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TS-590とIC-705の受信性能比較 (2/2)

2021-01-05      
 IC-705の受信性能についての記事連投です。

 今回は、直前記事に記した「② Sherwood Engineering Inc.の受信性能データ」に基づき、TS-590シリーズとの比較を行います。TS-590のアップコンバージョンのバンド(ルーフィングが広いバンド)についてもデータがあったんで、これも比較できるようにまとめ直しました。



 このデータの左の方には、前回記事の「① PA1HR局(HANS REMEEUS氏)がまとめられているQSTマガジンのサマリーデータ」には無かった受信特性がまとめられています。
 昨今、ノイズフロアが極端に高いなどの問題を起こすような無線機はほぼ販売されていないとは思いますが、プリアンプのON/OFFでノイズフロアがどの程度変化するか、或いはその隣のAGCの"利き始め"などは、他の無線機と比較しても面白いでしょう まぁ、総じてTS-590シリーズとIC-705の差はそれほど大きくありませんね。

 "100KHz Blocking"は、①にも出てきた強信号によるブロッキングです。特にこっちは100KHz離調時の測定を行っていますから、凡そ目的信号の受信帯域外の強い信号がどの程度の影響を与えるかという見方であり、案の定TS-590シリーズが優秀です。このブロッキング特性も、IFフィルタを具備する強みと考えることができます。
 一方で、RFダイレクトサンプリングでは、サンプリングを担当するA/Dコンバータの入力過大を起こすポイントが必ずあって、それを超えるような信号は処理ができなくなります。IC-705は狭帯域(直前記事の"Blocking Gain Compression"の2KHz/20KHz離調時が共に124dB)でも広帯域(この記事の表で122dB)でも大きく変わらないのは、120dB超え辺りでA/Dコンバータの入力限界に達するという風に考えることができます。
 逆に、この値をノイズフロア(-127dBm)からのダイナミックレンジとして試算してみると、およそS9+68dB(-5dBm)くらいの信号でこの値に達するようです。TS-590Sはさらにその20dBくらい上になりますから、10mWくらいの信号を直接与えても大丈夫そうな勢い・・・

 "Sensitivity"は受信感度を示すものです。昔から、無線機の受信部の諸元には必ず表記されていますね。先にも書いたように、受信感度不足は昨今では全く問題になりませんから、これも数値を眺めて楽しめばいいと思います

 "LO Noise"は、ローカル発信源の"綺麗さ"を表しています。こいつが汚いと、ミキシング段で不要な混合が行われてしまいノイズや抑圧が増え、結果的に目的信号を聞き辛くしてしまうものです。狭い帯域にたくさんの強信号がひしめき合うような場合には特に問題になります。
 この数値は高いほどよく、ここ十年程度は普及機でも140dBc/Hz程度のものが多く作られたようですが、昨今の高級機の類は150dBc/Hzを超えているものもあり、ある意味メーカーの腕の見せ所なのかも知れません。ちなみに、その隣の"Spacing"はLOからどのくらい離調した測定かを示しています。

 "Front End Selectivity"は、フロントエンドのフィルタ方式です。今回の比較では、アナログ系のTS-590シリーズとDSP処理でフィルタを実現するデジタル系のIC-705なので、ここを比較しても意味がありませんので省略。

 "Filter Ultimate"はあまりよく解っていませんが、「フィルタの出来の良さ」と解釈しています 水晶発振子を並べて作ったラダー型などのフィルタでは、主にその素子数によって帯域幅が決まったり帯域内の特性が決まったりしましたが、昨今はこの辺りはデジタル処理されているものが多くなってきました。
 数値的にはIC-705の方が優秀です。技術革新・・・というか、流石に「凡そ10年前の無線機との比較」といった結果でしょうか。

 右のほうにDR(Dynamic Range)の20KHz/2KHz離調時のデータがあります。20KHz離調時は、明らかにTS-590シリーズに軍配。アップ/ダウンコンバートに関わらず、IFフィルタが入っている強みです。
 一方のIC-705では、2KHz離調時は殆ど変わらない結果・・・TS-590Sのアップコンバンドよりは明らかに勝っています。

 さぁ、これらの結果から何が分かったかというと、直前記事のほぼ焼き直し。IC-705は狭帯域(数KHz)の受信性能は"イイ線"だけど、もう少し広い帯域の特性(数十KHz以上)ではTS-590に負けている・・・まぁ、そんな感じですね。何れにせよ、然して強力局に悩まされていない今の自分にとってはIC-705でも運用上は全く困りませんし、手軽に取り回せるという意味で今後の主力機は明らかにIC-705になるような気がしています・・・。

 この2連投記事は2つのデータ値を鵜呑みにしていますが、測定誤差などの要素含みではあるものの、何れも”絶対値”をあてにしなければ相対的な比較には十分役立つと思います。ほんの一部の方にでもお役に立てれば、この2連投記事も浮かばれるってことですね

TS-590とIC-705の受信性能比較 (1/2)

2021-01-04      
 2021年の仕事が始まりました。今日は未だ本格的な通勤ラッシュに至っておらず、なんと最寄駅から都内の本社までの乗車時間約1時間をずっと座ることができました。こんなの初めて・・・まぁ、明日からは元の混雑っぷりになると思います

 寝正月を過ごしたとはいえ流石にネットサーフィンくらいはしましたし、最終日にはプチ工作まで手を出したと直前ブログでお知らせしましたが、そのネットサーフィンで時々チェックしていたIC-705の受信性能データがアップされているのに気づきました。

 自分が受信性能データをチェックしているのは、以下の2つです。

 ① PA1HR局(HANS REMEEUS氏)がまとめられているQSTマガジンのサマリーデータ
 ② Sherwood Engineering Inc.の受信性能データ

 ここには、多数の(殆どの?)アマチュア無線機に関する性能データが掲げられており、受信性能の客観的な比較には非常に便利です。リンクは張っていませんが、すぐに見つかると思います。

 この記事では、①のデータを読み易いように(というか、このブログで表示し易いように)まとめました。この表をクリックすると少し大きいのが現れます。



 左端に"3rdorder Dynamic Range"の2KHzの値(黄色でハッチングしたところ)で降順に並べて順位を付けていますが、自分の主力機であるTS-590S(自分が持っているのは50W機のため"D")が26位、IC-705が36位となっています。

 さて、最初のデータである"Reciprocal Mixing Dynamic Range"(RMDR)は、昨今のSSB/CW無線機器には欠かせない指標です。「近接する強信号の影響で、受信感度がどの程度の影響を受けるか」というものであり、このQSTのまとめでは小さい数字ほど良いということになります。特にコンテストなどの狭い範囲が極端に混んでいる場面では、この数値がモノを言うでしょう。
 残念ながら、TS-590Sの方は測定データがないものの、IC-705の2KHz離調時で"-110dB"という値は、兄貴分のIC-7300を超えてIC-7610にも引けを取らない値です。特にRFダイレクトサンプリングを採用した機器ではこの値が良好なものが多く、いわゆるスーパーヘテロダイン方式のものより優秀なようです。
 参考に、TS-590Sの後継であるTS-590SGのデータを下の方に付記していますが、RMDRに関して言えば、IC-705の方が優秀と言うことができそうです。

 次の"Blocking Gain Compression"も、目的信号が他の信号に抑圧されてしまう度合いを示すものです。目的信号より俄然強い信号を受信してその強い信号で受信アンプが直線性を失うような時、受信アンプのゲインが見かけ上小さくなり、目的信号が弱められてしまうというものです。
 この値は大きいほど良いというものですが、IC-705は結構奮闘しており、2KHz離調時の測定値はTS-590を若干上回っていますね。しかし、20KHzまで離調した場合はTS-590Sには及びません。

 続く"3rd Order Dynamic Range"は、他局の強い信号の合成により、実際には存在しない周波数にその信号が現れる度合いです(もっと詳しく説明したいんですが、JAIAから分かり易い説明ドキュメントが提供されていますのでご覧あれ~)。混雑しているバンド内には様々な強さの信号が無数にあり、それらが複雑に組み合わさるため、この”幽霊”のような架空の信号が目的信号に影響を与える場合があるわけです。
 この指標も大きい方が良いわけですが、これはTS-590Sに軍配。IFフィルタを具備する強みで、ある程度離調した信号は入ってきませんから、その恩恵が反映した測定値だと思います。
 残念ながら、IC-705では2KHz離調時と20KHz離調時に差はなく、満遍なく影響を受ける・・・そんな感じでしょうか

 最後の指標は俗に"IP3"などと略される"3rd Order Intercept"・・・これは、前述の"3rd Order Dynamic Range"の数値版と捉えていいと思います。目的信号以外の2つの信号が"幽霊"を作り出し、その信号が丁度目的信号と重なった場合に、その"幽霊"が目的信号と同じ強さになる点のことです。
 この指標は、IC-705では測定されていないため何とも言えませんが、その傾向は"3rd Order Dynamic Range"で推察できそう・・・TS-590Sに軍配でしょう。

 閑話休題。昔はフロントエンドの石にパワーMOSFETを使ってアイドリングをたくさん流して歪みを極力抑えたり、そのやや下のグレードでは"2SK125"に代表されるFETをゲート接地で動作させ、できるだけフロントエンドやそのあとのミキサー段で飽和しないように回路設計しました・・・って大昔の出来事のように言っていますが、アナログ好きの自作派はまだまだ「ゲート接地アンプで何とかしよう」という御仁も多いことでしょう。というか、自分は簡単なアナログ回路辺りまでしか手が出ません

 さぁ、大凡の受信性能の傾向は判りました。IC-705は狭帯域(数KHz)の受信性能は”イイ線”ではあるものの、コンテスト指定の周波数帯域(数十KHz以上)に多くの局がひしめき合うような状況においてはTS-590Sに軍配・・・という感じでしょうか。
 確かに、IC-705で初参戦した全市全郡でも、近接局が気になるという場面より少し離れた周波数にいる強力局の方が気になる感じでした。最近は、同市内の超強力局(コンテストステーション)が出現しないんで、過去のTS-590”D"での経験との比較ができませんが、大凡100K¥ちょいの小っこいリグにしたら、IC-705は「上出来中の上出来」かも知れません

 受信データチェックの②については、次回に回すことにしましょうかね

新年早々のハンダ付けなど

2021-01-03      
 長いはずだった冬休みも今日が最終日・・・明日から嫌~な通勤電車乗りが待っています。朝も早く起きなければならずちょっと憂鬱ですが、宮仕えとしてはまぁ仕方がないですね

 この冬休みは当初から(どうせ気軽に出掛けられるような世の中の状態ではないんで)休養に務めようと大人しくしていました。無線関連ソフトの整理も旧年中に済ませ、毎年の役割である年越し蕎麦の仕込みを終え、「さぁて蕎麦でもこしらえるか」と思いながらも冬休み前の目標であった”節酒”を解いて少し飲んだら寝てしまい、起きたら元旦の午前3時 翌朝改めて確認したら粗方蕎麦は平らげられており、自分だけ雑煮ならぬ”年越えた蕎麦”を食べて始まるという2021年となりました。

 通年の年始は初詣に行ったり年始の寄り合い(親戚の集まりですね)に行ったりで結構予定が詰まるんですが、流石に今年は静かに過ごすべく寝正月を決め込みました。ところが、元旦の年賀状にまみれて注文してあったM型コネクタが到着・・・これは何とかこの冬休み中に「中華クオリティで70cmに影響が出たケーブル」を直そうと思い立ちましたが、実際の作業が今日になってしましました。そして、どうせハンダ付けをするんであれば、まだバラックのままだったIC-705用の電源もタッパーに収容して危なくないようにするプチ工作もやっつけてしまいました。



 無造作に置いたケーブルと電源のスナップでワケワカですが、Mコネは普通にハンダ付けして動作確認したら、問題の70cmのSWR高騰は解消しました。一方の電源の方は、念のため陸軍端子を付けたり、AC側に不要となって転がっていたスイッチを入れたり(こいつ、一端に通電ランプが付いてます)、パッチンコアのフィルタを入れたり(同軸ケーブルの下敷きになってます・・・)で、そこそこまともな”13.8V直流電源”になりました。

 今年も、こんな調子でユルユルやっていきたいと思います。謹んで我が駄文を読んで頂いている皆様のご多幸をお祈り致します

2020年は過ぎ行くも・・・

2020-12-31      
 今年は何といっても”コロナ”という単語を嫌というほど聞かされた一年だった。それまでの”コロナ”と言えば、太陽を取り巻くアッツアツの領域だと思っていたが、自分としてはそれと同じくらいに伯父の家にあった”コロナストーブ”も馴染み深い。

 ”コロナストーブ”は火が着く芯の部分が円形であり、これを上から見ると正に燃えさかる太陽のように見える・・・恐らく命名主もそう思ったんだと思うし、今や画像で散々紹介されている新型コロナウィルスに至っても、触手のような、或いは吸盤のような”フィロポディア”をぐるりと纏う新型コロナウィルスも、確かに”コロナ”に似ているのかも知れない。

 この形態は何かに取り付くための構造としては秀逸であり、”機雷”なんかも同じような形をしている。だが、ここに来てまたしても、自分は違うものを思い出したりもする。



 こっちの方がしっくりする御仁もいるかと思う。こいつを友達と投げっこして家まで帰った記憶のある御仁も多いだろう。とは言え、今年はこんな形だが超ちっこいウィルスに翻弄された一年だった。

 仕事上、社員の教育を任される位置にいる自分にとって「オンラインでの教育コーディネート」には悩まされたし、親睦を図るためのイベントは3月以降は中止となった。さらに利用する教育機関も軒並み集合教育は止めてビデオによるものに差し替わっていった。
 打ち合わせも”在宅勤務”でもできるTV会議が主体となり、各家庭のインターネット接続の優劣や映像(専ら自分の顔)を送るための準備など、慣れないオペレーションを強いられた。

 一方で、こうした様々な障壁には必ず”解決策”があり、結果的に何とか乗り越えることができた一年でもあった。まぁ、大いに驕ってみれば、少なくとも”IT業界”の端くれの立ち位置だったことが奏功したんだと思う。曰く”たまたま”だろう。

 今年を締め括ろうにも新型コロナの影響は来年も覚悟すべきだろうし、居住まい正して”来年こそは・・・”といった抱負を述べる気にもなれない。せめてこの大晦日は、毎年恒例の年越し蕎麦を家族に振る舞い静かに幕を引きたいと思う。

年越し前に無線用ソフトを整える

2020-12-30      
 贅沢にも9連休と化した冬休みの中日を迎えました。この冬休みのテーマは”減酒”・・・日々飲む量が増え過ぎたと自覚し、この3日間は完全な禁酒を敢行すると、何やらお腹の具合が良くなったり多少腹回りがすっきりしたりと、そこそこ効果が見られるようになりました。流石に明日の大晦日の晩と元日はそこそこ飲みたいと思いますので、もう一晩は禁酒を継続します。

 一昨日、PCとIC-705の連携を強化すべく、これまで"CTESTWN”との接続は周波数の読み取りだけしかできない状態だったのを、USB接続のみでCTESTWINからのキーイングもできるように設定し、何とか動作できるようにセットアップが完了しました。本当は11月の終わりに開催された”WW DX CW”までにセットアップを済ませておけばもう少し楽な参戦ができたと思うんですが、ここに来て漸くキチンとした感じ。これで、”TURBO HAMLOG”を含めたよく使うソフトとの連係動作はできるようになりました。

 USBx1本で綺麗に片付いてしまうと、折角免許はあるのにTS-590では取っ付き辛かったデータ通信も覗いてみようと、IC-705でデータ通信(といっても、FT8一択ですね)に関するセットアップを行いました。
 ところが、”WSJT-X”の最新VerをインストールしていざCI-Vで接続しようとすると、まだ新参者であるIC-705の選択を”WSJT-X”ではできるようになっておらず、仕方なくIC-7300として設定してIC-705のCI-Vアドレスを変更してつながることを確認・・・結局、”CTESWIN”と”TURBO HAMLOG”の設定もIC-7300でイケるように設定し直しました。

 昨日はちょっとだけ大掃除(ってことは小掃除)をしながら、時折”WSJT-X”でFT8をワッチしたり40mのCWで呼んでも振られたりしながら過ごしていると、「そう言えば、このところのコンテストログを”LoTW”にアップしてないなぁ」と思い出し、”TQSL”を動かそうと思ったら「ない」・・・プログラムが入っていませんでした。
 入っていないものは入れればいいわけで、”TQSL”の最新版をダウンロードしてインストール。そして、証明書を入れようとしたら”期限切れ”との由。そうでした。”LoTW”には期限があったんでした 早速、証明書の再発行依頼を行いARRLからのメールを待ちましたが、流石に昨日中には返信無し。

 今朝起きたらLoTWの証明書が到着していたため、早速”TQSL”を整えました。結果的に2018年一杯のデータはアップされていたため、2019年以降のQSOデータをアップしました。いわゆる”worked”は現在98エンティティですが、”LoTW”でConfirmされているDXCC数は85になりました。QSOデータは、”eQSL”と”Clublog”にもアップしました。

 さぁ、ここまで整頓されてくると”CTESWIN”と”TURBO HAMLOG”も最新版にアップデートし、ひとまず全ての環境がピッカピカの”最新版”になりました。



 これでひとまず、無線関連ソフトの”大掃除”は完了ということで

序でに購入・・・IC-705に使えそうな電源

2020-12-27      
 本当は明日が今年の仕事納めなんですが、”有給休暇取得奨励日”たる会社の計らいでお休み・・・というわけで、一足先に冬期休暇に突入しました。都合9日間の連続休暇となり、昨日はノヘ~っと過ごし、今日もほぼノヘ~っと過ごしてしまいました

 とある作り物を計画しており、必要な部品をRSオンラインに注文しようと思って幾つかの部品を選んだものの送料に見合うような金額にならなかったため、何か必要なものは・・・と考えた挙げ句、IC-705用の手頃な電源を用意する気になりました。
 事前のチェックで、IC-705の最大出力時の消費電力は(一番大きくなる430MHzのFMでも)13.8Vで2Aちょいしか要らないことが判っていましたから、用意する電源は最大で3A程度のものがあれば十分、その上電圧可変や凝った表示は不要ですから、スイッチング電源の頃合いのものを購入してタッパーにブチ込めばOK・・・ということで、購入した電源がこちら。



 側面のスナップ・・・”XP Power”の型番”VCS50US15”です。幅が78mm、高さが35mm、奥行きが110.5mmで、超小型とまでは行きませんが、小さなタッパに収まる程度のものです。



 早速ご開帳・・・というわけで中を覗いてみました。まぁよくあるタイプのスイッチング電源ですね。これで15V3.3Aということで、野口英世×2枚+ちょいでの入手ですからコスパもそこそこ ただ、電解コンデンサ群は予想通り全て”中華もの”でした マニュアルによると、過電流防止用に”ポリスイッチ”(リセッタブルヒューズ)が具備されているようで、横着を決め込むなら特に外付けにヒューズを用意する必要は無いと思います。ノートPCなどの電源と同じように考えれば良いでしょう。

 この電源を無線機の標準である13.8Vの電圧に調整するのは簡単で、上のスナップの中央下部に見えるポテンションメータを弄れば簡単に調整できます。実際にこいつを回してみると、最低13.1V、最高16.8Vに調整できることが判りました。

 さて、この電源のノイズ波形を”デジオ君”(デジタルオシロ)で観てみました。が、あまりショッキングな波形()は得られず、AC測定で20mVp-p程度のギザギザ波形しか観測できません。そこで、HFの下の方・・・というか、中波から160m辺りをあれこれワッチしてみても、バッテリーでの受信に比して若干ノイズフロアが上がるものの、手持ちのDM-330MVで経験するようなスポッティーな強いノイズは確認できませんでした。まぁ、合格と言えそうですがここ暫くは”追試”しないと・・・。

 今日は夕餉の買い出しの序でに、近くの百均でとりあえずこの電源が入る大きさのタッパーを買ってきたんで、適当に穴を開けてこの電源を取り付けたいと思います。ショートさせてぶっ壊すと夢見が悪いですからね

tinySAが仲間入り! 不満はあるけどイイ感じ!?

2020-12-22      
 今年は寒くて敵いません。本社(都内)に向かう場合は、混雑電車を嫌って最寄り駅までのバスには今まで6時23分に乗れば良かったんですが、どういう訳か急にバスのダイヤの変更があって、結局6時12分発の”始発”に乗らなければならなくなりました 5時半起床⇒シャワー⇒身支度⇒外は0℃台というトンデモな毎日ですが、もうそろそろ年末年始休暇が見えてきました・・・あと一息、頑張りたいと思います。

 昨日は駅のプラットフォームから「明けの明星」、夕方にはビルの谷間から凡そ400年振りに超絶接近した木星と土星(1つにしか見えなかった・・・)を観測して帰ってきたら、ミニ測定器が到着していました。



 tinySAを入手しました 巷では悪徳業者の”紛い物”が出回ってきており注意が必要なようですが、そこは「中華取引の目利き」としては本家の製品を確保できたようです。って、余り驕ると痛い目に遭いそうなんで自慢は禁物

 まだ、保護シートを被った状態の本体は以下のよう。



 凡そ縦6cm弱、横9cm、厚さ2cmに満たない”Tiny”なスペアナです。パッと見は如何にも「頼りない・・・」といった塩梅ですが果たして・・・


 
 電源を上げると、それらしい波形が現れ一安心。その後キャリブレ一式を行い、お遊びでSGの出力やら計測してみると、そこそこ動いていることが判りました。少し驚いたのは、SG出力とその周波数の測定値が殆ど狂いなく表示され、SGの出力変化に追随して動く・・・リニアリティもキチンと再現できている点です。これなら、用途によっては超高価なスペアナは要らないかも

 そこそこ動くんで、最新のファームにアップグレード・・・ところが、ここで躓きました。ファームを書き込もうにも、エラーが出てしまいます

 この辺りの情報は先駆者たる諸OMが解説していますが、詰まるところ、Windowsが自動でインストールするドライバでは上手く行かず、”STM BOOTLOADER”のディフォルトのドライバを”zadig”というツールで”WinUSB”に変更して事なきを得ました。この辺りは、nanoVNAのファームウェアアップグレードの記事が役に立ちました。

 さて、本記事の本題はここから。

 上のスナップで判るように、大凡ノイズフロアを表すような波形が表示されるのですが、左の端の方、凡そ数MHzより下の辺りが、0の方向に向かって立ち上がっています。これは恐らくこうしたスペアナの方式上の問題でしょうが、どの程度なのかは知っておく必要はありそう・・・ってな訳で、tinySAのPCコントロールソフトでその様子をキャプチャーしてみました。



 このように、凡そ4MHzより下の方では、測定値が大きくなっています。このスナップは、LOW側の入力が開放の状態ですが、ショートさせてもほぼ同じような結果でした。

 万券半分にも満たない測定器に文句も言えませんが、これは自分が持っている”GigaST V4”と同じような傾向であり、安価故にIFフィルタ等を具備するわけに行かない(恐らくDirect Conversion方式)というのが原因でしょう。ま、目を瞑った方がいい部分ですが、せめてもう少し・・・1MHzくらいまでは保証して頂けると、普通のハム屋さんには好都合でしょう。

 逆に、先にも記したリニアリティはかなり高い周波数まで保証されているようで、少なくとも自分が試した100MHzくらいまでは測定値をある程度信じて良さそうです。何れHIGH側の入力をキャリブレして試してみたいと思います。

 このスペアナは、送信機の”高調波測定”には非常に便利な測定器になりそうです。また、SG機能と”NORMALIZE”を利用すればフィルタ特性などの測定には重宝すると思います。ちょっとしたお手軽実験・・・自分にとっては”ヘッポコ実験”には有用なツールになりそうです

2020.12.23>
 早合点しました。フィルタ特性の測定用に、少なくとも簡易的なSGのスイープくらい付いてるかと。外付けでトラジェネが必要ですね。

70cmの高SWRは某国品質が原因だった!

2020-12-13      
 今日は、ふたご座流星群の見頃日。極大は明日の午前10時頃なんで、日本は必ずしも良い条件とは言えませんが、流星観測のヒール役である”月”はほぼ新月に近いため邪魔にはならない好条件のようで、既にネットのライブ配信で幾つか拝むことができました。やはり”肉眼”で見たいところではありますが、我が家の立地ではそれこそ一晩中観察して数個・・・明日は出勤ですから、後でベランダから様子見して、結局見られなかったなぁ・・・と溜息をつくのが目に浮かびます

 今日は、午前中に我が納戸の実験シャックの電源を整理しようとあれこれ考える中で、まだまだ新人のIC-705の運用とヘッポコ実験を上手く両立させるには・・・とあれこれ思案している内に、IC-705の最大出力とその時の消費電流をきちんと確認しようと思い立ちました。
 実はこの検証は、既に某クラブのOMさんによって”ヨウツベ”にアップされており大凡は把握しているんですが、自分でも確認しておこうと、かれこれ7年前のハムフェアで入手した終端型電力計を引っ張りだして測定しました。

 IC-705は最大出力が10Wであり、QRP運用しかしない自分にとっては5Wに落として測定・・・とも思いましたが、ひとまず最大出力の確認とその時の電流を調べてみると70cmで8W、2mで9W、6m以下で10Wとなり、最大電流は70cm出力時の凡そ2.2Aという結果でした。これなら、13.8V-3Aの電源があれば10W運用ができるということが判りました。

 この検証を行っている際に、IC-705本体で測定される70cmのSWRがかなり高いことが判りました。終端型電力計を直結しても高いということは、その間のコネクタやらケーブルやらが悪さをしてるってことで、終端型電力計を接続した普段はIC-705からアンテナ切替器までのケーブルが被疑に。



 このケーブルは、”蟻エクスプレス"で購入した某国のものです。見た目は良くできているんですが、M型コネクタ側がどうもイケてないようです。



 このコネクタの仕上がりも見た目には判らないんですが、この先に終端型電力計をつないで少しケーブルにテンションを掛けると、70cmの測定ではかなりのSWR値になる時とスッとSWR=1.0に落ちる時があることが判りました。最早接触不良は明白

 この辺りは経験則ですが、こうした接触不良がHF/VHF程度の周波数では表面化せず、UHFでは”大問題”になることはよくあることで、今回の発見もある意味”予測範囲内”なんですが、今年の全市全郡コンテストで急に70cmのSWRが落ちなくなった原因だったということがちょいと悔やまれた次第・・・。

 この接触不良を同定するまでに、SWR計や変換コネクタの接触不良があちこちで見つかり、要はこの辺りの部材に暫く触っていなかったんだなぁ・・・とちょいと遠い目()になってしまいました。

 それにしても某国クオリティーには時に悩まされますが、日本が大戦後に輸出していた「格安な部材」もこんな感じだったんでしょうかねぇ

WW DX CW 2020 参戦記

2020-11-30      
  副題:久々のマジ参戦・・・準備不足は兎も角、例年通りの結果は出せたのか!?

 このコンテストへの参戦には毎年かなりの期待感を持っていますが、何と言っても「SSN冬の時代」には苦労しました。その間に何と40mが主戦場・・・アパマンハムとして最大級のロングワイヤーを繰り出し、やれZONE15がどうの、南米がどうのと、一端に語れるようになってから数年を過ごしてきました。
 Cycle24は去年の12月に終焉を迎えて漸くCycle25に推移したようでしたが、俄に黒点数の上昇が見られてきたのは今年の10月から。コロナ禍の在宅勤務で夕方早くから(ちょっぴり終業時間をフライングしながら・・・っておい)ハイバンドをワッチすると、17mには弱々のEUが入感していたりDXSCAPEにもハイバンドの情報が増えていたりして、何となく「SSN低迷の雪解け」()を感じていました。まぁ、SSN値自体は乱高下していて、ピークで40くらいの日と0の日を繰り返すような有様。
 ところがそれが丁度1週間くらい前から、このコンテストに合わせたように太陽活動が好転・安定して初日を迎えました。先に記しておくと、コンテストの期間中は昨今聞いたことのない”SSN=60台”をキープ・・・最盛期には至らずとも、この程度であれば「EUの片鱗がハイバンドに垣間見られる」と言った程度のお楽しみは待っているのでは

 ベランダ設置のアンテナは、相変わらず10m長の40m用ロングワイヤー(1/4λ)に妙なカウンターポイズという組み合わせ。これでも軒下のくせに40mではそこそこ動いていて、北は北海道から南は九州までのQSO実績があります。まぁ、QRPとは言えCWならこんなもんでしょう。
 ただ、流石にこれをハイバンドに転用しても飛ばないのは目に見えているんで、急造のダイポールを仕立てて15m/10mには参戦する算段として3.5mx2、2.5mx2のビニール線を準備してコンテスト参戦・・・それも、当日の早くからのやっつけ仕事で済まそうとしました。
 ところが、実際に15mのダイポールを仕立ててみると、同調は取れるもののその時の純抵抗は25Ω・・・そうでした、我が家のベランダで15mのダイポールを張って同調を取ると、エレメントは短め、かつ純抵抗が25Ωになってしまうことは”ステルス君”で検証済みでした 仕方なく、ステルス君の給電部をそのまま使って事なきを得ましたが、開始時間はとっくに超え、10mの確認を終えたら10:00Jを回っていました

 納戸シャックに戻って15mで10:20JのVKを皮切りに怒濤のQSOラッシュ・・・になる筈もありません。が、2ndQSOは例年全く以て無視されるBYとQSOして早くもZONE24を埋めました お決まりのWは残念ながら出感した後なのか聞こえてこない代わりに、こんな時間帯に聞いたことが無かったZONE18のロシア局とQSOできました。その後、昼の15mらしくLUが入感 暫しコールサインの訂正はあったものの何とかQSO成立 さらに引き続いてCX(Uruguay)をGetでき、「こりゃぁ、SSN上昇の恩恵か」と少々舞い上がり、夕刻のEUオープンに期待が膨らみました。
 15:00Jには、夕刻のEUオープンに備えて先に10mを味見。しかしこちらはパッとせず、DUとVKのみで終了。そして15mに下りてみると、ZONE15,16が確かに入感するもののQSOできるような信号強度にまで上がってきません。夕暮れまで粘りましたが40mに早めに出て南米方面を狙いたいと、17:00Jを少し回ったら出竿して”40mL型迎撃システム”をセットアップしました。

 40mの夕刻は、何と言っても米国西海岸の強く入感している局を片っ端から呼びながら、その隙間に南米やZONE15が潜んでいないか探していくのが楽しみです 出竿してから南米がクローズする20:00J過ぎくらいまでは、この至福の時間を堪能するわけですが、初日のこの時間はあまり南米が聞こえてこなかったようで、LUとPYを数局聞いた程度・・・結局つながりませんでしたが、TI(Costa Rica)には何とか拾って貰いました。20:00J少し前には毎度のOHにも拾って貰い、南米とZONE15の件は無事クリア。

 そこから22:00Jまでは西海岸やVKと格闘し、一旦仮眠を取って01:30Jに再開・・・勿論、EU狙いです。今回のはIC-705で初めてのDXコンテスト参戦であり、拾ってくれる・くれないという信号強度の閾値を押さえていなかったため最初やや苦労しましたが、「プリアンプOFFでS9」が目安になることが判りました。TS-590ではATTをONでS5くらいが目安だったんですが、IC-705でATTをONにするとスペクトラムスコープに信号が殆ど表示されなくなるため、折角の恩恵が受けられなくなります。その代わり、ATTを入れないと耳障りなノイズのレベルが上がるためちょっと聞き疲れします。
 この場面では、EUのZONE16が比較的強かったものの、他のZONEが弱くてなかなか拾って貰えず、ZONE16が4局、ZONE18が1局という結果に・・・まぁ、毎度よく見る結果ですね。朝焼けが見える頃まで頑張ろうかとも思いましたが睡魔には勝てず、少し早めの04:30Jには納竿して

 翌朝は09:00J前には起き出して15mへ。丁度折り返し地点です。ここで西海岸がワンサと聞こえたりすると嬉しいんですが、そんなこともなく・・・。ただ、ZONE18は結構聞こえていて、夕刻までに6QSOとなりました。その他、お決まりのKH6やZLにも拾って貰い、昨日の実績も併せて比較的ワールドワイドにQSOできたようです。ただ、期待していた夕刻のEUは、相変わらずZONE15,16が弱く入感しているだけでQSOには至りませんでした。
 夕刻少し前には10mにQSYし近場のZONE27とQSO。ただ、それ以上のこともなくこのバンドは都合4QSOでした。

 さぁ、いよいよ2日目の40m。またしても17:00J過ぎには迎撃システムを出竿し()南米ウハウハを期待。ところが、PYを筆頭にLUやCEなど結構多くの南米ステーションが入感するも、結局は届かず終い・・・まぁ、甘くないですね。でもまぁ、40mでこれほどの数(といっても7,8局)の南米局同時入感の経験は初めてでした。やはり南米は、薄暮の夕刻に頑張るしかないようです。
 その後は前夜に取りこぼした西海岸を拾いつつも、あまり局数が伸びません。22:00Jから仮眠を取って02:00Jに再開。CONDXの良いときならZONE15の数局に拾われるんですが、今回は難しかったようです。どうしても埋めたかったZONE17を何とかGetし、納竿は05:00J・・・粘った割にダメだったようにも思いましたが40mはこれで終了として、何とここからちょいと実験開始

 今回使用している”40mL型迎撃システム”こと1/4λの逆Lアンテナは水平部分が長い(約5mある)ため、シミュレーション上は打上角がめっちゃ高く、逆に以前に使っていた”釣竿君”こと、センターローディング型のアンテナ(5m長)の方が打上角が低いため、この対決を行いました。
 まずは逆Lで安定して入感しているロシア局を暫くワッチして平均的なSを目視し、その後逆Lの水平エレメントを外して垂直部の真ん中にローディングコイルを挿入するという離れ業を数分で達成し、シャックに戻って再度ワッチしたところ、やはり逆Lの方がSで1,2は強く入感していました。1/4λと言ってもやはり”フルサイズ”の方が良いようで一安心

 実験終了後納竿し、2H程の仮眠で07:00Jに15mへ。朝飯を喰らいつつ最後の西海岸を・・・と聞いてみると、S9まで行くか行かないかの弱々しい信号がちらほら。それでも空いていたZONE4をGetすることができ、都合3局増量でタイムアップを迎えました。

 今回は、俄に上昇したSSNに期待しての参戦・・・過去の経験から決して絶好調ではなかったと思うものの、ハイバンドは明らかにCONDXが上昇してきたようです。かなりの長時間参戦でかなりくたびれた割に釣果は”並”と言ったところですが、久々に楽しむことができました。

 恒例のスナップは無し・・・ですが、記録残し用の画像を。



 コンテスト期間である28,29日はこんな塩梅のK-indexです。もう少し低かったら或いは・・・とは思うものの、まぁ平均して2程度と読み取れますから、そんなに悪かったわけでもないでしょう。

 というわけで、今年のコンテスト参戦はこれにて終了・・・コロナ禍云々もあってどえらい年でしたが、うん、結構楽しめました

全市全郡2020参戦 with IC-705

2020-10-13      
 ここ数年全市全郡にはなかなか出場しませんでしたが、今夏手に入れたIC-705の”味見”ということで、今年はやや楽しみにしていました。ところが、このコンテストに合わせたように台風到来 それも進路がなかなか定まらず、雨が大敵の我がベランダがどんな風になるのか気を揉んでいました。半ば諦めていると、何と直前になって”南進”を始めそうな勢い・・・やる気がやや落ちかけた10日土曜の午後に、久方ぶりに70cm用5エレを始めとしてあれこれ準備しました。

 そうそう、6mから70cmの3バンドモビホを頑丈にセッティングする作業は、実はコンテスト日の一週前の土曜日に行いました。



 直前記事の如くゴキゲンにカッチリと組み上げたアンテナ基台と共に取り付けた挟み込み金具で、ご覧のように「もう、ちょっとやそっとでは取れん」といった塩梅で大成功・・・だったんですが、6mと2mはバッチリSWRが落ちたものの、70cmの同調点がリピータの周波数辺りまで上がってしまいました エレメント長をいろいろ調整してみましたがあまり改善せず、既に参戦を意識していた全市全郡には5エレ八木を引っ張り出したため、それ以上の調整は諦めてしまいました。

 さて、悪天候が予想されたコンテスト初日は台風の影響で案の定、時折小雨が降る空模様でしたが時間の経過と共に回復基調・・・曇天ではあるものの多くは降らないという方向に推移していきました。夕飯を早めに済ませて一息つくべく「ちょっと一杯」してスタンバイ。ところがここで実に酔狂にも()眠くなってしまい、念のため20時半にアラームをセットしてちょっと横になるとこのアラームをぶっ飛ばして爆睡してしまい、起きたら23時半を回っていました 暫し呆然となりましたが、そこから意を決して出場準備に取り掛かり、丁度0時を回っての参戦となりました。

 今回のIC-705味見参戦のテーマは2つ。一つはV/UHFの運用のし易さチェック、今一つは混雑しているHF帯(80m)における近接局の妨害(いわゆるカブり)の様子見です。

 最初はV/UHFの運用の様子見として70cmから。CWのフィルタ設定は、1.45KHz、500Hz、250Hzとして運用しました。特に一番広い帯域は、これまでのTS-590での運用で1.5KHzを使っているため、聞き味がどの程度違うのかという比較のための設定です。このくらいの広めの帯域幅にすると、フィルタでバックノイズに変調が掛かるようなこともなく、バンドスイープしていくのに(自分にとっては)丁度いいです。
 ところが、この帯域幅で強い局(概ねS9以上)を受信すると、丁度通り抜けの逆サイドのような信号が受信されることが判りました。ほんの小さい信号ですが、CWトーンとして復調できるためちょっと目立ちます。他の2つの狭帯域では、この通り抜けのような現象はありませんでしたから、まぁコンテスト運用上はあまり困ることはありませんでした。
 あまり強力な局の入感がなく近接局の妨害については具に確認できませんでしたが、S9+程度で500Hzの帯域幅にして概ね2KHz程度離れると、ほぼその信号からの影響を受けることはなくなります。また250Hzにすると、もっと近い信号の影響もうけなくなることから、ダイレクトサンプリングとは言えダブルコンバージョン的な動きをする2m,70cmでの活躍は期待できるようです。

 コンテストとしての出場ですから、どの程度の交信局数になるだろうと朝6時までの運用は殆ど70cmで過ごしましたが、深夜帯にも拘わらず38QSOまで局数が伸びました。その他、2mと6mを合わせると63QSO。まぁ初っ端のゴールデンタイムを大外したにも拘わらずまずまずの局数です。何より70cmと2mはIC-821では相互変調に悩まされましたが、IC-705では比べものにならないほど快適に運用できました。

 CWの運用ではもう一つ、受信コントロールのメニューで受信音の帯域を300Hzから1500Hzに設定しました。これは、設定前の状態ではヘッドホン装着時にTS-590の音色とかなり違い、聞きづらい感じだったために事前に調整したものですが、この設定でかなり違和感がなくなったことも快適運用に寄与したものと思います。

 3時間ほど仮眠を取り10時前から再開。70cmの好調に気をよくしてあれこれビームを振っていると、いきなりSWRが高騰 アンテナ周辺を確認すると、どうやら同軸ケーブルの位置でSWRが大きく変化することが判りました。同軸ケーブルに電波が乗っちゃっているわけですね。そのままあれこれ弄っていたら、マッチングのために取り付けてあるセラコンのハンダが取れてしまいました・・・。外でハンダ付けするほどのスタミナもなく、結局70cmは打ち止めとして2mと6mで少しQSO。まぁモビホですから知れたものでしたが、ややダラダラと40mの”昼枯れ明け”を待ちつつ流しました。

 15時を過ぎて40mに挑戦・・・というのも、40m用の昼間のアンテナは両側がベントした約10mの軒下ロングワイヤーと、同じ位の長さのワイヤーを適当に丸めたカウンターポイズ。このカウンターポイズの件は別記事に譲るとして、こんなPoorなシステムに5Wで華々しい成果を上げることは無理ですが、逆に一体どこまで飛んでいくのかが見物。あまり期待していなかったんですが、何と、北海道、京都、奈良、兵庫、熊本とQSO成立しました。陽が暮れゆくとCONDXが落ちていきましたが、それに連れてIC-705自慢のバンドスコープの”角”が徐々に低くなっていくのが印象的でした

 さぁ、残るは混雑バンドにおける近接妨害の様子見・・・18時半過ぎから、例によって釣竿2本使いの10mチョイの逆L型ロングワイヤーにローディングコイルの組み合わせ、カウンターポイズは丸めていた10m程のワイヤーをベランダの端から端に引っ張って80mへ。

 このバンドも2日目とあって”超混み”ではありませんでしたが、下からずっと聞こえる局を呼んで回れば、ほぼ一発で応答あり。毎度のIC-590での運用と同じフィルタ帯域である250Hzでほぼ遜色はありませんでした。特にPBチューンは結構使えることも判り、今後はTS-590と並んでIC-705もコンテストで活躍させられそうです。残念だったのは、近接の妨害についてはS9+10dB程度が最強局であり、カブって弱るシチュエーションには遭遇できませんでした。

 80mはコンテストの終了までの2.5Hで64QSOとまずまずの結果に・・・なおかつ20時15分からコンテスト終了まではCQ出しっぱなしで大量の21QSO 他のバンドでもかなりCQを出して運用しましたが、筐体の温度上昇も殆ど気にならず、CW&5Wなら長時間運用にも十分耐えられるようです。

 こんな感じで、国内コンテストはIC-705で十分に遊べることが判りました。出だしのズッコケを含めても、最終的なQSO数は160を超えました。

 今回はマジ参戦とはなりませんでしたが、記念のスナップを用意しました。



 翻弄された台風14号です。コンテスト真っ最中の2日目15時くらいの位置がここ。四国辺りを目指して北上してきた台風が東に進路変更し、さらに”南進”を始めた頃です。房総半島をかすめて通過する予報だったはずがこんなになってしまったわけで、結局雨にも風にも殆ど影響を受けませんでした。

 以上、IC-705のレビュー主体の全市全郡参戦記でした。来年はもう少し落ち着いて参戦したいなぁ
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どよよん無線技士

Author :どよよん無線技士
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アパマンというハンデにさらにQRPまで課し、失敗連続のヘッポコリグや周辺機器の製作・・・趣味というより「荒行」か!?

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