面目に作ってみる(その7)

2018-03-08      
 先週末の日曜日はヘッポコ実験に没頭しましたが上手くいかず、ブログ書きもままならず・・・おいおい、あの電源製作はどうなってるんでぃ とホンの数名の方をイラつかせたかも知れませんが、そこは勘弁して下せぇ

 それでは、このヘッポコ実験のことはひとまず置いといて(って書くと気になるでしょ)、実験用電源のアプリケーションについてまとめたいと思います。

 "実験用"という側面からのアプローチで考えると、幾つかのポイントが見えてきます。

 ・電圧を変更する際の"Foolproof"を具備すること
 ・過電流やショートに対して保護機能が働くこと
 ・定格内なら長時間放ったらかしでも平気なこと
 ・電圧と電流が常時視認できること

 まぁざっと、こんなもんでしょうか・・・では、順番にまとめていきたいと思います。なお、前提はあくまで”LM317”を使うこととし、かつ制御についてはPICに任せることにします。

 ① 電圧を変更する際の"Foolproof"を具備すること

 "Foolproof"なんて格好を付けてエゲレスコトバで記していますが、いわゆる"馬鹿避け"のことです。

 そもそも、"白い電源ちゃん"には実にガチャガチャと変えたくなるようなロータリースイッチが付いていましたから、実験中に通電したまま電圧を切り替えたくなるわけですが、今回製作する電源にはこうした誘惑に駆られるような機構を付けないことにします。どうだ、完璧な馬鹿避けでしょ
 とは言え、電圧可変をボリュームに頼ったのでは毎度設定する手間が生じますから、押しボタンによるプリセット電圧の呼び出しとボリュームによる連続可変の両立を図り、さらにプリセット電圧の切り替え時、突入的に大きな電圧が加わらぬようにしたいと思います。幸い、LM317では電圧を調整する抵抗をトランジスタスイッチで切り替える回路が簡単に実現できますから、これを使ってプリセット電圧の切り替えを行います。

 とりあえず電源電圧の切り替え部の回路を以下に。各部品の定数は消してあります。電源として出来上がったら、全体回路図として改めてアップします。



 ② 過電流やショートに対して保護機能が働くこと

 今回の電源製作シリーズ記事の初っ端にも記していますが、やはりヘッポコ実験には付きものの過電流やショートには万全を喫したいと思います。

 過電流については連続運転の電流の上限を”1A”と決めてしまい、これを超えたら何らかのアラームを発すれば良い・・・としますが、多分「発振音による通知」が妥当なところでしょう。そこで、圧電ブザーを使って結構高めな周波数の発振音で知らせることにします。

 ショートについては、LM317推奨の回路があります。これは設定電流以上になると供給電圧を下げる回路ですが、ローサイドの電流を拾って検出しています。



 ローサイド検出の場合、電源内のグランドと接続装置のグランドの間にシャント抵抗(上図の1Ω)が入る形になるため、グランドレベルの不安定は否めず、ここはハイサイド検出にチャレンジすることにして回路図は引いてあります。

 ショートした場合の電流値については、LM317の保護回路が2.2A辺りで働くものの電流は止まりませんから、過電流より少し高い電流値・・・1.5A辺りを閾値とし、100ms以上継続したら電流供給を止めてしまうことにします。

 ③ 定格内なら長時間放ったらかしでも平気なこと

 これは「その6」の記事に書いた通り放熱設計をやり切った感はあるんで、まぁ普通に使っている限りは問題ないと思っています。あとは、電解コンデンサの耐圧に余裕を持ったものを選べば大丈夫でしょう。

 ④ 電圧と電流が常時視認できること

 ここは秋月に売っている電圧と電流が同時表示されるデジタルのもので簡単に済まそうと思っていました。ところが、よく考えたらこの電流計もローサイド検出型であり、②に記した”グランド不安定”を誘発します。実は何とか電流計をでっち上げようと思案しましたが、電流計部分を小さく組むのが案外厄介・・・。

 そんなわけでまだまだ変更の可能性がありますが、アプリケーション仕様については、ざっと上記のような感じになりそうです。
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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